近畿から関東への転勤、満員電車や部屋の狭さに耐えられるか不安でした

東京芸術大学を卒業し、東京大学大学院を卒業後、建築家として、自由に色々な作品を作ってきた宮脇檀さんが40年近く前に書いたエッセイ集、日曜日の住居学(住まいのことを考えてみよう)で今でも刺激を受けるところがあり、まとめました。

特に、コロナ禍の今だからこそ、もっと考えたい密集して都市に住むについても書かれていました。都市を選ぶことで集合住宅に住む結果、日当たりがどうしても悪くなる、部屋そのものも狭くなる。部屋が狭くなり、ほしい物も置けなくなる。

それでも、通勤を含め、都心へのアクセスは良好で、周りにはスーパーやコンビニ、そしておしゃれなレストランや病院、公園がある。ちょっとした息抜きにはちょうどいいものが全て揃ってる。イベントは毎日どこかしらで行われており、お店の出退店が日々行われ、人生の幅を広げてくれる。

インターネットがこれだけ普及し、自宅でも世界中、宇宙の今さえも除くことが出来る。でも、やっぱり、都市で味わう体験とはどこか違う。都市に来て、自分をさらに磨き、成長することを一度してみることがとても大切だと思います。

・・・前置きが今日も長くなってしまいました。すみません、引越しの失敗例スタートです。

第2320回目の今回は、金融機関に勤めている20代の男性学生の方にお話を聞きました。2012年4月の転勤を機に、近畿地方から関東地方への1Rでの一人暮らしに向け、はじめての引っ越しを行った時のエピソードを詳しく教えてくれました。

引っ越し経験者から部屋探しの失敗やトラブル、良かった点を聞き、自分の今後に生かす。効率よく、満足度の高い部屋探しをして下さい。

【今回のポイント】

近畿地方から関東地方へ、転勤を理由に引っ越しされた方で、1Rの部屋では狭く、帰っても癒されないため、生活を続けていけるのか強い不安を感じていたようです。

実際、どのような 部屋探しだったのでしょうか?事前のトラブル対策や事後対応は可能なんでしょうか?

1.引っ越しの理由と生活

1-1.引っ越しの理由を教えて下さい。

金融業ですから、首都圏への異動は会社から指示されたものです。ただ、首都圏のアパートマンション事情がよく分からない。そこでいくつかの部屋を打診し、交通の便、次の引っ越しを考え、どの程度の家財を同時に移動させるべきか調べる必要があったからです。

1-2.引っ越し後はどんな生活をイメージしていましたか?

金融業て、事務処理量が圧倒的に多く、休日はゆっくり休みたいと思っていました。半年後は仕事にもなれ、プライベートも充実させたいと思っていました。

2.引っ越しまでの期間とその理由

一ヶ月程度掛かりました。親戚に頼んだのですが、仕事の片手間でしか対応できないネックがあったからです。関東の親戚ですから、必ず仕事もっているので、空き時間に頼むしかなかったからです。

3.引っ越しの不安

3-1.どんな不安がありましたか?

仕事帰りはいつも満員電車・・・正直、引っ越してもこの先「健康が」保てるか、ずっと不安でした。とてもワンルームでは不安は解消しません。もっと大きな部屋を選んで、落ち着けられるような環境整備が必要だった、と反省しました。

他にも、遠方からだからか、その土地にある「閉鎖性」とかは不安です。日本人ならでは、どなたも経験あると思いますが、「保守性」「排他性」は必ずあります。日本的なものとは、遠方引っ越しならば必ず出てきます。そこは覚悟しておくべきです。

3-2.不安になった理由を教えて下さい。

横浜から渋谷へ通勤するのですが、東急東横線って、地方の者には「たいへんな」混雑です。帰って部屋で休めると思っていた自分が甘かった。プライベート時間はすべて仕事の勉強に飛んでしまい、またずっと営業だったので、酒とかの付き合いもしなくてはならなかったため。

4.部屋探しの失敗

4-1.失敗を教えて下さい。

まず、業者との条件「交渉」です。賃貸借契約て地方と都会では「慣行」が違っていて、解約のとき「敷引き」はどれだけ取られるか、また管理費はいくらかかるか、まったく分からず、都会の「相場」についてはきっちり勉強しておくべきだと思ったことです。

4-2.失敗の理由を教えて下さい。

部屋は築古の部屋でしたので、耐震施工はされていませんでした。案の定、関東では仙台沖地震とか発生しており、そのとき「中古では地震に弱い」と思ったことでした。

4-3.失敗再発への対応は?

関東でのアパートやマンション生活には、まず職場との距離、新築を選ぶこと(地震が多いので)、そして台風の多い昨今です。避難先があるか?きっちり下調べしておく方が良い、というアドバイスです。

>>台風やゲリラ豪雨による冠水・浸水等の被害を避けるために、ハザードマップは賃貸マンションを借りる時もキチンと調べておいた方がいいと思います。マンションを買う時だけではなく。

4-4.その他何かあれば、教えて下さい。

特にありません。

5.引っ越し後のトラブル

一番困ったのは、夜間「うるさい」ことです。音楽を夜遅くまで聞いて、他人の迷惑を考えない住人が多かった。ちょっと地方出身者には分からない「ミーイズム」があることです。まず他人との付き合いはないのでプライベートでのトラブルは多いことは留意しておきたいものです。

6.引っ越しして、良かった事

6-1.部屋探しの良かった点

引っ越しをするなら、まず地元でちょっとした経験をして、「親離れ」の経験を積んでおくべきだと思います。家族にも不安を与えてしまいます。あの子、都会暮らしで大丈夫なのかしら、とか余計な不安を親にあたえないようにするべきです。

6-2.そう思った理由は?

僕自身がはじめての一人暮らしで地元を離れ、横浜に住んだからです。親から心配の連絡は今でも来ます。

6-3.他に頭の片隅に入れておいた方がいい事はありますか?

特にありませんが、親のありがたさが分かりました。

7.部屋探しのアドバイス

引っ越しをするとき、まず「仕事ファースト」で考えるか、「プライベートファースト」で考えるか、とても大切だと思います。仕事での異動はそうありませんから、友人関係は保ちたい、これは普通の考えではないかと思います。仕事ファーストならば、相当の「覚悟」が必要だと思ったことです。

8.仕事絡みの部屋探しの失敗

引っ越しはやはり精神的に不安になることが多います。だから、友人が回りにいれば心配は軽減できる。このことを当時は若かったので、考えていなかった。社会人になると、会社の上司はおおむねイジワルです。そういうとき、一人暮らし、それも単身なら、注意が必要です。精神的に参ってしまうからです。

>>はじめての一人暮らしは仕事だけでなく、毎日の生活で食事、洗濯、掃除などを自分でする事になり、ストレスを感じることが多くなると思います。そのような時もキチンと生活を続け、仕事をしていくために、家賃だけでなく、住環境を意識した部屋探しが不慣れな土地での暮らしには必要だと思います。

友達や知り合いは都会にいれば、直ぐにできると思います。ただ、コロナウイルスの影響もあり、飲食店に行くことがはばかられる場合などは公園やインターネットを上手に使い、適度にリラックスして下さい。

9.不動産会社の選び方

9-1.選んだ理由を可能であれば、教えて下さい。

やはり、一人暮らしの経験を積んで分かったのは、上場している不動産屋は信頼できる、ということです。資金力の差だと思いますが、退去するにも余計な費用を言ってくることはないからです。契約書だけではわかりません。世間の評判は大事だと思いました。

9-2.不動産会社に期待する事は?

不動産屋に頼みたいのは、契約満了前に出て行かなくなることが多い現実です。賃貸業に関わる「現状回復費」はどの程度かかるか、きっちり説明してほしいということ、敷金や礼金(ある場合)など周辺の家賃相場はこうなっている、とか「出ていくお金」についての説明です。

>>特に、遠方からお引っ越しの方など、土地勘のない場所へ急なお引っ越しや強くおすすめされたからとエリアの特徴や家賃相場を分からず、契約してしまい、相場より高い家賃で生活している方の失敗例が結構ありました。家賃補助が出るからよく調べなかった等ユニークな方もいました・・・。

そこで、私たちは東京いい駅ジワる駅としてリーズナブルな穴場の駅をピックアップ、実際に現地に見て、解説しています。選考に使った主なポイントは以下の通りです。

・一人暮らしの家賃相場の把握

・ターミナル駅へのアクセスが良好

・スーパー、コンビニなどの生活利便施設

・治安や事件・事故物件の有無

お部屋選びの前に、そもそもどこに住むのか?などを決める時の参考にしてみて下さい。

10.部屋探しの失敗を聞いての考察について

実家からの独立ということで初めてのお引っ越しをされたとのことで不安も多かったかも思います。初めてお引越しするにあたって、もう少し勉強しておくべきだったと後悔されているようですね。今回のポイントは二つあると思います。

10-1.郷に入っては郷に従え

こういった諺を度々耳にしますが、この「慣行」は全く違う地域に行くと価値観や考え方が全く別物のように変わることもある為、予めインターネットなどで検索をして知識をインプットしていくことをおすすめします。

中でも、町内会の行事やゴミ捨てのルール等が主に挙げられますが、今まで住んでいた地域では当たり前だと思っていたことが当たり前でなかったり、逆も然りと、初めてのお引越しで余計に混乱をも招いてしまうこともあります。情報の事前収集はしっかりと行うようにしましょう。

10-2.仲介業者と管理会社の違い

不動産業を知る人でないと「貸主」、「仲介業者」、「管理会社」の違いがよく分からないことが多いです。貸主はいわゆるオーナーで、物件所有者。管理会社はオーナーより物件を預かり、建物の維持管理や賃料回収など全般を行ってくれる会社です。仲介業者は管理会社が紹介している物件をお部屋をお探しのお客様に紹介する会社といった具合です。

退去時の費用精算は基本的に管理会社が行いますので、自分が住みたい物件の管理会社の評判を調べることも後々トラブルを防ぐ一つの手段になります。住まいのトラブル相談の方でご相談されたものだと、騒音やストーカー、タバコ問題で管理会社に相談しても動いてくれない、又はまじめに取り合ってくれない場合があるみたいです。今回の失敗を糧に、次回のお部屋探しでは成功して欲しいと思います。

沢山の部屋探しの失敗例を分析していく中でいつも思うのが、いつの時代も情報弱者は引っ越しだけでなく、仕事でも、私生活でも、損をする可能性が非常に高いと言うことです。その為、時間がない人は別ですが、せっかく何十万円もの大金をかけて、引っ越すなら、将来後悔しないために、正しい情報を身に付け、部屋探しをするようにして下さい。

私たちはこれまでの経験やセンスを先行させ、お客様の満足度を下げたり、上げたり、サービスの質をブラさないように、先ずは経験者のデータを使ってゴミや地雷部屋を除去する方が自分に合った部屋を探し、充実した毎日を過ごすというゴールに圧倒的に早く、近づく事が出来ると思っています。もう何も武器を持たず、竹やりやこん棒ぐらい??で圧倒的な物件数と戦う時代はもう終わったのでは?と個人的には思っています。

もし、それでもなんか、ダメな感じがする場合には、メール✉で連絡をもらえれば、何かアドバイスできると思います。特に、これまでの引っ越しの失敗インタビューを生かし、事件・事故に遭わない部屋探しの手順を基に回答や対応していきたいと思っています。最後に、他にも同じような部屋探しの失敗エピソードがあります。部屋探しで失敗して、損をする前に読んでみませんか?

念のため、これまでの相談事例を基に、遠方への引っ越しや部屋探しの経験が少ない方向けに、トラブルを未然に防ぐ三つの注意点をこちらにまとめておきました。

ーーー

あなたの大切な人生と平穏が守られますように、これからも私たちは引っ越しの失敗談をベースに、賃貸の専門家集団として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。

今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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