C.解決事例(お客様の声)

東日本大震災によるシステム復旧のため転勤。引っ越し先が地震で壊れないか心配。

先人の知恵を部屋探しに生かすため、『彼を知り己を知れば、百戦してあやうからず』で有名な孫氏の兵法を読みました。孫氏の兵法自体は三国志の曹操や甲斐の武田信玄、そして、『余の辞書に不可能の文字はない』で有名なナポレオンが参考にしたと言われています。

その中で、自分が思う、部屋探しや引っ越しに使える教えを以下3つにまとめました。

1.彼を知り己を知れば百戦して殆うからず

建物や部屋の状況を知るのは当たり前ですが、引っ越しで後悔をしないために、自分の状況を知っておくことも大切です。

分かっているつもりでも、客観的に自分を見るのは大切ですよね。

2.先ず勝つべからざるを為す

理想やうまく行く事よりも、先ずは部屋探しで失敗しないよう、自分にあったチェックポイントを潰すことがとても大切です。

3.人を致して人に致されず

・・・前置きが今日も長くなってしまいました。すみません、3.の続きは考察の方で。失敗例スタートです。

第1803回目の今回は、ITエンジニアをしている30代の男性会社員の方にお話を聞きました。2011年5月の転勤を機に、関東地方から東北地方への1LDKでの一人暮らしに向け、はじめての引っ越しを行った時のエピソードを詳しく教えてくれました。

引っ越し経験者から部屋探しの失敗やトラブル、良かった点を聞き、自分の今後に生かす。効率よく、満足度の高い部屋探しをして下さい。

【今回のポイント】

関東地方から東北地方へ、転勤を理由に引っ越しされた方で、震災の直後だったため、次の地震で建物が壊れないか、強い不安を感じていたようです。

実際、どのような 部屋探しだったのでしょうか?事前のトラブル対策や事後対応は可能なんでしょうか?

1.引っ越しの理由と生活

1-1.引っ越しの理由を教えて下さい。

東日本大地震で被害にあった会社のシステムを復旧する為に、現地で行うよう指示があり引っ越しをしました。

リモートででも出来ましたが、現地でないと分からない事だらけのため、転勤しました。

1-2.引っ越し後はどんな生活をイメージしていましたか?

早く、都心に戻りたいと思っておりました。すぐに終わると高を括っていたのですが、すぐに終わる訳がなく、結局1年以上住んでいました。

2.引っ越しまでの期間とその理由

部屋を決め、引っ越すまで二週間程度掛かりました。状況が状況であった事と、早く住むところを決めろと上長より多くのアドバイスを頂いていたので、2週間で決め、引っ越しました

3.引っ越しの不安

3-1.どんな不安がありましたか?

望まない引っ越しになるので、会社に無理を言いたいところでしたが、震災があった上での話でしたので、地震で建屋が壊れないかずっと心配でした。

他にも、知らない土地柄と知らない人(都会にはいないような方々)がいるので、どうやって対応をすればよいのか分からないという不安がありました。

3-2.不安になった理由を教えて下さい。

理由は自暴自棄になってしまうと、田舎の風習等で何をされるのか分からないと考えていたため。

4.部屋探しの失敗

4-1.失敗を教えて下さい。

仕事が長引き、現地で部屋を借りる事になってしまったことです。

4-2.失敗の理由を教えて下さい。

それどころではない状況でしたので、こちらも言いたい事も言えず、結局相手の言いなりになってしまった事が後悔しています。

原因は私がハッキリとものを言わなかったことだと思います。

4-3.失敗再発への対応は?

部屋探しに何を最優先するのか?だと思います。駅チカなのか?セキュリティなのか?家賃の安さなのか?設備の良さなのか?などを優先順位をはっきりしておくことだと思います。

4-4.その他何かあれば、教えて下さい。

特にありません。

5.引っ越し後のトラブル

入居後に発生したトラブルは近所の住人との対応です。普段接することがないので会釈程度でしたが、引っ越しをしてからは握手したり、家に上がってきたりなど、その土地になれなくてはならない事が大変でした

6.引っ越しして、良かった事

6-1.部屋探しの良かった点

私自身にとって嫌な人でも話をすれば、分かりあえる事を学びました。外見で判断するのではなく、話をしてから判断してよいと気づきました。

6-2.そう思った理由は?

東京ではこのような事がなかったので始めは戸惑いました。しかし、このような環境では、仕方ない事なのだと、理解しました。

6-3.他に頭の片隅に入れておいた方がいい事はありますか?

特にありません。

7.部屋探しのアドバイス

どんなに焦っていても、住む部屋で人が死んでいないのか?また、部屋だけでななく、建物全体でトラブルがないのか?をしっかり聞くべきだと思いました。

8.仕事絡みの部屋探しの失敗

状況が状況だったという事なので、それどころじゃなかったのが不満です。

そういうのも含めて、引っ越しであることを考え、対応をする事が出来なかった事が原因かと思います。

9.不動産会社の選び方

9-1.選んだ理由を可能であれば、教えて下さい。

近所の不動産屋を見ましたが、めぼしい物件がなく、たまたま広告を見ていた時に綺麗なお姉さんに声を掛けられたからです。

9-2.不動産会社に期待するは?

その土地に詳しい人を不動産屋に1人以上配置する事で入居希望者の不安を取り除く事が出来ると思います。また、心配事があれば、フリーダイヤルを設置して、対応できるようにするのが望ましいと思います。

10.部屋探しの失敗を聞いての考察について

実家からの独立ということで初めてのお引っ越しをされたとのことで不安も多かったかも思います。今回は、優先順位を決めれずに上司の言いなりになって物件を決めてしまったことを後悔されていました。今回のポイントは二つあります。

10-1.譲れないポイントを明確にしよう

お部屋探し経験者であれば、手続きや契約の流れがなんとなくでもイメージできるのでゆっくり考えることもできるのですが、初めての場合はそうもいきませんよね。

まず、”譲れないポイント”を設定しましょう。お風呂とトイレが一緒は絶対NGなのか、安ければ我慢できるのか?ということからでOKです。先ずはゆっくりとここだけは住む条件には入れないといけないこと紙に書き出してみて下さい。

10-2.建物全体のトラブルは事前に確認できる

建物についてのトラブルは事前に”管理会社”に確認することで分かります。担当する営業マンに「以前、周辺で道路冠水やクレームなど発生していませんか?」と尋ねてみることで、以前物件にトラブルがあったかどうかを確認することができます。

もし、建物の前面道路が冠水したことがあるのであれば、車は大丈夫だったのか、住民に迷惑をかけるような人が住んでいないかも確認することができます。次回のお部屋探しでは、以上の2点を念頭に置いてお探しされてみてください。次回のお部屋探しでは成功して欲しいと思います。

3.人を致して人に致されずの続きです。ちょっと違うなと思いながらも営業マンのペースでトントン拍子に進め、あなたが損をしないために自分を理解し、知識武装をしてから、部屋探しをすることが低成長を続けるこれからの日本では本当に大切だと思っています。沢山の部屋探しの失敗例を分析していく中でいつも思うのが、いつの時代も情報弱者は引っ越しだけでなく、仕事でも、私生活でも、損をする可能性が非常に高いと言うことです。その為、時間がない人は別ですが、せっかく何十万円もの大金をかけて、引っ越すなら、将来後悔しないために、正しい情報を身に付け、部屋探しをするようにして下さい。

私たちはこれまでの経験やセンスを先行させ、お客様の満足度を下げたり、上げたり、サービスの質をブラさないように、先ずは経験者のデータを使ってゴミや地雷部屋を除去する方が自分に合った部屋を探し、充実した毎日を過ごすというゴールに圧倒的に早く、近づく事が出来ると思っています。もう何も武器を持たず、竹やりやこん棒ぐらい??で圧倒的な物件数と戦う時代はもう終わったのでは?と個人的には思っています。

もし、それでもなんか、ダメな感じがする場合には、メール✉で連絡をもらえれば、何かアドバイスできると思います。特に、これまでの引っ越しの失敗インタビューを生かし、事件・事故に遭わない部屋探しの手順を基に回答や対応していきたいと思っています。最後に、他にも同じような部屋探しの失敗エピソードがあります。部屋探しで失敗して、損をする前に読んでみませんか?

ーーー

あなたの大切な人生と平穏が守られますように、これからも私たちは引っ越しの失敗談をベースに、賃貸の専門家集団として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。

今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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