売却してもこれまでの暮らしを維持したい

C.解決事例(お客様の声)

起業に失敗し、収入がなくなり、自宅を任意売却し、毎月の返済を3万円にした事例

こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている不動産鑑定士補兼宅地建物取引士の相樂です。

2006年、自宅購入と投資を兼ねて、神奈川県川崎市に賃貸併用住宅を購入されたNさん(50代男性)の事例をご紹介します。

現在、起業家でもあるNさんは若い頃より経済的な成功に強い関心があり、投資や起業についても積極的にセミナーなどに参加されて来られたそうです。

相樂個別面談

将来的に起業を見据えていたので、収入が安定し住宅ローンで融資を受けやすい会社員のうちにと、39歳の時に賃貸併用住宅でアパート経営を始めることにしました。

様々なセミナーに参加したり、不動産会社の担当者との面談を重ねて、最終的に新丸子駅最寄りの一棟アパートを頭金500万円、9,200万円の住宅ローンを組んで購入したそうです。

その後、50歳手前で退職し、起業。

当初は順調だったものの、会社員時代の付き合いやご祝儀的に得られた仕事が一巡すると仕事は激減。

収入は会社員時代の半分となり、アパート経営も空室が出たり、その後の改修など苦戦していたため、毎月の持ち出しが増えていったそうです。

そのうち、返済もできなくなり、滞納を半年ほど重ねたところで、一括弁済の通知が届きました。

それでも、その後もどうしていいか分からず、放っておいたところ、競売の申し立て通知が届き、慌ててインターネットで見つけた不動産の売却を行っている何社かに連絡したそうです。その中に弊社も入っていました。

面談をすると、「これ以上滞納を重ね、とにかく借金を増やしたくない、競売になり、追い出されたくない」と、急がれていたので弊社が持っている買主のリストを使って、直接営業という方法で債権者の承諾を得て、ご自宅の任意売却するという提案を気に入ってもらい、媒介契約を締結しました。

結果、相談から3ヶ月で買主が見つかり、無事に任意売却が成功し、毎月の返済額も約39万円から一気に3万円まで減らすことができました。

競売を回避でき、さらに買主が投資家であったため、住宅部分をリースバックという形で家賃を払い、今もご自宅に住み続けることができています。

諸々手続きが終わり、今後のことも考えられるようになってきたとのことで今回、メンバーとともにNさんにお話を聞いてきました。

以下、Nさんのコメントを掲載します。

1.原因:起業に失敗し、収入が無くなり、競売の通知が・・・

賃貸併用住宅での任意売却

昔から投資や起業に興味があり、若い頃からそれなりに勉強してきたつもりでした。

会社での出世は比較的順調でしたが、自分でビジネスを持つという夢をずっと持ち続けていたため、収入が安定しているうちに不動産投資を始めたいと思っていました。

40歳になると完済年齢の決まりで住宅ローンの審査も厳しくなると聞いていたので、39歳の時に自宅を兼ねて、賃貸併用住宅で一部アパート経営を始めることにしたんです。

今考えれば常套句ですが、不動産会社の担当者に言われた「節税」や「年金代わり」というキーワードは、なまじっかお金の勉強をしていた私には響きました。

アパート経営による家賃収入があれば、将来起業しても安心だし、万が一ビジネスに失敗してもなんとかなるとその時は簡単に考えていたんです。

住宅ローンを組んだ2006年は戦後最長の景気回復期だった「いざなぎ景気」を超えたとかで、世論的にもイケイケな風潮がありました。

ちょうどリーマンショックの前の年です。

住宅ローン金利も2.7%で35年も借りられて、当時の感覚としては低いなという感じだったので。

「たらればですが、本当に早く返しておけば良かった」と思います。

『低金利で借りたから、ゆっくり返した方が得。その分を他の投資に回して・・・』みたいなどこかのセミナーで聞いた話を鵜呑みにして、繰り上げ返済もせずに、他の金融商品とかにも投資してキャッシュはいつもカツカツでした。

でも、若い頃から考えていたこともあり、50歳を目前に退職して起業。

事業は順調に滑り出したと思ったんですが、それも後から考えれば会社員時代の付き合いの延長やご祝儀相場みたいな感じで、あっという間に経営は傾き始めました。

アパートも築年数を重ねると空室が出たり、家賃を下げざるを得なくなり、さらに追い討ちをかけるように武蔵小杉など周辺の再開発が始まって、新しいマンションがどんどん建っていきました。

いよいよ返済ができなくなって、滞納を半年くらい続けたところで一括弁済の手紙が来て、そのあと、競売申し立ての通知が届いて、やっとちゃんと行動しなければと思いました・・・。

それでも、『どこから始めればいいのか分からない』っていうのが実際でした。

2.希望:競売にならないよう、急いで売却したい

住宅ローンの返済に悩む男性

この期に及んで贅沢とは思いつつ、ビジネスを再起して、将来的には建物を買い戻したいという思いもありました。

アパート経営の大変さは身にしみていました。

でも、10年以上自分も住みながら経営して愛着がありましたし、何より立地や周辺環境を気に入っていました。

終の住処としてもいい場所にあったので、買い戻すことを目標にすれば、もう一度ビジネスを頑張る目標になると思ったんです。

こんな特殊な案件は地元の不動産会社じゃ相手にしてくれないだろうと、最初からインターネットで検索して探しました。

その中で、たまたま見つけた一つが相樂さんたちでした。

というのも、自営業者の自宅の売却事例を見つけたのがきっかけで、都心にある小さな会社でしたが、Googleマイビジネスの口コミやホームページにあった膨大な他の事例を見て、キチンと実績があって、対応してくれそうと思って連絡してみました。

担当の相楽さんと馬場さんがすぐに私のところにやってきて、状況や希望をちゃんと聞いてくれました。
今までの所は「とにかく一度、会社に来てほしい」とうるさくて、諦めました。

・立地が気に入っていること、仕事の関係もあって引っ越しが簡単ではないので住みながら売却し、住み続けたいこと。

・ビジネスを再建できたら、将来は自宅を買い戻したいこと。

・競売で全てを失うのは避けたかったので、急いで売却したいこと。

・家族と住みながら、売却したいこと。

こんな贅沢な悩みも真剣に聞いてくれ、何ができるか具体的な方法を提案してくれました。

3.期間:3カ月かけ、任意売却

購入検討者名簿

賃貸併用住宅ということもあり、私の要望を限りなく高い確率で実現するには、相樂さんが独自に持っている投資家リストを使って、直接営業をする方が普通に募集するより早いと教えてもらいました。

確かに投資家への売却であれば、将来的に買い戻せる可能性も高いですし、住み続けられると思いました。

何より買主リストに直接営業できるのは、競売まで一刻の猶予もない私にとっては大きな価値のあることだとすぐにわかりました。

「その場でぜひお願いします。」

と相楽さんに頼んだことをはっきりと覚えています。

とにかく必死でした。本当に間に合うのか? 売れるのか、最後まで心配だったので。

その後、相楽さんが中心になって、自宅の資産価値を査定したり、債権者に残債額全額の返済が厳しいことを伝え、任意売却の交渉をしてもらったりと進めていただきました。

そしたらなんと、3ヶ月で買主や任意売却の日取りが決まりました。

相楽さんのご尽力はもちろん、運が良かったと思います。

スピーディーに対応していただいたので、滞納額を最小限にとどめ、近所にもバレることなく、6,400万円で売却することができました。

買主さんもいい人で、売却後はリースバックという形で賃貸契約を結び、今も家族と住み続けることができています。

いつも連絡が早く、相談するとすぐに電話やLINEで答えてくれたので安心して進めることができました。

4.返済金額:毎月の返済が39万円から3万円に

結局、残債が400万円残ってしまいましたが、毎月の返済は39万円から一気に3万円にまで減りました。

今後の管理費や修繕積立し、税金の支払いの持ち出しもなくなり一安心です。

アパートの家賃8万円を合わせても毎月の支払いは11万円なので、生活を立て直す余裕ができました。

住宅ローンの心配がなくなって心にも余裕ができたので、仕事も少しずつですが増えてきています。

まずは、着実に残債を完済し、またこの物件を買い戻せるよう頑張っていこうと思います。

5.任意売却後の生活:毎月3万円の返済、ビジネスの再起を目指す

室内の様子

競売の申し立て通知が届いた時は本当に焦りました。

いつかこうなるかもしれないとわかっていたのに、辛い現実に目を背け続けた結果だと思います。

でも、ここから逃げずにちゃんと行動して良かったです。

残債も最小限にしてくれ、生活やビジネスを立て直そうという気力を失わずに済みました。

あの時、何もせず、競売になり、家族に迷惑をかけていたらと思うとゾッとします。

今回、相楽さんのサポートのおかげで毎月3万円の返済になり、少しずつですがビジネスも復活しつつあります。

あと、やっぱり心の平穏がないと、生活もビジネスも手につかないということが改めてわかりました。

相楽さん達は債権者とのやりとりはもちろんのこと、投資家との交渉や賃貸契約まで間に入ってくれて、安心して進めることができました。

おかげでスッキリと新しい生活を迎えられています。

相楽さん、馬場さん、本当に丁寧なサポートをありがとうございました。

念のため、あなたの状況や希望により、これからできる対策が異なります。

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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