相続後、荻窪にあるマンションを子供の学費のため、売却した事例

こんにちは、不動産で明るい毎日を目指す白金の不動産屋(株)リビングインで住まいのトラブル相談・提案を担当している不動産鑑定士補兼住宅診断士の相樂です。

電話している相樂

この記事では、実際にあった老朽化しつつある荻窪の区分マンションの売却事例を基に、売却成功のため、あなたが考慮すべき具体的なポイントを詳しく紹介します。

売却時に使える節税の特例についても、その条件を説明いたします。

以下のような、『荻窪』と『阿佐ヶ谷』のマンション選びに大切なポイントを再開発を含め、比較してみたでまとめた荻窪のマンション売却事例です。

1.取引の前提

相続で親から引き継いだマンション、今後も使うことがないので保有を続けるか、売却し、生活費に充てるなど、何から始めればいいのか分からない。

大切な資産の売却を成功させるため、具体的なステップを知りたい。

そう思う方もいるかもしれません。

実は、相続で取得したマンションを売却する際には、売却価格だけでなく、税金やその支払い方などあなたが押さえるべきタイミングやポイントがいくつかあります。

この記事では、親から引き継いだ相続資産で損しない為、売却までの流れと、節税の特例とその条件も整理しておきました。

なにも準備せずに売ってしまい、後で損をしない様、気を付けて下さい。

杉並区荻窪にある築50年の区分マンション、オーナーチェンジでの売却戦略

2.物件と相談者の概要

先ずは、マンションなど取引の前提を整理しておきます。

2-1.物件詳細

-所在地:東京都杉並区荻窪
-最寄駅:荻窪駅徒歩圏
-建物種別:区分マンション
-竣工年:1970年(築54年)
-所在階:12階建ての3階
-間取り:3LDK
-広 さ:60㎡
-稼 働:家族が入居中
-表面利回り:5%(売出価格からの調整もあり、最終的な利回り)

2-2.相談者の背景

相談者は40代の自営業の男性で、2018年に相続でこのマンションを取得しました。
相続後、6年間保有した後、資産を再編するため、そして、子供の学費を確保するために売却を決意しました。

当初、物件が築50年を超え、旧耐震基準であることや建物の老朽化により、売却が困難になるのではないかと不安を抱いていました。

また、住んでいる方が高齢化しており、今後の改修や管理状況をとても心配していました。

2-3.売却の目的

面談時、「賃借人が退去し、リフォームが必要になる前にどうしても売却しておきたい」という希望が強くありました。

また、「古いマンションであるため、老朽化に伴うトラブルが発生する前にできるだけ早く売却したい」、売却後の売主としての責任について、悩んでいました。

他にも、「このマンションの管理人さんがちょっと変わった人で、SNSにもトラブルが書き込まれており、将来どうなるか分からない。だから、今のうちに処分したい」と言っていました。

3.売却の過程と結果

3-1.相談と戦略

相談者は共通の友人を通じ、私たちに保有しているマンションをどうするか、相談してくれました。

相談者様は売却を急いでいましたが、私たちは板橋区や渋谷区のマンション売却で上手く行ったように『相場より高い価格での売却を目指し、じっくりと時間をかけて売却を進める戦略』を提案しました。

買取でもいいと話していましたが、足元を見られ、安い値段で売る事になってしまうと説明し、先ずは半年ぐらい状況を見てもらう事にしました。

幸い、賃借人がすぐに出ていき、売却を急かされるケースでは無かったため、あえて相場よりも高値で市場に出し、買主との交渉において強い立場を保つことができました。

渋谷の旧耐震でエレベーターのない区分マンションを2,770万円で売却した事例

3-2.課題

ただ、マンションが築50年を超え、旧耐震基準の建物であることから、銀行融資が難しいという課題はありました。

しかし、『投資用物件であり、賃借人もいて、賃料が入ってきていることを活かし、売主が資金に余裕があり、売り急いでいないことを強調する』ことで、なるべく、購入検討者に弱みを見せず、物件を紹介していきました。

3-3.売却期間と最終結果

結局、売却にはご相談から契約、決済まで約5カ月掛かりました。

それでも、『高値での売却に成功し、最終的には3,500万円で取引が成立』しました。

実需の相場やリフォームの要否などを考えると、この価格は凄くうまく行ったのではと思っています。

3-4.工夫と成功要因

3-4-1.競争原理の活用

客付け会社の担当者には、資料開示前に他にも検討者がいることを暗示し、買主の競争意識を持たせました。

結局、売出価格より200万円の指値がありました。

それでも、当初話していたより、最終的には高い価格での売買が成立しました。

なお、買主は60代の男性で西荻窪に住んでおり、リタイア前に自宅の近くで投資用不動産を探していたようでした。

また、将来的な建て替えによる資産価値の向上も念頭に購入に動いたようです。

3-4-2.価格交渉の工夫

この物件は投資用ですが、荻窪駅から徒歩圏のファミリー物件だったため、交渉時に「他の検討者にも同じ条件を伝えている」と伝え、購入希望者の間で競争を生み出しました。

3-4-3.融資の調整

売買にあたって、契約時の頭金はいくらでも大丈夫であることを話し、銀行融資を増やすことで、買主がより高い購入価格を提示できるようにしました。

4.所有者と担当者の感想と学び

4-1.所有者の感想

「正直、売り出すまで旧耐震基準のマンションということで売却がうまくいくか心配でした。

ただ、相楽さん達がこれまで行ってきた売買経験のおかげで高い価格で売却できたと思います。

話していた通りになったので驚きました」

相談者さまも子供の学費を確保でき、非常に満足してくれました。

4-2.担当者の感想と学び

渋谷区の老朽化マンションの売却同様、賃借人がいる状態での売却(オーナーチェンジ)という融資が付きにくい難しいケースでした。

それでも、たまたまですが、買主に恵まれ、物件の立地や周辺の環境をうまくアピールすることで、良い条件で売却することができました。

今回も他の都内の物件同様、競争原理を活用した交渉が効果を発揮し他と思っています。

また、何よりも『相談者の方が資料の提出など冷静に対処していただいたこと』が売却成功の鍵となったと思います。

一般的に、相続案件の場合、資料が残されていないことがほとんどです。

ただ、今回の場合、運よく、購入時の資料がきちんと残っていた事も恵まれていました。

※購入時の価格が分かると、売却時の譲渡所得に対する税金を押さえられます。

4-3.他社との比較

他社は担当者のノルマのため、不動産会社の買取や売却を急ぐことを勧めるケースが多いと思います。

一方、私たちには売上のノルマはありません。

そのため、『相談者さまの利益を最優先に考え、じっくりと市場にアプローチ』していきました。

この姿勢が、最終的に高い売却価格を実現し、相談者様にご満足いただける要因となったと思います。

5.区分マンションの売却時の節税と特例について

5-1.長期譲渡所得の特例

今回のケースでは、相談者が物件を6年間所有していたため、『長期譲渡所得の特例』を適用できます。
これは、物件の保有期間が5年以上の場合、譲渡所得に対する税率が通常の短期譲渡所得の約半分(20.315%)になる特例です。
この特例を活用することで、不動産売却時の税負担を大幅に軽減することが可能です。

5-1-1.適用条件

-物件の保有期間が5年以上であること(譲渡契約の締結日が基準となります)。
-居住用財産以外でも、今回のような投資用物件などに適用可能です。

5-2.相続税の取得費加算の特例

他にも、相続で取得した不動産を売却する場合、『相続税の取得費加算の特例』を適用することで、譲渡所得を計算する際に相続税額の一部を取得費に加算できます。これにより、譲渡所得が減少し、譲渡所得税を軽減することができます。

今回の場合、長期譲渡所得の特例を利用する事になりました。

それでも、以下の条件を踏まえると相続後、直ぐに売ることで節税のメリットを受ける事も出来ます。

5-2-1.適用条件

-相続開始から、3年10カ月以内に売却すること。
-相続税を支払っていること。

6.無料相談のご案内と締めのメッセージ

相楽面談説明

6-1.無料相談について

この記事を読んで、マンション売却についてもっと詳しく知りたいと感じた方は、ぜひ無料相談をご利用ください。
無料相談は可能であれば、対面やオンラインで2時間くらいじっくり行い、しっかりと状況を理解したいと考えています。

さらに、無料相談後に売却依頼をいただいた場合、仲介手数料を1.5%と半額にしています。
と言うのも、相談を通じて相談者さまの状況をきちんと理解し、最適な戦略・ストーリーを立てやすくなります。

結果的に、高いで値段で売ることが出来たり、トラブルなく、ご満足いただける事が多いため、手数料を半額に割引しています。

6-2.無料相談の推移と成功事例

2012年から続けてきた無料相談では、これまでに1,200件を超えるケースを受け、その中から250件以上の不動産取引を成功させています。

相談件数の推移_2023

この成功が可能だった主な理由は以下の二つだと思っています。

6-2-1.経験と事例の活用

長年にわたる豊富な経験を基に、個々の状況に応じた最適な対応を提供。

このアプローチは多くのお客様に信頼されています。

6-2-2.戦略的なアプローチの確立

無料相談を通じて、お客様一人ひとりのニーズを深く理解し、適切な戦略を立てることができました。

相続したマンションの売却は重要な決断だと思います。

6-3.創業10年を超え、取引件数も250件を突破

2011年以降、250件以上の不動産取引を担当し、どの不動産を購入・売却すべきか、そして、その注意点への理解を深めています。

取引件数の推移_2023

6-3-1.住み替え相談が増えています

現在、地方のみならず、東京においても相続や高齢化に伴う住み替え相談が増加しています。

今後も、これまでの経験・強みを活かし、丁寧に対応し続けていきます。

6-3-2.住宅ローンの滞納相談

さらに、住宅ローンの返済に不安を感じる50代、60代の方々に対して、LINE公式アカウントや電話での無料相談を通じ、実務担当が直接対応しています。

成功事例の詳細は解決事例まとめに、私たちのGoogleの口コミもまとめてあります。

注)これらの事例はトラブル解決の参考として掲載しております。ただし、個人情報保護のために価格や場所の詳細は変更しています。詳細はメールや面談でご説明いたします。

1年間売れなかった板橋区にある旧耐震の区分マンションを内見時に買い煽り、5カ月掛け、売却した事例

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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