腰痛で働けず、任意売却

C.解決事例(お客様の声)

腰痛で働けず、滞納が増え、自宅を売却し、月11.9万の返済を2万にした事例

こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている宅地建物取引士兼住宅ローンアドバイザーの相楽です。

今回ご相談頂いたのは、運送業を営んでいた30代の男性のYさんです。

相樂個別面談

仕事のせいか、腰痛が酷くなり、一度、住宅ローンの返済を止めたら、次回まとめて支払うのが厳しく、雪だるま式に返済金が増えてしまいました。

病気の為、直ぐに働くことができず、収入がなく、住宅ローンの整理だけでなく、どうやって生活を立て直し、どう家族と暮らしていくか、2015年に相談を受けました。

Yさんは2013年、30歳の時に結婚を機に千葉県松戸市に住宅ローンを組んで戸建て住宅を購入されました。

しかし、わずか2年後の2015年に腰痛で働けなくなり、住宅ローンの返済が難しくなりました。

本記事では、Nさんが(相談当時32歳)が、

  • 住宅ローンを組んだ時の状況
  • 返済ができなくなった原因とその時抱えていた不安
  • 任意売却にたどり着いた経緯と解決方法

などを、Yさんにご許可を頂いた上で事例としてご紹介します。

このままでは競売にかけられてしまうのではないかと不安になり、地元や駅前の不動産会社3社に相談にしたところ、上手く行かず、夜の23時にLINEの方から連絡を受けました。

相談当時は、諸々合わせて毎月11.9万円の返済が必要でしたが、病気ですぐに返済をするのは難しく、最終的に毎月2万円まで下げることができました。

下記に詳細をまとめました。

1.原因:病気で収入がなく、このままでは競売になってしまうと思い相談

戸建ての売却売却

Yさんは2013年、千葉県松戸市に、2,800万円の住宅ローンを組み、頭金を200万円入れて戸建て住宅を購入。

その時の金利は3.10%で、当時としては平均的な金利と言えます。

高校卒業以来、勤めてきた運送業での勤務態度も真面目で、平均的もしくは平均を少し上回る収入がキチンとありました。

30歳で、長年付き合っていた彼女と結婚。

会社が千葉にあり、日々の通勤で車が必要だったため、駐車場付きの戸建て住宅を中古で購入しました。

しかし、住宅購入のわずか2年後、Yさんは腰痛が悪化し、入院。長期間働けない状態となってしまったのです。

収入が途絶え、入院治療費に加え、毎月の返済額11.9万円はYさんに重くのしかかりました。

一回のみの滞納のつもりが徐々に住宅ローンを滞納するようになり、一方で仕事に復帰できる見込みも立たず、「このままでは競売になってしまい、家族みんなが家から追い出されてしまうのではないか?」ということで、非常に焦っていたと言います。

どこに相談したら良いかもわからないので、当初、中古住宅を購入した時にお世話になった地元の不動産会社に駆け込み、相談しても拉致が行かず、インターネットで調べ、たまたま私たちを見つけたそうです。

2.希望:アパートを借りる余裕がなく、住みながら売却したい

運送業で働けず、悩む男性

当時、Yさんはまだ体調が優れなかったため、主に電話、奥様に間に入っていただいてやりとりを重ねました。

その中でYさんの希望を整理すると、以下のようになりました。

  • アパートを借りる余裕がなく、住みながら売却したい。
  • 可能であれば、売却後も住み続けたい。
  • いち早く終わらせ、ローンを整理することで生活を立て直したい。

まずYさんの場合、病気で収入がなかったこと。

腰痛を克服しても、以前のように身体的な負荷が大きい運送業の仕事は難しいということが一番の懸念点でした。

職場復帰ができたとしても、事務職などの仕事はYさんの適正とポストの問題から難しい。
仮に、事務職に配置転換してもらえば、今度は収入が大きく下がり、何れにしても今と同じ返済を続けていくのは難しいとのこと。

次に、Yさんの現状、金銭的にも治療中の身体的にも新たにアパートを借りる余裕がなく、住みながら売却し、さらにできれば売却後も住み続けたいとおっしゃいました。

確かに、金銭面の負担はもちろんのこと、引っ越しは病気のYさんの心身にさらなる負担をかけるのは明らかなので、我々としてもなんとしてでも避けたいと思いました。

ここでは、引っ越し費用が買主から出る可能性について、言及する事を避けました。と言うのも、100%確実に出るわけではなく、債権者との交渉がうまく行った場合にのみ、貰えることが多かったからです。

3.不安や心配:競売を避けられるのか? 借金は減るのか?

リビングの様子

とは言え、Yさんは目下、自宅が競売にならないかが一番心配だったそうです。

Yさんなりに調べて、競売になると一般的に市場価格の6、7割程度で売却されることが多く、家を失ってなお、大きな借金が残りやすいということを知ったからです。

さらに、Yさんは仕事に使っていた自動車のローンが200万円ほど残っており、家の固定資産税などもあるため、このままズルズルと借金だけが増えていくことに恐怖を感じていました。

競売を避け、少しでも借金を減らしたい。

これ以上、利息で借金が増えていくのを早く止めたいとのことでした。

「売却後の生活がどうなるのか心配で心配で、熟睡できない。。。」

と辛そうにおっしゃっていたのが目に焼き付いています。一方で、Yさんは決して悲観的ではなく、先を見据えていました。

まだ32歳と年齢が若いこともあり、「この年齢なら、ブラックリストに載っても、大きな問題にならない」と説明し、いち早く住宅ローンの問題を終わらせ、生活を立て直したいと考えておられたのです。

我々はなんとかYさんにとってベストな形になるよう解決方法を模索しました。

4.解決法:投資家に「リースバック」で紹介し、自宅を任意売却

我々アリネットで検討した結果、Yさんの抱える不安や希望を解決する最善の方法は、アリネットの投資家リストに、「リースバック」で紹介すること。

そして、購入いただいた投資家さんとYさんとで賃貸契約を結んでもらい(リースバック)、Yさんが引き続き自宅に住めるようにするのが良いと判断しました。

もちろん、こうした提案はYさんの承認のほか、債権者である金融機関が納得することが条件になります。
なぜなら、債権者である銀行は最高価格で販売する事を条件に売却を許可しているからです。

まず、Yさんに下記のようにポイントをお伝えし、提案しました。

・滞納が続いており、これまで債権者と連絡を取っていない為、競売が迫っているフェーズなので、一刻も早く任意売却の申し出を行い、道筋をつけるのが重要であること。

・アリネット主導で、任意売却までの道筋を含めて債権者と交渉し、任意売却を認めてもらう手配をすること。

・その間、住宅ローンのほか、自動車ローンや固定資産税などの借金、出費を洗い出し、可能なものから整理していくこと。

・自宅はアリネットの投資家リストに直接販売を持ちかけることで、早く買い手が見つかる可能性があること。

・投資家リストには「リースバック」という形での販売を提案し、売却後は賃貸契約で引き続き住めるようにすること。

Yさんからは「ぜひすぐに進めてほしい」とのことで快諾いただき、アリネットでお引き受けし、各手続きを進めました。

5.期間:相談から5カ月かけ、任意売却

購入検討者名簿

住み続けたいと言う要望に応える為、リースバックを条件とした資料をレインズやアットホームに掲載し、すぐにアリネット独自の不動産投資家リストに販売情報を出しつつ、金融機関との交渉を始めました。

Yさんの場合、住宅購入からまだ2年と短く、その間の返済はほぼ利息分だったため、元金がそれほど減っておらず、交渉は難航を極めました。

買い手の見込みがあること、その他の支出も整理し、今後の返済スケジュールなどを細かく計画、粘り強く交渉することで、なんとか任意売却を認めてもらうことができました。

リビングルームのCGイメージ

その後、投資家さんとの話もまとまり、2,300万円で売却することができました。

残債は400万円残ることになりましたが、目下の収入がないYさんにとっては住宅ローンという最大の借金の負担を大きく減らすことできました。

投資家さんとは将来の買い戻しの可能性を含め、賃貸契約を結び、Yさんは家に住み続けることができています。

6.返済金額:毎月の返済が11.9万円から2万円に

400万円の残債が残ってしまったものの、毎月の住宅ローン等の返済額は11.9万円から2万円まで一気に減りました。

200万円もの自動車ローンが残っていた車も手放し、通院や日々の買い物に使うため中古の軽自動車に乗り換えました。

固定資産税の支払いもなくなり、奥様のパート収入でなんとか日々の生活が送れるようになりました。

家を購入された投資家さんにも、事前にYさんの状況、希望をお伝えしていたので、納得いただいた上で、スムーズに賃貸契約を結ぶことができました。

「そもそも自宅として購入された方なら、大切に住んでくれるだろう」と投資家さんも喜ばれていました。

なお、20%の値上げでしたが、ブラックリストが消える8年後をめどに、買戻しの条件を付けてもらいました。

7.任意売却後の生活:転職後、毎月2万円の返済を続け、生活を立て直す

メンバー写真

その後、Yさんは体への負担が少ない仕事に転職し、少しずつ社会復帰、生活の立て直しをされています。

Yさんには「今考えると改めて、投資家さんのリストに直接販売してくれたのが良かった」と言っていただきました。

その理由を尋ねると、以下のように教えてくれました。

  • 直接販売なので、おそらく市場で売るより早く、高く売れたのではないかと思います。
  • 近所の人にもバレずに売れたので、売却後も気まずくならず、周囲の目を気にせず、住み続けられているのがありがたいです。
  • アパートに引っ越す余裕がなかったので、投資家さんに買ってもらい、賃貸契約を結んで住み続ける提案がしっくりきました。

現在も、Yさんは毎月2万円の返済をコツコツ続けながら、奥様と新たな生活のために頑張っておられます。

今回のように、30代の方が病気で働けなくなる事は本当に稀だと思います。

しかし、お子さまが生まれたタイミングや40代に入ってから大きな買い物をする場合、完済までのライフプランを確認することをおすすめしています。

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  • 毎月の返済が少し厳しく、貯金がなかなか出来ない
  • 銀行・裁判所から手紙が届き、対策を考えている
  • ペアローンを含め、ローン総額が総収入の8倍以上
  • 転職や病気で、収入が減って、返済に悩んでいる
  • 借り入れや返済など、毎月の収支管理が出来ない
  • 養育費や学費など生活費が増え、やや苦しい
  • ボーナス等一時金が減った又は無くなった
  • 離婚や出産で共働きが出来ず、返済が苦しい
  • 自宅の買い取りチラシがポストに頻繁に入っている
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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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