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病気で住宅ローンの返済が厳しく、すぐに売却を検討したい方へ、2009年、結婚を機に埼玉県川越市に戸建て住宅を購入した三森達郎さん(仮名・40代)の任意売却成功事例をご紹介します。
こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている任意売却取扱主任者兼宅地建物取引士の大和田です。
三森さんは結婚後、すぐに住宅ローンを組んで戸建て住宅を購入。
最寄りの南古谷駅は年季を感じるローカルな駅ですが、駅の規模の割には東京方面への電車の本数も多く、1時間程度で都心へ出ることもできます。
買い物など生活に困ることもなく、便利な立地に三森さんも非常に満足していました。
ところが、自宅の購入から8年後の2017年、仕事のストレスで倒れ、収入が途絶えて住宅ローンを滞納してしまうことになったのです。
三森さんなりに様々な解決手段を模索しました。
しかし、家のローンが大きく、相談した不動産屋や工務店に断られるなどうまくいかず、最終的にインターネット検索で事例を見て、私たち、アリネットに連絡をしてきてくれました。
私たちに連絡をくれたときにはすでに実家に引っ越しており、「とにかく早く自宅を売却したい」とのことだったので、「現状渡し」での売却を行いました。
今回は、三森さんに許可を得た上でどのように「現状渡し」で任意売却を進め、三森さんの住宅ローン問題を解消していったかを解説します。
1.原因:仕事のストレスで倒れ、住宅ローンを滞納
三森さんは2009年、埼玉県川越市に3,000万円の住宅ローンを組み、戸建て住宅を購入しました。
最寄りの南古谷駅はローカルな駅ながら、都心へも電車の本数も充実しており1時間程度で行けるとあってとても利便性の高いエリアに住んでいました。
周辺は田畑が見えるのどかな風景もありながら、大きなショッピングモールもあり、日々の買い物や生活には困らない環境。
奥様も大変気に入っておられたとのことです。
自宅購入の頭金は300万円、金利は3.1%。
サブプライムローンショックの後で、日本だけでなく世界的に大不況の中、住宅ローン金利も引き下げの傾向でした。
ですので、三森さんの金利3.1%は今ではやや高いと言えますが、飲食業で基本給が低く、残業代やボーナスで稼ぐ給与体系が影響したと考えられます。
とは言え、当時の三森さんの収入と生活は順調で、住宅ローンの支払いがあっても毎月貯金ができるくらいの余裕があったので問題ないはずでした。
ところが、40代になって会社でのポジションが上がり、部下の管理や重要な仕事を任されるようになると、三森さんの生活は休みが減り、ハードになっていきました。
元々長時間労働になりがちな飲食業であることに加え、真面目な性格がたたり、上からのプレッシャーと下からの突き上げになんとか応えようと休日返上で働き続けた結果、仕事中に倒れてしまいました。
最初は各種手当や保険などでまかなっていたものの療養は長引き、生活が苦しくなって住宅ローンを滞納。
たとえ体調が回復したとしても、以前のような働き方はしてはいけないと医師にも釘を刺され、今後もどうなるか分からないため売却を決意しました。
2.希望:引っ越しているので、すぐに売却したい
売却しようと近くの不動産屋に聞いてみたら、住宅ローン以外にも借り入れがある場合には、無理だと言われたそうです。
三森さんは入院療養中、治療代と減った収入をまかなって、生活費にあてるために新たにお金を借りていました。
そのため、借り入れが多く、不動産屋には断られてしまいました。
三森さんのように、「住宅ローンを滞納して、不動産屋に相談したら無理と言われた」というケースは本当に多いです。
肌感覚として、アリネットに連絡をくださる3割くらいの人がそのように言って問い合わせしてきます。
これは不動産屋側の問題であり、基本的に任意売却を行っていない業者は知識が無いため、債権者との交渉や条件の引き出し方が分かっていません。
その為、売買価格の調整が出来ないことが多かったり、やり方が分からない為、話しが進まない事が多いです。
結果、時間を浪費させてしまい、競売の申し立てに遭ってしまうケースもあります。
個人的には、住宅ローンの返済で悩んだら、近所の不動産屋ではなく、任意売却の実績が豊富な不動産屋を探した方が話が早く、メリットが大きいと思います。
私たちに連絡をいただいた後、すぐに私の方から連絡を取り、事情を伺ったところ三森さんの希望は以下の通りでした。
- 実家に引っ越しているので、すぐに売却したい。
- 生活の立て直しのため、今の借金を減らしたい。
- 近所にバレるので、競売を避けたい。
私たちに連絡をくれた時点で、三森さんはすでにご家族と奥様の実家に引っ越しており、空き家状態でした。
ですので、すぐにでも売却して住宅ローンにまつわる負担を減らしたいとのことでした。
そして体調のこともあり、今後の生活もどうなるかわからないので、少しでも借金を減らしたい、そのために競売は避けたいということでした。
競売になると、周囲の人にばれてしまったり、市場価格の7割程度(地方の場合、5割も・・・)でしか売却できないケースが多く、売却後も大きな負債を抱えがちです。
三森さんの生活を立て直すためにも、競売だけは絶対に避けたい状況でした。
3.不安や心配:「現状渡し」で売れるのか心配
三森さんが自宅の任意売却を進めるにあたって、1つ問題がありました。
三森さんが療養中ということもありバタバタと引っ越したため、自宅の補修や掃除ができていないということです。
築8年で小さなお子さんもいたので、それなりに壁紙や床の汚れがあり、特に水回りはかなり生活感が出たまま引っ越してしまったということでした。
・この状態で売りに出しても内見で嫌がられるのではないか?
・売れたとしてもかなりの値下げを要求されるのではないか?
と、心配していたのです。
確かに、一般的に「現状渡し」で売却する場合、買主から減額を要求されることがあります。
ただ、これも時と場合、さらにどんな条件を出すかで解消することも可能です。
>>自宅を売る時の現状渡しの注意点について、こちらのページでまとめておきました。
4.解決法:「現状渡し」でトラブルを防止しつつ、高く買ってくれる人を厳選しながら交渉
三森さんには下記のステップで任意売却を進めることを提案しました。
・「現状渡し」でも、その後のトラブルを防止する対策をおこなう。
・私たち独自の6,000の購入希望者リストに直接紹介し、買主を急いで見つける。
・バレないよう、高く買ってくれる人を厳選しながら、交渉する。
「現状渡し」でも売却後のトラブルを防止する対策をおこなうとは、下記の4つを行うことを言います。
- 免責事項をしっかり確認する
- 契約不適合(瑕疵担保)免責とする
- ホームインスペクションを受ける
- ハウスクリーニングをおこなう
各対策の具体的な方法や目的は下記の記事で説明していますので、ぜひ参考になさってください。
その上で、私たち、アリネットが不動産売買や管理を行う中で独自に築き上げた6,000の購入希望者リストに直接紹介することを提案しました。
独自のリストなので、全く知らない買主よりも「現状渡し」における条件説明や交渉もしやすく、信頼関係の上で売買できるからです。
その上で、「現状渡し」だからと無闇に減額を要求してきたり、売主が不利になる条件を出してくる買主にはお断りするスタイルで進めていこうと考えました。
三森さんにはすぐに了承いただいたので、この通りに進めていくことにしました。
5.期間:3カ月掛け、戸建て住宅を2,200万円で売却
購入希望者リストに紹介後、すぐに20件ほどお問い合わせがありました。
前述したように「現状渡し」の内容をキチンと理解し、適切な交渉ができそうな買主を厳選しながら話を進めていきました。
実際、この年は東京都内のマンション市場は毎年のように値上がりしている状況で、「マンションデータ白書2017」によると、首都圏の新築マンションの平均価格は5,544万円、中古マンションでも3,257万円でした。
これは首都圏全体の平均値なので、東京都心に限るとさらに高額になっていると考えられ、もはや普通のサラリーマンでは簡単に買えない価格です。
こうした背景もあって、都心へ1時間程度で通えながら戸建てに住める三森さんの自宅にニーズがあったと考えられます。
他にも購入希望者がいることを伝えることで、減額や三森さんに不利な条件提示はほぼありませんでした。
最終的に3件の内見を経て売却が決まりました。
売却額は2,200万円。残債は300万円です。
三森さんに連絡をもらってから、約3ヶ月とかなりスムーズに進んだと思います。
6.返済金額:毎月の返済が12.8万円から2万円に
ただ、300万円の残債が残ってしまいました。
それでも、債権者に生活状況を伝え、毎月の住宅ローン返済額12.8万円の支払いから、2万円まで一気に減りました。
僕は「現状渡し」で補修費用等もかかっていないことを考えると、300万円の残債と言えども非常に価値ある任意売却だったと思います。
もし競売になっていたら、もっと安く買い叩かれ、三森さんの生活の立て直しに多大な影響を与えていたのではないでしょうか?
これも『都心への通勤範囲をギリギリ超えない立地だったことが功を奏した』と言えます。
もちろん、最初から住宅ローンを滞納するつもりで自宅を購入する人はいないと思います。
しかし、万が一も考え、やはり立地選びは十分に注意して欲しいと思います。
また、「現状渡し」でもトラブルを防止する下記4点の対策についても、アリネットの方で各専門家と連携しながら進めさせていただきました。
- 免責事項をしっかり確認する
- 契約不適合(瑕疵担保)免責とする
- ホームインスペクションを受ける
- ハウスクリーニングをおこなう
三森さんからは、
バタバタと引っ越しをしてしまい売却の心配だけでなく、たとえ売れても後で文句を言われたり、補修費用を請求されたらどうしようという不安もあった。
そのため、大和田さんが具体的な対策を教えてくれて本当に助かりました。
これで精神的なストレスなく、安心して生活の立て直しに集中できます。
と言っていただきました。
>>同じく、病気で働けなくなってしまい、首都圏にあるご自宅を任意売却した事例です。
7.任意売却後の生活:本部で職場復帰。毎月2万円の返済を続け、生活を立て直す
7-1.三森さんは体調回復後、職場に復帰
それまでの真面目な働きと会社への貢献が認められ、体への負担が少ない本部の仕事で職場に復帰することができました。
現場仕事に比べると手当がかなり少なくなり、収入は以前よりも減りました。
しかし、体への負担を考えたら知った職場で仕事を続けられるだけでもありがたいと言います。
お子様も手が離れてきたので、奥様もフルタイムの仕事に復帰し、毎月2万円の返済を続け、生活を立て直しつつあるそうです。
繰り返しになりますが、『基本的に任意売却を行っていない業者は債権者との交渉や条件の引き出し方が分かっていません。』
その為、売買価格の調整が出来ないことが多かったり、やり方が分からない為、話しが進まない事が多いです。
ここで時間を浪費することなく、すぐに任意売却の実績豊富な不動産屋探しに切り替えて欲しいと思います。
また、「現状渡し」だからと言って、全て買主の要求を飲む必要はありません。
もちろん難しいケースもあります。
それでも、情勢を踏まえキチンと交渉することでトラブルを防止しつつ不利な条件を飲んだり大きな減額をすることなく売却することは十分可能です。
これを読んでいる方、またその周辺の方で住宅ローンで悩んでいる方には、是非とも正しい任意売却の方法を知って欲しいと思います。
7-2.住宅ローンの返済で悩んでいる方へ、
2012年以降、これまで北海道の釧路から熊本の水俣まで、ほぼ全国対応で600件近い、住まいのお悩み相談を行って来ました。
あなたの状況や希望により、これからできる対策が異なります。個別相談の前に、今直ぐに確認出来るセルフチェックをやってみませんか?
2015年以降、実際にあった200件超の住宅ローンの相談を受け、チェックリストを作成しました。
□毎月の返済が少し厳しく、貯金がなかなか出来ない
□銀行・裁判所から手紙が届き、対策を考えている
□ペアローンを含め、ローン総額が総収入の8倍以上
□転職や病気で、収入が減って、返済に悩んでいる
□借り入れや返済など、毎月の収支管理が出来ない
□養育費や学費など生活費が増え、やや苦しい
□ボーナス等一時金が減った又は無くなった
□離婚や出産で共働きが出来ず、返済が苦しい
□自宅の買い取りチラシがポストに頻繁に入っている
□年金だけでは、家賃や毎月の生活が厳しい
2つ以上当てはまる場合、直ぐにローン整理を得意とする専門家に相談するか、近くに相談できる先がない場合、私たちのLINE公式から住まいを守る無料の簡易診断も試して下さい。
今回のように、無料のオンライン個別面談も行っているので、状況が悪化する前にご相談下さい。
なお、LINE公式では、失敗事例を含め、ご自宅の任意売却に成功した15事例を無料でプレゼントしています。
ご存知の通り、滞納が続くと利子による負担が日々大きくなり、競売による強制的な追い出しなど、家族との生活を失いかねません。
そのため、自宅に関するトラブルを解決してきた経験や専門的な知識があります。
あなたの満足のいく解決に導くことが出来ると思います。
どうするか、悩んでいる場合には、『LINE公式の無料相談』や『電話相談』からお気軽にお問い合わせ下さい。
私たちの場合、たらい回しなく、実務担当が直接対応いたします。
>>これまでうまく行った解決事例はこちらのページにまとめてあります。
また、同様に、私たち、アリネットのgoogleでの口コミはこちらのページにまとめてあります。
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