C.解決事例(お客様の声)

入居早々、住人から嫌がらせを受けています。どうしたら良いのでしょうか?

繁忙期の終わった4月と10月はトラブルの相談件数が一気に増えます。仕事があり、忙しく、難しいと思いますが、引っ越し後に後悔しないため、部屋探しの経験が少ない方ほど担当者に条件等の確認をきちんとして、契約・引っ越しを進めてください。

先日、隣人からのいやがらせに関し、以下のような相談を受けました。

1.入居早々に上階の住人から嫌がらせ

2階建てのアパートの1階に夫、私、子供(3歳)の3人で住んでいます。
入居した当初から、上階に住む50代男性からの嫌がらせに困っています。

ドーンという大きな物音を、1分おきに鳴らしてきます。
その場でジャンプしているような地響きです。
子供が部屋を走るだけで、ドンドンと叩いてきて、3時間ほど、1分おきにずっとやってきます。

管理会社にも相談したところ、大家さんも、長年にわたり退去してもらうように進めているようですが、そこまでに至っていないようです。
その方は、30年近く住み続けており、私たちが入る前の家族も、そのことが原因で退去したそうです。

お部屋はすごく気に入っているし、引越し費用もかかったため引越したくありません。
現在妊娠しており、赤ちゃんが生まれたあとはどうなるのか、今から不安で仕方ないです。
ドンドンとされる度にお腹がキューと痛くなり、精神的ストレスです。
この場合、泣き寝入りしなければならないのでしょうか?

2.宅建協会に確認しました。

2-1.上階の住人を退去させることは難しいです。

管理会社の方が言う通り、上階の人を退去させるには貸主や管理会社が本気で動かないと難しいので、先ずご自身の身を守ることを第一に考えて動かれるのが良いかと思います。

嫌がらせをされたら、警察に通報するのも一つの手段です。嫌がらせを受けて怖い思いをしている旨を警察に相談し、警察から注意が入れば抑止力になることもあります。

2-2.引っ越しする場合の費用について。

なるべくお引っ越しはされたくないとのことですが、今は心身ともに大切な時期ですし、これ以上のトラブルに発展する前に、ご家族の安全の為お引っ越しを検討された方が良いのではないかと思います。

上階にそのような人がいることを最初から知っていれば、その部屋には住まなかったということを、貸主や管理会社に主張し、その上で転居を希望していることを伝え、トラブルのある住戸に引っ越した時の仲介手数料や礼金の返還、次の家への転居費用の請求をされても良いのではないでしょうか。

管理会社や貸主が応じてくれないようでしたら、上階に迷惑な人がいることを伝えずに賃貸借契約を結んだ不動産業者は誠意に欠けているので、お住まいの都道府県庁の不動産業課に相談をすれば行政指導が入ります。

また、弁護士の先生にも本件聞いたところ、嫌がらせの内容や度合いによっては、貸主を相手に転居費用の請求を訴訟ですることも出来るようなので、弁護士の無料相談に行かれてもいいかもしれません。

上階の方は、30年前から退去してほしいと言われているということで、相当大変な人であることが想定されます。今以上に危険な思いをする前に、動かれることをおすすめします。

3.このようなトラブルに遭わないために

今回と同様の被害に遭わない為にも、賃貸契約前に隣人トラブルが過去になかったかどうかをしっかり確認してください。今回のように、前の入居者が隣人トラブルにより退去していたとしても、こちらから聞かない限り隠される場合もあります。

契約前に、気になる点はご自身が納得できるまで確認したうえで契約しましょう。
ご自身が気持ちよく住める物件を見つけるためにも、焦らず慎重に部屋探しをしましょう。

念のため、これまでの相談事例を基に、遠方への引っ越しや部屋探しの経験が少ない方向けに、トラブルを未然に防ぐ三つの注意点をこちらにまとめておきました。

ーーー

あなたの大切な人生と平穏が守られますように、これからも私たちは引っ越しの失敗談をベースに、賃貸の専門家集団として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。

今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。

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馬場 紘司

この記事を書いた人

馬場 紘司

事例を基に後悔のない取引を目指し、2013年以降40件以上の不動産取引を経験。現在は投資や居住用の不動産を中心に売却価格を上げるリノベーションなど建物の改修に注力。宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー2級、住宅ローンアドバイザー。>>その他詳しい実績はこちら

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