マンションのwifiに関する誤記載は賃料減額や虚偽告知で損害賠償請求できる?

繁忙期の終わった4月と10月はトラブルの相談件数が一気に増えます。平日は仕事があり、忙しく、難しいと思います。

しかし、引っ越し後に後悔しないため、部屋探しの経験が少ない方ほど担当者に条件等の確認をきちんとして、契約・引っ越しを進めてください。先日、WIFIの契約に関し、以下のような相談を受けました。

1.マンションのwifiに関する誤記載は賃料の値下げや虚偽告知で損害賠償できない?

賃貸の設備内容に光ファイバーがありと明記されており、賃貸契約会社にも契約前にフレッツ光の回線が引かれていることを確認しました。しかし、入居後、フレッツ光等に契約申込するもマンションタイプでなく、ファミリータイプでなければ契約できないとのこと・・・。

管理会社の住友林業不動産に何度も確認をするが、前の住人の回線の工事?ができていないかもしれないから工事終わりにまた契約してくれと言われ、工事終了まで3週間待ち、再度契約も契約できないと言われる。

その後、フレッツ光に住友林業不動産が確認したら契約できると言われたので、フレッツ光等子会社にも契約申込みをかけるがどこも契約できないと言われ、現状入居2ヶ月以上経過しているがネットの契約ができていない。

こちらは入居前から確認をしているにも関わらず、ネット契約できないのは虚偽告知等にはならないのか?契約できないなら賃貸料を下げるよう交渉したが、賃料を下げることはできないとのこと。諦めるしかないんでしょうか?

2.wifiに関するトラブルはまだ新しく、判例もなく、都度判断しているのが一般的です。

リモートワークが増え、wifiに関する質問は増えています。設備が新しく、まだわかりやすい判例もなく、契約時の文言で判断しているのが一般的です。

まず、契約書に「光ファイバー対応」で、尚且つ「マンションタイプに対応している」と明記されていれば、虚偽の説明として不動産会社に責任を求めることができます。

しかし、通常は契約形態まで補償する内容が記載されていることが少ないため、マンションタイプに対応していると明記されていない場合、責任を問うことは非常に難しいです。

2-1.フレッツ光のカスタマーサポートにマンションタイプで契約ができないケースを確認しました

wifiの契約に関し、考えられる理由として・・・、

・共有部分までの回線工事が完了していない。

・NTT以外の回線が通っているため。

・「ラック」のポートが不足している。

※MDF室という、配電盤などの設備を収容した装置があります。その中に、インターネット用の集合装置が設置されています。

通称「ラック」と言い、外部から引き込んだ一本の光ファイバーケーブルを、各戸へ分配するための装置です。各戸へ分配するためにラックのポートにファイバーケーブルをつなぐ必要があります。

このポートの数に限りがあるため、既に、全てのポートが埋まっている場合は、ラックを増設しない限りマンションタイプは利用できないとのことです。

上記三点のうち、「共有部分までの回線工事が完了していない」という理由の場合、「光ファイバー対応」との記載と矛盾しているため、不動産会社に責任を問える可能性もあります。

2-2.wifiトラブル時、どこの部分を確認すれば良いのか?

以上のことを踏まえて、まずご確認いただきたいことは以下の二点です。

・契約書面で「マンションタイプに対応」というような記載がされているか?

・なぜ、該当のマンションはファミリータイプでしか契約ができないのか?

ちなみに、フレッツ光のカスタマーサポートに電話し、該当の住所を伝えれば、何故マンションタイプで契約できないのかを説明してくださるそうです。

3.部屋探しで、このようなトラブルに遭わないために

特に、自宅で仕事を行う方は部屋探しの際にどのようなwifiがマンション内で使えるのか?その条件や費用、工事の要否などを確認して、契約して下さい。

3-1.契約書に調べた事項を記載してもらった方がいい

今回のケースのように、引っ越し後に発覚すると、引っ越し費用や仲介手数料、礼金などを損害賠償請求するのことは極めて困難です。

そのため、賃貸マンション等、部屋探しを行うときは自主管理のマンションを避け、賃貸住宅管理業者の登録がされている会社が管理しているマンションを選ぶ方が後悔することは少ないと思います。

特に、部屋探しの経験が少ない方は簡単にお部屋を決めてしまうケースが多いですが、契約してしまったり、引っ越し後に賠償を求めるのは非常に困難なケースが多いため、引っ越し後にトラブルは起きるので、この辺り、よく確認して、お部屋を決めてください。

3-2.元気だけが取り柄の担当とかは騙されて、損をしないに

部屋探しの経験がない方ほど、オーナーによる自主管理や無資格の管理会社だけでなく、賃貸も売買も専門的な資格の登録がなかったり、知識や経験が少なく、元気だけが取り柄の担当とかは騙されて、損をしないよう、この辺りを注意しながら、進めてください。

念のため、これまでの相談事例を基に、遠方への引っ越しや部屋探しの経験が少ない方向けに、トラブルを未然に防ぐ三つの注意点をこちらにまとめておきました。

ーーー

あなたの大切な人生と平穏が守られますように、これからも私たちは引っ越しの失敗談をベースに、賃貸の専門家集団として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。

今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。

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馬場 紘司

この記事を書いた人

馬場 紘司

事例を基に後悔のない取引を目指し、2013年以降40件以上の不動産取引を経験。現在は投資や居住用の不動産を中心に売却価格を上げるリノベーションなど建物の改修に注力。宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー2級、住宅ローンアドバイザー。>>その他詳しい実績はこちら

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