こんにちは、不動産で明るい毎日を目指す六本木の不動産屋、(株)リビングインで住まいのトラブル相談・提案を担当している宅地建物取引士兼任意売却取扱主任者の相樂です。
不動産経済研究所の発表によると、昨年度の首都圏の新築マンションの平均価格が6%以上上昇し、6,360万円になったようです。1990年、バブル絶頂期に記録した過去最高6,214万円を上回っています・・・。
ただ、30年以上前のことなので、当時と状況は大きく行っていると思います。例えば、マンションの設備や企画自体が大きく異なります。
駅近にショッピングセンター新設や街の再開発を行い、政策により、容積率緩和を得て、タワーマンションを建てるということも以前はありませんでした。当時よりも企画が練られ、明らかに付加価値がついていると思います。
また、1990年当時の為替は130円前後でした。
最近、円安による建材の高騰と言われていますが、令和3年度の事なので現在の1ドル127円までの円安になっていなかったのではと思われます。
ということは、そもそものマンション自体の供給が少なかったり、低金利政策の持続による買い焦りやコロナウイルスによる外国人労働者不足による人件費の高騰、そして、高齢化による安全資産への逃避が主な原因だと思います。
こちらのページで行った再開発と共に増え続けるタワーマンションの相場分析でも分かる通り、今の日本では進んでマンションを買おうというエリアは少なく、今後は更に立地や地域の選別が進み、価格の二極化が進んでいくと思います。
実際、港区など都心部では10年近く、マンション価格の高騰は続いています。
ただ、今年なって、利益の確定や住宅ローンの返済が困難になった方の債務整理の一環で五反田や高輪、川崎、福岡、小山、弘前等にあるマンションや住宅を売却させてもらっています。
そこで、今回は、グラフを使い、マンションと戸建でどのように売却査定を活かすべきか、見て行きます。
『後悔は知らなかったとダマされた』が主な原因です。でも、人生で一回歩かないかの自宅の売却で知らなかったでは済まされないですよね?
1.中古マンションの売出価格と成約価格の推移
*首都圏不動産流通市場の動向(公益財団法人東日本不動産流通機構)参照
まず、マンション価格に関しては、上のグラフの成約単価が示す通り、過去20年間上昇を続けています。
また、売買事例が多い、マンションは査定価格の精度が上がってきており、上の棒グラフを見ると分かりますが、成約価格との乖離は10%前後まで小さくなっています。
2000年前半の20%近い乖離と比べると、情報の量やその整理が進んできています。一括査定など、AIによる自動査定などもある程度参考になる時代になってきたと思います。
2.中古戸建の売出価格と成約価格の推移
*首都圏不動産流通市場の動向(公益財団法人東日本不動産流通機構)参照
一方、戸建の価格はマンションのそれとは大きく異なり、首都圏であっても、上昇基調にはありませんでした。
直近、コロナウイルスの影響か、少し上昇を見せています。
しかし、これは2006年や2007年の価格上昇のように短期トレンドで、数年内には下落する可能性が高いと思います。
また、マンションとは異なり、個別性が強く、事例が少ないため、戸建ては今でも売出価格と成約価格の間に20%前後も乖離がありました。
これだけ、乖離があると査定価格を参考に売出価格を決める必要があるとは言えないですね。
査定価格=売出価格で始めると、売主に怒られる可能性すらあります。
戸建に関しては、ほぼ希望している売却価格で売り出し、購入希望者との交渉の中で価格を決める方法で良いのではないかと思えます。
3.売り出し価格と成約価格の推移について
今回、首都圏にある新築マンション価格のバブル期超えのニュースを見て、改めて、マンションや戸建ての価格や乖離率の推移を調べてみました。
まず、人と集まって暮らすことを受け入れた結果、戸建てよりマンションの方が効率が良く、マンションの売買価格の上昇が明らかになりました。
コロナウイルス後もこのトレンドは変わることは考えづらく、一時的な建材や人手不足による値上げだけでなく、都市に集まって暮らす利便性の向上と共に、今後もマンション価格は上がっていきそうです。
実際に売却を考えた時、マンションはその豊富な売却事例を基に、査定価格を信じ、売却する方が良いと思います。
一方、戸建の場合には査定価格より、希望の価格で売り出してもいいのではと思えます。
もちろん、どちらの場合でも、信頼できる担当に可能な範囲で成約事例や募集事例等の一覧を確認し、相場を理解して、売却活動を始めてもらう方が良いと思います。
4.初めての自宅の売却で悩んでいる方へ
『後悔は知らなかったとダマされた』が主な原因です。
でも、人生で経験することが少ない自宅の売却、知らなかったでは済まされないですよね?
もし、どうしたら良いか、悩んでいる場合、お気軽にお問い合わせください。
アリネットでは、『住宅ローンに関する詳しい知識と経験を持つ住宅ローンアドバイザーやファイナンシャルプランナー』による無料の相談窓口をLINE公式で行っています。
念のため、私たちの口コミはこちらのページにまとめています。ご確認下さい。
この記事へのコメントはありません。