不動産屋と内見へ、急ぎならVR内見?その違いや失敗から分かった注意点3選

こんにちは、不動産で明るい毎日を目指す六本木の不動産屋、(株)リビングインで建物の管理や住まいのトラブル解消を担当している不動産鑑定士補兼管理業務主任者の相樂です。

私たち、アリネットは住まいのトラブルを減らすため、2000年以降、引っ越しを経験された方、累計4,600人超の方にアンケートを行い、様々な部屋探しの体験談や失敗談を集計し、分析してきました。

今回は、2020年以降物凄く増えたVR内見と実際の内見、そして、同時に複数の不動産屋への相談の可否について、考えをまとめました。VR内見に関する詳細な説明はこちらのページにまとめておきました。

0.はじめに

トラブルの少ないお部屋を借りるなら、内見は絶対に必要だと思います。

急いでいると内見を飛ばす方もいらっしゃいます。しかし、元々、70%近い人が後悔している部屋探しで内見をしないと、後でトラブルになることが本当に多いです。その為、不動産会社によっては内見なしでの賃貸借契約を受け付けていません。

しかし、遠方の方や仕事や家族の事情でどうしても内見に行く時間が取れないこともあります。その場合はオンライン・VR内見がオススメです。最近増えているVR内見は強引な営業が無く、忙しい方にとてもお勧めです。ただ、VR内見で分かる事・分からない事をキチンと理解した上で、部屋探しの方法の一つとして、活用しないとトラブルになりがちです。

ここでは、内見を考えているあなたに向け、実際に不動産会社と共に行く内見とVRでするオンライン内見の良さや違いに触れていきます。内見当日の流れや準備、不動産屋への相談方法についても簡単に解説していくので参考にしてください。

1.VRでの内見は悪くない

内見では不動産屋さんと共にお部屋を回るイメージはありませんか?それは旧来の方法で現在は不動産会社によってはVRでの内見が可能です。

VRゴーグルを装着することで、実際にお部屋におもむくことなく雰囲気を感じとれます。平日にお休みを取れない方など、重宝する内見方法だと思います。どうしてもお部屋を見る暇がなければ、VRでの内見はオススメです。

一方で、時間があるなら実際にお部屋に訪れて内見するべきだと思います。なぜなら、VR内見にはいくつか欠点があるからです。次は、その欠点に焦点をあて解説します。

2.VR内見での注意点

VR内見は内見の時間が取れない忙しい方やウイルスを気にする方に非常に人気になっています。 しかし、実際にお部屋に訪れ、内見するのと違い、欠点があるのも事実です。ここでは、3つの欠点をあげ、その対策をご紹介します。

2-1.日当たりがわからない

VR内見では日当たりがわかりません。VR上では常に明るく、日照時間を考慮にいれていないからです。一番お部屋がきれいに見れるように調整されているため、使ってみると分かりますが、小さなキズもお部屋によってはチェックできません。あくまで、お部屋の雰囲気が分かるレベルです。

お部屋の日当たりにこだわりがあったり、小さなキズがどうしても許せないなら、VRでの内見は向いていません。不動産屋とマンション等実際に内見の行くのがいいと思います。実際、掃除や改修工事が終わっていない部屋でもVRでは以前のキレイな状況で見ることが出来ます。

2-2.実際の寸法がわからない

VRでの内見はお部屋を見るだけに特化しています。 そのため、冷蔵庫やベッド等の家具・家電を運び入れ、設置するために必要な寸法を測れません。しかし、VR技術は発展途上中です。今後、寸法を計測できる機能があらわれてもおかしくないです。

その為、お部屋にどうしても運び入れたい家具や家電があるなら、VRは控え、実際に現地に行き、計測した方が良いと思います。お部屋に訪れるなら、メジャーを忘れず、家具・家電の搬入口である玄関や設置場所を寸法計測を徹底してください。

以前のお客様は、シングルベッドを2つ寝室に入れるため、実際に見ないと分からないからと、平日、お昼休みに全ての部屋を見学され、決めました。

2-3.治安や通勤経路が見えない

VR内見ではお部屋の外をチェックできません。 ストリートビューで確認することになります。

しかし、意外と大切なのがお部屋の外側、すなわち周辺状況です。 たとえば、駐車場や駐輪場、エントランスやゴミ捨て場といった共有スペース。ここの清潔さ加減を見ることで、同じマンションの住民の過ごし方を見られます。管理の状況が分かります。

また、通勤経路のチェックも大切です。ここはブラウザのマップを活用することで対処できますが、物騒な夜間の状況までチェックできません。

特に、女性の方は住まわれる地域がよほど治安がいい、もしくは駅から近くなければ、実際に不動産会社と内見に行き、周辺をチェックすべきだと思います。力では絶対に暴漢に勝てません。何かあってからでは遅いと思うので。

3.内見当日の流れ

VR内見を選ばず不動産屋と内見に行くなら、当日の流れをチェックしておきましょう。

  • 前日までにインターネットで問い合わせる
  • 不動産屋に訪れる
  • 担当者とお部屋の打ち合わせ
  • お部屋の内見へ
  • 解散もしくは申し込み

内見を考えているお部屋の数にもよりますが、半日から1日程度時間をとっておくことをオススメします。当日に予定があれば、不動産屋に終わってほしい時間を伝えておけば調整も可能です。

先日、いくつかの駅をまたいで内見した時は4物件でしたが、東京、都心だったので、全てタクシーでご案内しました。電車で移動するより、効率的だと思ったので。

このように、内見は歩きや不動産会社の車だけでなく、電車やタクシーなど色々な手段を使って、効率よく物件を見て回ります。

4.事前に準備しておくこと

これまで失敗談を見ていると、内見では事前準備が圧倒的に大切です。実際に現地に赴き、室内を確認する場合には特にそうです。

たとえば、家具・家電の持ち込みを考えているならメジャーを、遠方からの引っ越しの場合等、当日にお部屋を決める予定があるなら、所得証明書や印鑑などを準備して、不動産屋やマンションを見に行ってください。

当日に申し込みを考えているパターンといないパターンの2つ分け、準備するモノを一覧にしました。内見ではパターンによって、持ち物を変えてください。

4-1.当日の申し込みを考えていないなら

・メジャー

・メモとペン(スマホでも代用可)

・家具・家電の採寸

4-2.当日の申し込みを考えているなら

・メジャー

・メモとペン(スマホでも代用可)

・家具・家電の採寸

・印鑑

・収入証明書のコピー(課税証明書や源泉徴収票でも可)

そのほか準備する事として、引っ越し日や連帯保証人を決めておきましょう。これだけ準備しておけば、当日スムーズに内見や申し込みが進みます。

なお、連帯保証人は民法の改正により、少なくなり、現在は家賃保証会社を使うことが一般的になっています。

5.複数の不動産会社を回り、内見し、効率よく部屋探しをする方法

ここまで、VR内見や実際にお部屋に行く際に注意してほしいポイントをまとめました。が、個人的に、効率よく、お部屋を探す方法として、インターネットで事前にお部屋の目星をつけ、いくつかの不動産会社に相談してみる方法も良いと思っています。

スーモなどサイトを見ていると、色んな良い部屋が見つかるかもしれません。こうなると、どの不動産会社にも回らずにはいられません。しかし、同時に、複数の不動産会社を回ってお部屋をチェックしてもいいのでしょうか?モラルやマナー違反ではないのか?

ここでは、お部屋を決めるにあたって、同時に複数の不動産会社を回ってもいいのか、悪いのかをご紹介します。合わせて、1つの不動産会社しか見なかった女性の失敗談もご紹介するので、反面教師として参考にしてください。

5-1.複数の不動産会社をはしごするのは常識

購入や売却では、複数の店舗を回り値段チェックするのは当たり前のようにおこなわれます。なぜなら、お店によって扱っている物件やその値段が違うからです。もちろん、値段だけではなく、店舗ごとにサービスの違いがでたり、担当者との相性もあったりします。

これでは、違う店舗を回らない手はありませんよね。

不動産会社でも、もちろん複数のお店を回るべきです。「前の担当者によくしてもらったから…」と後ろめたい気持ちはよくわかります。しかし、少しでもいいお部屋に住むためには比較する不動産会社があるべきなのは間違いありません。

5-2.1つの不動産会社しか回らなかった女性の失敗談

私は現在不動産仲介会社の内見担当者として働いていて、これは同業他社の友人から聞いたお話になります。 都内にオフィスがある20代後半の女性が、友人の会社でお部屋の内見をしました。

他社で見たいお部屋があったとのことですが、他で依頼する後ろめたさや面倒くさいからと、そのお部屋の内見を諦めました。

そして、友人の不動産会社で契約後、女性が諦めきれずに他社の掲載物件をチェックしていると、契約したものと同じお部屋が仲介手数料無料で紹介されていました。このように、他社と比較しないことで金銭的な損をこうむることもあります。

今回は金銭的な違いですが、他にも損をこうむるポイントは無数にあります。時間が許すなら、いくつかの会社を回って、担当者や不動産を見るのもありだと思います。

5-3.複数回ることのメリット・デメリット

不動産会社をはしごするデメリットは、先の女性の失敗談でご紹介した通りです。 しかし後ろめたいのはやはり変わりません。そこで、不動産会社を複数回ることが、いかに有益なのかもをご紹介します。

5-3-1.複数回ることのメリット

違う視点の考え方が手に入る:たとえば、Aという不動産会社の担当者は、お部屋の設備の良さしか教えてくれなかったが、Bという不動産会社の担当者は、周辺環境や隣人トラブルを避けると言う視点からのお部屋選びの仕方を教えてくれたといったことがあります。

仲介手数料や家賃が安くなる:同じお部屋でお仲介している不動産会社によって手数料が変わるケースがあります。 また担当者によっては大家さんに家賃などの交渉をしてくれる場合もあるので、希望や相談事は思いきって伝えた方が良いです。

お部屋の選択肢が増える:特定の不動産会社でしか取り扱っていないお部屋もあるので、複数の不動産会社を回ることで、条件にあうお部屋に出会える確率が高くなります。

5-3-2.複数回ることのデメリット

選択肢が増えることで選べなくなる:迷いやすいタイプなら気をつけましょう。

時間がかかる:連絡、打ち合わせ、内見など作業は増えてしまいます。

後ろめたさから頼みづらくなる:あなたがいい人であればこそ、遠慮しがちになって要望や断りの連絡を取りづらくなるものです。 しかし相手もプロですから、敬意を払った上でしっかりと伝えれば問題ありません。

5-4.いい不動産会社を選ぶためのコツ

複数の会社を回るのは時間がかかります。 予約をして実際に内見をすると、一週間程度すぐに過ぎていくことでしょう。 だからこそ、無駄な時間を使うことは避けたいですよね。ここでは、いい不動産会社を選ぶためのコツをご紹介します。

5-4-1.話を聞いてくれる不動産会社

不動産会社に入ると「こういう条件のお部屋を探している」と打ち合わせをします。 そのとき、アンケート形式でお部屋の希望を伝えることになるはずです。

ここでチェックすべきなのは、担当者から提示されたお部屋が希望した条件通りになっているかです。 アンケートの不透明な部分をヒアリングしてくれるのは、いい不動産会社の証拠であると言えるでしょう。

5-4-2.申し込みや来店をせかしてこない

不動産会社は、お部屋を紹介した仲介手数料を生業としています。 申し込みが多ければ、その分儲けが増えるわけです。申し込みや来店をせかすのは、担当者が自分の利益のことしか考えていません。 そうなるとこちらが望まないお部屋を無理やり契約させてくることもありえます。 押しに弱い自覚があるなら、せかす不動産会社の利用は控えましょう。

5-5.1日に内見できるお部屋の件数

引っ越しを決めてから実際の入居日まで何日ありますか?2ヵ月以上あれば余裕があると言えますが、2ヵ月未満になると色々と急ぐことも出てきます。 だからこそ、一日で多くのお部屋を内見して、お部屋を選ぶ時間を少しでも確保したいですよね。

一日で内見できるお部屋の件数は最大6件程度です。 ここは1部屋当たりの所要時間によって変動するので、7件見られることもあれば5件しか見られない場合もあります。休日や平日、繁忙期かそうでないかにもよって変わってくるので、急いで6件と思ってください。

6.不動産のVR内見時の注意点、まとめ

今回は、急いでいる方に向けにVR内見の注意点や実際に現地に行く場合に持っていった方が良いものを中心にまとめました。最近、決めるまで不動産を見る数が減っているとアンケートに出ていますが、個人的には不動産は借りるにしても高い買い物なので色々見て、比較した方が良いと思っています。以下、今回のまとめです。

・急ぎの引っ越しならVR内見
・心配なら不動産屋と共に内見へ
・不動産会社は複数のお店を回るべき
・1日に内見できるお部屋の件数は最大6件

なお、VR内見でも実際の内見でもお部屋のチェックポイントが沢山あり、引っ越し経験が2回以下の方はどこを見れば良いか分からないと思います。

そのような方の為、他社を含め、失敗談を基に内見時に確認するポイントをまとめたものはこちらのページにまとめておきました。トラブルの無い住まいを見つけるため、有効に使ってください。

これまで、8年間300件近い住まいのトラブルの相談を受けた中でもさまざまなケースがありました。空き部屋だけなく、記載していない内容で困っている方もいると思います。もし、あなたが現在トラブルに悩まされているのであれば、トラブルが大きくなる前にお近くの専門家に相談することをお勧めいたします。

もちろん、弊社の無料相談も利用できます。信頼できる先がすぐに見つからない場合にはご連絡ください。これまで多くの住まいの問題を解決した経験や知識を活かし、あなたの力になれると思います。ぜひ気軽に無料相談までご連絡ください。

私たちは今後もあなたの大切な人生と平穏が守られますよう、4,600件を超える引っ越しの失敗談を基に住まいの問題解決のトップランナーとして、専門家と協力し、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。念のため、【建築士と考える】住んでもいい事故物件の見分け方、内覧時に使える方法をレクチャーしてもらいました。最近流行っているカスタマイズ賃貸についても、こちらにまとめました。

今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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