これまで失敗例を参考に作った内見時に確認してほしいチェックリストや実際の現場でのその修正方法に関して、書いてきました。ここでは、実際に引っ越しを沢山経験している人が選ぶ、後々揉めないために知っておきたい麻布十番の欠点を4つまとめました。
・東京のど真ん中に位置しているため、銀座や表参道等どこに行くにも便利
・六本木と比べ、事件が少なく、治安がよい(大使館が多いため警察官が常にパトロールしている)
・駅前に昔ながらの大きな商店街があって買い物しやすい
・周辺に芸能プロダクションが多いため、芸能人との遭遇率が高い
女性の一人暮らしにもこのように安心できる要素が多く、人気の麻布十番ですが、実は住む前に知っておきたい注意点があります。引っ越した後、話が違うと困ったことにならないよう、是非ともこの機会にチェックしてみてください。
インタビューを行い、これらのポイントを解説するのは、これまで3,000件以上の部屋探しの失敗例を4年以上一緒に分析し、実務でも生かし、港区に10年住んでいる現役不動産営業マシーンの大和田です。
実際にこのエリアに住み、お客様向けに実務経験があり、引っ越しまでのプロセスが分かっていて、失敗例の分析結果も知り、アドバイスできる営業マン、実は一番いい例なんじゃないないかと個人的に思っています。
注意点1:坂道が多い
麻布十番エリアは、元武家屋敷が多くあった地域で地盤や地位はいいのですが、坂道がとっても多いです。 中には、自転車で登り切れないような急な坂道も・・・。
「体力がなくて、いつも息切れしてしまう」
「食料品を買いに行くとき、本当は自転車を使いたいが、あまりに急な坂で使えない」
「持病で腰があまりよくないから、本当に大変」
「ヒールが折れる。」
麻布十番エリアに住んでいる女性からはこのような声を聞くことがあります。 身体を鍛えたい人にはよいかもしれませんが、そういう人ばかりではありませんよね。
上の地図で分かるように、商店街の入り口付近を中心に坂道がさほど気にならないエリアももちろんあります。 もし、坂道が気になるなら、内見の際に周辺環境をよくチェックしてみてください。ポイントは地下鉄の出入口から離れていない事です。
なお、麻布十番エリアには、自宅まで商品を配達してくれるお店が多いです。 「食料品を調達したいけれど、疲れているからあの坂道はちょっと」なんてときは、そういうお店を利用してもよいですね。
注意点2:首都高速道路が通っている
麻布十番エリアには首都高速道路が通っています。 そのため、住むところによっては、排気ガスと深夜の騒音に悩んでしまうこともあります。
「排気ガスが凄いから、お気に入りの服をベランダに干すことができない」
このような声をよく聞きますね。 服はオシャレを楽しむために必要なアイテムですからなんでも乾燥機へっていうのは深刻ですよね。 もちろん、場所によっては排気ガスの影響が少ないエリアもあります。
どうしても騒音が気になる場合は、幹線道路沿いではなく、南麻布などの住宅街のお部屋を選んでみてください。 南麻布はブランド立地ですが、麻布十番エリア内で比較しても思ったほど家賃も高くないようです。
また、首都高速道路の影響で日当たりが悪くなる時間帯がある、深夜のカーレースで騒音被害で悩んでしまう、といったこともあります。
注意点3:家電量販店がほとんどない
麻布十番エリアには、300以上のお店が軒を連ねる「麻布十番商店街」があり、「六本木ヒルズ」や「東京ミッドタウン」といった巨大な複合商業施設も徒歩圏内にあるため、買い物に困ることはほとんどありません。
しかし、「ビックカメラ」や「ヨドバシカメラ」、「ヤマダ電機」などといった家電量販店についてはほとんどありません。 家電量販店に行くとしたら、新宿や新橋などまで出向くことになります。 重めの家電を購入する際は、友達や彼氏に付き添ってもらってください。
※追記、2020年6月にビックカメラが六本木の交差点横にできました! 販売店さんも六本木や麻布十番エリアに家電量販店がない事を気づいていたようです。これでわざわざドン・キホーテで買ったり、新宿や有楽町まで行って買わなくても必要なものを選んだり、買うことが出来るようになりました。
注意点4:高所得者向けのお店が多い
「毎日料理をしたいから、すぐに近くに、食料品を調達できるお店があるといいな。」
あなたが料理好きなら、こう考えることもありますよね。 しかし、麻布十番には高所得者向けのお店が結構多いので注意してください。
「せっかく来たのに、思った以上に高くて買えない」なんてことも起こりえます。
もちろん、リーズナブルなお店もありますので、安心してください。 たとえば、「麻布十番商店街」にあるスーパー「ダイエー」は「近隣スーパーと比べてずっと安い」と評判です。 コンビニ(地域によって価格が変わることがほとんどない)も帰宅時に寄れるよう幹線道路沿いにいくつもあります。
港区にいくつも点在している生鮮コンビニ「まいばすけっと」に関しては、値引きシールが貼られていることもあります。
5.まとめ
今回は以前お部屋のご案内時に質問された事を基に、麻布十番での一人暮らしを考えている女性がお部屋を決めてしまう前に、知っておきたいことをまとめました。 ポイントは以下の通りです。
・坂道が多く、場所によって、通勤や買い物に困ってしまうことがある
・首都高が通っていて、排気ガスや騒音などで悩んでしまうことがある
・買い物に便利な街だが、家電量販店に関してはほとんどない
・リーズナブルなお店もある中、高所得者向けのお店が多い
夜、一人で歩いてても、危険な目に逢いにくい街だと思いますが、後で後悔しないようにしっかり調べて、お部屋を決めて下さい。
>>【建築士と考える】住んでもいい事故物件の見分け方、内覧時に使える方法を建築士さんにレクチャーしてもらい、まとめました。
【元弁護士と考える】シリーズ、告知義務の必要な事故物件を選ばないための賢い対策他
>>【元弁護士と考える】事故物件を契約する前の告知義務?その確認方法や注意点は?
>>【元弁護士と考える】不動産屋からウソを教えられた時の対応は?
>>【元弁護士と考える】騒音、地震、虫などないと言われたのに、嘘だったら
>>【元弁護士と考える】仲介手数料の支払い無効裁判(2019年夏)
>>【元弁護士と考える】騒音や悪臭、ナンパ等『隣人トラブル』の対処と引っ越し代は?
その他、事故物件に関する記事はこちらです。
>>麻布十番の事故物件を見に行って、その場で原因分析(その1)
>>麻布十番の事故物件を見に行って、その場で原因分析(その2)
今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。
この記事へのコメントはありません。