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離婚による不動産売却時のトラブルは?事例と回避方法6つ

こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている住宅ローンアドバイザー兼宅地建物取引士の大和田です。

大和田面談男性

2022年7月に、神奈川県南足柄にお住いの男性から以下のような離婚時の対応について、相談がありました。

住宅ローンが払えないので自宅を売却し、離婚も視野に入れて、動いている。

ただ、離婚時の不動産売却の失敗したケースを教えてほしい。

住宅ローンの方も大変なので、極力トラブルなく、自宅を売却したい。

一般的に、離婚で自宅を売却する場合、財産分与や話し合いに時間がかかり、焦って進めがちなだけでなく、財産分与と売却の局面で約束ごとが足りずにトラブルに発展するケースが多くあります。

これから説明する6つのケースの通り、そもそも慣れていない不動産売却でトラブルに遭う確率が高いです。

今回、これまでの実例を基に、上手く行った事・ダメだった事を踏まえ、事例の形でまとめ、その対策についても解説します。

念のため、税金・不動産の制度内容は記事公開時のものです。
詳細や不明点はLINE等に個別にご連絡ください。

1.離婚時の不動産売却における財産分与トラブルの例

離婚時の財産分与で悩む男性

まず、本当によくある自宅の売却と財産分与をめぐるトラブルの事例です。

1-1.分ける認識があいまいだった場合

ケース1.頭金も全額自分、ローンも自分の収入から払ってきているのに、元妻から「家は自分と子どもが住みたい」と言われた。

財産分与とは、婚姻中に夫婦二人の協力によって築いた財産のことで、この財産は原則として2等分することとなっています。

これは、配偶者が専業主婦の場合でも変わりません。

離婚時の財産分与で住宅ローンが残っていた場合、その負債も2等分します。

しかし、現実問題として、まだ手のかかる子どもの親権を持ち、すぐに働きに出られないシングルマザーが住宅ローンの残債を負担することができるでしょうか?

財産分与には、下記のようないくつかの種類(性格)があります。

  • 清算的財産分与(結婚生活で夫婦が協力し、築かれた財産の精算)
  • 扶養的財産分与(元配偶者の当面の生活を維持するための財産分与)
  • 慰謝料的財産分与(精神的苦痛を与えた場合に支払われる慰謝料)

このほか、離婚までの生活費の未払い分の精算も勘案されます。

扶養的財産分与は、養育費とは別のものとして扱います。

たとえば、いままでの自宅を扶養的財産分与の一環として提供するか、売却して金銭で提供することもあります。

このように、財産分与の性質や金額についての配偶者との認識のズレがトラブルにつながります。

1-2.分け方への合意が不十分

ケース2.家は自分のものになるはずが、離婚成立後に「やはりやめた」と言われた。

財産分与は夫婦が話し合いのうえ合意すれば、口約束でも有効に成立し、書面を作らなくとも法律上無効とはなりません。

ただし、それは相手方が予定の約束を守ってくれた場合の話です。

財産分与を口約束だけで済ませた場合、相手方が守らない約束内容を強制する手段がありません。

具体的には、以下の問題が生じます。

  • 強制執行ができない
  • 名義変更をしていない、できない
  • 贈与税がかかることがある

自宅などの財産を渡さないとなった場合、口約束しただけでは強制的に引き渡しや名義変更を求めることができません。

また、約束が守られたとしても、以下のようなリスクがあります。

名義が元配偶者のままの場合、第三者に売却したり、借金を滞納するなどして差押えを受けると、財産分与で取得した所有権を主張できなくなります。

さらに、口約束だけで書面がない場合、税務上で離婚に伴う財産分与と認められず、贈与税を課せられてしまうことがあります。

1-3.所有や支払いをめぐってのトラブル

ケース3.自宅は渡したが、数年後に元配偶者がローンを滞納し、連帯保証人として一括返済を求められた。

元夫婦間の合意に関してはもう1点、自宅を誰の名義とし、誰がローンを支払っていくかということがトラブルの原因となってきます。

離婚をしても、どちらかが住み続ける場合には、トラブル防止のためにおこなうことがあります。

住む方と自宅の登記上の名義、ローンの名義、ローンの支払者をすべて統一し、元配偶者は連帯保証人から外れる必要があります。

このためには、ローンの借り換えや一括返済、連帯保証人の変更などがおこなえるか、金融機関に相談をします。

自宅を売却した場合は、名義と支払いの問題は解決し、あとでトラブルとなる要素はなくなります。

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2.離婚時の不動産売却における売買トラブルの例

離婚によるトラブル

つづいて、自宅を売却した際に、買主との間で考えられるトラブルをご紹介します。

2-1.売買の際の境界や面積のトラブル

ケース4.買った方から「隣の人からそこはうちの土地と言われた」とクレームが入った

戸建や土地の場合、隣との境界線や土地の面積などが契約時の条件と違うことで、トラブルとなる場合があります。

これらについては、売買代金の一部返還や、売買契約の解除などにつながるので、事前に対策をします。

急いでいても、境界については現況測量又は確定測量をしてもらうよう担当に働き掛けて下さい。

2-2.売買の際の埋設物や土壌汚染のトラブル

ケース5.買主から「庭に古い粗大ごみがたくさん埋まっていた」と言われた

このケースは売主も気付かないことも多いのですが、販売後に土中のゴミや汚染が問題になることがあります。

埋設物も撤去などの代金の請求につながる場合があり、注意が必要です。

この辺り、建物だけでなく、土地に関しても契約不適合責任について、重要事項説明書に書いてもらうよう、担当者に伝えて下さい。

地中の事は分からないことが多く、費用も掛かるのでその辺りキチンと詰めておく方が良いと思います。

2-3.売買の際の設備の不備、不一致のトラブル

ケース6.買主から「ついているはずのエアコンがない」と言われた

売買契約の際には、重要事項説明でエアコンなどの設備表を交付します。

ここに記載するものを確認したあとで、確認不足で撤去してしまうと「契約時の情報と違う」ということで、トラブルとなります。

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3.離婚による不動産売却時のトラブルを回避する方法

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ここまで挙げてきたような、離婚による売却の際のトラブルを未然に回避する方法を解説します。

3-1.元配偶者との合意

まず、財産分与についての全体像について、配偶者との話し合いを持ちます。

前述のような財産分与の性格をどのようにするか、何を対象にして、どのように分けるのかを話し合い、対象の資産の見積もりをします。

自宅は財産分与のメインの要素となるので、離婚に強い不動産会社の専門的な査定で、売却してプラスになるか、ローンが残るか、名義の統一などの確認をおこないましょう。

そのうえで、離婚に関する合意事項を、公正証書か離婚協議書という形で契約書に作成しておきます。

一般的には、差押えも必要になるような事態が想定される場合に、公正証書にするケースが多いです。

また、名義変更のトラブルや贈与税課税も契約書作成によって、回避できます。

この契約書作成によって約束を予定通りに履行する状況を担保し、トラブルを回避しましょう。

3-2.物件の契約不適合責任対応

契約不適合責任とは、売買契約の際の売主の責任範囲を定めるもので、これに正しく対応することによって、買主とのトラブルを回避できるようになります。

契約不適合責任に関しては、以下の点に注意しましょう。

  • 確定測量や公簿売買
  • 告知義務や設備表の対応
  • 契約不適合責任の免責特約
  • ホームインスペクション
  • 買取の依頼

境界線や土地面積の問題は、隣地の方立会いの下で境界確定をおこなうか、現状の公簿売買という旨を売買契約に記載します。

告知義務や設備表は、物件の現在の状況を買主に正しく伝えるものですが、知っている問題点やエアコンなどの設備の状況を記載し、不動産会社と共有しましょう。

そして、告知事項を不動産会社の担当者に「物件状況等報告書」という様式に記入してもらい、売買契約の際に説明をします。

同時に、庭の埋設物などの現状知らない不具合について対応するため、建物だけでなく、土地に関しても契約不適合免責という形で契約書に記載して説明します。

このほか知らない不具合についても、ホームインスぺクションといって、専門家に依頼して検査をおこない、その結果を買主に提示することもできます。

これらの契約不適合責任への対応は、売却でなく不動産会社に買取を依頼することによって、法的な義務も含めてすべて不要となります。

なお、弊社では競争入札による不動産会社の買取紹介も行っています。
お忙しい方や対応が面倒で任せたい方、ご相談ください。

4.離婚に伴う不動産売却時のトラブルまとめ

4-1.離婚時の売却に税理士や司法書士と協力し、対応しています。

大和田連絡

過去の相談を基に、離婚による不動産売却時のトラブルについて、代表的な事例と回避方法を解説しました。

離婚時の不動産の清算の取り扱いは、専門的なサポートのもとで下す状況判断の有無で、満足のいく結果になるかが変わってきます。

そのため、もし、離婚に伴い、自宅の売却などで悩んでいる場合にはお近くの専門家に相談してみて下さい。

もちろん、私たち、アリネットにもご連絡いただければ、税理士や司法書士と協力して、対応させて頂きます。

>>離婚で家を売る場合の仲介手数料について、こちらのページにまとめておきました。

離婚で家を売却しても仲介手数料は変わりませんか?計算やその他費用は?

4-2.離婚に負けないチェックポイント

取引事例の推移

私たちは2012年以降、200件近い、不動産取引を担当し、どのような不動産を購入・売却すべきか、理解しつつあります。

離婚に伴う100件近い相談を基に、離婚でローン破産しないためのチェックポイントをまとめました。

  • 夫婦の収入合算(連帯債務・連帯保証)等で自宅を購入
  • ペアローンを含め、ローン総額が総収入の8倍以上
  • 頭金なしのフルローンやオーバーローンで自宅を購入
  • ローン金利は変動や当初固定で30年以上の長期で契約
  • ボーナス払い年2回を使い、月々の返済を減らした
  • 学費など毎月の生活費が高く、貯金が出来ない
  • 借り入れの他、自宅の権利も夫婦で共有
  • 夫婦間の会話が減り、子供と話す事が増えた

もし、2つ以上当てはまる場合には、専門家や私たちのLINE公式から離婚時の失敗診断をやってみて下さい。
どのような対策が取れるのか、その場でわかります。

特に、お仕事などで忙しい男性は言われるがままの方が多く、離婚問題で奥様との条件の書式化やご自宅の売却や買取りで悩んでいる方、簡単無料の『LINE公式の無料相談』や『電話相談』からお気軽にお問い合わせ下さい。
*私たちはたらい回しなく、実務担当が直接対応いたします。

地方だけでなく、東京においても高齢化による住み替え相談が増えており、今後も私たちの強みを生かせる案件を丁寧に見つけ、紹介していきたいと思います。

>>これまでうまく行った解決事例はこちらのページにまとめてあります。
また、私たち、アリネットのgoogleでの口コミはこちらのページにまとめてあります。

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大和田 豊

この記事を書いた人

大和田 豊

事例を参考に失敗の少ない不動産取引を目指し、2012年以降90件以上の不動産取引を経験。現在はコロナウイルスの影響を受け、ローン返済に悩んでいる方向けに、生活の早期の改善に向け、債務整理に注力。宅地建物取引士、任意売却取扱主任者、住宅ローンアドバイザー。>>その他詳しい実績はこちら

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