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こんにちは、宅地建物取引士の相樂です。
お手持ちの家具がそのお部屋にフィットするのか?引っ越し後にベッドが入らない、棚が置けない、他にも玄関口からソファーが搬入できるのか?を確認し、未然に防ぐため、お部屋の内見でメジャーは必要不可欠です。
ちょっと気が利く不動産屋なら、メジャーを持ってきてくれるはずです。ただ、せっかくならスマホでメモを取り、スマホで計測して手間を省きたいと思います。例えば、1月の内見なんか、手がかじかんでそもそも字が書けません。
中にはカメラで撮影して、その写真の上にメモを書き込むこともできたりします。まだまだ僕は使いこなせていませんが・・・。
ここでは、内見で利用できる便利なメジャーアプリ4つと、メジャーアプリを使わない人に向けて、実メジャーの利用を補助するアプリを1つ紹介していきます。
まだまだ内見時にじっと見るだけの人が多いですが、時間やお金をムダにしないため、『すべては内見時の計測にかかっている』と言っても過言ではありません。
念のため、6,700件のお引っ越しに関する後悔のアンケ-トや400件を超えるトラブル相談を参考に、安心できる部屋探しに向けたチェックリストを作成しました。
1.撮影するだけで長さがわかるMeasure
Measure(iPhone)はAR機能を利用したメジャーアプリです。 利用方法としては、長さを測りたい対象をカメラに収めて、始点と終点をタップするだけです。長さが表示された状態で写真が撮れるので画像にメモを入れる必要もありませんし、別途メモを取る必要もありません。
ただ、若干の誤差があるため、大まかな長さを測る分には問題ありませんが、数センチ単位の細かい長さを取るのには向いていません。もし正確な長さを知りたい場合は次に紹介するアプリをご利用ください。
2.100センチ以内の長さを測るなら100cm定規
こちらもiPhone用ですが、100cm定規(iPhone)は文字通り、100cm以内の長さを計測できるアプリです。 シンプルなだけあって、先ほど
紹介したMeasureより誤差は小さくなります。
利用方法としては、iPhoneの端が0となっているので、そのままスマホを測りたい対象に当て、実機をスライドするだけで計測ができます。 計測した数字はメモなどに別途記録してください。
注意点としては、ソファーや洗濯機、冷蔵庫などの大型家具は1回で測り切ることができません。そのため、2回に渡る作業が必要になります。
3.誤差数センチで抑えるARを利用したAirMeasure
AirMeasure – AR Tape Measure & Ruler(Android)は、ARを利用した測定アプリで、今までに測定した対象の記録が残るため、内見でもメモいらずで活躍ができるアプリです。
利用方法としては、最初は若干の難しさを感じるかもしれません。でも、感覚的に利用ができるので、僕は稀に使っています。カメラを起動させ、画面に表示されるサークルに合わせてタップをすることで長さを測ることができ、人やモノなど幅広い利用が可能です。
しかし、海外のアプリなので説明がすべて英語になっています。英語を使いこなせるなら、誤差が小さく有能なアプリであることは間違いありません。
4.使いやすいインターフェースならMy Measures
My Measures (iPhone/Android)は、課金アプリなだけあり、抵抗の少ない見やすいインターフェースが魅力です。矢印や角度をくわえ、画像として保存もできます。利用方法としては、対象をカメラで撮影するだけです。
長さは自動的に算出されるので、あとはその画像にあったテキストや矢印を加えるだけになります。ARはいまだ不安定な技術のため、測定に誤差があります。
しかし、雰囲気を伝える目的や、数センチの誤差が問題ない状況、たとえば家具の配置に使うだけならかなり実用的です。価格は月に$2.99もしくは、年額$19.99が必要になりますが、充分に元が取れる買い物になると思います。
5.写真に手軽に書き込めるLet’s Draw
Let’s Draw お絵描きアプリ(iPhone/Android)は、カメラで撮った画像に書き込みができます。 このアプリの使うタイミングは、メジャーを持ち込み、計測し、メモを取る時です。文字だけでメモを撮ってもいまいち思い返すことができません。そこで、Let’s Drawを使います。利用手順としては以下の通りです。
- 写真を撮る
- Let’s Drawを使い写真を加工
こうすることで、写真とメモをリンクさせて直感的に思い返すことができます。デフォルトで搭載されているスマホの画像編集機能を使いづらい場合は、ぜひLet’s Drawを利用してみてください。
6.内見で使えるメジャー機能のアプリまとめ
忙しく、内見時にメジャーを忘れた場合にすぐ使えるメジャーアプリを4つ紹介しました。ただ、ぼーっと部屋を見ていてもいざ、この部屋にしようと決めた時に寸法が分かりません。梁や柱があったりして、6畳や7畳半の部屋でも大きさが異なります。引っ越し完了後に後悔しないため、現地に行った時は色々と計ってみて下さい。以下、今回紹介した内見時に使えるアプリです。
- 撮影するだけで長さがわかるMeasure
- 100センチ以内の長さを測るなら100cm定規
- 誤差数センチで抑えるARを利用したAirMeasure
- 使いやすいインターフェースならMy Measures
- 写真に手軽に書き込めるLet’s Draw
念のため、6,700件のお引っ越しに関する後悔のアンケ-トや400件を超えるトラブル相談を参考に、安心できる部屋探しに向けたチェックリストを作成しました。
7.内見時に測っておくと便利な場所
色々とオススメのメジャーアプリをご紹介してきましたが、いざ採寸をしようと思うとどこが思い浮かびますか?
これまでの引っ越しで後悔した方のアドバイスを参考にすると、先ず、事前にチェックリストとして紙に書いて持参するか、他にも携帯のメモ機能に入力しておくことで確実に測りたいところを忘れないで内見が出来ると思います。以下に、採寸の時に測っておくと便利な場所をご紹介します。
7-1.窓
これはおそらくみなさん一番最初に出てくるのではないでしょうか?カーテンを取り付ける時には、必ず採寸をして購入しないと床を引きずったり、逆に寸足らずでおかしくなったりと部屋の印象を決める大事なインテリアの一つだということを意識して採寸をしてください。
採寸をする時の注意点は、カーテンの幅はレールの長さ、もしくはレールの両端に固定されたランナー(カーテンを繋ぎ留めながら動く部品のこと)を測るようにしてください。幅は最悪どうにでもなるのですが、高さの測り方は注意が必要です。
稀に、仲介業者も勘違いしていて「レールから床までの長さでいいですよ!」と言われるままに測って失敗したお客様もいるようです。事前に知識を入れておかないと無駄な出費になってしまいます。正解は、ランナーから床までの高さがです。
7-2.冷蔵庫置き場
冷蔵庫置き場は基本的にキッチンに置くことが多く、他にも食器棚などの家具や炊飯器、電子レンジなど、多くの生活家電が集まるポイントです。冷蔵庫は余裕で入ると思っていても、他の家具が干渉して思ったように設置できなかったというケースもありますので注意してください。
また、冷蔵庫は壁にぴったりと密接して設置することはオススメされておらず、放電や放熱のためにも、天井まで5センチ、左右1センチ、背面5センチのスペースを空けた方が良いことも考慮しておきましょう。
賃貸の場合、この冷蔵庫を設置して壁紙が焼けてしまう場合もありますが、一般的には生活の通常使用範囲の消耗として扱われることが多いです。しかし、密接しすぎたことによって普通よりも被害が多い場合には、借主に請求される場合もありますので気を付けてください。
7-3.ガス台
一般的にガス台のサイズは約60センチですが、中にはコンパクトサイズのものもあるため、ガス台の持ち込みが必要な物件の場合は必ずサイズ確認を行ってください。また、プロパンガスと都市ガスの違いによっても使えるガス台が変わってくるため、チェックが必要です。
ちなみに、内見時にガスの種類を見分ける方法として、ガス警報器の設置場所で簡単に確認ができます。プロパンガスは空気よりも重いため、下に設置してあり、都市ガスは空気よりも軽いため、上に設置してあります。
7-4.洗濯機置き場
お持ちの洗濯機が縦型式のものであれば大丈夫な場合が多いのですが、ドラム式をお持ちで一人暮らし向けの物件に入居する際は、洗濯機の下に敷く洗濯機パンが小さめで設置ができないケースも考えられますので、気を付けてください。また、ドラム式の場合はドアの開閉位置を想像してみてください。思った方向と別に開いてしまうと洗濯物の出し入れが出しづらくなり、ストレスの原因になります。
7-5.玄関や廊下、ドアのサイズ
ここまで指摘した内容は多くの担当者が教えてくれるので、採寸すると大体みなさん安心されがちですが、玄関や廊下、ドアのサイズも本当に必要なチェック項目ですので、最後に必ず採寸して部屋を出るようにしてください。
今、お持ちの家具や新しく買った家電が、設置したい場所に運び入れることができるかは非常に重要です。玄関から入らない場合はベランダから搬入してリビングに入れてもらったという方もおり、その分の追加費用を支払うことになったというお客様もいらっしゃいました。最悪外すとどうにかなりますが、“ドアノブ”も考慮して測ると役に立ちます。
ここまでいくつかのアプリを紹介してきましたが、カーテンサイズのような正確に測っておきたい場所にはメジャーで実寸した方が良さそうですね。これからアプリの精度もどんどん良くなってくることを期待しつつ、大体のサイズ感でいいと思えるリビングのサイズはアプリで計測する等、使い分けをすることで時短になり作業効率も良くなります。
最後に、念のため、内覧でいかに真剣に部屋と自分と向き合ったかということが部屋に住み始めてから後悔するかしないかを決定づけます。是非、是非、失敗や後悔の無い部屋探しをしてください。
>>引っ越し経験が2回以下の方や久しぶりの引っ越しの方など、案外聞かれることの多い、内見当日の流れをまとめたものはこちらです。
今回ご紹介した内容が貴方の失敗を防ぐ一助となれば幸いです。あなたの大切な人生と平穏が守られますようにこれからも私たちは4,500件を超える引っ越しの失敗談を基に住まいのトラブル解消の専門家として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。
8.内見チェックシートのリニューアルについて
年末にこれまでのお悩み相談400件を踏まえ、引っ越し前後のお手続きも含め、オンライン内見でも担当者に確認してほしいポイントを共有できるチェックシートをリニューアルしました。
部屋探しや引っ越しで不安な場合には、こちらのシートを担当者に送り、お部屋や手続きに問題がないか、効率よく、確認してもらってください。他社のシートも比較につけておきました。後悔しない、損しない、時間を無駄にしないために活用して下さい。
9.トラブルを避けるための部屋探しチェックリスト
これまでのトラブル相談やアンケートの事例を参考に、簡単なチェックリストを作りました。
もし、いくつか、該当するようなら、慎重にお部屋探しをされることをお勧めします。
□ 延線沿い等エリアを広げ、自分に合う部屋を探したい
□ 自分に合ったお部屋の条件や優先順位が分からない
□ オンライン内見や広告を見て、お部屋を決めたい
□ 部屋探しの経験が2回以下で相談し、お部屋を決めたい
□ 家賃や初期費用等予算の決め方が分からない
□ 契約や引っ越し後のトラブルは絶対に避けたい
□ 自分のペ-スでゆっくりお部屋を探したい
□ 仲介手数料無料や返金保証が付いている方がいい
もし、3つ以上当てはまる方は慎重に部屋探しを進めて下さい。というのも、トラブルが続くと、仕事や私生活だけでなく、健康も害してしまう事もあります。
また、気になるようなら、LINEで出来る部屋探しの条件簡易診断もやってみて下さい。3つの質問で、部屋探しに必要な具体的な注意点や対策をご提案しています。
今後もあなたの大切な人生と平穏が守られますよう、6,700件を超える引っ越しの失敗談を基に住まいの問題解決のトップランナーとして、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。また、2013年以降、実際に賃貸仲介を行ったデータはこちらにまとめておきました。
なお、事前に現地集合の内見を予約された方には最大仲介手数料無料だけでなく、24時間365日の駆け付けサービス2年分を無料でお付けしています。気になるお部屋の内見予約や住まいの無料相談はこちらのページから物件や希望の日時を送って下さい。
その他、退去時に管理会社と揉め、原状回復費用をムダにしない契約者さま限定の入居確認時の保存フォームも作りました。
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今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。
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