こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている不動産鑑定士補兼相続アドバイザーの相楽です。
遺産相続において、親族や兄弟姉妹間での争いが起こるのは避けられないと思われがちです。
しかし、適切な対応を行うことで、関係が破綻するような事態を防ぐことができます。
そこで今回は、遺産相続時に兄弟間で起こりうる争いと、その対策について解説していきます。
1.兄弟間の争いの原因と対策
まずは、兄弟間の争いの原因とその対策について解説します。
1-1.争いの原因
遺産相続における兄弟間の相続割合は民法により均等とされています。
しかし、現代でも長子相続を主張するケースや、子供時代からの学歴や結婚に伴う経済的な格差、また兄弟の配偶者からの圧力などを背景に、様々な揉め事が発生します。
これらの争いの原因は、誤解や不公平感、感情的な対立が主な要因となっています。
1-2.事前の準備
こうした兄弟間の争いを防ぐためには、遺産分割に関する話し合いや、相続に関する記録を事前に整えることが重要です。
例えば、孫養子や小規模宅地の特例、生命保険金などの節税対策を行う際も、十分な説明と兄弟間での理解を得て、それらを記録しておくことが必要です。
これにより、相続時のトラブルを未然に防ぐことができます。
2.寄与分がある場合の対策
続いて、寄与分がある場合の対策について解説します。
2-1.寄与分の基本
兄弟姉妹間での遺産相続は、法定相続割合に基づいて行われます。
被相続人の仕事を手伝ったり、病気や介護を担当するなどして相続財産の維持や増加に貢献した人には、寄与分が認められます。
この寄与分により、相続分が増加することが法律で認められています。
2-2.争いを防ぐための対策
寄与分を巡る争いを避けるためには、寄与行為に関する記録を事前にしっかりと残しておくことが大切です。
例えば、資金援助の場合は預金通帳のコピーや支出先の明細、介護の場合は診断書や連絡ノート、日記などを用意しておくと良いでしょう。
これにより、寄与分を巡る争いを未然に防ぐことができます。
3.特別受益がある場合の対策
最後に、特別受益がある場合の対策について解説します。
3-1.特別受益の基本
相続人が被相続人から贈与を受けた場合、例えば結婚資金や住宅購入資金の贈与などが該当しますが、これにより法定相続人同士で不公平が生じることがあります。
この不公平を解消するため、特別受益があった場合には、その贈与を相続財産に加算して、相続分を計算する制度があります。
3-2.事前の説明と記録
この制度を巡る争いを避けるためには、贈与を受ける段階で兄弟間での説明と合意を取り、その内容を文書などで記録しておくことが重要です。
これにより、後々のトラブルを未然に防ぐことができます。
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