麻布十番・賃貸マンション㈱リビングインの防犯設備士、相楽です。
“麻布十番のマンションを誰よりも詳しく、分かりやすく”という取り組みの中から、今回は「隣室が空き部屋」が招く危険性について取り上げます。
1.麻布十番の空き部屋事情
参照:スーモより、麻布十番エリアで募集家賃が10万円以上の物件について
大手お部屋探し情報サイトSUUMO(スーモ)によると、麻布十番エリアの空き部屋数は13,662件(2020年12月17日時点)あります。家賃10万円以上に絞っても11,556件にのぼります。
2013年以降、募集物件が減少傾向にあった港区は、2020年はコロナウイルスの影響で港区の募集物件は急速に増えました。そのため、麻布十番にこれから住みたい人にとっては、選択肢が多く、良さそうです。
ところで、あなたのお部屋の隣が空き部屋であるメリットやデメリット、知ってますか?
2.隣室が空き部屋のメリット・デメリット
隣室が空き部屋の一番のメリットは『騒音の心配がなくリラックスできること』ではないでしょうか?隣人の生活音がないだけでなく、あなた自身も音に気を使ったり、生活音を聞かれる心配がありません。
好きな音楽をゆったりと聞いたり、映画を見て号泣…、なんてことも気にせずできます。そんなに大音量で聞く事はないかもしれませんが。
もちろん上下階や近隣への配慮は必要ですが、もっとも気になりがちな隣室が空いているというのはありがたいですね。
一方で、デメリットは玄関周りの共用部やベランダのゴミなどがあなたのお部屋に影響することだと思います。
通常、玄関周りの共用部は管理会社が入っていれば、掃除してくれるので大きな問題になりませんが、ベランダは目が届きにくいため、たとえば、以下のようなことがあなたの生活に影響を及ぼすことがあります。
・外から飛んできたゴミが放置される
・鳥が棲みつく
空き部屋の期間が長いと空気の循環が滞り、カビやニオイなどが発生して、それがあなたの快適な生活を脅かすことがあるかもしれません。
その為、今年のような景気悪化が激しく、隣室が長い間空き部屋の時は不動産会社や管理会社に時々、お部屋の状況を確認したり、管理してもらうようにしましょう。
3.隣室が空き部屋のもっとも怖いリスク
隣室が空き部屋であることの最も怖いリスクは『不審者や犯罪者の侵入』です。ちょっと前に、中目黒のタワーマンションでもありましたが、高層マンションや比較的セキュリティが高いマンションで以下のようなニュースを聞いたことはありませんか?
・強盗事件が起こった
・窓を開けて寝ていたところ襲われた
実はこれらの事件の中には犯人が空き部屋に潜んでいて、タイミングを見計らって他のお部屋に侵入したということがあるのです。その為、オートロック付きのマンションでも、以下のようなことが考えられます。
・住人の後ろについて、何食わない顔で侵入
・塀を乗り越えて侵入
・雨樋や隣の建物を伝い侵入
普通の人は考えませんが、本気で犯罪を犯そうとする人間にとっていとも簡単なことなのです。そして、空き部屋やそのベランダにそっと身を潜め、しかるべきタイミングで住人を襲う。
書いてる自分もとても怖いですが、現実に事件として、起こっています。この前の中目黒の強盗はなりすましで、入居者や利用者と共にマンション内まで入ってきていると思います。
4.隣室が空き部屋の時に気をつけたいこと
最初に述べたように、空き部屋はメリットもたくさんあります。デメリットにしても、あなた自身が見舞われる可能性は低いかもしれません。しかし、たった一度のことでも、辛い思いをするのはあなたです。
こうした怖いことも起こりうるということを少しでも意識していただけたら、防犯設備士としても幸いです。では、隣室が空き部屋だった場合、具体的にどういったことに気をつければ良いでしょうか?
- オートロック付きマンションでも、戸締りをしっかりする
- 高層階でも窓を開け放したまま外出したり、寝たりしない
- 帰宅時には玄関周りやベランダなど隣室と繋がっている部分に変化がないか確認する
- 仲介の不動産会社や管理会社に、清掃や定期点検状況を聞く、もしくは依頼する
こうしたことが、恐ろしい犯罪を未然に防ぐ方法の一つです。お部屋でゆったりと過ごしたいあなたにとって、メリットも多い隣室が空き部屋ですが、思わぬ危険性もあります。
少しの意識や対策で防げることもあるので、あなた自身のためにぜひ確認してみてください。念のため、ご相続などで譲り受けたマンションが空き部屋になっている場合、その費用や判例・トラブルとその対策をまとめました。
今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。