目次
1.質問:20代独身男性の東京での一人暮らし、実際の部屋の家賃や生活費は平均いくらですか?
こんにちは、ファイナンシャルプランナー兼防犯設備士の馬場です。
新型コロナの影響で企業の倒産や自殺者が増えるなど、暗いニュースが多い中、家計もシビアにならざるを得ない状況が続いています。ちょっと前のニュースですが、新型コロナウイルス感染拡大で中小の苦境ぶりが浮き彫りになっています・・・。
大阪シティ信用金庫が発表した中小企業のボーナス調査で「支給する」と回答した企業が54・0%とほぼ半数の企業が支給しないと答えていました。減少幅は1998年の調査開始以来最大。支給額の平均も28万7,604円で2年ぶりのマイナスみたいです。最も厳しい業界は飲食店で第3波が来て、どうしようもない状態が続いています・・・。
更に、在宅勤務が一般化しつつあり、総務省の4~6月期の家計調査で電気、ガス、水道代などの生活費が増えているようです。水道代が4%、電気代が2%アップしているようです。
具体的に、リモートワークが始まり、5月の電気代が3,000円、6月の電気代が4,000円増えているようです。収入が減り、支出が増える転換期に差し掛かっているため、これまでのように適当にやらず、ちょっと先の事を考え、賢く部屋探しをする必要があると思います。特に、家賃は固定費の中でも多くを占めるので慎重に考えたいところです。
・・・さらに、昨日のNEW23でやっていた外出自粛期間中は運動不足になり、血流が悪くなるため、抜け毛薄毛になりやすいというのもさらに生活費アップかと、ネガティブになりました。
さて、一昔前までは家賃は『年収の3割』などと言われていました・・・が、アベノミクスが終わり、当時は今よりも日本が若く、元気な時代の話であり、既述の通り、支出の内訳も全く異なっていました。
今はほんの10年、20年前にはなかったスマホ代やネット代、その他サブスク代などの固定費もかさみやすいです。そして、年々上がっていく保険や年金などの社会保障料と税金に加え、切り下げられていく各種手当や将来の年金。少子高齢化が一層進む中、余計な期待はせずにお部屋も賢く、生活防衛することが圧倒的に大切になりつつあると思っています。
とはいえ、日々の生活の拠点である住環境をおろそかにしすぎるとストレスが溜まり、以前まとめたようにドカ喰いに走ったり、ブランド物を買ったりして、ストレス解消のために余計なお金を使いかねません。また、自己投資や成長意欲が削がれ、将来のスキルアップや収入アップの道まで暗雲立ち込めます・・・。
2.回答:単純にいくらですと言えないので、以下官民が発表しているデータを基に徹底的に調べてまとめました。
これまでのお客様や自分の経験から20代は本当に伸びしろが大きく、スキルアップだけでなく、貯金や積立などで将来のための資産形成をする時間もたっぷりあります。本当に本人次第でいくらでも延ばすことが出来ると思います。
その為、ちょっとしたコツを意識し、コスパが高く、成長意欲が湧くようなお部屋に住み、10年、20年先の自分を見据え、心身両面で豊かな生活を送ってもらいたい、というのが僕の願い、希望?です。
今回は最も多くこのサイトを見てもらっている20代男性のお金に関する現状をファイナンシャルプランナーの馬場と二人でこの問題に関して掘り下げました。
合わせて、僕たちが独自に行った4,000件を超える部屋探しにまつわるアンケートや口コミの結果から家賃やお金に関する失敗や不安等もまとめ、最適な家賃の決め方を提案しています。これから一人暮らしをはじめるあなたが部屋選びに悩んだら、使える内容になっていると思います。
3.一人暮らし20代男性の平均収入は?
まず、国税庁の「平成26年分民間給与実態統計調査」によると、20代男性の平均年収は以下の通りです。
・20才~24才:265万円
・25才~29才:371万円
全体の平均年収が415万円なので20代の収入はまだまだ発展途上と言えます。ちなみに、国税庁による民間給与実態調査(平成30年)によると、男性の年収比率は1,000万~1,500万円を稼ぐ男性は全体の5.6%、1,500万~2,000万円が1.2%、2,000万~2,500万円が0.4%、2,500万円以上が0.5%となっています・・・、羨ましいです。
で、更に20代の月収について、「2019年(平成31年)職種別民間給与実態調査」によると事務職の平均支給額は以下の通りです(100円以下四捨五入)。ただし、これらの数字には生活コストが全然違う、都心から地方まで一緒くたにされています。ですので、東京都心に住む20代男性の平均収入の実態とは異なる可能性を考慮しておいてください。あくまで目安として、見て下さい。
<事務係長>
・20才~24才:25万9千円
・24才~28才:38万7千円
<事務主任>
・20才~24才:27万円
・24才~28才:32万1千円
<事務係員>
・20才~24才:24万円8千円
・24才~28才:29万2千円
3.20代男性の平均貯蓄額(東京周辺地域別)
3-1.東京周辺の地域の世帯年収別に貯蓄額の比較
20代男性の平均貯蓄額について、まずは公的な東京都主税局のデータから見ていきたいと思います。世帯員数と性別を分けたデータはなかったので東京周辺の地域の世帯年収別に貯蓄額を比較しました。
<東京周辺地域・年収別平均貯蓄額>
年収400万円未満 | 年収400〜700万円 | 年収700〜1,000万円 | 年収1,000万円〜 | |
東京都特別区 | 63万9千円 | 78万5千円 | 108万7千円 | 183万3千円 |
多摩地域 | 60万1千円 | 73万4千円 | 96万4千円 | 161万8千円 |
横浜市 | 61万7千円 | 68万0千円 | 103万1千円 | 160万3千円 |
この内、東京特別区のみをグラフにしてみると、以下のようになっています。年収が上がると貯金額が増えるのは当たり前ですが、年収が倍になったからと言って、貯金額も倍になるわけではなさそうです。
<東京周辺地域・30代以下世帯年間貯蓄額構成比>
次に、東京周辺の世帯主が30代以下の世帯における年間貯蓄額の構成比をまとめました。
50万円未満 | 50〜100万円 | 100〜150万円 | 150〜200万円 | 200〜250万円 | 250〜300万円 | 300万円〜 | |
東京都特別区 | 25.2% | 25.9% | 16.1% | 8.4% | 8.4% | 0.7% | 15.4% |
多摩地域 | 37.3% | 28.8% | 13.6% | 6.8% | 5.1% | 1.7% | 6.8% |
横浜市 | 38.9% | 21.1% | 14.7% | 9.5% | 4.2% | 0.0% | 11.6% |
同じように、東京都特別区を円グラフにして比較してみました。30代以下では貯金額100万円以下が半数程度となっています。30代以下の世帯でも300万円以上の貯金がある人が15%と結構います。まずは年間100万円の貯蓄ができれば、平均点は超えそうです。なかなか難しいですね。
二つのデータを見る限り、全体的な傾向として、東京都心に住む人ほど貯蓄額や収入に対する貯蓄の割合も大きい傾向にあると言えそうです。今回のコロナの影響でも生きていけるように平時から貯金をしているのでしょうか?
3-2.20代男性のリアルな貯蓄額の内訳
次に、株式会社テスティーが2020年10月6日行った調査を見ていきます。それによると、貯蓄をしている20代男性は回答者全体の71.4%にのぼり、貯蓄額の内訳は以下の通りということです。
- 10万円未満:21.0%
- 10〜50万円:23.8%
- 50〜100万円:17.1%
- 100〜300万円:19.2%
- 300万円〜:18.9%
これらのデータを総合すると、20代男性の年間貯蓄額は50〜100万円あたりが平均になりそうです。月に4~5万円も貯金出来ていると考えると結構な金額です。
他にも、ネットエイジア株式会社が2019年の夏に実施した、全国の20~49歳の社会人(パートやアルバイトの方を除く)1,000人にアンケートをした結果は以下の通りです。平均は700万円近いですが、貯金額が300万円以下の方が50%以上と過半を占めていました。以下、ご参照下さい。
老後2,000万円問題がうたわれた直後のアンケートですが、目標値には遠く及ばないため、計画的な貯蓄や運用が必須になっています。僕も含めて、無駄を減らし、計画的な生活が求められています。
4.20代男性が知っておきたい家賃やお金に関する不安・失敗の口コミ
4-1.20代男性が知っておきたい家賃に関する不安や失敗の口コミ
僕たちが独自に行った4,000件の部屋探しのアンケート結果から20代男性のお部屋探しの際の家賃に関わる不安や失敗の口コミと僕たちなりの見解をまとめました。参考にしていただき、同じ轍を踏まないようお役立ていただけると幸いです。
・家賃が安いという事で1階を借りたのですが、男性でも下着泥棒に出くわすなど、治安があまり良くなかったです。部屋を探す時、夜に下見をしなかったので、明かりの少なさに気が付きませんでした。(男性/20代/会社員・運輸業)
>>東京都心でも道路一本入ったら治安が悪い、酔っぱらいがフラフラしていて物騒…なんてことは多々あります。いくら家賃が安くても盗まれたり、カツアゲされたりしたら元も子もありません。男性だからと油断しないでください。
・駅からなるべく近くに住みたかったので家賃が少し高く、就職したばかりの給料で払っていけるかが不安でした。ただ、家賃が高かったですが、部屋の壁が薄かったために、ちょっとしたもの音がいつも聞こえてきました。夜に寝ていても聞こえてきたので、部屋を決めるときには気づきませんでした。(男性/20代/会社員・派遣担当者)
>>多くの人が気にしている騒音トラブルは引っ越し経験が2回以下と少ない方の賃貸にまつわるトラブルで1、2を争うほどよくありました。毎日のことなので相当なストレスになりますし、最悪引っ越しのし直しなんてことになりかねず、無駄なお金がかかるので内覧時など注意して下さい。
・部屋の壁が薄く、廊下を歩く音や隣の声や物音が気になった。コンビニもそれほど近くにはなかった。家賃も相場と比較してあまり安くなかった。(男性/20代/会社員・ユニフォームレンタル業)
>>一人暮らしの場合は特に、コンビニやスーパーなど日常使いができるお店が近くにあるかも重要です。結果、毎日遠回りしたり、割高なお店で買い物したりするなんてことになります。最近はAMAZONや楽天で配達してもらう人が多い様ですが、もちろん、配達料金が乗っているので上手にやりくりして使ってください。
・引っ越し前は大家さんが自分でアパートを管理していて、家賃は直接大家さんに払っていたので、家賃は相場より、割安だったが、引っ越し後は大和ハウス系の不動産屋さんが仲介・管理する物件に入ったので、割安感が感じられなかった。(男性/20代/会社員・情報サービス)
>>都心の新しい物件では大家さんと直接やりとりすることは少なくなりました。でもそれは必ずしも悪いことではなく、仲介に入った不動産管理会社が様々な交渉を代わってしてくれる可能性もあるということです。大家さんと良好な関係を築けている場合、家賃や諸費用など柔軟に対応してくれる場合もあるので、一度担当者に交渉してみてください。
・家賃を抑えるため、電車で1時間程度の通勤であれば仕方がないと考えていましたが、東京の満員電車、通勤は精神的にこたえました。(男性/20代/会社員・製造業(自動車部品))
>>東京あるあるの一つ。地方や郊外と比べ、電車が一般的な東京ではこのギャップに気を付けて下さい。毎日の通勤のストレスに耐えきれず、体を壊し、都心に引っ越ししなおしたいという相談に幾度となく出会ってきました。東京都内でも、駅を一つズラすだけでコスパの良いお部屋が見つかるので、安易に遠方を選ぶ前によく調べることをお勧めします。
・それまでに住んでいたのは郊外だったので、3LDKという広い間取りのマンション住みでした。しかし今回は今まで以上の家賃を支払う事となるのに間取りは狭い。果たしてこれだけ狭い部屋で生活できるのか?と不安を感じていました。(男性/30代/会社員・家電量販店の販売スタッフ)
>>地方や郊外から東京都心への引っ越しで同等もしくはプラスアルファくらいの家賃で納めようと思うと、大抵お部屋が狭くなります。こればかりは致し方のないことなので、断捨離の機会と捉えて整理しておきます。またお部屋探しの時に「どんなライフスタイルを送りたいか?」を担当にしっかりと伝えてください。例えば自分では2LDKが必要だと思っていても、1LDKで実現できるライフスタイルかもしれません。プロなら的確に提案してくれるはずです。
・後悔したのは家賃です。急に引っ越ししなくてはならない上にペットの問題もあったので、相場よりも高くても決めてしまいました。(男性/30代/役員・自営業・フリーランス/インターネット販売)
>>急な転勤などやむを得ない事情もあるかと思いますが、やはり慌てて引っ越しすると比較検討や交渉する時間も限られ、お部屋探しの失敗に繋がりやすくなります。より有利な条件でお部屋を見つけたいなら、最低でも1ヶ月は確保してほしいです。ペットと同居など条件が厳しいならさらに余裕を持つようにしてください。
・10年ぶりの日本生活、また初めて住む街ということで家賃相場が分からない。最寄り駅の通勤時の込み具合、通勤時間が分からない。 (男性/30代/会社員・金融)
>>家賃相場はアットホームやスーモといった有名どころの不動産ポータルサイトで調べることができます。が、あくまでそれはざっくりとした金額で、平均値なので参考程度にしてください。できる担当者なら、通勤先(最寄駅)と叶えたいライフスタイル、予算を伝えたらもっとも条件の良いお部屋を探してくれます。余談ですがまだ信用できないうちから、お部屋探しのことが分からないアピールをしすぎないようにしてください。足元を見てくる担当者もいるので…
・家賃だけではなく光熱費や周辺の物価なども加味してどの程度の生活ができるか、収入をベースにしてシミュレーションすることが大事だと思います。(男性/30代/学生・電機業界)
>>地方からの上京だと物価の差を大きく感じます。慣れないうちはコスパの良いお店なども分からないと思うので、食費だけでもざっくり1.5倍くらい予算を立てておいた方が良いです。反対にガスは東京都心では都市ガスの整備が進んでいるので、地方に多いプロパンガスよりもかなりコストカットできます。
電力も自由化で東京都心は競争が激しいので、業者をうまく選べば光熱費を下げられるので、お部屋選びではガス・電力会社が自由に選べるかというのも加味するようにしてください。
>>実際に騒音トラブルに遭い、管理会社や警察に相談した方にヒアリングを行い、こちらにページにまとめました。
4-2.20代男性が知っておきたいお金に関する後悔や失敗の口コミ
コロナ問題だけでなく、30代中盤・後半あたりから大手の会社勤めでも収入や職位が頭打ちになってきます。そして残酷なほどに30代中盤時点での職位で、その後のキャリアもだいたい見えてしまいます。
来るべき時に後悔しないために20代のうちに準備しておいてほしいです。後悔先に立たずとはうまい事を言ったものです。そこで、20代のうちに知っておきたかったお金やキャリアなどに関する後悔や失敗の声を集めました。
・司法書士やファイナンシャルプランナーなど一生働ける仕事、潰しがきく資格を取得しておけばよかったです。将来の退職金や年金も期待できないので…(38歳)
・若いうちに資格取得や勉強をしておけばもっと収入の良い仕事につけたかもと思う。そして、今更勉強しようにも、子供の世話で時間もなく、歳のせいか頭に入らない。(35歳)
・計画的にコツコツと貯蓄をしておけばよかったと後悔しています。自分の趣味に使うどころか、日々の生活と子育て費用でいっぱいいっぱいです。(40歳)
・学生の頃と比べ、社会人は周囲の人達と価値観に差が出てきやすいです。周りに合わせてばかりだと後悔するので自分が目指す将来像をイメージして早めに自己投資するなどお金を有効活用してほしいと思います。(34歳)
・資産形成のための投資を始めておけば良かったです。30代でも遅くはないけれど、より安全に資産を増やすには早く始めるに越したことはないと経験から実感した。(38歳)
男性の場合はともかく、仕事がらみが多かったです。貯蓄も同じですが、計画的に進めておかないと、後で苦労する事になりそうです。
5.理想的な家賃は手取りの4分の1前後
ここまで東京で暮らす場合の平均収入や貯蓄額、家賃にまつわる失敗や不安などを見てきましたが、果たしてあなたにとって理想的な家賃はいくらなのでしょうか?結論から言うと、僕たちは『手取りの4分の1』を目安にすることをお勧めしています。
個人的に、東京で働く20代は仕事も人生伸びしろがたくさんあると信じているので、部屋探しをする時は半年先、一年先の自身の成長をイメージしてほしいです。手取りの25%程度を家賃の目安とし、成長・キャリアアップのための自己投資に使えるお金、また将来のための積立に回すお金を残してください。
そして、東京での新生活に慣れてきたら、上京したての頃と異なり、更に成長するためにもっといい部屋に引っ越し、自分にプレッシャーを掛けるのもアリだと思います。例えば、中目黒や三軒茶屋、代々木上原、広尾などちょっと背伸びをしたエリアやマンションに住み、刺激を受けるのも単身の20代だからこそできることだと思っています。
>>ちなみに、東京での新生活を始める場合、いろいろ言われていますが、駆け付けサポートには入っておいた方が良いと思います。特に、水漏れやカギの開錠だけでなく、ストーカー対策が付いているものが良いと思います。というのも、ストーカーが自宅付近に待ち伏せしていて、家に帰りたくない。そんな時にホテルに泊まって、逃げている時の費用を負担してくれるケースがあります。
以前、ポストを破壊された。自転車のサドルだけ、盗まれた。鍵穴にセメダインを入れられた等管理している物件で色々あったことがあります。女性が自宅前にずっといて、家に入れない等も・・・。ちょっと前の川崎市高津区のマンションで男性が女性に殺されていた事件など非常に怖いです。サポート内容の詳細は不動産屋の担当に聞いてみ下さい。
6.手取り収入から最適な家賃を決める方法
6-1.月給・月収・手取り収入とは?
理想的な家賃の目安は手取りの4分の1と言いましたが、ここで一度収入について整理しておきます。一概に「収入」と言っても、性質の違うものが複数あります。普段よく使う収入関連の言葉の意味をまとめました。まさに、年収1,000万の人が実はお金が貯まらないロジックはここにあります。結構、手取り収入が無いんですよね。
月給 | 基本給+固定の諸手当 |
月収 | 年収を12で割ったもの。ボーナスや残業代、成果報酬など変動する手当も含まれる |
手取り収入 | 月給-税金-社会保険料-天引きされる積立金 |
6-1-1.<月給>
月給とは、基本給と毎月固定で支給される下記の諸手当を合わせたものです。
・職能給
・役職給
・成果給
・住宅手当
・資格手当
・皆勤手当 など
6-1-2.<月収>
月収とは、年収を単純に12ヶ月で割った金額を言います。月給に加え、ボーナス(期末手当)や通勤手当、残業手当、成功報酬など変動のある手当も含まれるので、一般的に月給より大きな金額になります。
6-1-3.<手取り収入>
手取り収入とは、文字通り実際に手に入れた収入のことです。会社員は月給から税金や社会保険料などを差し引かれてから受け取ります(『給与天引き』と言います)。つまり、以下のようなイメージです。
【手取り収入=月給-税金(住民税、所得税など)-社会保険料(健康保険、雇用保険、厚生年金など)】
天引きされる費用やその内訳は給与明細に書かれているのでよく確認してください。まだ明細をもらっていなくて手取り収入がいくらかわからないと言う場合はだいたい月給に8~9割を掛けたくらいの金額をイメージしておくと良いと思います。月給が20万円の独身なら、なんだかんだで16万円くらいが手取り収入となります。
なお、会社によっては退職積立金や財形貯蓄、持ち株会費などの積立金が天引きされていることがあります。将来的にはあなた自身のお金ですが、現在の手取り収入に影響するので金額の確認を忘れないでください。
6-2.収入と家賃の目安
僕たちが考える収入と家賃の目安の関係をグラフに表しました。グラフから以下ように年収と家賃の関係を考えています。ただし、将来的に成長の伸びしろが大きい20代男性には『自分の収入や年齢に見合ったお部屋、もしくは少しだけ背伸びをしたお部屋を選ぶ』ことをお勧めしています。具体的には、半年先や一年ぐらいの収入を目途に家賃や部屋を決めると良いと思います。
実際に現地に行って見てきて、住んでみると、色々と揃っていて便利で治安的にもお勧めできる駅は以下の通りです。
>>年収300万円の方で職場のある新宿駅によく行く場合、お勧めのアクセスと家賃相場がリーズナブルな駅はこちらです。
>>年収300万円の方で職場のある渋谷駅によく行く場合、お勧めのアクセスと家賃相場がリーズナブルな駅はこちらです。
>>年収400万円の方で職場のある新宿駅によく行く場合、お勧めのアクセスと家賃相場がリーズナブルな駅はこちらです。
>>年収400万円の方で職場のある池袋駅によく行く場合、お勧めのアクセスと家賃相場がリーズナブルな駅はこちらです。
>>年収500万円の方で職場のある新宿駅によく行く場合、お勧めのアクセスと家賃相場がリーズナブルな駅はこちらです。
>>年収500万円の方で職場のある渋谷駅によく行く場合、お勧めのアクセスと家賃相場がリーズナブルな駅はこちらです。
もし、ご自身のさじ加減が分からない時は不動産屋の各担当に先ずはメールなどで相談してみて下さい。部屋探しを始めたばかりで不動産屋さんに行っていない場合や煩わしい時は下記、フォームからコメントやご連絡頂ければ、24時間以内にお部屋探しの参考になるよう、あなたの年収と職場に合ったリーズナブルな駅を個別に回答させて頂きます。
7.一人暮らし20代男性の一般的な生活費
合計 | 内訳 | ||||||||
食費 | 住居費 | 水光熱費 | 家具・家事用品 | 被服・履物 | 保険医療 | 交通・通信 | 教養娯楽 | その他 | |
17万円 | 4万7千円 | 3万6千円 | 8千円 | 3千円 | 6千円 | 3千円 | 3万1千円 | 2万1千円 | 1万5千円 |
次に、家賃を含めた全体の生活費を考えて見ます。総務省統計局「家計調査(平成30年)」による全国34歳以下の単身世帯の1ヶ月あたりの支出をまとめました(100円以下四捨五入)
例えば、月給が20万円の独身なら、16万円くらいが手取り収入となったので、一人暮らしの場合月給20万円だとボーナスや残業手当、成功報酬が自己投資や資産形成に回せる金額ということになります。
目先の家賃だけを見るのではなく、光熱費やそのほかの固定費なども踏まえてトータルで部屋探しは考えてください。例えば、木造アパートはRC造のマンションよりも相対的に家賃が安い傾向にありますが、冷暖房効率が劣るので電気代が高くなりがちです。その他、Wi-Fi付きマンションを選んで通信費を下げる、格安スマホに代える、電気・ガスの自由化を上手に使うなどの手もあります。この辺り、提携事業者も紹介できるので個別に相談してください。
8.カツカツな生活を避け、成長に繋げる上京時のお部屋選びのポイント
カツカツな生活を避け、成長に繋げる20代男性のお部屋選びのポイントは次の通りだと思っています。正直、潤いが無いと続けていくのは相当大変です。このような時期だし、必要以上にメンタルが堕ちていきます。
- 手取り収入の4分の1を目安に半年先の収入を見越しや家賃にすること。
- マンションの構造や電気・ガスの自由化などを踏まえ、トータルの支出を考え工夫すること。
- 余剰金は自己投資に回し、早めにコツコツ資産形成をすること。
なお、自動貯金サービス「finbee(フィンビー)」を運営するネストエッグが2020年10月2日〜5日行った「貯金に関する調査」によると、20代男性の29%が資産運用をしているとのことです。また、株式会社テスティーが2020年10月6日に行った「20代の貯金・資産運用」に関する調査で「資産運用の方法」を調べたところ、20代男性は以下のようになったそうです。
1位:株式(53.1%)
2位:投資信託(46.2%)
3位:仮想通貨(18.3%)
3位:銀行・郵便局の積立(18.3%)
5位:FX(17.9%)
ポテンシャルの高い20代の男性だからか、若干ハイリスクな資産運用方法が目立ちますが・・・、万が一失敗しても取り返す時間があるのも20代の強みだと思います。僕自身のこれまでの経験からあまりにもハイリスクな資産運用は考えものですが、自己成長と将来を見据え、早め早めに動いているのは好感です。
9.20代独身男性の東京での一人暮らしの生活感まとめ
せっかく東京まで来て、日々の仕事に、生活に、と頑張っているのにカツカツの暮らし、使い捨ての人生は絶対に嫌ですよね。僕も絶対に嫌です。将来の為に堅実に貯蓄や投資をしながら、毎日楽しく過ごしたいと思います。そして、将来にわたってより豊かに自由にライフプランを設計できるようにキャリアアップや収入アップも目指したいものです。
40歳を超え、色々な事が見えてくると、毎日、毎月、毎年、自分の資産やスキルが積み上がっていく実感が絶対に大切だと思います。これが無いと、本当に心が折れます。
もちろん、それに合わせ、生活をグレードアップしていくのは大いにアリだと思っています。頑張った分、楽しい毎日になるように事前に正しい準備して、後悔しないお部屋を探して下さい。以下、今回のまとめです。
・20代男性の平均年収は、265〜371万円(20才~24才:265万円、25才~29才:371万円)。
・貯蓄をしている20代男性は71.4%。
・東京都特別区に住む20代男性の年間の平均貯蓄額は、年収400万円以下で63万9千円、400〜700万円で78万5千円。
・家賃は『手取りの4分の1』を目安にする。ただし東京で働く20代は、仕事も人生伸びしろがたくさんあると思うので、半年先の自分の成長をイメージして自己投資や将来のための積立も行う。
・家賃も含め生活コストは月に16万円は見積もっておく。
・目先の家賃にとらわれずマンションの構造による冷暖房効率やインターネット無料物件を活用する。
・電気やガスの自由化、格安スマホなど賢く使い固定費をコストカットする。
あなたの大切な人生と平穏が守られますようにこれからも私たちは引っ越しの失敗談をベースに、賃貸の専門家集団として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。
今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。
この記事へのコメントはありません。