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内見ができないと、お部屋選びに失敗し易くなるので、確認できるポイントを押さえて下さい
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2020年1月21日契約前に内見できない賃貸マンションでありがちな失敗例とは?
こんにちは、宅地建物取引士の相樂です。
賃貸マンションの部屋探しで「まだ入居者がお住まい」、「新築で完成前」といった事情から内見ができない場合、結構あります。周辺相場と比較して、条件がリーズナブルで人気の物件は退去前に募集を開始しているというのは実際にあります。内見できないので、一般的には申込に躊躇する人が多くいますが・・・。
内見ができないとなると、当然ながらお部屋選びに失敗しやすくなります。ここでは「内見ができなかったばかりにこんな失敗をしてしまった」という例をご紹介します。
オンライン内見でも担当者に確認してほしいポイントを共有できるチェックシートを作成しました。こちらのシートを先方に送り、問題がないか、効率よく、確認してもらってください。他社のシートも比較につけておきました。後悔しない、損しない、時間を無駄にしないために活用して下さい。
1.内見がしたくてもできないケースとは?
賃貸情報サイトなどで気になるお部屋を見つけたら、通常はそのお部屋を取り扱っている不動産会社さんに連絡し、内見の申込を行います。内見をせずに契約することもできますが、入居後に後悔することがないよう、内見はできるだけ現地に行った方がよいでしょう。しかし、下記のような事情から内見ができないケースも。
1-1.まだ入居者がお住まい
賃貸業界では、退去予定の入居者がまだお住まいのうちに、新しい入居者の募集をはじめることがあります。解約予告が一ヶ月とかが通常の為、空き予告が出たら、直ぐに募集を開始するのが一般的です。その場合、内見できるかどうかはお住まいの方との交渉次第になりますが、やはりプライバシーの関係から内見できないことが多いです。
1-2.新築で完成前
大抵の新築マンションは、建物が完成する前から入居者の募集を始めます。そのため、契約前に内見できないことが多いです。新築は一般的にマニアの人が多く、新築のみを狙って、探している人もいるくらいです。分譲マンションの価格にも反映されていますが、誰も住んで居ないというのは大切なんだともいます。
1-3.改修、ハウスクリーニング前
管理者(大家・管理会社)さんの中には、「なるべく綺麗な状態でお部屋をお見せしたい」と考える方もいます。そういう管理者さんの場合、ハウスクリーニング(前入居者の退去後に行われる専門業者さんにより大掛かりな掃除)前の内見ができないこともあります。第一印象は本当に大切です。ここで悪いと、改修後に見てくれない人は結構います。
上記のようなケースではどのような点に注意したらよいのでしょうか?以下、「内見ができなかったばかりにこんな失敗をしてしまった」という例を紹介していきます。先人の失敗例から注意点を賢く学び、トラブルを未然に防いでいきましょう。
2.同じマンションの別のお部屋を見ておくべきだった
「いざ入居してみたら、自分が想像していたのと雰囲気が違った。今思えば、同じマンションの別のお部屋を見させてもらえばよかった」
内見せずにマンションの契約した方の中には、このように後悔されている方がいます。雰囲気が違うというのは、例えば、以下のような間取り図だけでは分かりずらいものが多いです。
- 天井が低く、圧迫感がある
- 遮音性が低く、隣の音が聞こえる
- 壁紙の色が暗く、気持ちが沈む
- 梁が大きく、使いがってが悪い
希望するお部屋の内見ができなくても、同じマンションの別のお部屋が空いていることがあります。可能であれば、そちらを内見させてもらいましょう。間取りが違うケースもありますが、それでも参考になるところはあります。一般的に、同じマンションであれば、以下のようなポイントは分かります。
- 建材
- 天井の高さ
- 壁紙
- 設備
3.平面図や間取り図面をよく見ておくべきだった
生活する上で意外に重要となるのが、コンセントの数と位置と扉が開く向きです。家具の配置を考える際、コンセントの位置は重要ではありませんか?生活動線を考える際、扉の開く向きは重要ではありませんか?
コンセントの位置と扉の開く向き、これらは間取りや広さ、日当たりなどと比べて後回しになりがちですが、入居後にこの点で後悔している方もいます。内見ができないときでも、コンセントの数や位置・扉が開く向きのチェックを行いましょう。これは、図面があればできますね。
不動産会社さんから渡される図面の中には、コンセントの位置・扉が開く向きが分かるものもあれば、分からないものもあります。事情を説明して、分かるものを用意してもらってください。又は確認してもらう方が良いと思います。
イメージ的には、居室部分にテレビアンテナとネットの差込口以外に、コンセントが2か所、計4箇所以上あった方が良いと思います。但し、エアコンのコンセントジャックは除きます。
4.マンションの周辺環境は事前に見ておけばよかった
お部屋探しでは周辺環境もかなり重要なポイントです。商業地だと、本当にうるさいとか、3階ぐらいだと、歩道橋を歩いている人と目が合ってとかあります。たとえば、以下のように、人それぞれにこだわりというものがあります。
- 通勤時間を短くするために、駅の近くに住みたい
- 読書が好きだから、図書館が近くにあるとよい
- ウォーキングが好きだから、大きな公園が近くにあるとよい
- 女性だと、コンビニよりもドラッグストアが大切な場合が多い
「内見ができないのでそのまま契約したが、よくよく考えてみれば、周辺環境のチェックはできた」
このように後悔されている方もいます。内見ができないときでも、周辺環境のチェックは行いましょう。どうしても現地に行けないという場合でも地図上でチェックしてみて下さい。参考に、失敗例から近くにあると便利な施設は以下の通りです。
・駅
・バス停
・スーパー
・コンビニ
・100円ショップ
・自動販売機
・コインランドリー
・役所
・銀行
・病院
・公園
・図書館
5.どうしても室内を内見したい時の対応
どうしても失敗を避けるため、内見をしてからお部屋を決めたいのであれば、最初から「現在空室」、「即入居可」といったお部屋に絞ってお部屋探しするのも手です。その方が、スムーズに進めていける上に失敗が少ないかもしれません。内見できて、募集中の部屋は条件の交渉もしやすいのでこれはこれでアリだと思います。
契約後のキャンセルは損失が大きいので、契約前の内見時に確認してほしいですが、契約後に家具の購入や搬入を確認したいので再度内見することは出来るのか?可能です。忙しく、ちゃんと内見が出来なかった方向けに再内見のメリットやデメリットをこちらのページにまとめておきました。
6.内見できない賃貸マンション対策、まとめ
新築を含め、内見できないお部屋は結構あります。そのような場合でも、契約、支払い後にこんなはずじゃなかったを防ぐため、下記のようなチェックは最低限行ってから申し込みをして下さい。みんなが失敗しているポイントはあなたも失敗し易いので・・・。
- 同じマンションの別のお部屋で、建材、天井の高さ、壁紙、設備などのチェック
- 図面でコンセントの位置・扉が開く向きのチェック
- 現地に出向いて、あるいは地図上で周辺環境のチェック
今回ご紹介した内容が貴方の失敗を防ぐ一助となれば幸いです。あなたの大切な人生と平穏が守られますようにこれからも私たちは4,000件を超える引っ越しの失敗談を基に、住まいのトラブル解消の専門家として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。
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国立大学卒業後、外資系証券と日系総合不動産会社を経て、独立。2013年より、個人顧客との折衝を中心に賃貸・売買仲介やその管理を開始。
自身も8回の引っ越しを経験し、部屋探しの難しさを痛感。現在は、『取引の安心を失敗で』をモットーに、日々不動産取引のデータ分析を基にサービスを行っている。サービス開始以来、これまで300室の部屋探しをサポート。
保有資格:不動産鑑定士補、宅地建物取引士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士
相樂 喜一郎
株式会社リビングイン 代表取締役
馬場 紘司 株式会社リビングイン 共同代表
早稲田大学卒業後、部品商社を経て、2011年より東京の西、立川や吉祥寺エリアを中心に建物の工事・改修を行う。2013年より、同代表の相樂と共に不動産の売買・賃貸仲介を始め、現在に至る。2019年は茨城県の戸建てや板橋区の共同住宅などを仲介。同時に、東京渋谷区の民泊や麻布十番のシェアオフィス向けリノベーションやコンバージョン工事を行う。最近は、台風15号や19号に伴う火災保険の申請サポートやその後の改修工事を積極的に行う。
保有資格:宅地建物取引士、FP二級、防犯設備士、住宅ローンアドバイザー他
写真付きなので、スマホやPCでも、引っ越しの手順や注意点がすぐに分かります。
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