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先人の知恵を部屋探しに生かすため、『彼を知り己を知れば、百戦してあやうからず』で有名な孫氏の兵法を読みました。孫氏の兵法自体は三国志の曹操や甲斐の武田信玄、そして、『余の辞書に不可能の文字はない』で有名なナポレオンが参考にしたと言われています。
その中で、自分が思う、部屋探しや引っ越しに使える教えを以下3つにまとめました。
1.彼を知り己を知れば百戦して殆うからず
建物や部屋の状況を知るのは当たり前ですが、引っ越しで後悔をしないために、自分の状況を知っておくことも大切です。分かっているつもりでも客観的に自分を見るのは大切ですよね。
2.先ず勝つべからざるを為す
理想やうまく行く事よりも、先ずは部屋探しで失敗しないよう、自分にあったチェックポイントを潰すことがとても大切です。
3.人を致して人に致されず
・・・前置きが今日も長くなってしまいました。すみません、3.の続きは考察の方で。失敗例スタートです。
第3975回目の今回は、システムエンジニアをしている30代の男性会社員の方にお話を聞きました。2020年7月の一人暮らしによる自立を機に、近畿地方から中部地方への1Kでの一人暮らしに向け、はじめての引っ越しを行った時のエピソードを詳しく教えてくれました。
引っ越し経験者から部屋探しの失敗やトラブル、良かった点を聞き、自分の今後に生かす。効率よく、満足度の高い部屋探しをして下さい。
【今回のポイント】
近畿地方から中部地方へ、一人暮らし・自立を理由に引っ越しされた方で部屋選び、特に、防犯やセキュリティに関して、強い不安を感じていたようです。
実際、どのような 部屋探しだったのでしょうか?事前のトラブル対策や事後対応は可能なんでしょうか?
1.引っ越しの理由と生活
1-1.引っ越しの理由を教えて下さい。
仕事のこと及び親と同居してることによって適応障害となったため、休職していました。その際、カウンセラーの方から親と離れて一人暮らししてみたらどうかと言われ、会社の上司とも相談した上、遠方へ引っ越し(転勤)しました。
1-2.引っ越し後はどんな生活をイメージしていましたか?
一人暮らし自体が初めてのため、不安あり、期待ありな状況でした。基本、平日はテレワークで家にいることが多いため、家で快適に過ごせるような生活を心がけています。休日はこのご時世コロナの影響であまり、仲間内での集まりに参加できませんが落ち着いたら友達を家に呼んだりして楽しみたいと思っています。
2.引っ越しまでの期間とその理由
一ヶ月半程度掛かりました。転勤まで2か月と迫っていたのでその間で丁度よい物件があり、内見して、周辺環境等(スーパー等の主要施設があるか)も特に問題ないと判断したため、早めの契約となりました。
3.引っ越しの不安
3-1.どんな不安がありましたか?
部屋選びで不安に思ったことは遠方への引っ越しのため、目星をつけた物件の治安や部屋のサイズ等の情報があまり集まらず、ネットの情報に頼るしかなかったことです。
3-2.不安になった理由を教えて下さい。
物理的に遠いため、何度も見に行ったりできず、また、治安などはネットだけで完ぺきに調べることはできないため。
4.部屋探しの失敗
4-1.失敗を教えて下さい。
内見時はエアコンの外部をみて新しそうだなと思うだけで製造年数を確認していませんでしたが、いざ入居して調べてみると15年前のエアコンであったため、電気代が心配になりました。内見時に15年前のものだと知っていたら、交換してもらえるように交渉もできたのではないかと後悔しています。
他には、現在の所、失敗とかはないですが、もうちょっと内見の時に色々調べたり(エアコンの製造年数等)動画を撮ったりしとけば、後々家具を買う際にスムーズに行けたのにと後悔しています。
4-2.失敗の理由を教えて下さい。
基本は部屋、建物、周りを内見をしてください。その上でどんな些細なことでも動画や静止画にとって保存しておくことをお勧めします。それで、契約の際はエアコンの交換であったり、フリーレントであったりの交渉をしてみることをお勧めします。
4-3.失敗再発への対応は?
ともかく、記録に取っておくことでしょうか?入居前にもどんな状況だったのか、退去時の原状回復工事を行うために撮っておきました。
4-4.その他何かあれば、教えて下さい。
特にありません。
5.引っ越し後のトラブル
エアコンの製造年数によって、電気代を気にしなければならなくなったこと以外は特にこれといった問題がなく良い物件に当たったと思います。
6.引っ越しして、良かった事
6-1.部屋探しの良かった点
はじめて一人暮らしを経験することで自立性が目覚めてきました。今までは親がすべて契約やそれに類することをやっていたのを自分でやることで一つ成長できたと思います。
6-2.そう思った理由は?
これまで、実家で親任せだったため。
6-3.他に頭の片隅に入れておいた方がいい事はありますか?
料理など勝手が分からないことが多いと思います。
7.部屋探しのアドバイス
分からないことや疑問に思ったことがあれば、すぐに不動産屋さんやそのサービスを提供している会社に相談した方がよいです。保留にしてそのままにしておくと実際に何か起きた際、あたふたして困ることになるからです。
基本、事前の情報は多めに持っておくと、優位に事を運ぶことができるかと思います。相楽さんがやっている失敗診断に関しても事前に失敗を知ることが出来、はじめての部屋探しなど引っ越し経験が少ない人には非常に良いものだと思います。
8.仕事絡みの部屋探しの失敗
遠いと簡単に物件周辺の環境をネットからしか判断できないのが不満点です。例えば、治安などネットに書かれている情報は最新のものではない可能性もあるため、実際に現地に行ってみないと分からない事があります。その地域でうまくやっていけるのか、馴染めるのか(言葉や習慣の違い)が不安ではありました。これらは一人暮らしが初めてなので陥る思考かと思いますが、担当の人や周りの人と話してみれば、案外分かり合える事もあり、特に問題ありませんでした。
9.不動産会社の選び方
9-1.選んだ理由を可能であれば、教えて下さい。
まず、初期費用を抑えたいというのがあったので、複数の不動産屋さんに初期費用の見積もりを出してもらいました。その上で、一番安くてネットでの評判もそこそこ良い不動産屋さんに決めることにしました。同じ物件でも不動産屋さんによって、異なるため、比較して、一番安い所や自分と合うところにした方がいいと思います。
9-2.不動産会社に期待するは?
治安に関する不安は一つ一つの物件に対して、その地域でどういった犯罪が起こったのか、またどれだけ犯罪が行われたのかを把握しておいて借主に伝えることで改善できるかと思います。
10.部屋探しの失敗を聞いての考察について
実家からの独立ということで初めてのお引っ越しをされたとのことで不安も多かったかも思います。今回は、目星を付けた物件を何度も内覧しにいくことが出来なかった為、確認したいことができなかったと後悔されているようですね。ポイントは二つあると思います。
10-1.マンションノートを活用しましょう
実際に内見に行くことができない人にはこの「マンションノート」というサイトをお勧めしています。ネットの情報なので、全部を鵜呑みにすることはお勧めしませんが、ただ以前の入居者や元住人などの口コミが掛かれるサイトなので、いい点と悪い点を確認することが出来るますし、周辺施設の様子や近隣物件のことまでも口コミで検索することができる為、ネットでしか情報収集が出来ない時には大変お勧め方法です。
10-2.内覧時には写真をたくさん撮ろう
失敗談とそれに対する対策をしっかりと考えていらっしゃるので、問題のないレベルだと言えます。仰る通りで、内覧時に写真を撮ることをお勧めしています。できるだけ、詳細にたくさん撮影してほしいです。
なぜなら家具や家電の購入にも役立ちますし、なにより退去の原状回復工事の負担を決める時に揉めることが少なくなります。「この傷あなたが付けましたよね?」、「いえ、最初からありましたよ?」なんて言ったらもう水掛け論で揉めに揉めますから、写真という便利な機能に頼りましょう。
ありがたいことに撮影日時までしっかりと記録されるので編集のしようがありませんからね。自分を守るためにも引っ越し前、荷物を搬入する前に撮影することを強くお勧めします。 以上の点を踏まえて、次回のお部屋探しでは良い物件に巡り合われることを願っています。
3.人を致して人に致されずの続きです。ちょっと違うなと思いながらも営業マンのペースでトントン拍子に進め、あなたが損をしないために自分を理解し、知識武装をしてから、部屋探しをすることが低成長を続けるこれからの日本では本当に大切だと思っています。沢山の部屋探しの失敗例を分析していく中でいつも思うのが、いつの時代も情報弱者は引っ越しだけでなく、仕事でも、私生活でも、損をする可能性が非常に高いと言うことです。その為、時間がない人は別ですが、せっかく何十万円もの大金をかけて、引っ越すなら、将来後悔しないために、正しい情報を身に付け、部屋探しをするようにして下さい。
私たちはこれまでの経験やセンスを先行させ、お客様の満足度を下げたり、上げたり、サービスの質をブラさないように、先ずは経験者のデータを使ってゴミや地雷部屋を除去する方が自分に合った部屋を探し、充実した毎日を過ごすというゴールに圧倒的に早く、近づく事が出来ると思っています。もう何も武器を持たず、竹やりやこん棒ぐらい??で圧倒的な物件数と戦う時代はもう終わったのでは?と個人的には思っています。
もし、それでもなんか、ダメな感じがする場合には、メール✉で連絡をもらえれば、何かアドバイスできると思います。特に、これまでの引っ越しの失敗インタビューを生かし、事件・事故に遭わない部屋探しの手順を基に回答や対応していきたいと思っています。最後に、他にも同じような部屋探しの失敗エピソードがあります。部屋探しで失敗して、損をする前に読んでみませんか?
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あなたの大切な人生と平穏が守られますように、これからも私たちは引っ越しの失敗談をベースに、賃貸の専門家集団として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。
今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。
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