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土地勘のない街への引っ越しやはじめての部屋探しで悩んでいる方へ、『失敗にハズレなし』の信念で、正しいお部屋の選び方を学んでみませんか?
ところで、以前、OWNDAYSの田中社長の新刊『大きな嘘の木の下で』について書いた時に少し出てきましたが、私が行っている失敗研究の名著と言えば、『失敗の本質』です。
著者の鈴木博毅氏は失敗の構造から新たなイノベーションへのヒントを探ることをライフワークとしています。この書籍は日本軍がなぜ、アメリカ挑み、完膚なきまで敗北したのかを分析しています。
その中で、自分的に刺さったのが、有名なマリアナ沖海戦の話が科学的思考を無視され、唖然とする日本人科学者の章です。実は、アメリカ軍と同じレベルの技術を持っていた日本軍。ただ、日本軍の上層部や現場で戦っている日本兵は自分たちが理解できない現場の力について、軽蔑する思考が強く、この戦いでも日本人科学者のレーダー開発の成果を戦闘現場に活かす柔軟性が全くありませんでした。
では、部屋探しに置いて、オンライン内見や面談など、コロナ禍と共に急速に進んだDXなどのデジタル化の中でどうするのが最も賢いか?
前置きが今日も長くなってしまいました・・・すみません、続きは考察の方で。失敗例スタートです。
第3902回目の今回は、大学生に通っている20代の男性学生の方にお話を聞きました。2013年2月の就職を機に、関東地方から関東地方への1DKでの一人暮らしに向け、はじめての引っ越しを行った時のエピソードを詳しく教えてくれました。
引っ越し経験者から部屋探しの失敗やトラブル、良かった点を聞き、自分の今後に生かす。効率よく、満足度の高い部屋探しをして下さい。
【今回のポイント】
関東地方から関東地方へ、就職を理由に引っ越しされた方で近隣や隣人とのトラブルに関して、強い不安を感じていたようです。
実際、どのような部屋探しだったのでしょうか?事前のトラブル対策や事後対応は可能なんでしょうか?
1.引っ越しの理由と生活
1-1.引っ越しの理由を教えて下さい。
就職が決まった会社から実家まで電車で3時間近く掛かり、仕事柄勤務時間が毎日変動し、実家暮らしだと終電を逃すことがかなり多くなると判断し一人暮らし、部屋探しを始めました。
1-2.引っ越し後はどんな生活をイメージしていましたか?
平日は朝規則正しく起き、帰宅後も少しずつでもいいので部屋掃除を毎日し清潔でオシャレな空間を保つこと。
休日はインドア派なので、平日保った部屋空間でゆっくり過ごすことが理想のライフスタイルでした。
2.引っ越しまでの期間とその理由
一ヶ月程度掛かりました。大学卒業がギリギリだったので、内定もらった時期は秋ですが2月の卒業判定が出るまで家探しが出来ず、急ピッチで部屋を探し引っ越しをした。
3.引っ越しの不安
3-1.どんな不安がありましたか?
近所トラブルがないように両隣が変な人でないか、逆に神経質ですぐ文句を言ってくる人でないか不安でした。
3-2.不安になった理由を教えて下さい。
原因は特にないですが、同じ建物に他人が住んでいる状況が初めてだったからだと思います
4.部屋探しの失敗
4-1.失敗を教えて下さい。
家の目の前が線路だったので騒音は覚悟してましたが、騒音よりも踏切の影響でアパートの目の前が混むことが多く、自家用車を出すのに苦労しました。
4-2.失敗の理由を教えて下さい。
移動手段は何がメインになるかと考え、徒歩や自転車であれば駅近やコンビニ、スーパーの立地も意識したほうがいい。
車が移動手段であれば、家が面してる道路状況の見極めが大事だと思います。
4-3.失敗再発への対応は?
結局、どうすることも出来ず、駅へは徒歩で、車で外出するときは注意して、使っていました。
4-4.その他何かあれば、教えて下さい。
コンビニが近くにあり、駅からも徒歩10分ほどの立地ということで選びましたが、初めての一人暮らしで生活費の管理が曖昧で金欠になることが多かったので、自炊で節約しようにもスーパーが遠く困った経験があります。スーパーの立地までは頭に入っていませんでした
5.引っ越し後のトラブル
毎年7月と8月に2日間地元の祭り会場エリアになっていることが判明し、仕事が終わっても歩行者天国、通行止めになって21時ころまで帰宅出来なかったことがあった。
車が入れないのはすごく困りました。
6.引っ越しして、良かった事
6-1.部屋探しの良かった点
初めての一人暮らしで金銭感覚を鍛えられた。生活費確保のため節約、特に携帯代金の見直しなど固定費の工夫など意識することが多くなった。
6-2.そう思った理由は?
これまでは携帯代など家族と一緒だったため、意識したことが無かったが、一人暮らしになり、電話代だけでなく、電気ガス水道代を自分で負担するようになり、一気にシビアになった。
6-3.他に頭の片隅に入れておいた方がいい事はありますか?
自分で何でもやることだと思います。
7.部屋探しのアドバイス
隣人トラブルで多いだろう騒音問題を意識するため内見物件で壁の厚さ、隣の部屋の音が聞こえないかチェックは不可欠だと思います。
色んな物件があり、目を惹かれることが多いですがしっかり家賃範囲を守り、そのなかで取捨選択することを見失ってはいけません
8.仕事絡みの部屋探しの失敗
まったくその土地での人間関係がないので、誰とも話さず、休日を無駄に過ごしてしまうことが多かった。
自分1人で完結する趣味を持っていれば別だがそういった趣味がなかったので、休日をただただ寝て過ごすことも少なくなかった。
今考えると想定していた家賃が高かったと思います。就職を機に引っ越しをしたので実際の給与がわからないのは仕方ないにしても、想定される給与からどれくらいの割合を家賃に回せば適切なのか相場がわからなかった。
9.不動産会社の選び方
9-1.選んだ理由を可能であれば、教えて下さい。
全国的にも大手の不動産会社であることに安心を覚え、内見で紹介された部屋がどれも予算家賃範囲内で比較的キレイな物件が多かったことからお世話になりたいと思いました。
9-2.不動産会社に期待するは?
難しいと思いますが、例えばエアコン修理や設備修理などせっかく何もしてない休日があるのに、修理予定がいつも立て込んでおりなかなか都合がつかないこと多かったので大きなストレスを覚えました。ただ、平日は仕事で家に居ないので、どうすればいいか分かりませんが…。
10.部屋探しの失敗を聞いての考察について
10-1. 「騒音」は生活していれば自分も知らずに発しているかもしれないということ。
言ったら何されるかわからないといったように、気になっていても言わない人も多いようです。以前の失敗を参考に、壁の薄さを気にしてご入居をなさっているという事は大変素晴らしいと思います。壁の薄さは構造によって大きく左右されますが、築年数や構造、施工方法によっても大きく異なるため「鉄筋コンクリート造だから音は全く問題ない」ということでもありません。
10-2. 築年数や施工状況によっては、現地で実際に行ってみて確認をすることをお勧めします。
部屋に入ってからの外音状況(道路や飛行機、電車など)の確認や、壁を実際に手で触って叩いて音の響き方を確認することがポイントです。空洞っぽい音がしたら、ベニヤ板、ペチペチという音がしたらコンクリートの可能性があります。次のお引っ越しでも、前回のこの失敗を参考にして、いいお部屋に巡り合えることを願っています。
ここまで読んで頂き、ありがとうございます。あなたの部屋探しに今回の失敗を参考にしてもらえると嬉しいです。ただ、自分で色々と確認するのが面倒な場合には、その担当者に色々な確認をお願いする方が効率的だと思います。
前半の方で書いた、急速なデジタル化の中で、失敗の少ない部屋探しをするにはどうするかですが、当社が800人近い人に行ったアンケートで70%近い人が後悔や失敗している現実から考えると、部屋探しも失敗の芽をこれまで世に出ていなかったデータを使い、真っ先に潰すのが一番効率的だと思ってます。
あなたはどちらですか?事実であっても、これまでのようにまずは感覚やセンスを活かした部屋探しを始めますか?
私はこれまでの経験やセンスを先行させ、お客様の満足度を下げたり、上げたり、サービスの質をブラさないように、先ずは経験者のデータを使ってゴミや地雷部屋を除去する方が自分に合った部屋を探し、充実した毎日を過ごすというゴールに圧倒的に早く、近づく事が出来ると思っています。
もう何も武器を持たず、竹やりやこん棒ぐらい??で圧倒的な物件数と戦う時代はもう終わったのでは?と個人的には思っています。
もし、それでもなんか、ダメな感じがする場合には、メール✉で連絡をもらえれば、何かアドバイスできると思います。特に、これまでの引っ越しの失敗インタビューを生かし、事件・事故に遭わない部屋探しの手順を基に回答や対応していきたいと思っています。最後に、他にも同じような部屋探しの失敗エピソードがあります。部屋探しで失敗して、損をする前に読んでみませんか?
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あなたの大切な人生と平穏が守られますように、これからも私たちは引っ越しの失敗談をベースに、賃貸の専門家集団として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。
今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。
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