担当から契約を急かされています。賃貸契約の正しい手続きを教えてください。

「契約後にキャンセルすると違約金がかかると聞いたので、万が一キャンセルした際のことが不安です」

1.質問:正しい賃貸契約手続きの順序を教えてください。

以前、どこかで重要事項説明があった後にキャンセルすると違約金がかかるようなことを聞いたことがあったため、万が一キャンセルした際のことが不安になっています。

都内の会社への就職が決まったため、来月をめどに引越しの準備をしています。先日、内覧に行った賃貸マンションが雰囲気が良く、気に入ったので契約の方向で内覧後に不動産会社の事務所に行きました。

まずは申込みをして審査に通らないと契約できない、ということだったのでその場で申込みをしたら、翌日、すぐに宅建士が重要事項説明をしたいと連絡がありました。

2.回答:以下のような順序で内覧から引っ越し、入居まで行われます。

===

1)内覧(オンライン内覧も増えていますが、個人的には実物を見た方がいいと思います)

2)申込み:申込者や連帯保証人(不要な場合もあり)の情報、署名、捺印、収入証明書の提出など

3)保証会社等による審査

4)保証会社及び大家さんの承諾

5)重要事項説明

6)契約(IT重説と言い、オンラインで行いケースが増えています)

7)必要書類(住民票、印鑑証明、勤務先証明書など)の提出

8)初期費用等の入金や手渡し、領収書の受領

9)鍵の受け渡し、引っ越し・入居

===

お不安な気持ちお察しします。引っ越しはただでさえ忙しく、出費が多いのに無駄なことは避けたいですよね。賃貸契約手続きの順序についての細かい部分は各不動産会社によるので絶対とは言えませんが、大枠、上記のような流れの場合が多いです。ただし、質問者様が経験されたように重要事項説明を早い段階で行う不動産会社もあるようです。

しかし、それは必ずしも悪いことではないと思います。なぜなら、重要事項説明を受けることにより、その物件や賃貸契約で質問者様にとって望ましくない点が早い段階でわかるからです。契約をしないと決まれば、無駄な時間をかけずに次の物件を探すことができます。

一方で、キャンセルによる違約金の発生についてはとても難しい問題です。民法では口頭で契約の意思を伝えた時点で契約が成立したとみなされるため、申込みもしくは重要事項説明を受けた時点で契約となります。それ以降のキャンセルは違約金が発生すると主張する人もいれば、書面による契約の締結がなされていない状態では契約未成立なので違約金は発生しないと言う人もおり、不動産会社によって対応が分かれる可能性があります。

ですので、心配でしたら、申込み前に手続きのどの時点からキャンセルに対して違約金が発生するのか、担当の人に事前に確認しておくと良いと個人的には思います。重要事項説明についてやその見方のポイントは以下のウェブサイトが参考になるので是非ご覧になってください。

>>公益社団法人 全日本不動産協会はこちらから

あなたの大切な人生と平穏が守られますように、これからも私たちは引っ越しの失敗談をベースに、賃貸の専門家集団として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。

今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。

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大和田 豊

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大和田 豊

事例を参考に失敗の少ない不動産取引を目指し、2012年以降90件以上の不動産取引を経験。現在はコロナウイルスの影響を受け、ローン返済に悩んでいる方向けに、生活の早期の改善に向け、債務整理に注力。宅地建物取引士、任意売却取扱主任者、住宅ローンアドバイザー。>>その他詳しい実績はこちら

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コメント

  • コメント (1)

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  1. atliving
    • atliving
    • 2020年 11月 20日 4:26pm

    Melonさん、

    コメント、ありがとうございます。
    オンライン化で分かりにくかったことが更に分かりにくくなっているかもしれません。

    引っ越しまでのステップは基本的には以下の通りです。
    1)内覧
    2)申込み:申込者や連帯保証人(不要な場合もあり)の情報、署名、捺印、収入証明書の提出など
    3)保証会社等による審査
    4)保証会社及び大家さんの承諾
    5)重要事項説明
    6)契約
    7)必要書類(住民票、印鑑証明、勤務先証明書など)の提出
    8)初期費用等の入金や手渡し、領収書の受領
    9)鍵の受け渡し、引っ越し・入居

    但し、オンライン重説などにより、以下のようになっているケースがあります。
    5)不動産会社が書類等一式をご自宅に郵送
    >>この部分がこれまでなかった部分です。

    6)ZOOMやLINE等で重要事項説明と契約捺印
    7)必要書類(住民票、印鑑証明、勤務先証明書など)の提出
    8)初期費用等の入金や手渡し、領収書の受領
    9)引っ越し前日を目途に鍵の受け渡し
    10)引っ越し・入居

    以上です。今後の参考になれば、幸いです。

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