目次
融資利用が難しい築古再建築不可の戸建ての売却に悩んでいる方へ、
今回の案件は、以前、他の売却物件に問い合わをしてきてくれ、その後も物件や市況など情報交換をしていた方の案件です。
2014年に豊島区にあるご実家について、管理の相談を受けたのがきっかけに2020年に売却できた事例を紹介します。
こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている不動産鑑定士補兼宅地建物取引士の相樂です。
このままでは売りにくい再建築不可の戸建。
ここでは、敷地面積が最低敷地以下の為、再建築できない戸建てを譲渡所得税や住民税を踏まえ、賃貸運用し、賃借人の退去後に売却できた事例を説明していきます。
アベノミクス以後もマンションだけでなく、戸建ての価格も都心では上がっており、売却価格は長期譲渡所得として、計算出来た案件です。
1.事例概要
単に利回りを追求し、長期で保有するのも良いですが、私たちは契約条件の改定や再開発等のネタがある物件をラインプランに併せ、オーダーメイドで物件を紹介してきました。
相続で引き継いだご実家をどうしていくか、悩んでいたようです。
当初ご連絡を貰った時は、長い間の思い入れがある実家のため、このまま保有してても、空き家のままではコストが掛かるため、貸し出して、家賃を得ようと考えていらっしゃいました。
一方で、売却についても生活費や子供の教育費にするため、価格次第では売却も考えてもいいと言った感じででした。
そのため、双方のメリットやデメリットを聞くため、インターネットの方から私たちにご連絡をしてくれました。
2.ご相続で引き受け、空き家となり、管理ができなかった戸建ての再生
現地で面談した際、ご実家は築年は古いものの、室内は割と新しくリフォームされており、そのまま貸し出せそうな感じでした。
ただ、植栽の管理を長い間行っていないため、隣の敷地に植栽が越境し、クレームを受けていました。
そのため、今後、売却するか、保有し、賃貸に出すか、悩んでいたようです。
この戸建は豊島区千早と東京の都心にあるものの、接道が悪く、最小敷地面積を満たしていませんでした。
そのため、新規に建物を建てる事ができず、再建築不可物件のため、更地にしても簡単に売却することが出来ませんでした。
また、2020年のオリンピックまで約6年と時間があり、都内の戸建ては価格が下がりづらくオリンピックまで価格が安定しそうな事。
そして、建物も奇麗なので、植栽を手入れし、隣地人との越境問題を片付け、一旦、家族向けに貸し出し、様子を見てみることになりました。
もう1点、自宅として住まない場合でも、5年超の保有で長期譲渡所得になった場合、譲渡所得税と住民税の減免が大幅に使えるため、他の収益物件同様、一旦賃貸で運営し、時間を稼ぐ事にしました。
相続不動産の場合、簿価を引き継ぐだけでなく、ご両親が購入したタイミングから譲渡期間が始まるため、10年超の長期譲渡所得となることが多いです。
なお、一般的に相続した不動産を売却すると、以下のような5つの税金が掛かってきます。
登録免許税、印紙税、譲渡所得税、住民税、復興特別所得税
このうち、保有期間によって、譲渡所得税と住民税が変わってきます。
ちなみに、相続で不動産を取得した場合、不動産取得税は掛かりません。
3.2回の更新を経て、6年間入居してくれた家族が退去することに
2016、2018年と これまでトラブルもなく、2度も更新をしてくれたご家族でした。
ただ、2020年のコロナウイルスの影響で東京からご実家のある富山県に移住するため、退去する事になりました。
オーナーと話、この6年間で既に十分回収できたこと。
そして、コロナの影響で今後不動産市況がどうなるか分からないため、リフォームを行わず、ご実家を空き家のまま売却する事になりました。
ただ、売却活動を始めると再建築不可の戸建てでしたが、都内では価格が手ごろなため、募集を開始して、2ヶ月近く、ご家族や単身者の方など、9組の方が空き家を内覧しに来ました。
4.コロナ禍でも自宅の購入を求める人が多く
コロナ後でも不動産市況が好調な事。
そして、都内立地で手ごろな価格帯のため、大人気の売り物件でした。
それでも、再建築不可が大きく影響し、このままでは住宅ローンが使えず、購入希望価格はイマイチ伸び悩みました。
不動産業者の買取価格は低すぎて、話しになりませんでした・・・。
高い価格が期待できる個人の購入希望者に高い価格をどう出してもらうか?
先ずは、財閥系大手仲介会社に勤めている友人経由でプッシュしてほしいとお願いしました。
これは、2014年に池袋の戸建てを売った競争状況を作り出すやり方で、内見時に追加の条件を開示し、希望者間で買い煽り、買付を即座に出してもらうように調整していきました。
結果的に、満額の2,300万円で自宅として購入したい中国人の方が現れ、2度内見をしてもらい、無事に売却する事になりました。
売主様は相続で引き継いだ物件だったため、取得費が不明で売却価格の5%で計算しました。
それでも、2,000万円以上の利益が出て、税金や諸費用を支払った後、1,500万円以上が手元に残ると言っていました。
「売ったお金で次の物件を買いたいので紹介してほしい」と言われているので、空き家の管理から売却を含め、多分、ご満足いただけたんだと思います。
一方、買主様も自身のお店近くで自宅を探していたようで非常にご満足いただけたようでした。
なお、本件には関係ありませんでしたが、建物を解体した時は1ヶ月以内に滅失登記を行わないと、10万円以内の過料になることもあるそうです。
さらに、3,000万円の特別控除だけじゃなく、固定資産税が6倍になる空き家問題の解決策や管理の方法に関して、これまでの相談内容を基に作成した記事はこちらです。
5.最後に、自分にあった物件をキチンと紹介してほしい方へ。
私たちは、都内を中心に再開発地域を2019年以降、2020年と2021年と実際に現地を見て、取引に活かしてきました。
土地価格だけでなく、人口や乗降客数、都市計画の状況を整理し、良い再開発・悪い再開発を判断してきました。
また、2012年以降、250件超の不動産取引を担当し、どのような不動産を購入・売却すべきか、理解しつつあります。
例えば、地方だけでなく、東京においても高齢化による住み替え相談が増えており、今後も私たちの強みを生かせる案件を丁寧に見つけ、紹介していきたいと思います。
コロナウイルス以降、相談件数が増えており、過去10年間で1,600件以上のご相談を受けています。
特に、住宅ローンの返済が不安な50代の方の住まいの購入でどうするか、悩んでいる場合、『LINE公式の無料相談』や『電話相談』からお気軽にお問い合わせ下さい。
*私たちはたらい回しなく、実務担当が直接対応いたします。
>>これまでうまく行った解決事例はこちらのページにまとめてあります。
また、私たち、アリネットのgoogleでの口コミはこちらのページにまとめてあります。
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