こんにちは、宅地建物取引士の大和田です。
賃貸マンションを決めたり、契約する前に一言、やってほしいのが家賃交渉です。景気の上げ下げや地域、マンションによっては結構下がるケースがままあります。
そこで、今回はこれまでの経験や大家さんの心理的に家賃交渉を切り出すうまいタイミングのポイントを説明していきます。
1.値下げ交渉は内見から入居申込の間に行うとよい?
賃貸のお部屋の値下げ交渉はどのタイミングに行うとよいのでしょうか?結論を先に申し上げれば、内見から入居申込の間です。通常、賃貸のお部屋に入居するまでには、お部屋探し→内見→入居申込→入居審査→契約というステップを踏んでいくことになります。
- お部屋探し:賃貸情報サイトなどで希望の条件にマッチするお部屋を探す
- 内見:現地まで出向いて専有部や共用部、周辺環境などを細かくチェックする
- 入居申込:内見をして特に問題がなければ、入居申込書に必要事項を記載して提出する
- 入居審査:貸主さんにより、入居者として問題がないかどうかの審査が行われる
- 契約:必要書類と初期費用を用意した上で契約を行う
家賃交渉の話を切り出すこと自体は、基本的にどのタイミングでも行うことはできます。しかし、”早すぎる”、もしくは”遅すぎる”ということはあります。最も賃借人の立場が強く、交渉することに精神的な負担が掛からないタイミングが良いと思います。僕らも言ってみましょうか?と内見で気に入った部屋があれば、お客様に伝えています。
ちなみに、家賃等条件交渉をするなら、いつが良いか?これまでの経験を基にこちらのページにまとめておきました。
1-1.”早すぎる”というのは
お部屋を見つけて間もない段階、内見を行う前の段階の値下げ交渉は成功しにくいです。お部屋を貸す側からすれば、家賃の値下げを検討するにも、それなりの時間やエネルギーが必要になります。
あまりに早すぎる場合、「本当に入居の意志が固まっているのだろうか?」、「内見をした後にキャンセルされるのではないだろうか?」なんて想いが巡って身が入りません。
どのような人なのか、分からない段階で伝えてもみな取り合ってくれません。
1-2.”遅すぎる”というのは
入居審査の段階、契約間近の段階の値下げ交渉は成功しにくいです。なぜなら、当初の家賃を基準に、
- 家賃を支払っていけるかどうかを審査する
- 今後の収入の見込みを立てる
などを行っているため、条件の変更が難しくなるのです。書類に色々と書いた後だと、それを変更するのはなかなか難しくなります。
以上を踏まえ、値下げ交渉を行う際は内見から入居申込の間に行うのがよいでしょう。
2.値下げ交渉の話は賃借人側から切り出すように
値下げ交渉の話は、自分から切り出すようにしてください。不動産会社さんは値下げできそうなお部屋かどうか、ある程度、経験的に分かるものです。しかし、不動産会社さんの方から「このお部屋、家賃の値下げをしてもらえるかもしれません」などという話を切り出すことは基本的にありません。なぜなら、以下のような思考が働くからです。
・値下げとならなかった場合、クレームにつながる恐れがあるから
・受け取る仲介手数料(仲介手数料は家賃を基準にして決まる)の金額が下がってしまうから
その為、値下げ交渉をしたい場合は、自分から話を切り出す必要があります。僕が値下げ交渉してみましょうかと伝えるのは、最悪ダメでも、うまく行ったらラッキーぐらいに思っているからです。管理会社やオーナーに言うだけならタダですから。
3.値下げ交渉を成功させるためのコツ
3-1.貸主さんのメリットを考える
ただひたすら、「お願いします」を連呼する方もいますが、それは自分の都合を押し通しているだけです。値下げしてもらえた場合は以下のような、貸主さんにとってメリットのある提案を同時にすることが大事です。
- 絶対に契約します
- すぐに初期費用を入金します
- 礼金を多めに支払います?
- 駐車場もセットで借ります
- なるべく、長く住みます
3-2.”よい借主さん”と思ってもらう
不動産会社さんは家賃を値下げするべきかどうかを判断する前に、住んで欲しい人かどうかを見ています。身なりが不衛生だと「お部屋を汚されてしまうのではないか」なんて思われてしまうかもしれません。
他にも、態度が横柄だと「ルールを守らないのではないか」なんて思われてしまうかもしれません。その為、その瞬間だけは、”よい貸主さん”と思ってもらえるよう努めて下さい。
4.心理的に効果的な家賃交渉まとめ
家賃が少し下がっただけで、初期費用も下がったりするので、内見後の家賃交渉は本当に大切です。不動産会社が最も決めたいタイミングで交渉の意向を伝えるのが効果的で、精神的にも楽です。ぜひ、以下のポイントを押さえつつ、言ってみて下さい。
- 家賃の値下げ交渉は、内見から入居申込の間に行うとよい
- 不動産会社さんから話を切り出すことはないので、自分から話を切り出すようにする
- 値下げ交渉のコツは、<貸主さんのメリットを考える><”よい借主さん”と思ってもらう>
月に3件も同じような相談があったので、「全く交渉してくれない不動産屋とのトラブルやその対象方法」に関してはこちらのページにまとめておきました。ちなみに、内見時の確認・チェックリストもよく聞かれます。これまでの失敗談を参考に無料で使えるものを作りました。ぜひ、内見時に使ってみて下さい。4,600件の失敗談を基に作った内見時のチェックリストはこちらのページです。なお、人気のある他社の内見チェックリストも同様にまとめています。最近、お客様に聞かれた、「内見の申し込み後のキャンセルって、罰金ありますか?」について、こちらのページにまとめました。
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今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。
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