B.豆知識(相場、法律)

部屋探しでオーナーと交渉をしてくれない仲介会社、相談先や対処方法は?

こんにちは、不動産で明るい毎日を目指す六本木の不動産屋、(株)リビングインで建物の設備やそれらの改修を担当している、防犯設備士兼宅地建物取引士の馬場です。

私たち、アリネットは住まいのトラブルを減らすため、2000年以降、引っ越しを経験された方、累計4,600人超の方にアンケートを行い、様々な部屋探しの体験談や失敗談を集計し、分析してきました。

時間がない、部屋探しの経験がない方ほど、他人の失敗から効率的に学び、自分に合った部屋を探して下さい。

去年辺りからコロナウイルスの影響で室内にいる時間が増え、賃貸や分譲の集合住宅を紹介してくれた不動産会社と引っ越し後を含め、トラブルに発展するケースが相次いで発生し、アリネットへの相談件数も一気に増え、年60件を越えました。

契約書と実体が大きく違った場合や入居者が何らかのトラブルに巻き込まれた際に、不動産会社が問題に対して真摯な対応を行わない事が主な原因となっている事もありました。設備不良が起こった際、不動産会社がすぐに対応しなかったり、入居前の重要事項説明を充分に行わなかったことで「言った、言わない」などの水掛け論に発展することも珍しくありません。

このようなトラブルに遭ってから、「どうしたら良いか?」の相談が多く、場合によっては泣き寝入りしている・どうしようも出来ず、諦めるケースもありました。なぜなら、法律で規定されているトラブル以外に対して、どこまで対応するのかは不動産各社によって異なるためです。

そのため、「あの不動産会社は対応してくれるのに、なぜこの不動産屋は対応してくれないの?」と不信感を抱くケースもあります。一方で、法律で義務付けられている内容にも関わらず、「面倒なことに関与したくない」と放置する不動産屋も珍しくありません。

このような不動産屋は入居者が不動産に関する法律や知識に疎いことを利用して、自社の都合の良いように事を運ぶため、契約・入金時を含め、本当に注意が必要です。騙されてしまった方の中には相談窓口を知らなかったり、不動産に関する知識を持っている知り合いがいないからと諦めてしまったケースがありました。

実際に、アリネットのお客様の中にも「不動産会社が対応してくれず、トラブルになった。ただ、対処方法が見つからずにどうにも解決できなかった」と悔しい思いをした方がいらっしゃいました。

そこで、この記事では宅地建物取引士の馬場と共に、不動産会社とトラブルになりやすい主な原因や当事者間で解決できない場合、どのような機関に相談したら良いのかなどを詳しく解説していきます。もし、今、何もしてくれない不動産会社とのトラブルに悩んでいる方は最後まで読み、解決の糸口を見つけて下さい。

1.不動産会社とのトラブルが相次いで報告されている

参考:不動産適正取引推進機構

前述した通り、不動産会社と入居者のトラブルは毎年数多くの事例が報告されています。まずは、下記のグラフをご覧ください。こちらは不動産適正取引推進機構が発表した『宅地建物取引業法施工状況調査(平成30年度)の結果について』の資料に記載されている『国土交通省及び都道府県において取り扱われている苦情や紛争相談の推移』をグラフにまとめたものです。

上記のグラフを見ると2009年以降、不動産会社に対する苦情や紛争の相談は年々減少傾向にあります。しかし、本来であれば不動産会社は入居者や入居希望者に寄り添った対応をすべきであり、このように毎年1,500件を超えるトラブルが発生するのは大問題です。

また、『国土交通省及び都道府県において取り扱われている苦情や紛争相談の推移』の内訳を見ると、「重要事項の説明」に関するトラブルが最も多く、中には「瑕疵(普通であれば備えているはずの品質や性能が保たれていないこと)」などもあり、不動産会社がすべき業務を正しく行わなかったことで、入居者と揉めている事が分かりました。

2.不動産会社とのよくあるトラブル

不動産会社とトラブルになりやすい主な要因は、以下の4点です。

  • 設備故障時に関するトラブル
  • 水道管やトイレの水漏れなどによる緊急性の高いトラブル
  • 隣人による迷惑行為のトラブル
  • 自転車やバイクを置く場所がないトラブル
  • 資料・契約書の内容と室内の状況が違う
  • 設備が壊れても何もしてくれない

それぞれ詳細に解説していきます。

2-1.設備故障に関するトラブル

事前に物件に備え付けられているエアコンや給湯器が故障したり、何らかの不具合が発生した際にトラブルに発展するケースがあります。例えば、エアコンが故障した場合に、修理費をどちらが負担するのかなどです。

賃貸住宅の場合、備え付けの設備は管理会社や大家さんが負担するのが一般的です。ただ、入居者の手入れ不足が原因で故障に至った場合、保険の利用を含め、費用を請求されてしまうこともあります。入居者としては到底受け入れられる要求ではありません。このため、どちらが負担を負うのかで揉めるケースも少なくないのです。

契約書でこのような機器が設備なのか、それとも残置物になっているかで責任・負担の区分が異なります。そのため、契約時によく確認し、分からない場合には担当者に質問し、理解してから、契約するようにして下さい。

2-2.水道管やトイレの水漏れなどによる緊急性の高いトラブル

水道管やトイレの逆流などの水漏れによる緊急性の高いトラブルが起こると部屋や家具などの修繕費用を誰が負担するのかで揉めるケースがあります。

一般的に、設備の老朽化が原因の場合、大家さんの過失となるため、家具や私物の損害分を含めて費用を負担してくれます。一方で、洗濯機からの水漏れなど、自身の過失により部屋が水浸しになった場合、入居者が費用を負担又は保険を適用し、改修しなければなりません。このため、明確な原因が分からない状況に陥ると、どちらも納得できずにトラブルへと発展してしまいます。

但し、入居時にキチンと保険に入っている場合、過失による水浸しは保険で対応できることが一般的です。損をしないためにその辺り、不動産会社に確認し、進めて下さい。

2-3.隣人による迷惑行為のトラブル

生活面で特にトラブルの原因になりやすいのが、隣人による騒音や異臭などによる迷惑行為です。私たち、アリネットへの相談でも隣人・騒音トラブルは非常に多いです。

管理会社に直接注意や改善するように対応を依頼したが、全く動いてくれなかったり、自分で対応するように求められることは珍しくありません。それどころか、不動産会社や管理会社から入居前にトラブルを起こす方が住んでいる事を告げられなかった方もいます。これは告知義務違反になります。

一般的に、隣人トラブルによる告知義務の定義は曖昧となっているため、不動産会社によって告知する内容は異なるためです。あまりにも酷い内容であれば告知義務が発生します。ただ、些細なトラブルの場合、伏せてしまう不動産会社は少なくなりません。このため、入居前に自身でしっかりと室内や環境を確認しておくことが重要です。

2-4.駐輪場やバイクを置く場所がないトラブル

内見時や契約時に駐輪スペースを確保できると言っていたのに、実際にそのようなスペースはなく、管理会社や大家さんに対応を依頼したが、何もしてくれない。

集合住宅の規模によっては、全入居者が必ず利用できるとは限りません。1世帯につき何台までという利用制限が設けられていない物件もあるため、駐輪スペースが足りなくなるケースがあります。

本来ならば管理会社や大家さんがシールなどを使って、利用者確認・管理しなければいけないのですが、その対応もしてくれず、入居者同士で揉めたり、不動産会社とトラブルになるケースも少なくありません。

一方で、バイクの駐車場を用意している物件は珍しく、用意されていても少数です。そのため、バイクの駐車を望む方は申し込み・契約時にあらかじめ確認しておくことが重要です。入居した後に駐車する場所がないと分かっても、取り返しがつきません。近くのバイク置き場を自分で見つけるしかありません。

3.不動産会社とトラブルになった際の相談先

これまで書いてきたように、動いてくれない・嘘をついた不動産会社とトラブルになった場合、以下の4つの機関に相談することであなたの力になってくれる可能性があります。

  • 国土交通省
  • 消費生活センター
  • 日本賃貸住宅管理業協会
  • 不動産適正取引推進機構

それぞれの機関に相談するメリットやデメリットを含めて詳しく解説していきます。

3-1.国土交通省

国土交通省では、都道府県庁ごとに不動産トラブルによる相談窓口を設けています。それぞれの庁ごとに専門の課を用意しているため、不動産やトラブルに関する豊富な知識や経験を保有している職員が助言を行ってくれます。

例えば、東京都の場合は、「東京都都市整備局住宅政策促進部・不動産業課」と呼ばれる課が相談窓口となっています。都道府県別に課の名称や連絡先が異なるため、国土交通省に相談する際は、必ずホームページを確認した上であなたの住まいが属する庁に問い合わせるようにして下さい。

3-1-1.国土交通省に相談するメリット

国土交通省に相談した場合、トラブルの内容をしっかりと精査したうえで適切な対応方法を助言してくれます。例えば、売買や賃貸を問わずに、適切な不動産取引が行われていたのか、十分な告知がされていたのかなどです。

また、国土交通省に相談をすることで不動産会社がすぐに行動を起こしてくれる可能性があります。というのも、不動産会社に過失が見つかった場合、行政がその不動産屋に対し、指示処分や免許停止、営業停止処分など何からの処分を下してくれる場合があるため、「もしかしたら、業務停止・免許取消等何かしらのペナルティーを受けるかもしれない」と相手にプレッシャーを与えることが出来ますからです。そのため、万が一、助言のみで終わったとしても、国土交通省に相談することで高い効果を期待できます。

3-1-2.国土交通省に相談するデメリット

国土交通省などの行政は原則民事不介入というルールが設けられているため、全てのトラブルに対応できる訳ではありません。その為、住まいのトラブルにおいて、アドバイスのみで終わるケースが大半です。

余程悪質な行為がない限り、免許取消処分や営業停止処分などのペナルティーは課すことが出来ないため、助言のみで終わるケースがほとんどです。

このため、損害賠償請求や何からの法的手段を講じるのであれば、弁護士さんを含め、お近くの法律の専門家に相談した方が早く解決することが出来ます。

3-2.消費生活センター

消費生活センターでは、消費者ホットライン「188」と呼ばれる苦情や相談の窓口を設けています。消費生活全般に関する紛争に対応しているため、不動産会社とのトラブルも適正な対応を行ってくれます。

ちなみに、消費生活センターに寄せられている不動産会社とのトラブルは「欠陥住宅」や「設備不良」、「金銭トラブル」などが多いです。他にも、「これは過失に該当するのか?」などの疑問にも詳しく答えてくれます。

3-2-1.消費生活センターに相談するメリット

消費生活センターに相談することで、不動産会社への交渉方法や具体的な解決策を助言してもらえます。同機関には、毎日数多くのトラブルが寄せられているため、効果的な解決策を教えてくれる可能性が高いです。

さらに、トラブルの内容によっては、消費生活センターの職員が直接不動産会社と交渉を行ってくれるケースがあります。仮に同機関の職員が交渉の斡旋を行ってくれる場合は、無料で解決へ導いてくれるため、お金の心配をせずに任せることが出来ます。

ただし、国土交通省と同様、対応できる範囲は限られています。仮に交渉窓口になってくれたとしても、場合によっては最後はあなた自身で対応する必要がある事を覚えておいて下さい。

3-2-2.消費生活センターに相談するデメリット

一般的なトラブルの場合、消費生活センターに相談しても助言しか行ってくれないため、結局はあなた自身で対応する必要があります。仮に交渉の窓口になって欲しいとお願いをしても、断られるケースが多いです。

また、消費生活センターは簡易迅速な解決を目的とした相談窓口となっているため、トラブルの内容によっては適切な解決策を提案されず、別の機関や弁護士に相談した方がいいと促される可能性があります。

このため、消費生活センターに相談する場合、明らかに不動産会社が違法行為を行っている際に利用するのがおすすめです。

3-3.日本賃貸住宅管理業協会

日本賃貸住宅管理業協会とは、賃貸住宅における健全な運営や管理業務の普及や賃貸住宅の整備などを行っている公益財団法人です。入居者や大家さん、不動産会社がより良い関係を築けるよう、賃貸住宅に関する相談窓口も設置しています。

相談は『日本賃貸住宅管理業協会のWebフォームやFAX、手紙で受け付けており、希望日に協会の相談員から電話が来る流れ』が一般的です。

3-3-1.日本賃貸住宅管理業協会に相談するメリット

前述した通り、日本賃貸住宅管理業協会は入居者や不動産会社、大家さんが今後も良い関係を築ける事を目的に相談窓口を設置しているため、双方が納得できるような解決策を助言してくれます。

不動産会社とトラブルになってしまうと気持ち的に住み続けられなくなり、引越しを余儀なくされるケースがあるため、このように関係を修復できる方法を教えてくれるのは非常に大きなメリットです。

3-3-2.日本賃貸住宅管理業協会に相談するデメリット

日本賃貸住宅管理業協会は仲裁機関ではないため、助言しか行ってくれません。このため、交渉の窓口をお願いすることが出来ず、結局はあなた自身で対応する事になります。

また、日本賃貸住宅管理業協会では不動産会社とのトラブルに同協会の名前を使用する事を禁止しているため、相談した事実を不動産屋に伝えることが出来ずプレッシャーを与える事ができません。このため、いくら関係構築を期待できる解決方法を教えてもらっても、現状が改善されるケースは極めて稀です・・・。

3-4.不動産適正取引推進機構

不動産適正取引推進機構とは、不動産取引に関するトラブルや紛争の防止、適切で安全な不動産取引を推進している一般財団法人です。入居者と不動産会社のトラブル解決や防止に向けて注力している団体であるため、豊富な知識や経験を活かした助言を行ってくれます。基本的に、不動産に関する全てのトラブルの相談を受け付けているため、早期解決を期待することが可能です。

3-4-1.不動産適正取引推進機構に相談するメリット

不動産適正取引推進機構は不動産会社では必須となっている宅地建物取引士の資格試験を行っている団体であるため、不動産に関する深い知識や情報を保有している機関です。そのため、経験や知識のみでなく豊富な情報量を活かして、あなたの状況に適したアドバイスを行ってくれます。

例年、不動産のありとあらゆる情報が不動産適正取引推進機構に寄せられるため、同機関しか把握していない事例も多いです。このため、助言された解決方法を適切に行えば、すぐに解決に導けるケースもあります。

3-4-2.不動産適正取引推進機構に相談するデメリット

他の機関と同様に、不動産適正取引推進機構ができるのは助言のみです。あくまでも相談に乗ることを前提に窓口が設けられているため、最終的にはあなた自身で対応する必要があります。

また、不動産トラブルは複雑な法律や知識が絡んでくるため、全く知識のない方が助言通りに行うのは本当に難しく、時間が掛かります。したがって、それ以上の対処方法を希望する方や助言通りに行うのが厳しい方はお近くの専門家に相談する方が無難だと言えます。

念のため、トラブルが大きくなる前であれば、弁護士を雇い、お金と時間のかかる訴訟より、先ずは調停という方法があります。相手先の住所等が分かれば、意外とスムーズに進むケースもあります。こちらのページに調停をする際の相談先や注意点をまとめました。

4.無料で相談できる地元の不動産会社がおすすめ

ここまで各機関に相談する事をおすすめしましたが、前述した通り全てのトラブルに対して最善な対処方法とは限りません。不動産トラブルは損害賠償請求や民事事件に該当するケースが多いため、行政では対応できないことも珍しくないためです。

そのため、結局のところは「地元の信頼できる不動産会社」に相談する方が早く解決できたりします。こういった不動産屋は長年地域密着型で営業しているケースが多く、その土地の物件や大家さん、不動産会社の特徴を詳細に把握しているためです。このため、より的確なアドバイスや対応を行ってくれる事を期待できます。

その他、マンション内の駐車場でのトラブルやその対策はこちらのページでまとめています。同じく、隣人トラブルについて、その対策はこちらのページにまとめています。

4-1.「地元の信頼できる不動産会社」の見つけ方

仮に、地元に信用できる不動産会社がいないのであれば、GoogleマイビジネスやSUUMOなどを見て「口コミのいい不動産会社」を探してみて下さい。

ただ、口コミが良いだけで決めてはいけません。ネット上に記載されている、免許番号の()内の数字を見て決めることも重要です。

例えば、(2)や(3)以上の数字が記載されている不動産会社は信頼できます。なぜなら、()内の数字が大きい会社は不動産屋年数が長いため、違法行為などを行わない可能性が高いためです。

というのも、不動産業者は違法行為を行う事で免許を剥奪されるケースがあり、再登録しても(1)からまた出直すことになります。その為、ネット上で相談する不動産会社を探すのであれば、()の数字が大きい不動産屋を選ぶようにして下さい。(1)と表記されている不動産屋は社歴が浅く、適当な対応をされる可能性があります。

と言うのも、2000年前半、そして、アベノミクスで流行ったのが、詐欺ギリギリ?で事業を行い、ダメになったら、潰して、他の会社を作る不動産会社が一時期沢山ありました。ダメなら、撤退・解散でも仕方ないと言うよりは、代表がコロコロ変わったり、この事業では長くやれないのをはじめから理解しつつ、行う等かなり悪質な会社も中にはあります。

4-2.地元の信用できる不動産会社に相談をするメリット

不動産会社の中には、登録している業者のみが利用できる「東京都宅建協会相談所」という機関に登録している不動産屋があります。東京都宅建協会相談所には、一般に公開されていない相談内容が登録されているため、あなたの状況にあった事例や解決方法を見つけ出す事が可能です。

ただ、必ずしもあなたの状況と一致する事例が見つかる訳ではありません。あくまでも似たケースの事例をベースに解決策を講じるため、不動産会社の力量が問われます。このため、相談する不動産会社は慎重に見極めることが重要です。

4-3.地元の信用できる不動産会社に相談をするデメリット

東京都宅建協会相談所に登録している不動産屋であっても、他社との不動産トラブルに関与したくない不動産屋もあるため、必ずしも全ての不動産屋が相談に乗ってくれる訳ではありません。

不動産会社によっては、他社との横の繋がりを持っており、常に不動産情報をお互いに交換しているためです。このため、他社のトラブルに関与する事で「情報をもらえなくなるかもしれない」と懸念して、相談に乗る事を断る不動産屋も存在します。

そのため、不動産会社に相談するのであれば、住まいのトラブルに強い不動産屋に相談してみて下さい。トラブルに強い不動産屋は他社との関係構築もしっかり行っているため、臆する事なくあなたの力になってくれるはずです。

5.各機関に相談する際の注意点

各機関に相談をする際は、以下の3点に注意してください。

  • 結果的に、弁護士に依頼するように助言される
  • 毎日何十件の相談が寄せられているため、電話をかけても繋がりにくい
  • 不動産会社の中には悪質な業者がいる

他にも、後から費用請求してくるケースもあります。トラブルの賢い解消に向け、重要な内容となるため、それぞれ詳しく解説していきます。

5-1.結果的に、弁護士に依頼するように助言される

行政に相談した場合、あなたの状況を踏まえて適切な助言を行ってくれます。しかし、結果的に弁護士に依頼するように促すケースは珍しくありません。

トラブルの内容によっては、助言だけでは有効な解決に導く事が難しいため、最終的な落としどころを踏まえ、弁護士を交えた方が早く解決できる可能性が高いためです。

このため、各機関に相談するのであれば、適切なアドバイスが欲しい時に利用するのが賢明だと言えます。

5-2.毎日何十件の相談が寄せられるため、繋がるまでに時間がかかる

どの行政機関も毎日何十件もの相談が寄せられるため、電話をかけても繋がりにくい上に、内容によっては別の機関に相談するように促されるケースが多いです。

実際に弊社のお客様の中でも、1時間待ってようやく繋がったと思ったら、まともなアドバイスを貰えずに他の機関を案内されたと、残念な対応をされた方がいました。そのため、信頼できる不動産会社に相談した方が早く解決に導ける可能性は高いと思います。

各窓口の担当者の気分や状況によって、対応が大きく異なります。その為、なるべく、ゆっくり・分からない部分やアドバイスをもらいたい所を明確にして、質問した方が良い回答がもらえます。

5-3.不動産会社の中には悪質な業者も

東京都宅建協会相談所に登録している不動産屋への相談をおすすめしましたが、中にはトラブルに悩んでいる事に付け込んで、自社に有利となるように事を運ぼうとする悪徳業者がいます。

例えば、適切な助言や解決方法を考えず、「すぐにでも契約を解除して、引越しを検討した方が良い」などと言って不安を煽り、その不動産屋が扱っている物件を紹介してくるケースです。

確かに、トラブルを聞いていると、解消することが難しく、結果的に引越しをした方が良いケースはあります。しかし、真剣に考えている様子もなく、その答えに導く不動産屋は自社の利益を優先している可能性が高いため、避けるほうが無難です。

6.不動産会社とトラブルになった際のまとめ

今回は、不動産会社とトラブルになった際の主な理由や相談先、注意点やおすすめの解決方法を交えて解説しました。以下、今回の記事のおさらいです。

  • 設備や緊急性の高いトラブルが発生した際に揉める事が多い
  • 不動産会社とトラブルになった際は、国土交通省や消費生活センターなど複数の相談窓口がある
  • 行政の窓口では助言しか行ってくれないケースが多いため、信用できる不動産会社に相談した方が早く解決できる可能性がある

不動産会社や管理会社とのトラブルは不動産屋が入居者の悩みや問題に即座に対応しない事で発展するケースがほとんどです。不動産屋は不動産に関する法律や知識が豊富なため、不動産会社や管理会社に良いように言いくるめられてしまい、泣き寝入りする方は少なくありません。

そのため、この記事ではトラブルに遭った際に相談できる行政の窓口を詳しく解説しました。どの機関も豊富な知識や経験を保有しているため、あなたの状況にあった適切な助言を行ってくれるはずです。しかし、大半の機関は助言しか行ってくれないため、あなた自身で対応する必要があります。私たちの経験上、きちんと知識を保有し、整理していない状況で助言通りに動くことは難しいと思います。

そのため、トラブルで悩んでいる場合、先ずは「地元の信用できる不動産会社」や不動産屋年数の長い「口コミの良い不動産会社」に相談してみて下さい。長年の実体験を元に、必ずあなたの力になってくれるはずです。仮に、どのような不動産屋に相談すれば良いのかわからない方は、私たち、アリネットの無料相談をご利用ください。

>>分譲マンションで管理会社がトラブルの対応をしてくれない時、無料で相談できる先とその注意点3つはこちらのページです。

これまで、数多くの不動産会社とのトラブルを解決してきた経験と知識があるため、あなたの有利になるような解決方法へ導きます。無料相談では、その場で把握できる状況を精査した上で、一旦の解決方法を提案しています。ぜひ気軽にご利用ください。

最後に、一点、出来れば、契約書や担当とのメールなど証拠になるものをご用意ください。口答で言った言わないだけではトラブルを効率的に解決することが出来ないため。

4,600件の失敗談を基に作った内見時のチェックリストはこちらのページです。人気のある他社の内見チェックリストも同様にまとめています。他にも、今回同様、最近、お客様に聞かれた「内見の申し込み後のキャンセルって、罰金ありますか?」についてはこちらのページにまとめました。

私たちは、2012年より地域に根付いた不動産屋として、住まいのトラブルに特化し、住宅ローンの返済だけでなく、騒音や隣人、契約トラブル等のトラブルを解決してきました。

現在、無料相談を実施しており、相談者の方には住まいの問題解決事例をまとめた冊子も無料で差し上げております。問題を早期に解決し、一秒でも早く、明るい毎日を取り戻して下さい。ともかく、ぜひ一人で悩まず、時間を無駄にしない様、早めにご相談ください。

これまで、8年間300件近い住まいのトラブルの相談を受けた中でもさまざまなケースがありました。

ここに記載出来ない内容で困っている方もいると思います。もし、あなたが現在トラブルに悩まされているのであれば、トラブルが大きくなる前にお近くの専門家に相談することをお勧めいたします。信頼できる先がすぐに見つからない場合、弊社の無料相談にご連絡ください。

これまで多くの住まいの問題を解決した経験や知識を活かし、あなたの力になれると思います。ぜひ気軽に無料相談までご連絡ください。

私たちは今後もあなたの大切な人生と平穏が守られますよう、4,600件を超える引っ越しの失敗談を基に住まいの問題解決のトップランナーとして、専門家と協力し、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。

念のため、【建築士と考える】住んでもいい事故物件の見分け方、内覧時に使える方法をレクチャーしてもらいました。最近流行っているカスタマイズ賃貸についても、こちらにまとめました。不動産トラブル専門の弁護士による、契約直後の事故物件発覚時の告知義務違反等の対応についてはこちらのページにまとめました。

>>賃貸マンションの騒音問題を避けたい方向け、内見前の構造や間取り確認と引っ越し後の対策まとめ

>>マンションの内見後に入居申込をしたが、罰金無しでキャンセルはできますか?

今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

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