B.豆知識(相場、法律)

家賃や生活費が高く、地方よりコスパの悪い東京での一人暮らしって、何がいいの?

この記事では、これから一人暮らしする方向けに、4,000件を超える部屋探しの失敗を見てきたファイナンシャルプランナーの馬場が考える『コロナ禍でさらにコスパが悪化した東京での一人暮らし』に特化して、コストパフォーマンスの改善方法やその手順を含め、説明します。

新型コロナの影響で企業の倒産や自殺者が増えるなど、暗いニュースが多い中、家計もシビアにならざるを得ない状況が続いています。ちょっと前のニュースですが、新型コロナウイルス感染拡大で中小の苦境ぶりが浮き彫りになっています・・・。

大阪シティ信用金庫が発表した中小企業のボーナス調査で「支給する」と回答した企業が54・0%とほぼ半数の企業が支給しないと答えていました。減少幅は1998年の調査開始以来最大。支給額の平均も28万7,604円で2年ぶりのマイナスみたいです。最も厳しい業界は飲食店で第3波が来て、どうしようもない状態が続いています・・・。

更に、在宅勤務が一般化しつつあり、総務省の4~6月期の家計調査で電気、ガス、水道代などの生活費が増えているようです。水道代が4%、電気代が2%アップしているようです。具体的に、リモートワークが始まり、5月の電気代が3,000円、6月の電気代が4,000円増えているようです。収入が減り、支出が増える転換期に差し掛かっているため、これまでのように適当にやらず、ちょっと先の事を考え、賢く部屋探しをする必要があると思います。特に、家賃は固定費の中でも多くを占めるので慎重に考えたいところです。

なぜなら、引っ越し経験の少ない男性の遠方への引っ越しは後悔する可能性が70%近く、この数字は他の方と比較して、特に高いので本文を一読してから部屋探しを始めた方が失敗や後悔は減ると思います。加えて、2020年9月にスマートメディア株式会社が発表した男女966名に行った脱都心・地方移住に関するWEBアンケートによると、『将来不安と居住の快適性を求め、引っ越し先を慎重に探す人が増えている』とのことでした。具体的には、コロナウイルスによる景気の落ち込みで、収入不安から引っ越しを慎重に考える人が圧倒的に増えています。

また、実務で相談を受ける際にも、自宅で過ごす時間が増え、これまでの都心への利便性だけでなく、住まいの快適さ(快適な住環境)を求め、勢いだけの引っ越しから慎重な引っ越しが行われえるようになった実感があります。一人暮らしをしている人が「一人暮らしをしよう」と決める理由は様々です。学校や職場と実家が遠く離れているため引っ越して一人暮らしをする、実家暮らしから自立して生活力を身に着けるために一人発ちをする、家族と離れたくて一人だけで暮らす・・・。物理的な事情(引っ越しなど)で一人暮らしを始める人もいれば、精神的な事情(自立したい、家族と離れたい、など)で一人暮らしを始める人もいます。

ただ、初めて一人暮らしをするとなった時に必ずぶつかる壁が「コスト」です。引っ越すのにはまとまったお金が必要ですが、引っ越した後にも家賃や生活費が結構かかるんですよね・・・。一人暮らしはしたいけれど、お金がかかってもったいない、そんな想いを抱いているのはあなただけではありません。

本記事では、これまで実務で相談を受けた内容や実際にあった部屋探しの失敗談を基に、コストを中心とした一人暮らしのデメリットと必要な費用について解説します。また、そうは言っても一人暮らししたいと思えるメリットもご紹介し、なるべくコスパを良くして一人暮らしライフを楽しめるようなヒントをお教えいたします。

1.一人暮らしの経済的なデメリットとは?

「一人暮らしはコスパが悪い。特に、色々と高い東京では。」多くの人が思っていることだと思います。実際どうなのか調べるために、先ずは家賃だけでなく、電気、ガス、水道代、インターネット、食費等、各コストをはじめとする、一人暮らしのデメリットを整理していきます。ちなみに、マネーポストでは、今回のコロナ禍による構造的不況で以下のようにコメントしている人もいました。

日本航空(JAL)の20代客室乗務員も戦々恐々だ。

「夏のボーナスは例年の半分ほど。冬のボーナスはまだ発表されていませんが、ANAと同じくカットになるのではと社内ではもちきりです。すでにフライト時間が半分になって、フライトのたびにもらえる乗務手当や宿泊手当が激減してカツカツの状況です。空港から遠くなるけど、ひとり暮らしは諦めて実家に帰ろうかと悩んでいます。」

マネーポストWEBより

一人暮らしは何かと費用がかさむため、何かあった時に経済的に辛くなりやすく、最後は実家へとなりがちです。

1-1.何に最もコストがかかるのか?

一人暮らし最大のデメリットは実家暮らしと比べ、コストがかかることだと思います。実家で家族と暮らしたり、シェアハウスでハウスメイトと暮らしたりすれば、家賃だけでなく、かなりのお金を浮かせることができます。一人暮らしだと、生活に必要な費用全てが自分だけにのしかかってきます。では、コストについては何にどのくらいかかるのか?この後詳しく解説しますので、そちらもチェックしてみてください。

1-2.生活サイクル全般がだらしなくなりがち

同居人がいないということは、「人の目が無い」ということです。それを良いことに、ゴミ出し、洗濯、掃除だけでなく、洋服の整理など、ついだらしなくなってしまうのも一人暮らしのデメリットと言えます。逆に言えば、『人の目を気にせず、自分の時間でのんびり暮らせる』というメリットにもなります。また、生活リズムが乱れることによって健康にも悪影響を及ぼしますので、最低限朝は何時までに起きる、何時までに寝るというルーティンサイクルは崩さないように生活するようにしてください。

1-3.食材が圧倒的に冷蔵庫に余る

自炊する人の悩みとしてよく挙げられるのが、食材が余ってしまうことです。一人分だけ使うと、どうしても余ってしまい、まだ食べられる部分があったのに、ダメにしてしまって捨てる…ということがよくあります。正直、食べきれない、使いきれないはよくあることだと思います。これはある程度の“慣れ”は必要だと思います。

しかし、結果食材を無駄にして捨てていることが多ければ、ガスや電気を使って作る自炊よりもコンビニ弁当を買う方が安く済むということもあり得ます。しかし、慣れると圧倒的に自炊がお得なため、自立したらまずは料理の勉強から始めて、スケジュールを立てて何曜日は何を作る、余ったらこの料理を作って冷凍しておくと、レパートリーを増やすことで食費の削減に役立ちます。

1-4.何かトラブルがあった時に心細い

一人ぼっちでいると、有事の時に心細かったり不便だったりします。体調を崩した時、鍵を失くしてしまった時、地震の時、Gが出現した時・・・、もちろん、今のようにコロナ禍で自宅にいる時間が長いと、色々と考えてしまい、特に何かが起こらなくても、一人ぼっちで過ごすだけでなんとなく不安や寂しさを感じるという人もいます。

体調が悪く寝込んでしまった時も、誰も看病してくれる人がいません。体調が悪いまま薬を買いに行くのも本当に大変ですので、薬や体温計等は常に買い揃えておくことを意識しておくとオススメです。

1-5.何かと時間がかかる

一人暮らしを始めると、料理や洗濯を一人で行う必要があります。特に洗濯は天候に大きく左右されてしまうため、休みの日に雨が降ると洗濯のタイミングが無くなり、お休みの日や仕事に来ていワイシャツが用意できなかったという事態もあり得ます。

また、掃除も大変です。今まで実家暮らしの人が一人暮らしを始めると、「こんなに大変なことをやっていたんだ」としみじみと感じることができる、いいきかっけにもなります。自分の部屋だけの掃除があんなに大変だったのに、一人暮らしになるとお風呂や洗面台、トイレやシンクなどといった水回りを初め、隅々まできれいにしないとホコリまみれになってアレルギーの発症の元にもなり得ます。

その他、ゴミ出しも毎週決められた曜日、時間に出す必要があるため、1週間のスケジュールと予定組みをしっかりしないと家を清潔に保つことができなくなります。

1-6.話し相手がいなくなる

実家にいると嫌でも話す相手がいたものですが、家に帰っても誰もおらず、「おかえり」と言ってくれる人もいません。ちょっとした言葉で何気なく思っていたことも本当にありがたいと感じる瞬間です。

初めての一人暮らしで実家を離れた新卒一年目の子で多いのは、ホームシックになってしまうということです。毎日誰もいない部屋に帰るという寂しさはどうしようもありませんよね。

特に兄弟が多い人が一人暮らしを始めるとこのような事態に陥りやすいと言われています。自由がある反面、話し相手が居ないというデメリットは精神的に大きく効いてくるかもしれません。

1-7.郵便物を受け取りにくい

意外とこの点、一人暮らしをしてから気付くことが多いのですが、家族がいないと就業時間によっては宅配業者からの荷物を受け取ることが難しいこともあります。よくネットで商品を購入される方は、宅配ボック付きのマンションに住むか、近くのコンビニで荷物を受け取るサービスを利用して解消してみてください。

2.一人暮らしにかかる費用

参照:総務省統計局が発表しているデータを参考に作成

デメリットの部分で最初に挙げたコストについて、もう少し深堀りしていきます。具体的に、何にどれくらいかかるのか、その金額を分析してみます。

2-1.家賃や管理費

一人暮らしの家賃の全国平均52,660円

まず、家賃ですが、目安としては「月収の1/3程度」と言われています。月収は人それぞれですので、家賃の幅もかなり広いです。安い木造のアパートならば2、3万程度から借りられるところもあります。最近は1万円程度の部屋も出てきているようですが・・・。一方、高級マンションや戸建てなどで、上を見ればキリがありません。

平均52,660円としたのは、総務省統計局が発表しているデータを参考に、都内でそこそこの部屋で暮らす場合には、家賃平均は76,648円です。全国平均と比べて、24,000円も高いです。ただ、東京の一人暮らしの設備はユニットバスでワンルーム、ロフトがあったり・無かったり…というイメージですかね。

2-2.水道光熱費

約10,000円

毎日の生活していく上で欠かせないのが電気やガスなどのライフラインです。水道光熱費に含まれるのは水道代、ガス代、電気代の3種類です。2016年から電気やガスが自由化となり、民間事業が低コストのプランを出しているので、一人暮らしでも工夫すれば、年間で1万円、2万円と抑えることができる時代になりました。

ただ、リモートワークが増え、実際に電気代が上がっている人が増えています。平均月に3,000円とかみたいですが、パソコンだけでなく、エアコンも使う場合にはもっと上がりそうです。

2-3.食費

約30,000円

この金額は、「たまに外食するけれど、基本は自炊」という人の基準金額です。一日1,000円をイメージしています。毎食豪華な外食という方は増えますし、コンビニ弁当だけでなく、作って、冷凍や節約メニューでがんばれば、一人暮らしでももっと安く抑えることができます。

2-4.通信費

約10,000円

スマホ代とインターネット代、今は少なくなっていますが固定電話の通信費などが含まれます。一人暮らしの場合は、固定電話は無いケースがほとんどだと思います。今は、持たない人の方が多いと思います。楽天モバイル他、格安スマホを利用したり、インターネットが通っている物件に住んだりすることで費用を抑えることができます。

2-5.交際費(飲み代など)

約20,000円

人によって幅が出る費用です。デート代、飲み代、友人と遊びに行く費用、プレゼント代などが含まれます。

2-6.日用品・消耗品

約5,000円

歯ブラシ、歯磨き粉、シャンプー、タオル、ティッシュ、トイレットペーパーなど、日用品にかかる費用です。まとめ買いをする人が多いようですが、月で割ると大体このくらいになります。

2-7.衣類・服飾・美容

約30,000円

ブランドものの服やアクセサリーなどが好きな方はこの部分の費用が高くなります。他にもヘアサロン、ネイル、まつエク、脱毛、その他エステなどがあり、女性の場合は結構かさむと思います。逆に服には興味がなく、プチプラのもので十分、という方は安く抑えることができます。ワンシーズン10~15万円ぐらいの予算で算出してみました。

2-8.歯医者、クリニック、医療費

約5,000円

医療費は全くかからない人は全くかからないですね。健康第一です。ただ、コンタクトレンズをしている方の定期健診や、歯医者にかかる費用や、病院に行かなくても風邪薬を買ったり花粉症の薬を買ったり…というものも含みますので、なんだかんだ入用なものです。

2-9.趣味関連費

約10,000円

この費用も人によって大きく差がでます。趣味にお金をつぎ込む人は他の費用を削ってでもこの部分に多額のお金を回しますし、お金のかかる趣味の無い方は、ここにお金をかけずに貯金することもあると思います。

2-10.貯金・保険

20~30,000円程度

まず、一般的な一人暮らしの人がどのくらいの貯金をしているのか調べてみました。金融広報中央委員会が行った平成30年(2018年)家計の金融行動に関する世論調査によると、一人暮らし(単身世帯)の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)は、以下のようになっていました。

・20歳代 平均128万円 中央値5万円

・30歳代 平均317万円 中央値40万円

・40歳代 平均657万円 中央値25万円

・50歳代 平均1,043万円 中央値100万円

・60歳代 平均1,613万円 中央値500万円

※中央値は平均値とは異なり、貯蓄額が多い富裕層の数字に引っ張られることがありません。その為、このような調査では、より実状に近い金額と言うことができます。この結果から考えると、20歳代の貯蓄額の中央値は5万円、30歳代でも中央値は40万円だと、今回のコロナ禍のように少し畑亡くなった、残業代が減った、その他手当てが無くなっただけで、生活が出来なってしまうため、心もとない金額だと思います。更に、このデータの中には貯金を全くしていない世帯である「金融資産非保有世帯」も含まれています。

同様に、20~30代の一人暮らしの方の毎月の貯金や保険の金額は2~3万円が一般的だと言われています。

もっとも、趣味にお金をつぎ込む人や飲み会で散財する人、ブランド大好きな人などは、貯金が全くできないかもしれませんし、逆に節約命で貯金を増やしていくのが生きがいという方はどんどん貯金が増えるので、これも人によります。なお、ファイナンシャルプランナーが勉強する一人暮らしの理想的な貯蓄割合は、手取り収入の20%程度です。ただ、これが難しい場合は15%を目標にすると、記述と同じくらいの割合で貯金ができることになります。

3.なんだかんだコストがかかる一人暮らし

以上、一人暮らしでかかるお金について、かなり具体的に解説しましたが、ご自身はどれにどのくらいお金をかけるタイプでしょうか?ちなみに、上で紹介した金額を(貯金・保険は抜いて)合算すと、18~20万円ぐらいになります。人によって、上記の金額より高くなったり安くなったり、変動しますので、是非ご自身の生活パターンに当てはめてシミュレーションしてみてください。シミュレーションしてみると、あ~やっぱり一人暮らしは金がかかるなぁ・・・と思うはずです。

・・・そうなんです。

一人暮らしはお金がかかるんです。実家暮らしなら、家賃はかからないし、水道光熱費や食費も浮きます。もちろん社会人で実家暮らしの場合は、実家にいくらか入れるという人もいますが、一人暮らしで必要になる金額よりは安くなります。部屋をシェアすれば、家賃や光熱費は折半できます。ワンルームではない物件は家賃が高くなりますが、2倍になることはなく、2人以上で割れば1人分の家賃は確実に安くなります。

4.一人暮らしのメリット

それでも、一人暮らしには実家にはないメリットがあります。実際の相談を基に、お金がかかっても、一人暮らしをしたくなるメリットの数々をまとめてみました。

4-1.自分のペースや時間で生活できる

一人暮らし最大のメリットは、何をおいても「自由」です。自分のペースでのんびりと暮らすことができます。誰かに気を遣う必要もありません。室温もテレビ番組も食事も起きる時間や寝る時間も意のままです。週末、ずっとネットフリックスを見て、寝ていることもできます。

4-2.職場や学校に近い場所で暮らせる

実家で暮らした方が安いけれど、会社まで片道2時間だったとします。会社から20分の場所に引っ越せば、通勤時間を3時間20分もカットすることができます。これは大きいですよ。3時間20分もあれば、自炊して、映画1本余裕で観られます。

4-3.人間的に自立できる(経済面と生活面)

学校や会社が実家に近く、特に実家を出る必要は無くても一人暮らししたいという方は多いです。その理由のひとつは親や実家暮らしからの「自立」です。やはりどうしても実家にいると親に甘えてしまうため、自炊もできないし掃除や洗濯などの基本的な家事能力も身につかない・・・、ということで一人暮らしをしたいと思うのです。

実際、一人暮らしすると、家事能力をはじめとする生活力はもちろん、お金の管理も自分ですることになるため、経済力も自然と上がります。(稼ぐ力というよりも、お金の管理能力ですね。)

4-4.彼女や彼氏と同棲、同居しやすい

実家で暮らしていたり、ルームシェアをしたりしていると、恋人ができた時に同棲できません。家を出て、新しく部屋を借りて…というのも手間なので、同棲せずに付き合い続けるカップルが多いようです。もし、一人暮らししていれば、そのまま同棲しやすいですし、半同棲という形も取りやすいです。趣味や仕事が同じ同僚や友人とルームシェアをするという人もいます。

4-5.人を誘いやすい(泊めやすい)

これも同棲の考え方と似ていますが、同居人がいる場合は友人などを気軽に誘うことが難しくなります。でも、一人暮らしならば気軽に声をかけられますし、そのまま「泊まってけば?」と気軽に誘うことができます。

4-6.東京を満喫できる

最後は、東京だけ、又は関東圏だけになるかもしれませんが、自由な時間が増えることで、東京だけで行われるイベントや夜遅くまでおしゃれな、そして、多くの人が集まるスポットに時間を気にせず、見に行けます。実家暮らしだと、夜遅くに帰ってくると、音が響いたり、親御さんに怒られたりしますが、東京で一人暮らしをすると、そのような事は圧倒的に減ります。

5.一人暮らしでなるべくコストを抑える秘訣

こうして見てみると、20代、30代の一人暮らしには人間としてもっと成長するために、「コストをかけてでも手に入れたい」魅力、メリットがありますよね。それでも、やっぱりコストが痛い・・・!そんな時は、少しでもコストを抑えるように工夫することが大切です!一人暮らしをする上で、なるべくコストを抑える秘訣を伝授します!

5-1.水道光熱費を抑える!

まず、必須となる「水道光熱費」の抑え方です。水道代が家賃に含まれている物件があるのをご存じですか?また、ごくごく稀ですがガス代や電気代も家賃に含まれている物件もあります。例えば、商業ビルの最上階の部屋など水道・電気メーターがないため、家賃に含まれていることがあります。もちろん、別途請求されることもありますが…。このように家賃に水道光熱費が含まれている物件を選べば、水道光熱費をカットすることができます。

また、2016年以降、電気とガスは自由化となっているため、その物件がどこの会社と契約しているのか、はたまた自分で契約する会社を選べるのかどうか、というところも重要なチェックポイントとなります。Looopでんきなどはガスと併せて、年間で4%、一人暮らしでも、10,000円ぐらい安くなるケースもあります。

加えて、サッシが近代的な部屋、日当たり良好な部屋、風通しが良い部屋など、部屋の特性をよく見極めることにより、余分な冷暖房や電気を使わずに生活できるようになります。これも水道光熱費を抑えるために非常に有効なテクニックとなります。以前、引っ越し体験談を見ていたら、北国の北向きの部屋は底冷えが酷く、暖房費が3万とバカにならないと言っている人がいました。

部屋に関してですが、一見パッと見は素敵なマンションなのですが、共用部の踊り場やゴミ捨て場は民度が低く、かなり汚い状態でしたし、お部屋の押し入れなんか、穴が空いていて、カビが生えていたのでガックリきました。

>>多くの人が引っ越し先を選ぶときに条件に上げる日当たりに関して、『一級建築士に聞いた賃貸マンションの内見時に確認したい、日当たりの有無やその大切さ』についてはこちらを見てみて下さい。主なポイントとしては、以下の通りです。

・3種類の日当たりとは?

・ライフスタイルを考え、日当たりを選ぶ

・直射日光のメリットやデメリット

5-2.通信費を抑える!

続いて、これも必須でかかってしまうコスト「通信費」を抑えるようにしてください。先ほどの費用詳細でも少しご紹介した通り、無料Wi-Fiが入っている物件があります。この物件を選べば、部屋の中でパソコンもスマホも使い放題となります。これに加えて、格安スマホを利用すれば、通信費をかなり抑えることができます。テレワーク時代、どこでもWi-Fiが使えるのが当たり前となり、どこの通信キャリアを選び、生活するのかで大きく変わります。毎月1万円を通信費として払っているのであれば、格安SIMに変更するだけで半額近くまで支出を抑えられる可能性があります。

菅首相が大手3キャリアの基本使用料を欧州並みに安くするようにプレッシャーをかけている意味も分かります。個人的には、そこだけでなく、色々な部分にプレッシャーをかけてほしいですが。

また、無料Wi-Fiが入っていなくても、ネット各社と特別契約を結んでいる物件があり、格安でインターネット契約ができるケースがあるので、それを活用するのもアリだと思います。

5-3.毎日の食費を自炊で抑える!

これも、絶対に必要になるコストですね。食費は工夫次第でいくらでも節約できるポイントです。

  • まかないつきのアルバイトをする
  • 業務用スーパーでまとめ買いして冷凍
  • お値引き品を大量購入して冷凍
  • 庶民の味方である低価格スーパーの近くの物件を選ぶ

など、様々な工夫でコストを抑えられますので、色々工夫してみてください。

毎日外食やコンビニは辞めて自炊すべき!ということは色々言われると思いますが、実は「自炊」も慣れないと実は外食費よりも高くなってしまう可能性があるので注意も必要です。

5-4.敷金・礼金ゼロ物件を探す!

部屋探しをしていると「敷金・礼金ゼロ」という謳い文句を見かけることがありますが、これらの物件を選ぶことによって、初期費用を大幅に抑えることができます。正直、一人暮らしでも引っ越しには何かとお金がかかります。単純に引っ越すために必要になる費用だけでなく、生活基盤を整えるための初期費用が結構かかるのです。トイレットペーパーとかラップとか食器とか調理器具とか、あと調味料系が意外とお金がかかったりして・・・。

そんなわけで、初期費用は可能な限り抑えたい!というのが本音なのです。「敷金・礼金ゼロ」ならば、2~4ヵ月分の家賃程度のコストをカットできます。他にも、フリーレントが付いている物件などは初月を中心に家賃が無料になるため、圧倒的に初期費用を抑えることが出来ます。

6.都会で暮らすよりも田舎で暮らす方が、コストがかかる!?

ここまで一人暮らしのコストカットについて解説してきましたが、ここでふと「っていうか、家賃が安い田舎で暮らせば安いんじゃない?」と思いませんでしたか?都会で一人暮らしするから食費に家賃に色々とお金がかかるんじゃない?田舎だったら、そんなにお金いらないんじゃない?

もし、あなたがそう思ったなら…それは違う!と否定させてください、ごめんなさい。実は、田舎暮らしの方は都会よりもコストがかかるんです。正確に言うと、掛かることもあります。

6-1.生活するのに車を持つ必要性

まず、車問題です。田舎で暮らすためには車は必需品となります。東京等の都会で暮らせば、電車やバスなどの公共交通機関が充実しているので、車を持つ必要はありません。むしろ、車は駐車、保険、点検と維持費がかかって、損をしてしまうことも?

車の維持費はガソリン代や駐車場代なども含め、年間50万ほどになります。この出費は痛いですよね。月換算すると4万もかかってしまいます。イタいですよね。

6-2.都会の方が、物価が実は安い!?

地方、田舎は物価が安い…、そんな幻想を抱いていませんか?これをバッサリ切らせていただきます!都会の方が物価は安いです!!なぜなら、価格競争が激しいからです。そして、買いに来る消費者も多いため「薄利多売」ができるからです。田舎は消費者も競合も少ないので、売り手の「言い値」で物の値段が決まります。大事なことなのでもう一度、物価は、田舎よりも都会の方が安いです!

また、最近は、AMAZONや楽天を初め、通信販売が一般的になってきているため、食費もそうですが、衣服や薬、飲料代などは実は変わらないのでは?と思っています。

6-3.賃金の差と家賃生活費の差

参照:厚生労働省が発表した資料を基に作成

最後に、賃金の差と家賃の差について、これまた残酷な現実をお伝えします。都会と田舎の賃金差は結構大きいです。例えば、東京都の最低時給は1,013円です。一方、秋田県の最低時給は792円で220円ほども差があります。時給で見ると大した差ではないように思えますが…、8時間労働で週5日働いたとすると、年間でなんと457,600円も差が出てしまいます。毎月3~4万円ぐらいの差になります。これなら、東京でマンションを借りてもいいのではと思ってしまいます。

これはアルバイトなどの最低賃金をもとにして算出していますが、通常の「正社員」の給料で言うと、月収で10~30万ほどの差が出るとも言われています。これに対し、厚生労働省が発表している一人暮らしの家賃の差は、せいぜい2~3万。年間で見ても30万そこそこです。家賃は大して安くならないのに、賃金は低い…、そして物価はむしろAMAZONや楽天で同じ、又は高い…、車が必須で維持費がかかる…これが「田舎」の悲しい現実なのです。

コロナ禍で一部東京から郊外、地方への動きがあったみたいですが、個人的には、どこで働くことが出来たとしても、東京に拠点があった方が何かといいのでは?というのが僕の意見です。特に、20代や30代の若い頃、一度は東京で挑戦し、計画的に東京と郊外、そして、リゾートみたいな3拠点、4拠点を移動しつつ、生きる方がいいと思います。

7.様々な引っ越しのケースから本当に「お得」な一人暮らしをサポートします!

ここまで、一人暮らしのコスパ向上の秘訣についてまとめましたが、これらの各ポイントに当てはまり、あなたの生活コストを下げられるような理想の物件を一人で・スマホだけで探すのはとても大変なことです。遠方から引っ越されるからは特に。なぜなら、これらの物件には一貫性が無く、行き当たりばったりで希望条件に合っているかどうかひとつひとつチェックしていかなければならないからです。南向きと書いてあっても、目の前に建物があり、日差しが入らない、風通しが悪く、カビが生えやすい等東京ならではの失敗が意外とあります。

私たちは、これまで4,000件を超える膨大な部屋探し体験談を分析し、性別や経験、目的別に部屋探しに役立つ診断を作成しました。この診断を使えば、あなたにとって最適な部屋を見つけるのがとてもスムーズになります。工夫次第で一人暮らしのコストカットは実現できます。一度、プロの力を使って理想のお部屋に長く住み続け、コスパの良さも実感してみてください。「一般的に」とか「皆様にとって」とかではなく、「あなた」が必要とする条件を満たした物件をご紹介するサポート体制が整っておりますので、是非ご相談ください。

ここまで読んで頂き、ありがとうございます。あなたの部屋探しがもっと効率的になるように参考にしてもらえると嬉しいです。ただ、自分で色々と確認するのが面倒な場合には、担当者に色々な確認をお願いする方が簡単に効率的になると思います。もし、動いてくれない、連絡くれない又は遅い担当なら、他の不動産屋に行った方がいいと思います。星の数ほど、不動産屋はありますから…。

もし、それでもなんか、ダメな感じがする場合にはメール✉で連絡をもらえれば、何かアドバイスできると思います。特に、これまでの引っ越しの失敗インタビューを生かし、事件・事故に遭わない部屋探しの手順を基に回答や対応していきたいと思っています。最後に、他にも同じような部屋探しの診断をやってもらった人のインタビューがあります。もし、変なところで失敗したくない方は読んでみて下さい。

今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。

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馬場 紘司

この記事を書いた人

馬場 紘司

事例を基に後悔のない取引を目指し、2013年以降40件以上の不動産取引を経験。現在は投資や居住用の不動産を中心に売却価格を上げるリノベーションなど建物の改修に注力。宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー2級、住宅ローンアドバイザー。>>その他詳しい実績はこちら

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