防火性能とは、自分が住んでいる建物の周辺で火災が発生した場合に、延焼により巻き込まれないための性能のことを言います。
防火性能を持つには、外壁や軒裏などに一定の条件が求められ、それをクリアすれば『防火構造』を持つ建物となります。
防火性能の条件は、建築基準法施行令第108条に定められており、たとえば、
・建物の周辺で火災が起こった場合に、外壁が火熱にさらされてから30分間、変形や崩壊などせずに耐えられること。
・建物の周辺で火災が起こった場合に、外壁や軒裏が加熱され始めてから30分間、お部屋の中の壁が燃焼温度以上にならないこと。
などが求められます。
一方、建物の内側で火災が発生した時、周りのお部屋や建物への延長を防いだり、建物が倒壊しない性能を『耐火性能』と言います。
そして、『耐火性能』を持った建物は、『耐火構造』です。
『耐火構造』の住宅よりも『防火構造』の住宅の方が建設費が安くなるため、家賃も安い傾向にあります。
しかし『防火構造』は、外からの延焼を防ぐ性能に特化しているので、内部の火災に弱いというデメリットを持ちます。
そのため、賃貸契約時の火災保険料が、『耐火構造』のものよりも高くなるので、トータルコストで考えることが大切です。
何より、万が一の時に身を守るためにも、お部屋や建物の安全性は考えておきたいですね。
担当:馬場
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