母が老人ホームに入居し、実家が空き家になった事例

相談者:40代女性
解決までにかかった期間:4カ月以上

1.トラブルの状況

私の母が老人ホームに入居したため、実家が空き家になりました。家はとにかく古すぎて住めるような状態ではありませんでした。固定資産税等の維持費はかかるし、近所に迷惑をかけないために庭の木を管理したりする中で、老人ホームの費用もかかり、母の貯蓄もどんどん減っていき、家があることが困るという状況でした。

2.相談時の状況

私はまず、母が住んでいた役場に相談に行きました。役場の方に、今ある家を担保にお金を借りれる「リバースモーゲージ」という制度があるので、その相談に行ってみたらどうかと提案して頂きました。場所も案内してもらい、すぐに向かいました。しかし、該当の家に住んでいることが条件とのことで断念しました。

その後、私は姉に相談しました。姉は家の近くの不動産会社に電話で相談してくれました。
しかし、とにかく交通の便が悪いこと、古すぎることを理由にあまり乗り気ではありませんでした。

3.実際に行った対応やその後どうなったか?

その後、役場にて無料で司法書士に相談出来るサービスを知り、そこで家をどのようにしたら良いのか聞いてみることにしました。そこで、名義変更を勧められ、その司法書士の方に母名義の家を姉名義に変更する手続きを依頼することになりました。

いざとなったら生活保護も受けられるようにしておくためです。空き家を手放すことを一旦諦めた形でしたが、他にやりようがありませんでした。また、名義変更をするにあたり、費用もかなりかかりました。

空き家は現在も姉名義で残っています。売れるような家と土地ではありません。もちろん、固定資産税などはきちんと支払っています。面倒ですが家もたまに見に行き、近所の方には定期的に挨拶をすることでトラブルにならないようにしています。

母が一人暮らしをしていた家でしたが、足腰が弱り、買い物等も困難で老人ホームにお世話になるため空き家になりました。固定資産税や近所の方へ配慮するための庭等の管理、老人ホームの費用等の金銭面をきちんと計算しないままでいたことが最後まで問題でした。

4.同じようなトラブルで困っている人へのアドバイス

空き家になる前の段階で家をどうするのか家族としっかり話し合いすることを本当に勧めます。まだ、家に人がいる状態なら出来ることがたくさんあります。

役場の無料相談はお勧め出来ますが、相談後にかかる費用のことがありますので、事前に確認した方が良いです。

私も現在持ち家に住んでいますが、今回の件を通して、費用が掛かるので、庭には木などを植えたりしないことをまず考えました。次に、家を持つということはそれが売れなければずっと負債として残ってしまうこと、固定資産税も家があればずっと払い続けなければならないので、きちんと家族と話し合いをしておくことが本当に大切だと感じました。

5.今回のトラブルを振り返って

5-1.なぜ、そんなに時間が掛かってしまったのか?

友人や知人等に同じようなトラブルを抱えた人がおらず、空き家トラブルの相談をどこにしたら良いか分からないまま、とにかく闇雲に動いてしまったためです。

アリネットさんのことをもっと早く知っていたら、違った対応を素早く取れたかもしれません。

家に住んでいることが条件であるという「リバースモーゲージ」の制度について、銀行で確認をしなかったために、相談に行った時間が無駄になってしまったことも反省しています。

5-2.今回のトラブルを通して今思うこと、今後の要望

結局、家の名義変更を司法書士に依頼することになったのですが、書類が揃うまで2か月以上かかった上、費用もかかりました。

今後も日本中で空き家は増えていくと思うので、役場等に空き家対策としての専門的な相談窓口ができたら、多くの人が助かると思います。

6.アリネット担当者のコメント

高齢化によって、地方の空き家問題は深刻化を増しています。やはり不動産を所有していると、税金や維持管理で費用が発生してきます。お母様の貯金も目減りしていくことが気がかりであれば、早めのご売却をおすすめします。

面談時に聞かれることの多い、実際に空き家を放置した時の毎年のコストをこちらのページにまとめておきました。

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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