病気で購入したばかりの自宅を売却

購入後4年で病気で働けず、住みながら、自宅の任意売却を行った事例

こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている不動産鑑定士補兼宅地建物取引士の相樂です。

働き盛りの30代の時に自営業だったが病気で収入が無くなってしまい、ローンの整理だけでなく、どう生活を立て直し、家族と暮らしていくか、2015年に相談を受けました。

相樂個別面談

Nさんは2011年、20代後半で神奈川県厚木市に住宅ローンを組んで戸建て住宅を購入されました。
ただ、その4年後、2015年に住宅ローンの返済が出来なくなってしまい、任意売却を行いました。

本記事では、Nさんが(相談当時30代)が

  • 住宅ローンを組んだ時の状況
  • 返済ができなくなり、滞納するまでの経緯
  • どのように任意売却をして解決したか

といった一連の流れを、Nさんにご許可を頂いた上で事例としてご紹介します。

Nさんは自営業の仕事が順調だった26歳で結婚。

2人のお子様にも恵まれ、念願のマイホームを購入したものの、病気で収入がなくなり、住宅ローンの返済ができなくなりました。

滞納を重ね、このままでは競売になってしまうかもしれないとのことで、地元の不動産屋に相談したところ、私たち、アリネットを紹介され、ご連絡を頂き、相談に来られました。

最終的に、4ヶ月かけ、ご自宅の任意売却は上手くいき、病気がちである事を理由に、毎月7.7万円の返済を毎月1万円まで下げることができました。

ここから詳細をまとめます。

1.原因:病気で収入がなく、このままでは競売と思い相談

ベランダからの風景

Nさんは2011年、神奈川県厚木市に1,700万円の住宅ローンを組み、頭金を200万円入れて戸建て住宅を購入されました。

金利は3.6%でしたが、当時では平均的な金利であり、また自営業という仕事柄、住宅ローンの審査条件も厳しいと聞いていたので『無事に審査が通って良かった』というのが当時の心境だったそうです。

Nさんは高校を卒業後、塗装職人として働き、早くて丁寧な仕事ぶりで、取引先や社内での評価も上々。

一通りの仕事を経験し、もっと自分の理想に向かって仕事をしたいという思いから25歳の時に独立されたそうです。

独立後26歳で結婚。

翌年、翌々年と子どもにも恵まれ、順風満帆な生活を送っていました。

独立と言っても一人親方で、当初は勤めていた会社からの下請けや元々付き合いのあった取引先から仕事をもらう状態でした。

それでもコツコツと仕事をこなし、30歳になる頃には新規の顧客も安定的に獲得できるようになっていました。

長子の小学校入学を控えた32歳の時に、冒頭の内容で、住宅ローンを組んで戸建を購入されました。

しかし、その4年後、病気が見つかり、塗装工のような肉体労働が一切できない体に。。。

収入がなくなり、住宅ローンを滞納するようになったそうです。

毎月7.7万円の返済はすぐに支払えなくなり、滞納することになりました。

半年近く滞納を重ね、債権者から債務の移管通知が届き、雪だるま式に増える借金をどうする事も出来ず、このままでは競売になってしまうかとしれないというところで私たちに相談に来られました。

2.希望:子どもが高校に上がるまでは住み続けたい

病気で購入したばかりの自宅を売却

実際にご自宅でNさんと面談し、ご希望をまとめると、以下のようなものでした。

・競売を避け、任意売却をして少しでも借金を減らしたい。
・アパートを借りる余裕がないので、住みながら売却したい。
・子どもが高校に上がるまでは住み続けたい。

一つ目、二つ目は実務的、合理的な理由ですが、恐らくNさんの根底にあるのは、三つ目のお子様が高校生に上がるまでは住み続けたい、というのが一番強い思いなのではないかと思いました。

相談当初から家族への思い、責任感が強く、特にお子様のお話をされる際には一段と目に力が入っていたように見えたからです。

3.不安や心配:競売を避けられるのか? 引っ越し先はあるのか?

室内の様子

Nさんはまずやはり、競売にならないかを一番心配されていました。

下記ページに書いてある通り、競売の場合、一般的に市場価格の6から7割程度で売却されることが多いため、競売後も大きな借金が残りがちだからです。

>>競売と一般売却、任意売却との比較はこちらのページにまとめておきました。

さらに、当時、Nさんは病気で収入がなく、しばらくは安定して収入を得られる見込みがなかったのでアパートを借りる余裕もなく、そもそも賃貸契約の審査をパスするのも難しい状況でした。

引っ越し先があるのか不透明な状況で、競売で家を追い出されたら、Nさん一家は路頭に迷ってしまいます。

実際に相談を受けながら、なんとしてでも、それだけは避けないといけないと思いました。

4.解決法:アリネットの投資家リストに販売し、自宅を売却

購入検討者名簿

Nさんの状況から、今回のケースでの任意売却のポイントは以下の通りであると整理しました。

  • 競売申し立て通知が届くのも時間の問題なので、早急に任意売却の目処をつけること。
  • 近所に売却がバレない様、お子様が高校に上がるまで住み続けたいという要望を叶えること。
  • 病気で収入がなく、引っ越し先を見つけるのも困難であるので、今の家に住み続けるのがベターということ。

よって、アリネットが独自に持つ不動産投資家リストに対して、直接販売活動を行うのがベストと判断しました。

そして、売却後は不動産投資家さんと賃貸契約を結び(リースバック)、住み続ける方向で進めるのはどうかと提案しました。

Nさんも、大々的に自宅が売却に出されていることがわからない方が子どもたちのためにもありがたい、さらには家に住み続けられるなら理想的ということで、この進め方に快諾いただきました。

問題は、債権者との交渉です。

5.期間:相談から4カ月かけ任意売却

アリネット独自の不動産投資家リストと周辺の不動産会社へ営業し、売却の情報を出すと、すぐに問い合わせがあり、内見もなく、関東圏の投資家への任意売却が決まりました。

金額も戸建としては値ごろ感があったことと、お子様が高校生になるまでは最低限住み続けたいというNさんの要望が空室リスクを嫌う投資家に魅力的に映ったため、お互いの利害が一致したとても良いパターンです。

家賃の変動がない事、そして、家賃の滞納がない限り、後6年間は追い出しがないことを条件に契約に至りました。

その間、債権者とも金額の交渉を行い、1,300万円の売買額で任意売却を認めてもらうことができました。

Nさんが相談に来られてから、4ヵ月程度でだいたいの話がまとまった、とてもスムーズなケースだと思います。

6.返済金額:毎月の返済が7.7万円から1万円に

離婚時の自宅の売却で悩む男性

売却後も残債が200万円残ってしまいましたが、毎月の住宅ローン返済額は7.7万円から1万円まで一気に減りました。

多分、Nさんの場合、滞納理由が病気の為、働けなくなってしまったことが大きいと思います。
実際、債権者もその辺りは同情してくれました。

売却後は、家を購入した不動産投資家さんと賃貸契約を結び、Nさんは引き続き住み慣れた家に住み続けることができています。

Nさんの状況や要望を十分にお伝えした上での任意売却から賃貸契約だったので、家賃保証の審査を通した上で、不動産投資家さんも納得して賃貸契約をしてもらうことができました。

最低でも、お子様が高校に入学するまでの6年間は住むということで、不動産投資家さんも安心して賃貸経営ができると喜んでくれました。

7.任意売却後の生活:再就職し、毎月1万円の返済を続け、家族との毎日を取り戻した

メンバー写真

任意売却からしばらくして、病気の治療もひと段落したところで、Nさんは自分の会社をたたみ、就職する決断をされました。

と言うのも、病気の関係で肉体労働を続けていくのは難しいと思ったからです。

当初は、慣れない仕事で苦労されているようでしたが、持ち前のコツコツできるメンタリティと家族のためという思いで頑張っておられるようでした。

毎月1万円の返済と、住み慣れた家の家賃5万円もしっかりと支払いを続け、子供たちとの日常を取り戻しつつあるとのことでした。

今回のように、病気で働けなくなる事は稀だと思います。

しかし、お子さまが生まれたタイミングや40代に入ってから大きな買い物をする場合、完済までのライフプランを確認することをおすすめしています。

念のため、あなたの状況や希望により、これからできる対策が異なります。個別相談の前に、今直ぐに確認出来るセルフチェックをやってみませんか?

2015年以降、実際にあった200件超の住宅ローンの相談を受け、チェックリストを作成しました。

  • 毎月の返済が少し厳しく、貯金がなかなか出来ない
  • 銀行・裁判所から手紙が届き、対策を考えている
  • ペアローンを含め、ローン総額が総収入の8倍以上
  • 転職や病気で、収入が減って、返済に悩んでいる
  • 借り入れや返済など、毎月の収支管理が出来ない
  • 養育費や学費など生活費が増え、やや苦しい
  • ボーナス等一時金が減った又は無くなった
  • 離婚や出産で共働きが出来ず、返済が苦しい
  • 自宅の買い取りチラシがポストに頻繁に入っている
  • 年金だけでは、家賃や毎月の生活が厳しい

2つ以上当てはまる場合、直ぐにローン整理を得意とする専門家に相談するか、近くに相談できる先がない場合、LINE公式から住まいを守る無料の簡易診断も試して下さい。

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ご存知の通り、滞納が続くと利子による負担が日々大きくなり、競売による強制的な追い出しなど、今の生活を失いかねません。

そのため、自宅に関するトラブルを解決してきた経験や専門的な知識があります。
あなたの満足のいく解決に導くことが出来ると思います。

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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