こんにちは、不動産で明るい毎日を目指す六本木の不動産屋、(株)リビングインで住まいのトラブル相談・提案を担当している宅地建物取引士兼住宅診断士の相樂です。
例年、部屋探しの繁忙期が終わった4月と10月はトラブルの相談件数が一気に増えます。
仕事があり、忙しく、難しいと思いますが、引っ越し後に後悔しないため、部屋探しの経験が少ない方ほど担当者に条件等の確認をきちんとして、契約・引っ越しを進めてください。
今回は、購入した新築物件の前に電柱があり、駐車しにくいという相談があったため、その対策をまとめてみました。
1.実際のトラブル内容について
*実際の写真ではありません
最近、新築を購入しました。旗竿地です。竿部の駐車スペース前の道路(私道、共有の持ち物)に電柱があります。
私の敷地と隣人の敷地の境界線ギリギリ隣人寄りに電柱があります。これが駐車スペースから車を出す際に、邪魔になっているのです。
この前、雨の日で視界も悪く車を擦ってしまいました。土地を購入した際の重要事項説明書には、境界線ギリギリでなく、もっと隣人側に寄ったところが予定位置になっていました。
土地と建物は同じ会社から購入し、その会社が道路も含め開発したので、元の場所に移動してほしい旨を伝えましたが、「重要事項説明書には、予定位置と記載してある。」との主張で、対応してくれません。
この場合、元の位置に戻してもらえないのでしょうか?少なくとも、位置を動かすのであれば、なんらかの説明があってもよいのでは?
なにも説明なく勝手に変更されており、納得いきません。
2.本件に関し、対処法を都庁と賃貸協会に確認しました。
頂いた質問をほぼ変更することなく、載せてみました。
信じた担当が何も連絡なく、予定は未定、変わってしまった物は仕方ないと言われても・・・。
2-1.重説への電柱位置の記載はマストではありません
今回は、重要事項説明書に電柱の建つ予定位置が記載されていました。ただ、宅建業法的には重説に電柱の位置を記載することは必須事項ではありません。
そのため、例え重説に記載されている予定位置と実際の位置が異なっていたとしても行政の指導対象にはなりません。
重説の中では、事実と異なることを記載してはいけないものの、「予定」と記載があると、変更の可能性があるという意味にもなるため、購入元の会社に責任を持たせるのも難しいです。
2-2.移動させる権限は?
電柱の位置が一つ問題になります。
電柱の位置が自分の土地にあるのか、隣地にあるのか、道路にあるのかという点です。ご存知の通り、自分の土地に無い限り、残念ながら、移動させる権利はありません。
今回は、私道に電柱があるため、移動させる権利はなく、できることとすれば購入元の会社に抗議する程度になります。
また、電柱の設置は分譲会社と電力会社が取り決めるため、電力会社に連絡しても良いと思います。
しかし、基本的には対応してもらえないと思ったほうが良いです。
3.このようなトラブルに遭わないために
今回のケースですと、重説には予定と記載があるため、防ぐことはなかなか難しいですが、予定位置から変わる場合は事前に連絡してもらえるよう、先方とコミュニケーションをとっておくと良いと思います。そうすれば、実行前にやめてほしい等言う事が出来たので。
特に、宅地分譲で戸建て用地を買う方など、今回のようなケースがあるので、気を付けて下さい。
万が一今回と同じようなトラブルに遭ってしまった方は上記の内容をご確認いただき参考にしてみてください。
どうしても納得がいく結果にならない場合は、一度弁護士へ相談してみるのも一つの手段だと思います。
頂いたご相談は社内で共有し、48時間以内に回答いたします。必要な場合には、弁護士や建築士などの専門家と相談し、連絡いたします。
なお、相談は無料です。費用が発生する場合には、事前に必ずご連絡いたします。
過去に頂いたトラブル相談や質問は参考の為、こちらのページにまとめています。
*お名前やメールアドレス等を公開することはありません。
*48時間以内に確認し、回答致します。
*頂いたコメントを参考に、今後の活動を改善していきます。
相樂 喜一郎
株式会社リビングイン 代表取締役
国立大学在学時、2000年に学生起業に憧れ事業をスタート。2003年に社会人になり、今まで8社の事業に関わるも失敗。大手証券、総合不動産会社を経て、2012年に再開発と住まい問題の解決をテーマとした不動産会社、リビングインを創り、個人のお客様を中心に賃貸・売買仲介やその管理を行い、現在に至る。特に、2015年以降「失敗を活かし、再現性の高い部屋探し」をモットーに活動し、8年間で300室以上のお引っ越しをサポート。これまで、180件近い住まいのトラブルにも対応。
プライベートでは、1997年からこれまで、8回の引っ越しと17回の自宅や投資用不動産の売買を経験し、部屋探しや住まいの問題の難しさを痛感。2011年の東日本大地震を経験し、家族ともっと一緒に居られる時間を作るため、不動産投資を開始。現在は株式投資で作った資金を生かし、東京23区内の再開発にある不動産のみに投資し、資産を6億円、年間総収入6,000万円まで拡大し、不況期でも現金化できる状態を保ち、運用中。1978年生まれ、趣味は読書と素潜り、フリーダイブ。
保有資格:不動産鑑定士補、宅地建物取引士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、ファイナンシャルプランナー2級、住宅ローンアドバイザー、防犯設備士、相続アドバイザー他
有名私立大学卒業後、部品商社を経て、2011年より西東京、立川や吉祥寺エリアを中心に建物の工事・改修を行う。2013年より、相樂と共に不動産の売買、管理・賃貸仲介を始め、現在に至る。
ファイナンシャルプランナーとして、お客様の現状と将来の目標を基に毎月の収支をエクセルで整理し、部屋選びに関して、具体的にどのような数字やアクションをしていった方がいいか、提案しています。
2019年は茨城県の戸建てや板橋区の共同住宅などを仲介。同時に、東京渋谷区の民泊や麻布十番のシェアオフィス向けリノベーションやコンバージョン工事を行う。最近は、台風15号や19号に伴う火災保険の申請サポートやその後の改修工事を積極的に行う。
保有資格:宅地建物取引士、FP二級、防犯設備士、住宅ローンアドバイザー
馬場 紘司
株式会社リビングイン 共同代表
写真付きなので、スマホやPCでも、引っ越しの手順や注意点がすぐに分かります。
初めての一人暮らしを中心に、2,000件超の失敗を基に、引っ越しを賢く学びます。
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