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部屋探しや選び方で悩んでいる方へ、『失敗にハズレなし』の信念で、正しいお部屋の選び方を学んでみませんか?ところで、畑村洋太郎先生を知っていますか?東大の名誉教授だったり、失敗学のすすめ他色々な書籍を書いていて、日本の失敗研究の大家と言っても過言ではない方です。
今回は、そんな畑村さんが以前書かれた失敗を生かす仕事術と失敗からの復活、回復力からこれからお部屋を探すあなたの為になると思ったことをまとめます。
まず、『失敗はどんなに注意しても必ず起きます。特に、新しいことをやろうとするとまず確実に失敗します』
ただ、失敗のほとんどはきちんと扱っていれば、事前に防げたものばかりで、失敗が起こったとしても・・・
多くの人が好んで使ってきた『成功例に学ぶ』方法は、右肩上がりの時代だからこそ通用した方法で、10年おきに不景気が来る激動の時代には非常に難しいと思っています。現に、ポータルサイトによくある住みたい街ランキングなどを参考に部屋探しをしてても、当社の部屋探しに関するアンケートで70%近い人が部屋探しや引っ越しで後悔・失敗していました。
この事から部屋探しも他人の失敗から学び、クリティカルな失敗やよく起こるトラブルを事前に知り、対策を練った部屋探しを行うことが一番効率的で満足度が高くなりそうだと思ってます。その為、今後も失敗で地雷部屋の除去、頑張ります。前置きが長くなって、すみません。失敗例スタートです。日々の失敗分析にとてもやる気が出る一冊でした。
第4226回目の今回は、veganライフを紹介するブロガーをしている50代の女性フリーランスの方にお話を聞きました。2018年5月に家族の事情により、関東地方から関東地方への2LDKでの一人暮らしに向け、4回目の引っ越しを行った時のエピソードを詳しく教えてくれました。
引っ越し経験者から部屋探しの失敗やトラブル、良かった点を聞き、自分の今後に生かす。効率よく、満足度の高い部屋探しをして下さい。
【今回のポイント】
関東地方から関東地方へ、条件改善・気分転換を理由に引っ越しされた方で、家賃や費用に関して、強い不安を感じていたようです。実際、どのような 部屋探しだったのでしょうか?事前のトラブル対策や事後対応は可能なんでしょうか?
1.引っ越しの理由と生活
1-1.引っ越しの理由を教えて下さい。
実家の父親が他界して母と妹だけになったことと、持ち家だったマンションが売却できたため実家の近くに引っ越しました。また、自分自身も不動産を所有する拘束感から自由になりたかったからです。
1-2.引っ越し後はどんな生活をイメージしていましたか?
近くに広大な自然公園があるので毎日のウォーキングやジョギング、週末など時間がとれるときには季節ごとの野鳥観察など自然を身近に感じながら生活したいと考えました。生活面では物をできる限り減らし、シンプルな暮らしを目指しました。
2.引っ越しまでの期間とその理由
二ヶ月程度掛かりました。当初決めていた地域ではなく別の地域を検討し始めたため、新たに一から物件探しを始めたことと、実際に現地に行って周囲を歩いて環境を確認する確認する作業を行っていたためです。
3.引っ越しの不安
3-1.どんな不安がありましたか?
最も不安だったのは近隣にどのような方が住んでいるのかということでした。騒音やベランダ喫煙、ライフスタイルの違いによるトラブル、価値観の違いによるストレスを懸念しました。
ちなみに、遠方引っ越しならではの不満としては、現地までの交通費がかかり頻繁に行くのが難しいことと、さらに、土地勘がない場合は効率的に動くことができず、十分に納得して部屋を決められないことです。また、引越し費用も距離によって割高になることです。
3-2.不安になった理由を教えて下さい。
土地勘が無かったので不安になりました。実家と言ってもずいぶん長いこと住んでいなかったので。
4.部屋探しの失敗
4-1.失敗を教えて下さい。
部屋探しはネットのポータルサイトのみで探したのですが、地元の小さな不動産屋さんにはそのようなサイトに載っていない物件があることを後から知り、足で探すことも大事だと感じました。
また、引越し見積もりは大手だけではなく、複数社に条件を確認すると無駄な出費を抑えられたり、自分の条件に合う業者さんが見つかります。
4-2.失敗の理由を教えて下さい。
隣の部屋の方がベランダでタバコを吸われることが引越し後にわかり、管理会社を通して改善を促しましたがあまり効果がありませんでした。
また、エレベーターなしの3階で内覧の際にはさほど気にならなかった階段の登り降りですが、実際に生活してみて、荷物などを持って疲れた時はきつく感じます。他にも建物の前に個人経営のリフォーム会社があり、住んでみてわかったのが、車の出入りが多く(路上駐車も多い)ストレスになりました。
>>タバコの煙を嫌がる方はそのマンションやアパートが敷地内禁煙なのかどうかを事前に確認した方が良いと思います。私はタバコは吸いませんが、同じマンションの人が建物の前や駐車場で吸っているのを見ると、臭いを含め、掛からない程離れて歩くようにしています。
規約やルールで決まっていない場合、ベランダ喫煙などもあり、洗濯物や布団が臭くなったり、灰が落ちてくることもあります。ベランダ喫煙の詳細はこちらのページをご確認ください。
4-3.失敗再発への対応は?
近隣住民の情報については仲介業者も業社も個人情報を理由に教えてくれないと思いますが、何人で住んでいるのかや年齢、性別などできるかぎり情報を集めるのが良いと思います。
また、時間をずらして現地に足を運び、時間ごとの周囲の様子も確認することをお勧めします。午前中は静かでも午後になると騒がしくなる、ということがあるため。
4-4.その他何かあれば、教えて下さい。
内見時に不安に思ったことは担当に確認するのが良いと思います。
5.引っ越し後のトラブル
引っ越し後に隣の騒音トラブルと嫌がらせに悩まされました。ベランダから覗き込まれて様子を伺われたり、部屋の前を通るときに通る時に大声で嫌味を言われたりと挙げればキリがありません。
ちょっと前に、相談があったマンションの隣人からの仕返しや嫌がらせに対する対処法を3つこちらのページにまとめておきました。
部屋の設備については、他にも当初、水道の蛇口からも水漏れがあり、修理が終わるまでキッチンで水が使えない使えない事態となり料理ができず困りました困りました。
>>実際に騒音トラブルに遭い、管理会社や警察に相談した方にヒアリングを行い、こちらにページにまとめました。
6.引っ越しして、良かった事
6-1.部屋探しの良かった点
引越しは何かしら人生の節目を迎える時に行うことが多いと思います。「物」や「事」含め、今まで背負っていたものから解放されて、新たな目的地に向け生活が整っていきました。環境が変わることで新しい生活に慣れるまで少なくとも3ヶ月くらいはかかると思います。
それまでバタバタした時間を過ごすことになりますが、それも滅多に経験できる経験できることではないので、楽しむくらいの気持ちで一つ一つ生活を生活を整えていくと良いと思います。
6-2.そう思った理由は?
自分も不慣れな土地に引っ越してみて、そう思いました。
6-3.他に頭の片隅に入れておいた方がいい事はありますか?
終わってみれば、意外といいものだと思います。
7.部屋探しのアドバイス
先ず、この部屋にした決め手は、駅からは徒歩30分、バス10分バス停から2分とやや距離はありましたが、すぐ近くに緑が豊かな広大な自然公園があり、疲れを癒したり、運動したりとオフの時間を楽しめました。建物も築年数は20年以上でしたが、外観、内装ともきれいで、特にキッチンはビルトインの3口コンロがついて広く快適でした。
他に、これから引っ越す人へのアドバイスとしては、自分が「ここは譲れない」とう条件をしっかりと決めて、何があっても妥協しないことです。日常生活においては「まぁいいか」と妥協することで良い結果が得られることもありますが、部屋選びに関しては譲れない条件を譲ってしまうと後々ストレスとなり良い結果にはつながらないと思います。再度引っ越すのに体力もお金も掛かります。
実際にあった裁判事例を基にマンションのトラブル対策や相談先、注意点についてはこちらのページにまとめておきました。
8.仕事絡みの部屋探しの失敗
生活環境が変わる上に、ライフスタイルにも変化が伴うので両方の不安と戦わなければならず、また、期限が限られているため十分納得のいく部屋選びができないことがあること、シーズン中は引越し費用が割高となることです。
>>トラブル対応時によく使う、内容証明と簡易書留や普通郵便、一番バレにくく、リーズナブルなのはどれ?
9.不動産会社の選び方
9-1.選んだ理由を可能であれば、教えて下さい。
大手のチェーン店ではありませんでしたが、実際に店舗を訪ねて話をした際に、私の人間性を信用していただける会話があったので決めました。
また、店舗に次々と来客があり、この会社自体も信頼されているやりとりを耳にしたためです。
9-2.不動産会社に期待する事は?
現地までの送迎をして欲しいです。また、バーチャルな画像で建物の中だけではなく周囲の環境や駅からの道のりなども見られるとありがたいです。たとえば、ライブで駅から物件まで歩く、買い物など周囲の施設の実況などがあれば助かります。
10.部屋探しの失敗を聞いての考察について
家庭の事情によって今回4回目のお引っ越しをされたとのことで不安も多かったかも思います。今回は、日当たりのいいところだけを確認して他のポイントに気が付けなかったことを後悔されていました。次回に向け、ポイントは二つあると思います。
10-1.掲載されていない物件を探すのは困難
未公開や非公開物件などを売り文句に掲載されていない物件を探す方が結構いますが、ネットで集客を主になっている今はなかなか難しくなっています。一応、その理由やどうしてもという方のために未公開・非公開物件の判断についてこちらのページにまとめています。
繁忙期シーズンで退去予定という物件が分かっていながらも、ネットに公開できていない物件はあるかもしれませんが、掘り出し物の物件は表に出さずに保管しておくという事例は以前と比べて本当に少なくなりました。その為、掘り出し物を一生懸命探すというよりも管理会社と仲介業者の関係の善し悪しでも物件提案異なるので複数店舗回ることをお勧めします。
10-2.住民の情報はできる限り集めよう
どんな人が住んでいるんだろうというこの不安は何度引っ越しを経験しても拭えません。ゴミ捨て場や掲示板などの共用部分は、そこの物件の住人の質を伺うことが出来ます。「マナーが悪い入居者」はみんなで使う共用部を平気で汚してしまうことが多い為、日常使う、エレベーターやゴミ捨て場にも目を向けましょう。
分別されずにゴミ出しをされていないか、掲示板で管理会社から変な注意書きをされていないかを内覧時にチェックできるともっといいお部屋を探すことができます。 次回のお部屋探しでは良い物件に巡り合われることを願っています。全く別ですが、マンションの駐車場トラブルは本当によくあります。ちょっと前にも無断駐車の件で対策の相談があったので司法書士さんと一緒にこれまでの駐車場トラブルに関する対策や注意点はこちらのページにまとめました。
その他、家にいることが多く、
また、準工業地域は倉庫や工場へ荷物を運ぶトラック等の大型車が行き来するため、
ここまで読んで頂き、ありがとうございます。あなたの部屋探しに今回の失敗を参考にしてもらえると嬉しいです。ただ、自分で色々と確認するのが面倒な場合には、その担当者に色々な確認をお願いする方が効率的だと思います。
もし、それでもなんか、ダメな感じがする場合には、メール✉で連絡をもらえれば、何かアドバイスできると思います。特に、これまでの引っ越しの失敗インタビューを生かし、事件・事故に遭わない部屋探しの手順を基に回答や対応していきたいと思っています。最後に、他にも同じような部屋探しの失敗エピソードがあるんですが、失敗する前に読んでみませんか?
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あなたの大切な人生と平穏が守られますように、これからも私たちは引っ越しの失敗談をベースに、賃貸の専門家集団として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。
今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。
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