遠方の不動産売却でお困りの方へ、
こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている不動産鑑定士補兼相続アドバイザーの大和田です。
建物を売却する際、建物固有の耐用年数が関係してきます。
耐用年数は、建物の資産価値を左右するくらい重要です。
しかし、耐用年数とは具体的にどのようなものなのかまでは、意外に知られていません。
そこで今回は、不動産売却時の耐用年数とはどのようなものか、建物構造などの分類や減価償却について解説します。
1.不動産売却における建物の耐用年数とは?
不動産以外でも、さまざまなものに用いられる耐用年数ですが、その決め方は3種類あります。
1-1.物理的耐用年数
物理的耐用年数とは、建物など対象となるものの劣化により、実際に使用ができなくなるまでの目安の年数です。
建物に関しては、使い方や立地によって使用できる年数に大きな開きが出ます。
そのため、物理的耐用年数を基準として用いられることはありません。
家電製品やバッテリーなど、長期の使用によって危険性が出てくるものは、処分を促す基準となっています。
物理的耐用年数は、例えるなら食品の賞味期限のようなものです。
要するに、品質や構造物の仕組みを維持することができる期間という意味があります。
1-2.法定耐用年数
法定耐用年数とは、モノの資産価値を公平に算出するために、公的に設定されている年数です。建物はこれを用いることになっています。
1-2-1.法定耐用年数を過ぎた場合
ただし、これは税法上の価値を有する期間の定義ということで、法定耐用年数を過ぎたから建物は使ってはいけないという意味ではありません。
1-2-2.さまざまな場面で基準となる
法定耐用年数は、建物を売却する際に関係してくるほか、建物の所有者に課される固定資産税を公平に算出するための基準として用いられます。
また、相続や競売など、建物の価値を公的に鑑定する必要があるケースで、一つの基準となります。
1-3.経済的耐用年数
経済的耐用年数とは、経済的な価値がなくなるまでの年数をあらわします。
現在の劣化の程度や建物の機能の状態、今後必要となるメンテナンス費用等も含めて算出される、比較的現実的な価値に応じた残存耐用年数です。
1-3-1.耐用年数を過ぎた場合
しかし、経済的耐用年数も耐用年数を過ぎたからといって、建物の利用ができなくなるというものではありません。住む方が良しとする限り、建物は使い続けられます。
バブル期のように、建物の法定価値が0円だからと言って、更地にした方が早く、高く売却できるというケースは非常に少なくなりました。
したがって、どんな建物も買う方さえいるのなら、値段をつけて売ることは可能です。
1-3-2.特定空家
法的に建物の取り壊しなどが執行される可能性があるのは、周囲の環境に危険を及ぼすという理由で規制される『特定空家』です。
また、新耐震基準に適合しない特定建築物は、そのまま利用し続けることはできず、耐震診断や改修が必要となります。
2.不動産売却の際の建物構造による耐用年数の違いとは?
建物は、その建材や構造によって長持ちする度合いが異なるため、耐用年数は建物構造によって異なります。
2-1.一戸建て
2-1-1.一戸建ての耐用年数
木造の一戸建ては、新築時から22年の法定耐用年数が設定されています。
つまり、2,200万円で新築した木造の一戸建ては、毎年100万円づつ資産価値が減少し、22年かけて0円となります。
2-1-2.中古戸建の資産価値算出方法
新築の一戸建ては22年と耐用年数が短い分、資産価値の下落は早くなります。
一方、中古の一戸建ては、以下の計算方法で算出します。
(法定耐用年数ー築年数)+ 築年数×20%
最後に加算される築年数の2割というのが特徴で、法定耐用年数を過ぎた建物でも、例えば築50年ならば10年が足されることになります。
また、築20年の場合は、法定耐用年数を引いて残った2年に、築年数の20%の4年を加算して6年という計算になります。
2-2.マンション
2-2-1.マンションの耐用年数
マンションは、一般的なマンションで鉄筋コンクリート造(RC造)、高層マンションで鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)を用いていることが多いです。
これらの構造は強靭で長持ちするため、耐用年数47年とかなり長めの設定となっています。
2-2-2.一戸建てとの比較
上記のことから、マンションは木造の一戸建てに比べて、資産価値が下落しにくいということがわかります。
また、居住用に、法定耐用年数を超えた住宅ローンを組むことは難しいため、その点でもマンションは有利だと言えます。
2-2-3.リノベーションすることで経済的耐用年数が伸びる?
また、リノベーションは一戸建てに比べて難しいのでは?と思われがちですが、マンションの専有部分だけをリノベーションして、経済的耐用年数を伸ばすことが可能です。
この方法で、マンション売却時の価格には反映できますが、税法上などの計算には法定耐用年数が用いられます。
2-3.木造アパート
2-3-1.木造アパートの耐用年数
居住用で木造モルタル造の木造アパートは、木造一戸建てより少し短く、耐用年数20年とされています。
したがって、一戸建てよりも少し価値の下落が早いということになります。
2-3-2.耐用年数を超えても、借り入れできる可能性は?
ただし、アパートは事業用のため、売却の買主は法定耐用年数を超えていても、金融機関によっては借り入れを起こすことができます。
2-4.その他の構造別耐用年数
この他の代表的な建物構造別の耐用年数は、重量鉄骨造で34年、軽量鉄骨造で19年から27年となっています。
3.不動産売却時に重要な耐用年数と減価償却の関係
耐用年数は減価償却に影響しますが、これが不動産売却時の収支に関係してきます。
3-1.減価償却とは?
不動産売却に関連して言えば、法定耐用年数は建物の『減価償却費』を計算するためのものです。
もともと減価償却とは、主に建物の取得費用を一定年数に分けて経費として計上するときに用いるものです。
売却時には、売却で得た譲渡所得に対してかかる所得税や住民税を計算する、確定申告の際に必要となります。
確定申告は、売却益が出なければ不要というわけではなく、他の税金控除の特例を受けるためなど、さまざまな理由で必要となります。
3-2.減価償却費と譲渡所得の計算方法
3-2-1.減価償却費の計算方法
減価償却費は、以下の計算式で求めます。
『取得費』×『償却率』
そしてそれに先立って取得費は、『物件の耐用年数』『不動産の取得費』『土地と建物の金額割合』『償却率』の4つが必要となります。
『不動産の取得費』『土地と建物の金額割合』は、建物のみの取得費の金額を求めるために必要となります。
減価償却は経年変化によって傷みなどの生じない土地には関係なく、建物にしか起こらないためです。
3-2-2.譲渡所得の計算方法
『物件の耐用年数』をもとに、国税庁の『減価償却資産の償却率表』から『償却率』を調べ、取得費の一部となる減価償却費を算出したら、以下の式で譲渡所得が計算できます。
譲渡所得=収入金額ー取得費ー譲渡費用
3-3.売却価値は無料査定でご相談を
3-3-1.譲渡所得はさまざまな指標に
譲渡所得がどのくらいになるかというのは、お手元にどのくらいの現金が残るのかという目安以外に、売却時の方針においてもさまざまな指標となります。
代表的な例として、住宅ローンの精算のほか、相続や離婚の財産分与、新居の費用の捻出などです。売却する不動産の査定価格に、これらの要素を加味して売り出し価格を決めます。
3-3-2.利益予想は方針の検討要素に
さらに、どれぐらいの利益になるかは、どのような方針や段取りで売却を進めたら良いかという検討要素にもなります。
3-3-3.スムーズな売却なら弊社へご相談を
このように、無料査定による売り出しの参考価格だけではなく、売主の方のさまざまな状況を踏まえて売却に取り組むことで、スムーズで満足の行く売却を行うことができます。
弊社ではマンツーマンの担当制で、早い段階からさまざまな準備を行います。
最適な手段で売却を進めるサポートをしております。是非、お気軽にご相談ください。
4.今回のまとめ
今回は、不動産売却時の耐用年数とはどのようなものか、建物構造などの分類や減価償却について解説しました。
4-1.まずは専門家に相談を!
スムーズで理想に近い売却のためには、専門知識に基づいた検討の上、さまざまな手段の中から方針を決めて進めるのが良いです。
4-2.離婚に伴うご自宅の売却で悩んでいる方へ
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