自宅にいる時間が増え急増した、隣人トラブルや騒音に関する解決方法や注意点

こんにちは、不動産で明るい毎日を目指す六本木の不動産屋、(株)リビングインでお客様のご相談やお部屋のご紹介を担当している宅地建物取引士の大和田です。

今回はコロナ禍というご時世によって在宅ワークが急増しており、従来に増しておうち時間が増えています。東京新聞WEBによると、以下のような怖いニュースが起きています。

新型コロナウイルス感染拡大で在宅時間が増える中、近隣住人との騒音トラブルが相次いでいる。東京都足立区では殺人事件に発展する事態も発生。3、4月に警視庁が受理した騒音に関する110番は昨年比で3割近く増えた。

専門家は「もつれると双方が被害者意識を抱くなど当事者だけの解決は困難になる」として、初期段階から第三者を交えて関係改善を目指す努力が必要と指摘する。

2019年にも岐阜県大垣市の方で同様に騒音問題から殺人事件にまで発展しているので、トラブルに関しては当事者でやり合うことなく、管理会社を含め、専門家に早めに相談することが本当に大切です。

今回はこのような背景から、これまでの経験を基に沢山の人が住む、集合住宅などのマンションに住んでいるとどうしても起こってしまう隣人・騒音トラブルについて考えていきます。こういったトラブルに悩まされている方はご連絡を頂く以外にも数多く、一刻も早く解決策を見つけ、対策したいと思っている方が多いと思います。

いくつかのマンショントラブル事例を基に、実際にトラブルをご経験された3名の方にお越し頂き、予防策はあったのか、どうやって解決したのか、その相談先は?というテーマでお話を宅地建物取引士の大和田が色々お伺いしていきたいと思います。

Aさん:5回目のお引越しでマイホームを建築された会社員の40代男性

Bさん:騒音トラブルをきっかけに2度の引っ越しを経験された主婦の40代女性

Cさん:転勤を機に6回のお引越しのご経験をされた会社員の60代男性

大和田:みなさん、本日は宜しくお願いします。

Aさん:宜しくお願いします。

Bさん:初めまして、お願いします。

Cさん: こちらこそ宜しくお願いします。

大和田:ありがとうございます。それぞれのトラブル事例に対してご知見のあるものとないものがあるかと思いますが、私ならこうする等といった意見でも結構ですので伺えますと幸いです。

ちょっと前に、相談があったマンションの隣人からの仕返しや嫌がらせに対する対処法を3つこちらのページにまとめておきました。

1.騒音トラブルについて

1-1.実際に起きたトラブル事例の概要

大和田:今回お集まりいただいた方はみなさん、トラブルをご経験かと思いますが、Bさんに関しては騒音問題がきっかけで2回もお引越しをされているようですね。どういうトラブルだったのかをお聞かせ願えますでしょうか?

Bさん:はい。1回目のトラブルは、自分の子供が泣いている声がうるさいといったクレームから始まりました。子供が泣いた時に隣からドンドンと壁を叩かれていることが日常になってしまったのですが、まだ子供が生まればかりで夜泣きをしていたことが大きな原因だと思います。その後、管理会社からも「警告」と書いてある通知文が投函されたり、マンションの掲示板に張り紙をされたりしていました。

私たちも悪いと思っていたのでマットを敷いてなるべく音が響かないように工夫をしていました。しかし、ちょっとした物音でも壁を叩かれるようになったので、それがストレスで家族で引っ越しをしました。

大和田:それは大変でしたね。音に関しては繊細な問題ですから本当に解決するのが難しいですよね。

Aさん:私の姉は直接文句を言われに来た人がいたみたいで、すごく揉めたって言っていましたよ。

Bさん:まさに、2回目の引っ越しの理由がそれです。主人が仕事でいない時に子守をしていたのですが、足を滑らせて壁に頭をぶつけてしまったんです。そのあと子どもがすごく泣いていたので、ドンっていう音と子供の泣き声が原因で直接インターホンを鳴らされてしまいました。

大和田:その後どうなったんですか?

Bさん:申し訳ないと思って、とりあえずインターホン越しに出て、謝罪をして帰っていただきましたけど、本当に怖かったです。

大和田:それは怖い体験でしたね。実際に直接話しをして解決をしようとすると大きなトラブルに発展することが多いですからね。それ以降は大丈夫でしたか?

Bさん:その後特に何も言われることはなくなりましたが、気分的に良くなかったので引っ越しをしました。

Aさん:怖いし、なんかずっと住み続けるのも気まずいですよね。

1-2.このまま放っておくとどうなるの?

大和田:このまま放っておいたらどうなったと思われますか?

Bさん;本当に最近の世の中怖いですからね。騒音が問題で事件に発展しているニュースとかを目にしているので、殺されてもおかしくないご時世なのかもしれません。

Cさん:確かに前日本刀で切られたとかありましたよね。本当に恐ろしい。

大和田:よくご存じですね。騒音からストレスを抱え込んで精神疾患を患うかたも少なくありませんからね。私も実務上、お部屋お探しのお客様から条件としてよく聞くのがこの「音が静かなところ」という条件です。

今が騒音に悩まされている、木造だけは絶対NGと言って、来店される方が最近は非常に増えてきた印象があります。

Aさん:やっぱり木造だと音が響きやすいんですか?

大和田:それが、木造だから一番響きやすい、マンションの鉄筋コンクリート造だから音が聞こえないということをよく言われますが、半分正解で半分不正解です。

Cさん:マンションだったら、大丈夫な気がしていたけどどうしてですか?

大和田:築年数と施工方法によって遮音性(音をどれだけ遮るか)がゴロっと変わります。いくら鉄筋コンクリート造にこだわって探して入居しても、築年数の新しい木造の物件の方が遮音性も高かったということもざらにあります。

なので、入居する前に実際に壁を叩いてみてどんな音がするかを試したり、できるだけお隣や上の階の住民が在宅しているだろう土日や平日の夜に内覧したりできると、音を実際に体験することができます。今後のお部屋探しの参考してみてください。

念のため、内見前に騒音について確認できる構造や間取りについてこちらのページにまとめておきました。他にも、騒音については家にいることが多く、騒音に悩まされたくない方は幹線道路や線路以外にも、建物の用途地域に気をつけてください。

世田谷区の方で実際にあった騒音に関する相談を参考に、準工業地域は工場や倉庫が近くにありつつ、マンションや戸建ても建つエリアで騒音問題が起こりやすいです。他にも、トラック等の大型車が行き来するため、お子様がいるご家庭には準工業地域にあるマンションはあまりお勧めできません。

1-3.トラブル解決に向け、出来る方法は?

大和田:今までのお話は自分が発した音に対してのクレームだったと思います。逆に隣や上の階から騒音が聴こえてきたらどのように対応されますか?

Aさん:私はひたすら我慢します。自分も音を出してるかもしれないので。

Bさん:私は以前の経験を踏まえ、管理会社に連絡をしますね。

Cさん:言った後にお前が言っただろうと逆恨みや仕返しされるのも怖いので言わないです。

大和田:Bさん以外は我慢という選択をされるわけですね。なるほど。ありがとうございます。

Bさん:もちろん度を越えた騒音の場合ですよね。私の個人的なルールでは夜20時~朝8時ぐらいまでは静かに過ごすようにしています。

もちろん、お仕事の業種によってライフスタイルもバラバラだとは思うんですが、世間一般的に常識的な行動をすると迷惑にならないだろうという時間を勝手に自分ルールとして置いています。なので、洗濯機とか掃除機とか、上の階から子供の走る音とかが聴こえてくると、私と考え方が違うのかな。と感じますね。

Aさん:確かに、常識的な範囲での騒音であれば生活音だし、そこまで気にすることもないですよね。やっぱり扉の開閉音は上下階の問題だけじゃなくて、振動で横にも響きやすいみたいですね。内階段のあるアパートに住んでいた時、上の階の人の昇降する音がすごく聞こえてきて、「あ、今帰ってきたな」とか分かっちゃっていましたね。

Cさん:そうですね。でもできるだけ穏便に済ませたいので言わないですかね・・・。ペット飼育可能な物件に住んでいた時は、自分の家のチャイムが鳴るたびに他の住人の方が飼育しているワンちゃんがワンワン吠えていたので、毎回申し訳なく思っていましたね。

大和田:確かにワンちゃんの場合は声も結構響きますからね。郵便局や宅配の人が玄関に近づくだけでもすぐに気配を感じ取ってやってきちゃいますからね。ありがとうございました。

ちょっと前に、相談があったトラブルに対して、内容証明と簡易書留の使い方や注意点3つ、こちらのページにまとめておきました。

1-4.騒音問題はどこに相談したらいいの?

大和田:では実際に騒音がひどくてもうどうしようもない状況にまで陥った時、この時はAさんやCさんがどこに相談されますか?

Aさん:管理会社でしょうね。さすがに直接は言えませんね。事件になったら嫌なので。

Cさん:私も管理してくれている会社にお願いをして、代理で言ってもらうと思います。

大和田:そうですよね。ご回答ありがとうございます。

1-5.騒音トラブルの対策ポイント

まず、騒音トラブルに遭われた時には、当事者同士だけで解決しようとしない。そして、必ず管理会社や管理組合、オーナーなど建物と管理している方に相談をして解決を図ることが大切です。

実際、直接文句を言いに来た人と対峙して上手くいくケースは稀です。管理会社や建物オーナーはこういったトラブルにも慣れていてプロの対応に任せることが一番早い解決法です。

例えば、当事者同士で話合いをして和解したように思えていても、何かしらのわだかまりが残るものです。逆恨みをされていたずらや仕返しをされたり、故意に騒音を発したりと状況が悪化することも考えられますので、もし隣から壁をドンドンと叩かれても動じないようにしてくださいね。騒音関係の隣人との揉め事に対する効果的な対処方法はこちらのページにまとめました。

>>マンション内の騒音トラブルに関して、入居者の方にインタビューを行い、まとめたものはこちらのページにまとめました。

2.タバコのマナーについて

2-1.実際に起きたトラブル事例の概要

大和田:現在では健康への意識が高まってきて非喫煙者も増えてきたかと思います。今回はタバコというテーマでお話を進めさせていただければと思いますが、マンション内の喫煙マナーについてはいかがでしょうか?

Aさん:私は1回引っ越しをした理由の一つにタバコの臭いの問題があります。今となっては私も吸ってはいませんが、以前はヘビースモーカーと言われるほどに依存していた時がありまして。その時は自分が出している臭いが「くさい」ということに全く気が付きませんでしたね。

辞めてみて気付いたということにはなりますが、ベランダの窓を開け、夜寝ていると毎日のように漂ってくるタバコの臭いが苦痛で仕方なかったんですよ。私も同じことをしていたんだろうと思うと、言うに言えずに我慢して退去という道を選びました。

大和田:失ってから初めて気づく感覚ですよね。でも自らのご経験を振り返られてプラスな点もあったのではないでしょうか?

Aさん:そうですね。自分は迷惑をかけていないつもりのことでも他人からしたらこんなにも迷惑だったのかと反省しましたね。

Bさん:あとは吸い殻のポイ捨ては張り紙されていました。臭いだけならまだしもゴミまでポイ捨てするから、喫煙者のイメージが悪くなったのもありますよね。

Cさん:確かに先入観もあるかもしれないですね。喫煙者=どこでもタバコを吸っては吸い殻を捨てるイメージが払拭できないことには難しいかもしれないですね。

大和田:確かにそれもあるかもしれません。実際、副流煙は喫煙者よりも害があるなんてよく言いますからね。

2-2.ポイ捨て等トラブルは放っておくとどうなるの?

Cさん:私も隣の部屋からタバコの臭いがしてきた時に色々ネットで調べたんですが、臭いを放っておくと嗅覚を刺激されることによってストレスホルモンが分泌され、いつも以上にイライラしてしまったり、集中力を欠いてしまったりと悪い影響を及ぼすみたいですね。

大和田:よくご存じで素晴らしいですね。やはり副流煙と呼ばれるものを嫌がる方が多いですからね。

Bさん:そうですね。特に子育て世帯なんかでは余計に心配されているような気がしますね。

2-3.トラブル解決に向け、出来る解決方法は?

大和田:この問題の解決方法はどのようにするとよいでしょうか?

Cさん:じっと我慢することはないと思います。とりあえず、建物を管理している人に状況を説明して対応してもらうことが賢明だと思います。

Aさん:そうですね。私は幸い、誰かから苦情が来るということまでは至りませんでしたけど、苦情が来てもおかしくない状況でしたね。

>>トラブル対応時によく使う、内容証明と簡易書留や普通郵便、一番バレにくく、リーズナブルなのはどれ?

2-4.どこに相談したらいいの?

Bさん:私が今住んでいるアパートに住む時に担当してくれた営業マンから聞いたんですけど、タバコのヤニが付いていた場合は故意・過失とみなされて別途請求されるみたいです。なので、昔よりは室内でタバコ吸う方も減ってるんじゃないかと思います。

大和田:そうなんですよね。定額クリーニング費用として契約時に定めている場合においても、タバコが原因でクロスに付着したヤニ汚れについては別途請求されるケースがほとんどになってきています。

確かに室内で喫煙する方が減った一方で、ベランダで喫煙を増加させる形になってしまったこともあります。となると、換気扇の下で吸っていただくことが一番の解決策だと思いますね。ではどこに相談したらよいと思われますか?

Bさん:やっぱりこれも管理会社とかオーナーですかね?

Aさん:まあ、まず直接言うことは絶対辞めた方がいいでしょうね。

Cさん:私も管理している方に相談するべきだと思います。

大和田:みなさん一致で管理会社やオーナーに相談するということですね。ありがとうございます。

2-5.タバコのトラブルの対策ポイント

2019年の7月に健康増進法の改正により、学校や病院などでの喫煙が禁止されました。しかし、その一方で自宅での喫煙率も高まったことで、ベランダに洗濯物を干すと臭いが付く、子どもへの害が無いか心配、夏場に窓を開けることができなくなった等といった相談をサイトからよく受けるようになりました。

この問題は他の法律にもまだ定められていないことで、喫煙者と非喫煙者との間で対立が起こっているようです。マンションの規約にベランダでの喫煙を禁ずるといった条文があればいいのですが、無いことが多いのが現実です。

賃貸物件であればオーナーが禁煙のルールを契約書内に明記すること、分譲マンションの場合は組合員の4分の3以上の賛同を得ることで条文を追加することができます。

現在お住まいのマンションで困ったことがあれば、理事会に参加して声を出したりオーナーに相談したりすることで、より快適な環境の獲得を目指しましょう。

>>マンション内でのタバコの悪臭やポイ捨て問題への対策や判例についてはこちらのページにまとめました。

3.マンションのゴミ出しマナーについて

3-1.実際に起きたトラブル事例の概要

大和田:続いて、ゴミ出しのマナーについてのテーマに移りたいと思います。こちらのテーマについていかがでしょうか?是非お話をお聞かせいただければ幸いです。

Aさん:何度も引っ越しをしていると、経験でゴミ出し場所は必ず確認するようにしていまたね。

大和田:そうなんですね。それはなぜですか?

Aさん:というもの入居者の質がゴミ捨て場には顕著に表れると思っているんです。ゴミの出し方も生ごみをそのまま袋に突っ込んでいるのか、見えないように工夫をして捨てているのかも確認してしまいますね。

Bさん:分かります、それ。ゴミ捨て場が汚いと気分も落ち込んじゃいますよね。何より臭いし汚いし、近隣の方からの目も気になってしまいます。

Aさん:そうなんですよね。あと、回収されていないゴミがあるかないかも確認しますね。分別が出来ていないと雨にずっと濡れたまま放置されてしまいますし、ねずみやカラスが袋をつついてゴミを漁ってしまいますからね。

Cさん:カラスとか猫の被害は本当に多いですよね。私の地域では朝の8時30分までに出しておかないと回収してくれないので、朝は本当にバタバタです。

大和田:そうですよね。地域によってもゴミの出し方やルールが定められているので、新しく引っ越しをする場合には必ず確認が必要ですね。本当に厳しい地域では、例えば花火大会の後など、マンションのゴミ捨て場に警備員が立っていて、分別をしっかりとしているかを指導されるようです。

瓶、缶だけで分けている地域もありますが、この厳しい地域では缶をさらにアルミ缶とスチール缶に分けて捨てる必要があるなど、地域の慣習を知らずに引っ越しをすると注意されかねません。

3-2.トラブルをこのまま放っておくとどうなる?

大和田:トラブルの事例をいくつか挙げていただきましてありがとうございます。ちなみに、これを放っておくとどうなることが予想されますか?

Aさん:とりあえず、ゴミなので日光に当たったり、雨に濡れたりすることで中が蒸れて臭くなることは間違いないでしょうね。

Bさん:あとはさっきも出ていましたけど、小動物に荒らされることでゴミが散乱し、結局、近隣住民の方にもご迷惑をかけてしまうのは気になりますね。

Cさん:そうですね。Aさんの逆の立場で考えると、入居前とかにもそうやって入居の質として判断されてしまうのは、自分はちゃんとしているのに他の入居のせいでそう思われてしまう可能性があると思うと嫌かなと思いました。

大和田:そうですよね。自分がルールを守っているにも関わらず、身勝手な一入居のせいでイメージが悪くなると気分的にも悪いですからね。

3-3.トラブル解決に向けて出来る解決方法は?

大和田:では、この問題はどのように解決するべきなのでしょうか?

Aさん:これは入居してしまったあとではなかなか直りにくいものだと思うので、入居前の管理会社の通知徹底が必要だと思いますね。何度も引っ越しをしていると分かるのですが、管理会社とお部屋を紹介してくれる窓口の会社は全く別物で管理会社が契約書の作成やゴミ捨てのルールに関しての書類を説明してくださいと渡していると思うのですが、しっかり説明をしれる会社もあれば、全く説明もなく契約書の中に同封されているだけのパターンもありましたよ。

要は、お部屋の契約までを行う会社と建物の管理を行う会社があるってことなんですよね。お部屋の契約までを行う会社はwifiのつなぎ方やその後のトラブル予防に関する細かい説明よりも紹介や契約までが勝負となっているため、しっかり説明をするインセンティブがないんでしょうね。

大和田:ご指摘ありがとうございます。確かに、業者によってのゴミ捨てに関しての注意事項の説明についても差があるかもしれません。

法律的には問題ありませんが、重要事項説明に記載して違反したものは厳しく罰するといったような文言も必要かもしれませんね。

3-4.ゴミのトラブルはどこに相談したらいいの?

大和田:この問題に関してはどちらに相談したらいいのでしょうか?

Bさん:これも管理会社で問題ないと思います。

Aさん;そうですね。清掃事務所っていうのもあると思います。

Cさん:うちの父は昔、時間外に出しているゴミを漁って名前を見つけては、そのゴミを捨てた人の玄関前にそのゴミを置くという大胆なことをやっていましたよ・・・。

Bさん:それは大胆ですね(笑)

Cさん:さすがに今はやっていないですけど、目の前に置かれた人はさぞ怖かっただろうと思いますね。

大和田:確かに。でもゴミ出しでも故意にやっていることが明らかであれば、周りの人の迷惑行為になりますからね。

3-5.ゴミのトラブルの対策ポイント

ゴミ出しに関しては自治体によって違いがある為、転勤を機に引っ越しをされた方は知らずにルール違反のゴミ出しをしている可能性もあります。必ず引っ越しをした時にはゴミ出しのルールの内容を把握することが大切です。

24時間いつでもゴミ出し可能な地域から朝の何時以降でないと出してはいけないという厳しいルールを設けてある地域もあります。特にゴミの出し場所について、敷地内ではない場所の場合は動物に荒らされてしまうことを懸念していたり、常に置きっぱなしになることでの衛生面を考慮されていたりしているので、守らないと他の住人から白い目で見られてしまします。

ゴミ出しのルールについても騒音トラブルと同様に、直接注意はせず、被害が拡大する前に管理会社等から対応してもらうことがベターです。

>>マンションのゴミ出しに関する相談先やトラブルの判例、対策に関して、こちらのページにまとめました。

4.共用部の使い方について

4-1.実際に起きたトラブル事例の概要

大和田:続いて、共用部の使い方というテーマでお話を伺いたいと思います。こちらについて何かトラブルをご経験されたことがありますか?

Bさん:大きなトラブルではなかったのですが、駐車場の枠線はあるのにすごくはみ出し状態で駐車されていて車が停めづらく、管理会社に電話したんですが営業時間外で繋がらず、結局諦めて近くのコインパーキングに停めに行ったことがあります。

大和田:それは大変だったでしょう。明らかな幅寄せや違法駐車などがある場合には警察に電話して持ち主特定をすることで直接電話をしてもらうこともできますよ。

Aさん:結局、その後はどうなったんですか?

Bさん:はい。駐車料金も夜から1日分だったので600円でした。少ない金額でも納得できなかったので、連絡して管理会社にその費用は負担してもらいました。

大和田:でもなんでそんな停め方をしていたんでしょうね?商業施設に行った時によく目にするはみ出した駐車、自宅の駐車場でそんなことをされたら本当に大変だと今改めて感じました。

4-2.トラブルをこのまま放っておくとどうなる?

大和田:では、このまま放っておいたらどうなるんでしょうか?

Bさん:自分の駐車スペースなので止められないほどの状況であれば、まず管理会社に連絡すべきだと思いますし、他の方への配慮にもなるかと思います。

Cさん:以前、駐車枠のはみ出しで輪留めよりも前に駐車されていたことがあって、他の車の通行の邪魔になると思って変わりに電話したことはありますね。

大和田:それは親切ですね。一人はみんなのために、みんなは一人のために。まさにお手本といった感じですね。ありがとうございます。ちなみに、私が実際に体験したお話で駐車場に物置を置いて利用していた人がいまして。

Aさん:それはすごいですね。

大和田:この件に関しては、私が仲介という立場で物件を紹介したお部屋にご入居されていたのですが、契約書に「駐車場は車の駐車の用以外に供してはならない」という文言が入っていないこと、毎月お金を払っているからどう使ってもいいというお客様もいらっしゃいましたね。こういった共用部の使い方に関してはみなさん秩序を持って気持ちよく使いたいものです。

結局、火事やいたずらをされる可能性があるので、覚書の作成など、色々あり、物置を移設してもらいました。

4-3.トラブル解決に向けて出来る解決方法は?

大和田:解決方法についてはいかがでしょうか?

Aさん:これはCさんのように気付いた人が電話してあげることも大切ではないでしょうか?例え短時間であっても駐車できないと不便ですし、Bさんが帰宅して駐車される前の時間であれば、管理会社もまだ営業していたかもしれませんので、そういった住民の配慮も必要かなと思いました。

大和田:そうですよね。お仕事をされている方は営業時間内に電話することは結構難しい場合が多いですからね。みんなで気持ちよく使うためには?と意識しながら過ごすことが大切ですね。

4-4.トラブルはどこに相談したらいいの?

大和田:こちらはどこに相談すべきでしょうか?

Aさん:さっきお話で出たようにまずは管理会社に電話してみて、もし繋がらなければ警察に電話するというスタイルでいいかもしれませんね。

Bさん:そうですね。今度また同様な事態に陥ったら警察に相談してみたいと思います。

大和田:とりあえず困ったことがあった時の相談先は管理会社という形ですね。ここでよく起こりがちなのが、『管理会社の電話番号調べるとたくさん出てくるけどどこに電話したらいいんだろう』ということです。

賃貸や売買の場合は重要事項説明の時に管理会社や委託している場合には、その説明があります。聞いている途中でも大丈夫ですので忘れないうちに電話帳に登録して忘れないようにすると便利です。

4-5.共用、駐車場トラブルの対策ポイント

実際に引っ越してみると分かりますが、マンションやアパートで気を付けたいのはこの共用部の使い方です。玄関を入ってしまえばそこは自分が賃料を支払っている「専有部」に対して、みんなが利用するエントランス、集合ポスト、エレベーターや廊下は「共用部」と呼ばれます。

みんなが使う所は綺麗に使うことが当たり前とされています。しかし、中には守れない入居者もいるものです。賃貸の場合、この「共用部」を確認することで、どんな入居者が住んでいるのかを知ることができる指標にもできます。

前述しましたゴミ出しについて、ゴミ出し場所に何日間も放置されているようなゴミ袋が放置してあったり、エレベーターや廊下に複数の注意書きが書いてあったりすると、入居者の誰かがこの件について注意を受けているということが分かります。

「エントランス内ではボール遊びをしないでください」といったような張り紙がある場合には、以前どこかの入居者が注意をされているということが分かります。これはルール違反になるのかな?こんなことでも注意しても大丈夫なのかな?と思われたらまず、管理会社やオーナーに連絡をして相談をすることから始めて下さい。

5.ペットやゴミの悪臭について

5-1.実際に起きたトラブル事例の概要

大和田:ペットの臭いやゴミの臭いの問題のテーマに移らせていただきます。こちらに関していかがでしょうか?

Aさん:私の妹が経験した話で、ペットの臭いと抜け毛がひどくて隣人と揉めたことがありました。隣は猫だったんですけど、とにかく猫の毛がすごくて、ベランダの下の隙間から飛んで来ていたらしく。洗濯物にくっ付いてしまうからということで管理会社を通して色々とやりあったんだとか…

Bさん:それは大変でしたね。ペットの種類によってはアレルギー発症の恐れもありますからね。私も猫を飼っているんですが、猫アレルギーなんです。

大和田:それはすごいですね。元々アレルギーをお持ちだったんですか?

Bさん:それが、病院の先生から教えていただいたことなんですけれども、アレルギーコップ説というものがあるらしくて、みんなアレルギーコップというコップを持っていて、幼い頃からアレルゲンという物質を取り入れることによって中身があふれ出してアレルギーが発症するといったようなことでした。

このコップの大きさがみんな違うだけでアレルギーになる可能性はある、だから子供のことは大丈夫だったアレルギーが急に発症することもあるんだと教えてくれました。

Cさん:へー!それは知りませんでした。面白いお話ですね。だから猫に限らずそういったアレルゲンの元になるものは避けられるものなら避けたいですよね。

大和田:臭いはどうだったんですか?

Aさん:とにかくペットの毛はひどかったんですけど、ちゃんと飼育されているのか夏場になると獣臭がすごい時がありました。不謹慎ですけど、本当に動物虐待して死んでしまっているのではないかということもありました。

5-2.このまま放っておくとどうなるの?

大和田:この辺はなんとなく想像は付きやすいとは思いますが、放っておくとどうなるでしょうか?

Aさん:自分はしなくてもおそらく他の部屋からクレームが入るでしょうね。というか隣から入ってきた毛を放置していると、風でさらに隣の部屋に行く可能性だって大いにありますからね。自分がしたと思われる可能性もありますね。

Cさん:確かにそれは嫌ですね。

大和田:ゴミの臭いに関してはどうでしょうか?

Bさん:ゴミ出しの曜日が決まっている地域だと、室内にゴミを貯めたくない人は結んでゴミが出せる日までベランダに放置する方も多いですよね、きっと。

私の場合小さい子供がいるのでおむつの臭いがどうしても気になります。気になるので逆に外に置こうとは思いませんけど、臭いの元はそういった動物や子供の排泄物から発することが多いので注意が必要ですよね。

大和田:おっしゃる通りです。代弁していただいた感じでありがとうございます。

5-3.トラブル解決に向けて出来る解決方法は?

大和田:実際臭いに問題で困った時、解決方法はあるのでしょうか?

Aさん:臭いものには蓋をすると言いたいところですけど、違う部屋からの臭いだとどうしようもありませんよね。やっぱり管理会社に相談するべきではないかと思います。

Bさん:Cさんのお父様に倣って同じ毛を玄関前に置いたらこれは怖いですかね(笑)

Cさん:私も父だったらどうするのかなって考えていました(笑)でも最終的には管理会社に相談するでしょうね。

5-4.どこに相談したらいいの?

大和田:こちらはみなさんお答えが出ている様子ですが、いかがでしょうか?

Aさん:管理会社に相談ですね。

Bさん:ですね。

Cさん:それで大丈夫だと思います。

大和田:みなさん一致で管理会社ということですね。ありがとうございます。

5-5.ペットやゴミの悪臭対策ポイント

「臭い」が原因のトラブルは簡単に解決しないケースが多く存在します。まずは臭いの元が何かを特定すること、どこから臭いを発しているか確認をすることから始めます。

ペット飼育可能な物件にお住まいの場合、入居者は自分の飼育しているペットに臭いに慣れていることで臭いに気付いていないことがあります。多くの原因はペットの排泄物の処理の仕方と、ゴミの捨て場所によってトラブルが起きやすいと言われます。

ゴミ出しの日が来るまでゴミをベランダに保管すると、特に夏場は袋の中が蒸れて臭いを発しやすいので注意が必要です。どこからか異臭がすると感じたらすぐに管理している会社へと相談をしてみましょう。

「騒音」や「異臭」など、五感を刺激するようなトラブルは知らず知らずのうちにストレスを抱え込み、ひどい場合にはうつ病や不眠症といった原因にも繋がりかねません。

>>マンションで起こる悪臭・異臭問題に関する判例や対策、相談先についてはこちらのページにまとめました。

6.マンション内でトラブル発生時の賢い対応まとめ

これらの全てのトラブル事例を通じて、まずは自分がトラブルに原因にならないようにモラルを守った行動をすることが非常に大切になります。みんなで気持ちよくマンションに入居するという考えを持った人の集団で集合住宅を過ごすことができればトラブル発生はあり得ません。

今回のインタビューを通し、もし、マンション内でトラブルが発生した時にはこんなことを試してみて下さい。

6-1.自分の考え方を変えてみる

いっそのこと割り切って、人間だからこんな人もいるのだと放っておくことです。ポジティブシンキングでこんな人もいると考えることで精神面を安定させることはできますが、トラブルが続くようであれば速やかに管理会社へと相談する気持ちを持つことです。

6-2.引っ越しをする際に挨拶周りをする

やはりコミュニケーションを取ることは非常に大切です。人間は“一度対面して挨拶をする”ことで小さな仲間意識が芽生えます。些細なトラブルであればお互いに我慢することもできるかもしれません。

6-3.内見の時に気を付けるべきポイントを把握する

共用部(廊下、エントランス、エレベーター、ゴミ出し場所、駐車場など)の清掃は行き届いているか、過度に汚れているところはないか、変わった注意書きはされていないかを確認しましょう。また、以前入居されていた方はなぜこの部屋を退去したのかを担当の営業マンに聞いておくことで、ある程度の予防はできます。

6-4.一番早い解決方法は引っ越しをする

これは本当に最終手段で手っ取り早いのですが、賃貸の引っ越しが容易にできるといったメリットを活かす方法です。そうは言っても引っ越し費用や初期費用が発生しますので、些細なトラブルであっても揉めれば揉めるほどにそれ以上に費用が掛かってきます。本当にどうしようもない時の最終手段としてとっておくべきだと思います。

また、みなさんもご存知でしたが、直接解決することは絶対にNGで、必ず管理会社や建物を管理しているオーナーや管理組合に相談して解決することを前提として下さい。直接注意することで、逆恨みされたり逆上して手を出されたりする可能性も0ではありません。入居中に何かトラブルが発生したらまずプロに相談してみて解決策を聞いてみられてください。

実際にあった裁判事例を基にマンションのトラブル対策や相談先、注意点についてはこちらのページにまとめておきました。

最後に、精神的なトラブルを抱える隣人との問題の対処方法や判例はこちらのページにまとめました。同様に、全く別ですが、マンションの駐車場トラブルは本当によくあります。ちょっと前にも無断駐車の件で対策の相談があったので司法書士さんと一緒にこれまでの駐車場トラブルに関する対策や注意点はこちらのページにまとめました。

今後もあなたの大切な人生と平穏が守られますよう、4,600件を超える引っ越しの失敗談を基に住まいの問題解決のトップランナーとして、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。念のため、【建築士と考える】住んでもいい事故物件の見分け方、内覧時に使える方法を建築士さんにレクチャーしてもらいました。

今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。

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大和田 豊

この記事を書いた人

大和田 豊

事例を参考に失敗の少ない不動産取引を目指し、2012年以降90件以上の不動産取引を経験。現在はコロナウイルスの影響を受け、ローン返済に悩んでいる方向けに、生活の早期の改善に向け、債務整理に注力。宅地建物取引士、任意売却取扱主任者、住宅ローンアドバイザー。>>その他詳しい実績はこちら

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