相談者:40代女性
解決までにかかった期間:3カ月半
1.トラブルの状況
実家に住む親が亡くなったため、残された家族で遺品整理をする必要があったのですが、兄弟が複数いるため、誰も勝手に行動を起こすことが出来ずにいました。
2.相談時の状況
家族、友人、長男である私の家族で荷物の整理をすることになりましたが、他の兄弟が遠方に住んでいたため、それぞれに電話をかけ、実家の荷物を処分することへの同意、個別に荷物の明細などは出せない旨を確認しました。
3.実際に行った対応やその後どうなったか?
まずは一度実家へ行き、おおよその荷物の量を確認しました。その後、リサイクル業者に来てもらい、買い取れるものは全て買い取っていただきました。その後はゴミ収集業者に連絡をして、最低限の家具は残し、それ以外の荷物を処分していただきました。
売る予定は無く、現在も空き家になっていますが、親族の帰省時や法要の時に集まれる場所にしています。最初は、兄弟それぞれに思い入れのあった場所なので、残してほしいもの、譲って欲しいものなどの相談を個別に受け困ることもありました。
しかし、思い切って片づけたことで、また親族で集まれる場所として実家を再利用できるようになり、みんなに感謝しています。
4.同じようなトラブルで困っている人へのアドバイス
今回のトラブルの要因は、実家の両親が、生前に家の荷物の整理を全くしていなかったことだと思います。元気そうに見えても、突発的に倒れてそのまま自宅に戻れず、亡くなってしまうケースも少なくないと思います。せめて自分たちの死後に遺品整理をどうするか、誰に任せるのかをしっかり意思表示してもらえば良かったと思います。
また、空き家に相続等の権利がある親族と事前にしっかり話し合いをするべきだと思います。
そこで意思疎通ができないと思わぬトラブルに繋がってしまうと思います。
それでも解決しない場合には第三者や法律の知識があるプロに解決を依頼しても良いと思います。
今回のトラブルを通して私自身は、話しにくいテーマではあるものの、生前にしっかりと死後のことについて話し合うように気を付けていきたいと思いました。
『できれば口約束ではなく、終活ノートのように親族の誰がみても分かりやすい形でその遺志を残すようにすると尚良い』と思います。
5.今回のトラブルを振り返って
5-1.なぜ、そんなに時間が掛かってしまったのか?
親族間でトラブル解決に誰が着手するかということを決めるまでに、お互い遠慮があったため、三ヶ月とかなりの時間がかかりました。
5-2.今回のトラブルを通して今思うこと、今後の要望
遺品整理に際して、親族間で連絡を取り合う作業もスムーズに進まなかったです。その後の荷物の処分と掃除は一カ月ほどで済みました。私が相談したのは実家に対して相続の権利がある親族だったのですが、遺品の処理に関して作業するのは当方のみであるにも関わらず、作業に関与しない人が処分の方法に対して異見をしてきたたため不満に思いました。
遺品整理はただ物を捨てるだけでなく、労力や処分費用もかかります。その事を説明した時に、こちらの立場に立って理解をしてほしいと思いました。そうすれば、手伝わない人が異見するような身勝手は減るような気がします。
6.アリネット担当者のコメント
日本の空き家率は年々増加しています。ご相談者様のように相続により空き家を取得したけど、持て余していて維持管理に手間取っているというご相談も多くいただきます。
このケースですと、名義人が複数いるとのことで余計に大変です。内部の掃除だけならまだしも、外壁の劣化や敷地内の雑草によって近隣住民に迷惑をかけてしまう恐れもあります。
出来るだけ早く所有者間で連携を取り、その空き家をそのままこれからも所有するのか、それとも別の形にするのか、売却をするのかをご相談ください。
面談時に聞かれることの多い、実際に空き家を放置した時の毎年のコストをこちらのページにまとめておきました。
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あなたの大切な人生と平穏が守られますように、これからも私たちは引っ越しの失敗談をベースに、賃貸の専門家集団として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。
今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。
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