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マンションの騒音トラブル発生時の相談先や対策に関するインタビュー

こんにちは、不動産取引の不安ゼロを目指す六本木の不動産屋、(株)リビングインで物件の案内を担当している宅地建物取引士、大和田です。

自宅のマンションの騒音、気になりませんか?

2020年はコロナウイルスの影響でこれまで自宅にあまりいなかった人まで外出自粛により、おうちにいる時間が長くなり、生活音やペットの鳴き声など生活音も含め、クレームが急激に増えました。

そこで、このページではマンション内の騒音トラブルの解消に関して、どこに連絡をすればいいか、そしてメールや電話でどのように伝えるのが効果的なのか、これまでの実務経験と口コミを踏まえ、比較しました。今後の参考にしてみて下さい。

>>トラブル対応時によく使う、内容証明と簡易書留や普通郵便、一番バレにくく、リーズナブルなのはどれ?

大和田:今回は3人のゲストをお招きして騒音問題について色々とお話をしていきたいと思っております。

・会社員の40代男性で4度のお引っ越しをご経験のAさん、

・主婦の30代女性で3度のお引越しをご経験のBさん、

・自営業を営む50代男性で5度のお引越しをご経験のCさん。

この3名の方々を交えてお話をお伺いしていきたいと思います。

大和田:どうぞ宜しくお願いします。

A・B・Cさん:こちらこそ宜しくお願いします。

1. 紹介や契約をした不動産会社への相談は?

1-1.不動産会社がマンション内のトラブル問題に関して、出来る事、できない事

大和田:では早速ですが、実際にマンション内のトラブルに関して不動産会社に相談された方はいらっしゃいますか?

Aさん:速攻で連絡しましたね。ただ、連絡はこっちにしてくださいって管理会社の電話番号を教えられたので、掛けなおしましたよ。紹介をしてくれた不動産会社が対応をしてくれるものだと思っていたので・・・。

Bさん:私も以前、同じような経験をしたことがあります。紹介してくださった不動産会社が定休日のためお休みで、1日待ったにも関わらず、問い合わせ先を間違っていたことに気付いた時は驚きました。

大和田:なるほど。確かに間違えやすいポイントですよね。自社で管理している物件を直接紹介している場合もありますので、重要事項説明や鍵渡しの時にトラブルがあった時の連絡先を確認する必要がありますね。

>>ポイント

トラブルが発生して思い浮かぶのは、紹介や契約をしてくれた不動産会社だと思います。しかし、対応出来ることと出来ないこととがはっきりと分かれてしまいますので、確認は必要です。出来ることは主に「契約関係」についての確認のみです。そのため、揉めている相手方に連絡を取ることはできません。

色々な人が住むマンションは隣人トラブルになりやすく、騒音だけでなく、ゴミやタバコ、そして、駐車場での事件などもあります。トラブルに遭って、大きな揉め事にしないための対処方法などはこちらのページにまとめておきました。

1-2.不動産会社に相談した時のメリット・デメリットは?

大和田:実際に相談してみてメリットやデメリットは感じましたか?

Cさん:私の住んでいたマンションはたまたま管理会社さんが直接紹介してくれたお部屋だったので、特に困ったことはありませんでした。しかし、友達の話とかを聞いていると、困ったことは仲介業者に相談して一緒に解決方法を考えてくれたという話を聞いて、少しうらやましく感じました。というのも、管理会社の若い担当の人は業務的というか淡々としていて、相談に乗ってくれている感じはしなかったので・・・。

Aさん:それ、すごく分かります。たくさんクレームを受けていて疲れているからなのか、「対応しますねー。」くらいの塩対応で電話切られてしまって。確かに対応は早かったけどもう少し話を聞いて欲しかったなと気もします。

Bさん:Cさんがおっしゃるように、親身になって相談に乗ってくれたり、アドバイスをくれたりするかもしれないということを考えると、候補がたくさんあるのもいいですね。

大和田:そう考えると、特にデメリットを感じることはなさそうな感じですかね?

Bさん:あ、でも初めてのお引越しの時に紹介してくれた不動産屋さんに間違えて電話した時に、鍵を渡されるまでは親切だった担当の人に、別人かなと思えるくらいに冷たくあしらわれた記憶がありますね。所詮、営業マンなんて物件を引き渡ししてしまったら関係ないのかなと思って少しショックでしたね。当時年齢が若かったから少し舐められていたのかなと色々と考えてしまいますね。

大和田:それは苦いご経験ですね・・・。不動産に限らずノルマが課せられている会社だとそういう傾向に陥りやすいようですね。これはワンポイントアドバイスですが、お部屋を探す時には「この人だったら入居後でも相談に乗ってくれそう、信頼できそう」と思える営業マンを探してみて下さい。トラブルが無くてもこういった場合どうするの?といった質問にも答えてくれる担当もいます。時間がある時にはゆっくりと、物件探しよりも先に営業マン探しをすることも考えてみてください。

>>ポイント

できれば相談することなく、穏便に毎日を過ごしたいものですが、時にはこうして相談することが余儀なくされるケースもあります。相談した際のメリット・デメリットをまとめてみました。

・メリット・・・

第三者の意見としてアドバイスをくれるケースがあります。

・デメリット・・・

仲介業者の契約前あと後の対応の落差に驚く場合があります。相談すること自体は問題ないので、気軽に質問してみてはいかがでしょうか?

1-3.相談時に費用は発生するのか?

大和田:相談した時に費用を請求されましたか?

Aさん:さすがに請求はされませんでしたね。契約してもらったことについての延長として質問を聞いてくれたような感じでしたね。

Bさん:私も費用は掛かっていません。

Cさん:管理会社に直接相談という形でしたが、特に金額を請求されることはありませんでした。毎月管理料を払っているんだから、それでお金取られたら疑問が残りますよね。

大和田:費用はみなさん請求されていないということでよかったです。費用が掛かることはないと思いますので、分からないことや困ることがあれば最初に相談してみてもいいかもしれません。

>>ポイント

マンション内の騒音トラブルの相談で費用は一切掛かりません。不動産を紹介した不動産屋さんが【仲介業者】であれば解決まで至りませんが、一度悩んでいることを「解決するため」ではなく、「知識を得るため」と割り切って相談してみて下さい。

ちょっと前に、相談があったトラブルに対して、内容証明と簡易書留の使い方や注意点3つ、こちらのページにまとめておきました。

1-4.メールや電話を使った効果的な伝え方は?

大和田:実際にどのような手段で連絡をされましたか?その時にこうすればよかったなどの失敗談などもお聞かせいただけると幸いです。

Bさん:私は電話で連絡して騒音のトラブルについて電話をしていて、マンションの掲示板に「警告」の張り紙をしてもらう予定だったのですが、「すぐ対応します」という言葉から1週間経っても張り紙がなく、騒音に耐えていました。もう一度催促の電話をしてやっと対応してくれたのですが、電話口だと言った、言ってないという問題にも発展しそうな気がしたので、文章でやり取りする方がいいかなと思いました。

Aさん:私も問い合わせは電話でしましたね。問題はなかったんですけど、もう一度電話した時に担当者誰だったかな?と、あたふたしたので電話で相談するときには、担当者の名前と日時をメモしておくと便利かなと思いました。

大和田:そうですね。Aさん、Bさんのご経験どちらもプライベートや仕事にでも役に立つ事例ですね。今は携帯のメモ機能も発達してきていますので、これ大事だなと思った電話などはメモをする習慣を身に付けておくと便利ですよ。

>>ポイント

メール、電話、来訪、FAXに加え、最近ではSNSのLINEを活用している会社もあります。効果的な伝え方として、「文章で残す」と考えて行動して下さい。大切なやり取りを文字で残すことによって、後々のトラブルに有効に活用できますので、メールやLINEは効果的だと言えます。

1-5.騒音トラブル時に、お部屋を紹介してくれた不動産会社に連絡するのはあり・なし?

大和田:今までのお話を伺って来ましたが、総じて紹介してくれた不動産会社に連絡するのはいかがでしょうか?アリかナシかをお答えください。

Aさん:アリです。

Bさん:した方がいいと思います。

Cさん:次、機会があったら連絡してみようと思います。

>>ポイント

まず、お部屋を紹介する「仲介業者」と物件を維持・管理する「管理会社」の違いを確認して下さい。う。よく間違えやすいポイントですが、仲介業者に連絡をしたとしてもトラブルで揉めている当事者の連絡先や名前が分からないため対応は一切できません。

しかし、仲介業者に相談することで、「こういう時にはこういう対応をしたらいい」という過去の経験からのアドバイスを客観的に受けられる可能性もあること、またお部屋の紹介をしてくれて顔馴染みということもあって、親身になって対策を教えてくれる場合がありますので、「相談のための連絡」はアリだと思います。

その他、家にいることが多く、騒音に悩まされたくない方は幹線道路や線路以外にも、建物の用途地域に気をつけてください。

世田谷区の方で実際にあった騒音に関する相談を参考に、準工業地域は工場や倉庫が近くにありつつ、マンションや戸建ても建つエリアで騒音問題が起こりやすいです。

また、準工業地域は倉庫や工場へ荷物を運ぶトラック等の大型車が行き来するため、お子様がいるご家庭には準工業地域にあるマンションはあまりお勧めできません。この辺りは仲介時の説明事項にも入っていないので、内見時に周辺環境などをご自身で確認する必要があります。

>>一人暮らし向けのお部屋を探している女性から質問された『隣人トラブルを効果的に避ける方法』についてはこちらのページにまとめておきました。実際にあった内容を基に、参考になるようにまとめているので、これから引っ越しを考えている方の役にやつと思います。

念のため、これまでの失敗談を基にした内見前に出来る騒音対策は構造や間取りに関しては担当に確認して下さい。その辺り、こちらのページにまとめておきました。最悪、入居後に出来る騒音対策も同様にまとめておきました。個人的には入居前にキチンと確認を行った方がリーズナブルだと思います。

2. マンションの管理会社への相談は?

2-1.管理会社がマンション内のトラブル問題に関して、出来る事、できない事

大和田:では次に、マンションの管理会社に電話されたことがある方はいらっしゃいますか?

Cさん:私は仲介してくださった不動産屋さんが管理会社だったので、すぐに連絡しました。やっぱり管理会社は「管理」というだけあって、トラブルに関してはなんでも解決してくれるなと感じました。私の場合は、夜中に大声で歌っている人が居て、最初は気にしていなかったんですが、さすがに毎日のように続いていたので、我慢できずに電話して相談しましたね。

大和田:夜中に大声で歌われるのは結構キツイですね・・・すぐに解決しましたか?

Cさん:はい。次の日から物音さえ聞こえなくなりましたので、すぐに対応してくれたのかなと思います。

大和田:無事解決されたようでよかったです。分譲マンションの場合は駐車場やエレベーターなどの共用部に関しては管理組合が対応しますので、入居前に確認するようにすると困ったことがあった時の連絡先を予め把握しておきましょう。

>>ポイント

マンション内のトラブルに関しては全て管理会社が対応することになります。分譲マンションを賃貸で借りる場合には管理組合が管理会社の役割として機能します。

騒音のトラブルをはじめ、マナー・モラルクレームや建物の修繕管理等幅広い業務を担当しているため、最終的に問題解決する時に必要な存在と言えます。

ちょっと前に、相談があったマンションの隣人からの仕返しや嫌がらせに対する対処法を3つこちらのページにまとめておきました。

2-2.管理会社に相談した時のメリット・デメリットは?

大和田:管理会社に相談した時にメリットやデメリットは何か感じることはありましたか?

Aさん:それで言うと、この騒音の問題以外にも何度かクレームを入れたことがあるので、管理会社側からはこの人はクレーマーだと思われているかもしれません。

Bさん:でも実際のところ、そういうことを思わせる側にも問題がありますよね。

大和田:確かに、電話応対する人が一緒だったら、少し言い辛かったりすることもあるかも。

Cさん:それを言うと、私も何度かお電話するうちに仲良くなって、最後の方は仲良くなれた気もします。逆に担当者を指名して話を聞いてくれるので、話しやすかったのでそれはメリットとして感じましたね。

>>ポイント

マンションを大きく2つに分類した時、「賃貸マンション」と「分譲マンション」に分かれます。前者は、マンション一棟丸ごと管理している管理会社があるのに対し、後者は各戸毎に所有者が異なり、共有部分(廊下やエレベーター等)を管理している管理組合が管轄になります。

どちらも相談した時のデメリットということはありませんが、管理会社のメリットとして「トラブル事例の把握」に役立ちます。この事例が蓄積されることにより、トラブル発生からの解決に向けた対応までのスピード力も変わってきます。また、相談する側のメリットとしては、当事者と直接対峙することなくトラブルを解決できるという点が挙げられます。

2-3.相談時に費用は発生するのか?

大和田:相談されてみて料金は発生しませんでしたか?

Cさん:もちろん、費用が請求されることもなく対応してもらいました。

大和田:ご存知の方も多いかもしれませんが、相談するだけで金額を請求されることはありませんので、気軽に相談してみましょう。

>>ポイント

こちらも同様に相談時の費用は一切掛かりません。気になること、困ったことがあれば気軽に相談してみましょう。

2-4.メールや電話を使った効果的な伝え方は?

大和田:Cさんは、仲良くなるほどに相談をされているということでしたので、電話をメインに活用されていらっしゃったんですか?

Cさん:そうですね。やっぱりメールだといつ対応してくれるか分からないし、自分の伝えたい温度感で伝わらないこともあるかなと思って。だから相談はいつも電話でしていましたね。

大和田:管理会社が営業時間外で連絡が取れない時にはどうされていたんですか?

Cさん:その時はやむを得ずメールしたこともありますが、基本的に電話が多かったです。

>>ポイント

騒音トラブルで早急な対応を求める場合は電話が好ましいでしょう。メールの場合は確認と返信が電話よりも遅くなるため、すぐに対応してほしい時には不向きです。管理会社によっては、営業時間外の場合に備えて「24時間のコールセンター」をサービスとして導入されていることもありますが、緊急を要する事項(水漏れ等)でない案件は後回しにされるケースも少なくありません。

長い間、騒音で悩まされているようであれば早急に解決できることではないこともあるため、メールでのやり取りを行って時間をかけて対応していくこともおすすめです。

2-5.騒音トラブル時に、建物の管理会社に連絡するのはあり・なし?

大和田:今までのお話を踏まえて、管理会社にあるのはアリですか?ナシですか?

Aさん:断然アリだと思います。紹介してくれた不動産会社に連絡しても、最終的に管理会社には自分で連絡する必要があるので、だったら最初から管理会社に相談しようと思いましたね。

Bさん:デメリットは特にないと思います。

大和田:料金がかかるわけでもないのであれば、対応ができる、できないに関わらず相談してみることはアリということですね。ありがとうございます。

>>ポイント

これは断然ありです。トラブルを相談しないことには、管理会社側から騒音発生しているかどうかは知ることができません。トラブルはすぐに解決できることが望ましいですが、まずは相談のような形で管理会社に騒音についての情報を伝えるようにして下さい。

大原則として、自分だけで解決しようとしないことです。下手に動いてしまうと余計状況を悪化させたり、その後の関係にも大きくヒビが入ったりするため、特に騒音のようなナイーブな問題に関しては、管理会社に相談するほうがベターだと言えます。

>>引っ越し後に分かった「隣人トラブル」の告知義務違反、不動産会社やオーナーに再度の引っ越しの損害賠償の請求は可否を弁護士に記事にしてもらいました。

3. マンションのオーナーへの相談は?

3-1.オーナーがマンション内のトラブル問題に関して、出来る事、できない事

大和田:オーナーが管理している物件の場合はどうでしょうか?

Aさん:実際に住んだことがないから分かりませんが、業者と同じように迅速に対応することはできないんじゃないでしょうか?

Cさん:そうですよね。スタッフが何人もいるわけでもないですからね。管理会社でも絶対に早いとは言えないけど、オーナー個人で管理している分、少し対応が遅れそうですね。

Bさん:できる、できないで言うと、対応できないことはなさそうですね。

>>ポイント

基本的に管理会社に管理を全部委託しているマンションが多いのですが、中にはオーナー様が個人的に管理をされているケースもあります。管理会社が間に存在する場合には、オーナーと直接お話をする機会もほとんどありません。オーナーが個人的に管理している場合、騒音の問題が発生したらまずはオーナーを通して解決することをおすすめします。

3-2.オーナーに相談した時のメリット・デメリットは?

Aさん:メリットは管理会社よりも親身に相談に乗ってくれそうな気がする。

Bさん:でも友人が住んでいたオーナーはなかなか電話に繋がらないし、出たとしても「分からない」と言って対応してくれないということもあって、次は絶対に管理会社が入ってるアパートに引っ越すんだ!って言っていましたね。そこはデメリットでしょうかね。

大和田:やはり個人でやっているか法人でやっているかということで、スピードの差が出てきそうですね。

>>ポイント

物件がオーナー管理の場合はトラブルに対して親身になって向き合ってくれる印象が強い反面、業務的な面ではプロの管理会社には劣ってしまう点があります。

3-3.相談時に費用は発生するのか?

Aさん:これはないと思います。

大和田:そうですね。これに関しても費用は発生しないという認識で問題ないと思われます。

>>ポイント

もちろん費用などは発生しない為、個人オーナーが管理されている場合においても同様に「騒音でこういうことに困っている」と相談をされてみてはいかがでしょうか?

3-4.メールや電話を使った効果的な伝え方は?

Bさん:さっきの友人の話なんですが、オーナーに設備が故障したからどう対応したらいいかの相談したけど連絡が繋がらず、仕方なく手紙を出したそうです。連絡は来て対応してもらえることになったようですが、なかなかすぐに動いてもらえず困ったということを言っていましたね。

大和田:それは大変だったでしょうね。管理会社も同様ですが、言った、言わないといったようなトラブルを防ぐためには書面で証拠を残すことが大切になりますが、その反面、対応が遅れるということもありますね。

Cさん:管理会社だと営業時間が分かるけど、オーナーだと分からないですもんね。もしメールアドレスを知っていたとしても、いつ連絡が返ってくるかも分からないのは不安ですよね。

>>ポイント

ほとんどの場合は電話で相談という形になるかと思いますが、騒音についての対策について具体的に講じると言っていたのにも関わらず、なかなか対応しれくれないという事態に陥る可能性も無いとは言えません。メール、もしくは何かしら具体的にこの日に何をした。ということをメモに取ることも法的に有効になりますので、自分を守るためにもこういった行動は少なからず必要になると思います。

3-5.騒音トラブル時に、オーナーに連絡するのはあり・なし?

大和田:オーナーに相談連絡するのはアリですか?ナシですか?

Aさん:連絡が遅かろうが、対応してもらうのは他でもないオーナーだと思うのでとりあえず相談することは大切だと思います。

Bさん:相談してのデメリットを感じないので、アリだと思います。

Cさん:そうですね。全然アリだと思います。

>>ポイント

当然ありだと思います。相談するときには「騒音の詳細」をしっかりと説明するようにして下さい。中途半端な伝え方をしてしまうと、対応を講じてもらう際に話がこじれ、更なるトラブルに発展する恐れもあります。情報や証拠がないと、何も対応してくれない時もあります。

>>実際にマンションのトラブルを経験した3名の方にインタビューし、具体的な解決策を議論したページはこちらです。

4. 弁護士への相談は?

4-1.弁護士がマンション内のトラブル問題に関して、出来る事、できない事

Aさん:私の兄弟が相談したことあるんですよね。

大和田:何か騒音トラブルで揉められたんですか?

Aさん:そうなんですよ。管理会社に相談して確かに対応はしてもらっているようですが、再三の注意・警告を無視して騒音を発生させていたことが原因で弁護士の方に相談していましたね。

大和田:確かに管理会社の言うことを聞かないのであれば、法的手段で対抗するしかないですよね。

Aさん:もちろん、管理のことに関しては弁護士の方には入居者の情報がないため、管理会社の方と一緒に相談をしたようです。

>>ポイント

トラブルが起きても、相談せずに済ませたいところですが、管理会社やオーナーに相談して対応をしてもらったにも関わらず、騒音問題を引き起こすようであれば、裁判で争う「訴訟」をする方向にシフトチェンジします。この時に弁護士のお力添えが必要になります。

ただ、費用や時間が掛かってしまうので、基本的にはお勧めしていません。費用や時間を考えると引っ越した方が圧倒的に安いケースが多分にあります。

4-2.弁護士に相談した時のメリット・デメリットは?

Bさん:メリットはどうしようもない相手を法的に騙らせることができるということですよね。

大和田:できれば弁護士を利用するに至るまでに解消したトラブルではありますが、最終手段として利用される方も多いようですね。

Cさん:デメリットとしては時間も費用を要するところですかね?

大和田:時間の影響は大きいと思います。拘束される時間も費用もかかったら被害者なのになんで私がしなきゃいけないの?と感じますよね。

>>ポイント

音の感じ方に関しては人によって様々ということもあって、人によっては気にならないレベルも別の人にとってみては非常に耳障りな音に感じることもあります。マンションやアパートなどの集合住宅ではこういった「音」に関するトラブルが後を絶ちません。現に騒音によって精神を病んでしまったり、眠れなかったりと抱える問題が多いため、相談に行かれる方も多いようです。

4-3.相談時に費用は発生するのか?

大和田:Aさんのご兄弟のトラブルの時、弁護士さんに支払う費用などはありましたか?

Aさん:書類の作成やその後の対応などで結局、20~30万円ぐらい費用が掛かったと聞いたような気がしますね。

Bさん:やっぱりそのくらいするものなんですね。

Aさん:そうですね。私も色々調べましたが、それでも安いような感じでしたよ。個人事務所と大手だと、倍ぐらい違うケースもありました。

大和田:中には無料相談窓口などもあるようですが、その辺りは利用されたかどうかAさんはお分かりになられますか?

Aさん:解決した後に無料相談窓口の存在を知ったようで、「もったいなかったな」と言っていましたね。ただ、実際相談していても無料になる条件があるようなので事前に確認は必要ですね。

>>ポイント
簡単な相談であれば、基本的には、相談時の費用が掛からない「法テラス」をおすすめします。但し、無料になるには諸条件有ります。他にも、初回相談無料の弁護士相談もありますので、積極的に利用してみるのも一つの手です。

相場は大体相談料として1時間10,000円や50,000円というところもありますが、調停や訴訟、交渉などを行っていただくという場合には300,000円以上の費用は発生してきますので、弁護士にお願いするなら、最終手段として取っておくことをお勧めします。

4-4.メールや電話を使った効果的な伝え方は?

Aさん:色々と状況を細かく聞かれます。電話口だとテンパってしまって答えられない時はあるので、電話をする場合には事前にメモをして話した方がよさそうでした。

大和田:じゃあ実際にご兄弟の方は電話で?

Aさん:対面と電話でしたね。

大和田:なるほど、ありがとうございます。

>>ポイント

メールや電話から相談ができるところもあれば、対面でしかお話ができないところもあるなどと、種々様々です。弁護士を介しての交渉ということになれば、詳細に状況を聞かれることが考えられるため、自分がうまく担当の弁護士に伝えることが出来る方法を選びましょう。

4-5.騒音トラブル時に、弁護士に連絡するのはあり・なし?

大和田:全体を通して弁護士に相談するのはアリですか?ナシですか?

Aさん:どうしようもない時には相談した方がいいと思います。

Bさん:そうですね。あまり気は進みませんがアリなんじゃないですかね。

Cさん:私も最終手段として有効だと思います。

>>ポイント

やはり相談だけで済まない場合は交渉や調停、訴訟などと進んでいくにつれ費用が発生してしまいますので、できるだけ連絡することなく済ませることが出来ることが一番です。しかしながら、管理会社やオーナーから再三の警告を受けているにも関わらず、改善される様子が見られない場合は利用する手もあります。

今回のマンションが分譲マンションであれば、なかなか容易なことではありませんが、賃貸マンションの場合、費用や時間的に弁護士にお願いし、訴訟をするくらいなら引っ越しをするということも1つの手段として有効だと思います。

5. 警察に相談は?

5-1.警察がマンション内のトラブル問題に関して、出来る事、できない事

Cさん:警察は基本的に隣人トラブルでは動いてくれませんでしたよ。

Aさん:そうですよね。基本的には管理会社とかオーナーに連絡してくださいねって言われますよね。

Bさん:前、気になってネットで調べた時には、事件性を感じるような緊急を要するときには動いてくれるみたいでしたよ。

大和田:みなさんありがとうございます。警察介入となると結構大きな問題になりますよね。これは危険だなと感じたらすぐに電話してみましょう。

>>ポイント

「民事不介入」が原則ですので、緊急性のない騒音問題に関しては当事者同士での解決を求められます。しかし、事件性に係るような騒音や健康被害に遭いような場合は例外ですので、110番通報して下さい。う。騒音トラブルに関して、警察は現場に訪問して状況を調査することができます。

5-2.警察に相談した時のメリット・デメリットは?

大和田:メリットとして何があると思いますか?

Aさん:やっぱり警察の方が騒音を発している部屋を訪問してくれるので、とりあえずすぐに静かになるんじゃないですかね?

Cさん:でもお前が通報したんだろ!って逆ギレされないかが心配ですね。バレるのが怖いです。

大和田:当事者同士で揉めている最中での通報だと分かる可能性もありますが、あくまで近隣住民からの通報という体で、個人情報は必ず守ってもらえますので大丈夫ですよ。

>>ポイント

大きなデメリットはありません。メリットとしては現地調査で訪問をされるため、騒音は落ち着くという即効性があります。ただ、基本的には民事不介入の原則から騒音を一時的には止めることはできますが、継続的に止める効果はないと思います。

5-3.相談時に費用は発生するのか?

大和田:相手は警察なので、費用はかかりませんよね?

Cさん:かからないと思います。

Bさん:請求されたら驚きますね。

大和田:そうですよね。ありがとうございます。

>>ポイント

警察への相談時の費用は一切掛かりません。騒音発生が故意的なものであったり、再三の注意からも改善が見られなかったりする場合には思い切って相談してみることをおすすめします。稀にその後もパトロールをしてくれるケースがあります。

5-4.メールや電話を使った効果的な伝え方は?

大和田:伝え方について何かございますか?

Bさん:電話で相談した方がいいと思います。もし、騒音問題だったら電話越しに聞かせることができるかもしれないし、メールだと後回しにされそうですしね。

Aさん:警察に電話するぐらいまで至っている時は多分、緊急事態の時だと思うのでメールよりも電話の方が効果的だと思います。

大和田:ありがとうございます。確認してみたところ、メールアドレスは載っていませんでしたので、電話での相談がメインになるかと思います。

>>ポイント

基本的に電話での受付対応となります。110番で電話するときには途中で電話を切らず、最後まで電話をするようにして下さい。途中で切れてしまうと、緊急だと判断されて、番号が発信された位置情報から訪問されて通報をしたことが、当事者に分かってしまう場合があります。

また、匿名での通報も可能ですが、誰が通報したのかなど個人情報に係る事項については伏せられますので、本名を出しても問題ありません。

5-5.騒音トラブル時に、警察に連絡するのはあり・なし?

大和田:こちらに関してはいかがでしょうか?アリですか?ナシですか?

Aさん:緊急だと思う時には電話しても良いと思います。

Cさん:電話代もかからないし、聞いてみるのは良いと思います。

大和田:相談窓口もあるようなので、緊急を要しない相談の場合は別回線のダイヤルを利用してみた方がいいかもしれませんね。

>>ポイント

そうはいってもなかなか通報はできないよなと思われる方は、「警察相談専用電話♯9110」を利用してみることをおすすめします。ここは警察と考えるより、相談センターのような雰囲気で非常に相談しやすいと好評です。

警察相談専用電話受付時間:平日8:30~17:15
(各都道府県警察本部で異なります)

ここでは前述しました弁護士の法テラスや次に紹介する消費者生活センターまでの取次を行ってくれるため、どこに電話しようか迷っていらっしゃる方は。とりあえずこちらにお電話されてみてください。

6. 消費者生活センター

参照:消費者生活センター

6-1.消費者生活センターがマンション内のトラブル問題に関して、出来る事、できない事

大和田:消費者生活センターに相談されたことがある方はいらっしゃいますか?

Cさん:過去に一度だけあります。

大和田:その時の反応はいかがでしたか?

Cさん:近隣住民のトラブルに関しては管轄外になってしまうので、管理会社に連絡をしてくださいと言われました。意味ないですね。

>>ポイント

ここでは騒音の種類が隣人から発せられるものではなく、周辺環境から発せられるものだとした場合は、「公害等調整委員会」に相談することになります。公害紛争に関しては対応してもらえます。

しかし、基本的には商品やサービス(防音対策リフォームの不備等)についての相談を受け付けている窓口になるため、隣人間でのトラブルに関しては関与しないようです。

6-2.消費者生活センターに相談した時のメリット・デメリットは?

Cさん:今回、私の事例では管轄外だと言われたため、特にメリットを感じたことはありません。

大和田:そうですよね。自分の相談内容が合致していれば相談だけしてみてもいいかもしれませんね。

>>ポイント

消費者基本法に則って消費者被害の救済や暮らしに役立つ情報提供する消費者生活センターですので、その名の通り消費者と事業者の情報量や交渉力等の格差を埋めるべくして生まれた団体のため、相談してデメリットに感じることはありません。

6-3.相談時に費用は発生するのか?

大和田:Cさん、費用などは発生しましたか?

Cさん:いや、全くかからないです。でも、アナウンスで通話料が掛かりますとは言われました。

>>ポイント

相談時の費用は一切掛かりません。相談は無料ですが、通話料金がかかります。消費生活相談員には守秘義務がありますので安心してご相談ください。

6-4.メールや電話を使った効果的な伝え方は?

大和田:Cさんはどうやって相談されましたか?

Cさん:メールも確か調べましたが、なかったので電話で問い合わせをしましたと思います。

Aさん:なるほど。消費者生活センターは思いつかなかったですね。

Cさん:結論、隣人間での騒音トラブルは範囲外だと言われました。主に、公害発生や健康被害に遭っているという問い合わせは受け付けてもらえるようです。

>>ポイント

電話での受付となりますので、消費者ホットラインの「188(イヤヤ)」に電話することでお住まいの地域の消費者生活センターに繋がります。電話する前に、何に困っているのか、どうしたらいいのか(解決策)を持ってお電話をしてみるとスムーズに相談できます。

6-5.騒音トラブル時に、消費者生活センターに連絡するのはあり・なし?

大和田:結果、解決はしなかったようですが、騒音トラブルで消費者生活センターに連絡するのはアリでしょうか?ナシでしょうか?

Cさん:今回、私が相談した内容に関しては範囲外だったので受け付けは難しいと言われましたが、公害や健康を害するような騒音が発生しているような場合であれば、対応してくれるようです。とても丁寧でお電話口も話しやすそうな女性の方だったので、この種の騒音に悩まされたときには相談しようと思いました。

大和田:なるほど。トラブルの種類は選ぶけど、条件が合えば連絡すること自体は悪くなさそうということですね。ありがとうございます。

>>ポイント

前述しましたが、基本的には商品やサービスに関してのトラブルサポート窓口になるため、隣人との騒音トラブルに関しては業務の範囲外になるかと思われます。しかし、周辺施設からの公害発生や健康被害などが発生しているような状況であれば、迷わず電話してみましょう。

7.マンション内の騒音トラブル時の賢い対応まとめ

これまで3人の方のお話を伺って来ましたが、マンションと「騒音」トラブルはなかなか切れないものですね。ある人には騒音に感じていない音でも、ある人には眠れないほどの騒音に感じることもあります。今までご紹介したお問合せ先について、それぞれの問い合わせする内容が若干異なるため、まずは自分が住んでいるマンションは誰が管理しているのかを確認してみて下さい。

実際にあった裁判事例を基にマンションのトラブル対策や相談先、注意点についてはこちらのページにまとめておきました。

マンションは共同生活の場だということ理解して、全員がモラルやマナーを持って生活をしていたとしても、中には、「騒音」だと感じる方もいらっしゃいます。お互いがお互いを理解しながら共同生活をして、気持ちのよいマンションライフを過ごしたいものです。

>>実際にマンションのトラブルを経験した3名の方にインタビューし、具体的な解決策を議論したページはこちらです。他にも、全く別ですが、マンションの駐車場トラブルは本当によくあります。ちょっと前にも無断駐車の件で対策の相談があったので司法書士さんと一緒にこれまでの駐車場トラブルに関する対策や注意点はこちらのページにまとめました。

今後もあなたの大切な人生と平穏が守られますよう、4,600件を超える引っ越しの失敗談を基に住まいの問題解決のトップランナーとして、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。その他、【建築士と考える】住んでもいい事故物件の見分け方、内覧時に使える方法を建築士さんにレクチャーしてもらいました。

今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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