離婚後、ローンが支払えず、自宅のリースバックを活用して親子で住み続けた事例

こんにちは、不動産で明るい毎日を目指す六本木の不動産屋、(株)リビングインで住まいのトラブル相談・提案を担当しているファイナンシャルプランナー兼住宅ローンアドバイザーの相樂です。

今回も週刊誌からの問い合わせで、2021年に千葉県鎌ケ谷市で行った債務整理です。離婚後、その返済を一気に引き受け、自身の生活と返済で滞納が続いていました。

同様に、同じ時期に自宅を買い替えた、お父様のマンションも滞納が続き、競売の開始決定通知が届いてしまったケースです。

【当時の借入状況】

住宅融資支援機構残債額:約1,400万円(本人)

住宅融資支援機構残債額:約1,200万円(父親)

住民税や固定資産税等滞納額:約70万円

その他カードローンあり

1.離婚によって購入した自宅のローンとアパートの家賃の支払いがしんどくなった

2年前の2018年に離婚いたしまして、自宅を出たものの住宅ローンの支払いはそのまま私がすることになり、しばらくして、自分の家賃とローンの支払いがしんどくなり、ローン支払いが滞るようになりました。その詳しい経緯と事情をご説明いたします。

1-1.離婚によって自分が家を出て、アパートで暮らし始めた

参照:厚生労働省が発表した、2020年の離婚統計より

子育ても終わり、ひと段落したところで30年ほど連れ添った妻と別れることになりまして、私は自宅を出ました。特にどちらが有責というわけではなく、いつしか2人の間に愛情というものが無くなり、話し合いの結果、一つ屋根の下で共に暮らさず、それぞれの人生を歩んだ方が良いという結論に至り離婚しました。まあ、熟年離婚というやつです。

自宅のローンはあと10年ほど残っていました。しかし、私が責任を最後まで果たそうと思い、そのまま私が引き継ぎました。しかし、もう結婚して家を出た子どもが出産のために里帰りするということで、妻がそのまま自宅に残り、娘を迎え入れることになりました。私はというと、家を出て安アパートを借り、一人暮らしを始めました。

1-2.自宅は自分の名義でローンを組んでいたため、ローンの支払いは続いた

自宅は私の名義でローンを組んでいたということもありましたし、先ほど述べた通り私も責任を最後まで果たそうと思い、ローンの支払いは私が引き続きおこなうこととなりました。

今思えば強がりを言わず、妻にも少し頼れば良かったのですが、私のちっぽけなプライドのせいで後々非常に後悔することとなりました。銀行に無理を言い、連帯保証人も妻から父親に代わってもらいました。

1-3.ローンの支払いと家賃で苦しくなり、ローンを滞納するように

ローンの金額は月16万円と結構な額だったため、両親の介護をしつつ、歳とった私にとっては負担が大きかったです。もうリタイアしており、収入はそれほど多くなかったので、このローンに加え、自分の安アパートの家賃も払わなければならないのはかなりキツイことでした。

そこで、私は妻を頼らずに自分の力でどうにかしようとしたことを後悔したのですが、自ら「ローンは俺に任せろ」と言ってしまった手前、どうしても妻に相談することができず、自分でどうにかしようとして、収入を増やそうと仕事を探し始めました。

安い賃金ですが、どうにか仕事を見つけたものの、ローンの支払いには間に合わず、滞納してしまいました。それでも収入があり、滞納していた分のローンをこれまでは払うことができました。

ただ、この1回だけでどうにかなることはありませんでした。ギリギリの収入とローンの支払い、自分のアパートの家賃、そして生活費とのバランスが取れず、徐々にローンの支払いの滞納が続くようになってしまいました。

1-4.自宅が競売にかけられるかもしれないというタイミングで親父からまさかの連絡・・・

どうしよう・・・やはり妻を頼るべきか・・・しかし、妻も年金暮らしで余裕が無いはずだ・・・そう思い頭を悩ませていたころ、親父から連絡がありました。

体調でも崩したのか、まさか入院?手術!?と不安に思ったのですが、その内容は意外なものでした。

「実は・・・、うちが競売にかけられるかもしれなくてな・・・。」

親父は弱々しい声でそう言いました。よくよく話を聞くと、自宅のローンを滞納して、固定資産税や住民税などの支払いも滞り、強制退去させられるかもしれない、ということでした。

実は実家はずっと賃貸だったのですが、ちょうど私がマイホームを購入するタイミングで、親父もマンションを購入し、ローンを組んでいたのです。知り合いに進められ、購入したのですが、そのローンの支払いができなくなったということでした。

2.親子そろってリビングインへ

私も同じような状況で、まだ競売の話は出ていなかったものの、もう時間の問題かもしれない・・・という不安が急に大きくなってきたので、どうにかしようと調べました。そして、リビングインを雑誌で見つけ、すぐに相談しに行きました。

2-1.親子そろってリビングインを頼ることに

当初、リビングインの相楽さんは親子で相談に来た私たちを見て、私が付き添いの息子だと思ったようでした。しかし、私と親父がそれぞれローン問題で困っているということを知り、驚かれていました。

通常別件なので、個別の対応になるということだったのですが、親父がかなり歳を取っていたこともあり、親父の問題については私も一緒に話をさせていただくことになりました。

2-2.自分の物件はリースバックから買い戻しというプラン

まず、私の物件ですが、こちらはなんとしても妻に知られずに事を済ませたいと思っていました。妻に知られると恥ずかしいという思いもありましたが、それ以上に妻に心配をかけたくないという思いもありました。

幸い、ローンの名義も物件の所有者も私だったので、私だけが手続きなどをおこなえばどうにかなりそうだということで、リースバックにて一時的に所有権を渡し、その後再び私名義で買い戻すことにしました。

実は、物件を購入した時よりも、物件の価格が下がってしまい、販売価格も下がるだろうということだったのですが、その分私が買い戻すためにも費用が安くなって良いということでしたので、一旦売ってしまい、その後買い戻した方が支払うローンの金額も下がって都合が良いと説明を受けました。

相楽さんが債権者への査定書の作成・送付や交渉をやってくれ、この計画がうまくいきそうな感じでした。

2-3.親父の物件はリースバックのみというプラン

親父の物件については、所有者や名義については特にこだわりはないものの、もう年齢が年齢ということもあり、住み慣れた家に住み続けた方が良いということで、リースバックのみの方向で進めていくことになりました。

引っ越しにも体力を使いますし、同じ家に住み続けられるのは親父にとってはとても助かることでした。

2-4.どちらもスピーディーに対応してくれた

親父の方はローンだけでなく税金の滞納もあり、競売開始の通達も届いていたため、一刻の猶予もありませんでした。

また、私の方も期限の利益喪失通知が届き、競売の連絡が届くのが時間の問題だったため、できる限り早い方が良いということで、相楽さんは2つ同時に任意売却の申出を作成し、スピーディーに対応してくださいました。

既述のような方向性が決まったら、債権者に連絡し、購入者を探し始める等、前向きな話しが増えてきました。

そのおかげで、私の方も親父の方も、1ヶ月程して、無事買い主さんが見つかり、私の方は5年後に買い戻すプランで契約を結び、リースバックが完了しました。妻に知られることなく、すべてが運び、親父も自宅に住み続けられたため、本当にありがたかったです。

>>戸建てとマンションを同時に任意売却で募集を開始しましたが、ここでもマンションの方が人気先行で高い値段で購入者が出てきました。そのおかげで、売却後のリースバック時の家賃を低く、抑えることが出来ました。

現時点では、郊外の戸建てよりは、なるべく都心のマンションの方が価格の下落が少ないようです。ただ、この辺りは不動産がある地域やその構造にもよるので一概にどちらが絶対に高いとは言いにくく、その都度、相場を調べ、進めていく必要があります。

3.リビングインを頼って、良かったと思うこと

今回は2件まとめての依頼となったのですが、どちらもスピーディーに対応してくださり、説明などもとても丁寧で、頼りになりました。相樂さんに頼んで良かったと思ったことをまとめますので参考にしてください。

3-1.とにかく対応が速い

まず、とにかく対応が迅速でした。今回の私の場合、仕方なかったというのもあると思いますが、住宅ローンの滞納で悩んでいる方の中には、今回の親父のように競売開始の通達が届いてしまったり、自宅を差し押さえられてしまいそうになっていたり、とにかく急を要する方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そんな方にとって、彼らの対応の速さは本当にありがたく、心強かったです。

3-2.手玉が多い

彼らの強みのひとつに、手玉の多さも挙げられます。今回は私が「リースバックから買い戻し」で、親父が「リースバックのみ」でしたが、ローンの滞納状況や預貯金、その他様々な条件や希望を聞いて、どんな方法が最善なのか、どんな手なら打てるのか、色々と考えて案を出してくださいます。

これがダメならこっちでどうだろうか?と本当に次々と案が出てくるので、驚かされました。

3-3.コネクションがすごい

また、リビングインはとにかくコネクションがすごいと感じました。多くの買い主候補に物件の紹介をしてくれて、ひとりから断られても次、その人がダメでもまた次、といったように、どんどんネットワークを広げて買い主探しをしてくださいました。

インターネットだけでなく、実際に不動産会社さんにも直接連絡してくれてました。その結果、2人ともとても良い買い主さんをつけていただき、安心してリースバックができました。

3-4.親身になってくれる

最後に、これは個人的にとても有難かったのですが、相楽さんはとても親身になって話を聞いてくださいました。

ローンを滞納して苦しんでいる中で、しかし自業自得というか自己管理ができないというか、そんな風に思われるのでは・・・と思ってビクビクしていました。ともかく、ずっと頭が痛かったというのもあると思います。

しかし、相楽さんは事情をしっかりと聞いてくださり「それは大変な状況でしたね」と何度も温かい言葉をいただき、本当に心が救われたような思いでした。

4.自宅のローン支払いで困っている方へ

自宅のローンが返済できずに困っている方、または競売にかけられてしまいそうになっていたり、ローンだけでなく他にも借金を抱えて困っていたりしている方に、少しだけアドバイスをさせていただきます。

4-1.滞納を放置しておくと地獄を見る

まず、当たり前のことですが、滞納を放置してはいけません。厳しい現実から、つい目を逸らしたくなってしまうことは多々あります。

僕もそうだったので、その気持ちはとてもよく分かるのですが、臭いものに蓋をして現実逃避してしまうと、後々地獄を見ることになります。

どうしていいか、分からない場合には、早めに色々なところに相談した方がいいと思います。

4-2.消費者金融には手を出さない方が良い

今回、私は消費者金融に手を出すことはしませんでした。しかし、リビングインの方から少しだけお話を伺うと、私たちの例はまだマシな方で、サラ金などに手を出してしまって借金が膨れ上がって、返済が出来ず、大変なことになっているケースもよくあるそうです。

こうなると雪だるま式に借金が増えてしまい、任意売却ぐらいでは借金を返すことが難しくなってしまうこともあるそうなので、消費者金融に手を出す前に自宅をどうにかしようと考えた方が賢明かもしれません。

4-3.リースバックという方法があるのを知っておくと良い

私も今回の件で色々調べて初めて知ったのですが、リースバックという言葉自体を知らない方は多いのではないでしょうか?

リースバックによって、自宅を売却してもそのまま済み続けることができるようになります。これは是非知っておいてください。

4-4.リビングインがおすすめ!

最後に、自宅の売却やリースバック、買戻しなどは、トラブルを専門に扱っているリビングインがおすすめです。良いなと感じた点はまとめた通りですし、もうひとつ、持ち出し金がかからないという点も非常に助かりました。

自宅を売却した代金から必要な費用を差し引いてくれるため、余計な出費がなく、本当にありがたかったです。もともとお金が無く、困っている方の依頼が多いと思うので、このような配慮をしてくださっていると思いますが、助かりました。

5.担当者コメント

今回は、本当に珍しいですが、親子で2物件同時のご相談でした。競売の開始決定通知が届いていましたが、ポイントはそのすぐ直後の相談するタイミングが早かったことです。そのため、たまたま弊社の投資家さんに2物件とも直接購入していただくことができました。

特に、リストラや離婚など支払いが段々ときつくなっていくケースなどあるため、住宅ローンの返済だけでなく、金利や借入期間などの条件改善を含め、少しでも不安なことがあれば、お近くの銀行や専門家にご相談ください。状況が悪化する前に、連絡した方が売却条件や売却後の生活が大きく異なってきます。

今回の様に離婚や定年後も住宅ローンが残ってしまい、返済ができなくなるケースは社会構造の変化が激しくなった状況を踏まえ、今後も増えていく可能性があります。その為、返済で不安に思ったら、少しでも早く、まずはお近くの債務整理専門の会社や銀行に相談することで未来は開けるはずです。

なお、私たち、アリネットの場合、オンラインや対面での無料相談に関しては、こちらのページより、お問い合わせ頂けると事前に準備ができ、助かります。他にも、2015年以降、弁護士や司法書士と行ってきた債務整理や任意売却の事例やその分析はこちらのページにまとめてあります。

現在、オンライン面談やメールを中心に無料相談を実施しており、相談者の方には住まいの問題解決事例をまとめた冊子も無料で差し上げております。問題が大きくなる前に早期に解決し、一秒でも早く、明るい毎日を取り戻して下さい。ともかく、ぜひ一人で悩まず、時間を無駄にしない様、早めにご相談ください。

6.離婚で悩む方へ、チェックリスト

念のため、2012年以降、離婚後の自宅の対処に関する相談を基にチェックリストを作成しました。

  • 夫婦の収入合算(連帯債務・連帯保証)やペアローンで自宅を購入した
  • 頭金なしのフルローンやオーバーローンを組み、自宅を購入した
  • 金利は変動や当初固定で、30年以上の長期で住宅ローンを組んだ
  • ボーナス払い年2回を使い、月々の返済は賢く減らした
  • 学費など毎月の生活費が高く、万が一に備え、貯金ができていない
  • 借り入れ外に自宅の名義や権利を夫婦で共有にしている
  • 最近、夫婦間のコミュニケーションが減り、子供と話す事が多い

2つ以上当てはまる場合、手続きや資産の整理がスムーズに行かない可能性が高いです。

その場合の無料の簡易対策診断などをLINE公式の方に作成しました。不安な方は試してみて下さい。他にも、LINE公式に登録して頂ければ、弁護士監修の離婚問題解消に関する手引きと、実際に離婚問題で自宅を売却した7人の事例を無料でプレゼントしています。

なお、この記事で解説した手順を行なっても、自宅の売却がスムーズにできるか判断できない場合は、アリネットの無料相談をご利用ください。

私たち、アリネットは2012年より地域に根付いた不動産屋、リビングインとして、住まいのトラブルに特化し、住宅ローンの返済や空き家の対応だけでなく、騒音や隣人、契約トラブル等のトラブルを解決してきました。

これまで8年間400件を超える住まいのトラブルの相談を受けた中でもさまざまなケースがありました。ただ、ここに記載出来ない内容で困っている方もいると思います。もし、あなたが現在トラブルに悩まされているのであれば、トラブルが大きくなる前にお近くの専門家に相談することをお勧めいたします。

もし、信頼できる先がすぐに見つからない場合、ぜひ気軽に無料の住宅ローン返済相談までご連絡ください。無料のご相談はこちらのページより、お問い合わせ頂けると助かります。

>>事業に失敗し、滞納が続き、自宅の売却後もリースバックし、住み続けようとした事例はこちらです。

>>破産の申立後、自宅に「住み続けられる」という記事を読み、リースバックを行った事例はこちらです。

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あなたの大切な人生と平穏が守られますように、これからも私たちは引っ越しの失敗談をベースに、賃貸の専門家集団として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。

今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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