目次
土地勘のない街への引っ越しやはじめての部屋探しで悩んでいる方へ、『失敗にハズレなし』の信念で正しいお部屋の選び方を学んでみませんか?
今回は、失敗学を研究し、仕事の効率化やミスの撲滅を提案しているスタンフォード大学工学博士の飯野謙次さんが書いた『仕事が速いのにミスしない人は何をしているのか?』から部屋探しの参考になる部分を抜き取りました。
部屋探しに必要なことはビジネス書が全部教えてくれる?
この書籍は『仕事が速くてミスしない人』がしているちょっとしたコツをまとめています。その中で、個人的に大切だなと思ったのは、こういう人たちが何より「失敗やミスをしない事」を重視していることでした。失敗は成功のもとと言いますが…、ちょっと長くなったので考察の方にまとめておきました。
第1797回目の今回は、派遣で製造業に勤めている20代の男性会社員の方にお話を聞きました。2009年2月の転職を機に、近畿地方から関東地方へ、1Kでの一人暮らしに向け、はじめての引っ越しを行った時のエピソードを詳しく教えてくれました。
引っ越し経験者から部屋探しの失敗やトラブル、良かった点を聞き、自分の今後に生かす。効率よく、満足度の高い部屋探しをして下さい。
【今回のポイント】
近畿地方から関東地方へ、転職を理由に引っ越しされた方で、仕事は決まったものの、貯金がなく、家賃の安い一階の部屋で構造的に問題がある事に関して、強い不安を感じていたようです。
実際、どのような 部屋探しだったのでしょうか?事前のトラブル対策や事後対応は可能なんでしょうか?
1.引っ越しの理由と生活
1-1.引っ越しの理由を教えて下さい。
修学旅行で東京に来たことで東京に憧れを抱くようになり、土日休みに東京に来て転職活動をしていたら、警備会社から内定を頂けたので、引っ越すことにしました。
1-2.引っ越し後はどんな生活をイメージしていましたか?
休みになったら新宿や渋谷に遊びに行ったり、警備員をいずれ転職し、丸ノ内や新橋のような高層ビルが沢山あるオフィス街で仕事がしたいと考えていました。
2.引っ越しまでの期間とその理由
一ヶ月半程度掛かりました。貯金が少なく、安い物件を探していた為、時間が掛かりました。東京の相場が分かっていなかった為、勤務地近くの賃料が高過ぎて、当初の予定と違うエリアを探すことになった為。
3.引っ越しの不安
3-1.どんな不安がありましたか?
1階でベランダが無く、洗濯物を外に干すことが出来なかったこと。また、入居の際に洗濯と入浴を同時に行うと排水が逆流すると言われたことが不安でした。
3-2.不安になった理由を教えて下さい。
建物の構造は私には分からなかったため。
4.部屋探しの失敗
4-1.失敗を教えて下さい。
他のフロアと比べて、自分の選んだ部屋が1万円分安かったことに入居してから気付いた。また、害虫がとても多かった。部屋に入ってくることもあり、害虫駆除が大変だった
4-2.失敗の理由を教えて下さい。
理由としては、上の階の人が訳有りの方だったためだと思われる。また、部屋自体がゴミ捨て場から近く、常に汚いためだと思います。
4-3.失敗再発への対応は?
まず、色々なサイトで自分の狙っている物件を調べ、金額や掲載内容を確認する。次に、建物の共用部が綺麗に清掃されているか確認する。これらは大切なことだと思います。
4-4.その他何かあれば、教えて下さい。
思いつきません。
5.引っ越し後のトラブル
害虫が大量に発生したこと、他の入居者にすれ違った時に挨拶をしなかったとクレームを言われ、その後何度か嫌がらせを受けたことがあります。
6.引っ越しして、良かった事
6-1.部屋探しの良かった点
物の見方は人それぞれであり、書類だけを見ればそれほど悪くない物件は不動産屋も自信を持って紹介してくるため良い物件だと錯覚してしまう。自分で現地を調べることが大切である
6-2.そう思った理由は?
遠方の引っ越しで沢山の部屋を見ることが出来ませんでした。こんな部屋なら絶対にやめていたと思います。
6-3.他に頭の片隅に入れておいた方がいい事はありますか?
思いつきません。
7.部屋探しのアドバイス
慣れない内は1階は避けること、角部屋以外は多少の騒音はあると思うこと、共用部が綺麗に清掃されている物件を選ぶこと、水回りは見た目が綺麗でも、排水溝の清掃が不十分の場合は異臭がある場合ありと沢山あります。
8.仕事絡みの部屋探しの失敗
新しい仕事先への不安などもあるため、住居の事をそこまで深く考えるほど心に余裕がないので、不動産屋の人には重要事項を繰り返し、確認して貰えると漏れがなくなり、契約者は助かると思います
9.不動産会社の選び方
9-1.選んだ理由を可能であれば、教えて下さい。
浅草駅から徒歩15分で5万円というとても安い物件であり、敷金・礼金も安く他に良い物件が特に無かった為、そこに決めるしかなかった
9-2.不動産会社に期待するは?
電話対応や内覧日と不動産屋への訪問日を合わせるなど、極力3回以内で契約締結やカギの受取までいけるように段取りを組んで頂きたい。
10.部屋探しの失敗を聞いての考察について
初めてのお引っ越しが都会へのお引っ越しとのことで不安と楽しみでいっぱいだったと思います。今回は、とりあえず、家賃が低いということで決めてしまいました。入居後に色々なトラブルに巻き込まれ、後悔されているようです。
10-1.まず自分の知りたいエリアの相場感を知ることから始めよう
まずは自分の探したいエリアの相場を知ることが大切です。一般的に、スーモやホームズ等大手ポータルサイトでまずは自分の住みたい希望の条件を入れ、お部屋を検索してみると、自分の希望を叶えるためにいくらぐらいの予算が必要なのかを知ることができます。
通常、自分の収入に見合ったお部屋を探していく事になりますが、家賃が相場と比べて妙に安いということは何かしらの理由があると考えるべきです。もちろん、オーナー様のご好意で下げられているだけの可能性もあります。ただ、一つの目安になりますので、気になった物件があれば、その理由を是非お気軽に営業マンに質問をしてみましょう。
10-2.虫が発生しやすいかどうかはここをチェック
また、急な虫の発生には驚きますよね・・・。失敗談の中にも虫がっていう話は沢山出てきます。今までいなかったのに急に発生し始めることもありますので、一概には言えませんが入居前に『発生しやすい状況』かどうかメールやスマホで問い合わせの時に、そして、内覧の時に簡単に確認することができます。
例えば、メールでお部屋のお問い合せをする時に、以下のように聞いてみて下さい。
・建物や周りの植栽の状況はどうか?
・蚊やハエなど見たことがありますか?
・周辺に飲食店はあるか?
次に、内覧時に建物の廊下や共用スペースに虫の死骸が落ちていないか、ベランダに蜘蛛の巣が張っていないか、近くに雑木林や用水路がないかを自分の目でチェックしてください。もし一つでも該当すると夏場に虫が発生する恐れがある物件だと思います。エントランスなどにある植栽に近い場合は特に虫が入ってくる可能性があります。例えば、4階以上の部屋にするとか、同じ建物でも住む階によって虫の影響は異なります。
これだけ、確認するだけでも大分変わります。それでももし、引っ越し先で虫が出る場合にはムシコナーズを買って、ベランダと玄関の両方にぶら下げるしかありません。是非、次のお部屋探しでは『相場感を知る』ことで物件を探しやすくなると思います。いいお部屋に巡り合われることを願っています。
ここまで読んで頂き、ありがとうございます。あなたの部屋探しに今回の失敗を参考にしてもらえると嬉しいです。ただ、自分で色々と確認するのが面倒な場合には、その担当者に色々な確認をお願いする方が効率的だと思います。
前半の方で書いたことを踏まえ、失敗の少ない部屋探しをするにはどうするかですが、当社が800人近い人に行ったアンケートで70%近い人が後悔や失敗している現実から考えると、部屋探しも失敗の芽をこれまで世に出ていなかったデータを使い、真っ先に潰すのが一番効率的だと思ってます。以下、これから部屋探しを行うあなたの参考になりそうだったので引用します。
日ごろの仕事や生活では、圧倒的に失敗やミスはしない方がいいというのは言うまでもありません。新しい事に挑戦する場合でも失敗をしなければいけないのではなく、本人が失敗していてはいけない(中略)
つまり、私たち人間は言葉を持つ生き物で、『他人の失敗を共有することが出来るから』その為、先人の失敗をキチンと学び、それを乗り越えてこそ、一人前のビジネスパーソンになれます。
小さな失敗をキチンと防ぎ、起こってしまったら適切に対処することが大きな失敗を起こさないためのたった一つの道です。
あなたはどちらですか?他人の失敗を生かすより、まずは感覚やセンスを活かした部屋探しを始めますか?
急速なデジタル化の中で私はこれまでの経験やセンスを先行させ、お客様の満足度を下げたり、上げたり、サービスの質をブラさないように、先ずは経験者のデータを使ってゴミや地雷部屋を除去する方が自分に合った部屋を探し、充実した毎日を過ごすというゴールに圧倒的に早く、近づく事が出来ると思っています。もう何も武器を持たず、竹やりやこん棒ぐらい??で圧倒的な物件数と戦う時代はもう終わったのでは?と個人的には思っています。
もし、それでもなんか、ダメな感じがする場合には、メール✉で連絡をもらえれば、何かアドバイスできると思います。特に、これまでの引っ越しの失敗インタビューを生かし、事件・事故に遭わない部屋探しの手順を基に回答や対応していきたいと思っています。最後に、他にも同じような部屋探しの失敗エピソードがあります。部屋探しで失敗して、損をする前に読んでみませんか?
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あなたの大切な人生と平穏が守られますように、これからも私たちは引っ越しの失敗談をベースに、賃貸の専門家集団として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。
今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。
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