こんばんわ、不動産で明るい毎日を目指す六本木の不動産屋、(株)リビングインで離婚に伴う財産分与や自宅の売却を担当している宅地建物取引士兼住宅ローンアドバイザーの大和田です。
2021年の冬、盛岡市に住み、サービス業をされている男性の方から離婚に関し、相談がありました。
コロナ以降、仕事を掛け持ちし、家族とのコミュニケーションがなかなか取れない。
結局、夏ごろに奥様から離婚したいと切り出され、一旦踏みとどまるよう話したものの、結局、年末離婚に向け、協議を始めるにあたり、住宅ローンが残っている自宅の処分について、相談されました。
このようにご自宅をご夫婦共有の財産としているケースも多いと思います。しかし、離婚になった場合、まずは共有の状態を解消する必要があります。
今回は、離婚時に共有名義の不動産を売却する方法のほか、連帯保証人やペアローン時の解消方法についても解説していきます。
日本全国、北海道釧路市から大分県日田市まで住宅ローンが残っている自宅の売却で悩んでいる方は私たち、アリネットを頼ってみて下さい。
これまで相談のあったケースを基に、スムーズな解決方法を提案・実行いたします。念のため、過去の取引実績はこちら
1.離婚時、共有名義の不動産を売却する方法とは?
まず、共有名義の不動産については、離婚時にどのように扱えば良いのでしょうか?
1-1.権利関係の確認
物件に夫婦双方の権利が残ったまま物件を持ち続けると、双方の同意なしには長期の賃貸借や抵当権設定、増改築、売却などをおこなうことができません。
元の配偶者と都度連絡をとって、話し合いをする必要があるわけです。
さらに、そのままの状態で元の配偶者が亡くなって相続を開始することになった場合、今度は相続人と様々な件でのやり取りをする必要が生じ、状況はさらに複雑となります。
ちなみに、共有名義とは、夫婦二人の名義でローン支払いや自宅の登記をおこなうことです。
共有名義だけでなく、片方がローンの連帯保証人となっている場合やペアローンについても、解消しない限り双方に返済義務が残り、トラブルのもととなります。
払う約束をしてても、それを何等か理由をつけ、反故にする方が結構います。
1-1-1.まず、共有名義の内容を確認
大抵、住宅ローンも不動産の登記も同じ割合で、双方の持分が設定されています。
他にも、その持分が夫5分の3、妻5分の2の場合、この持分の割合にローンの残債を掛けたものが、負担額の割合となります。
たとえば、残債が2,000万円の場合、夫1,200万円、妻800万円ということになります。
1-1-2.次に売却の場合、物件の査定額から手残りを計算します
つまり、おおよそいくらで売れるかという金額からローンの残債額を引いて、ローンが残るか、利益が出るかを見積もります。
住宅ローンが残る状態をオーバーローン、利益が出てローンを完済できる状態をアンダーローンといいます。
まず、オーバーローンとなった場合、ご自宅は財産分与の対象となりません。
そこで、どちらかの名義に一本化して片方が残債を払い、住み続けるという選択肢が可能です。
ただ、それにはまず、共有名義の解消が必要になってきます。
1-2.共有名義は解消できる?
この共有名義の解消が、なかなかハードルの高いです。
住宅ローン支払い中であれば、その名義人が支払い続けて完済するのが原則です。
名義人を変更するには、ローン借入先の金融機関の了承を得て一括返済する必要があり、ローンの借り換えをするか、一度調達した資金から一括で返さなければなりません。
さらに、先ほどのケースで言いますと、夫は妻に800万円を支払って持分を買い取る必要があり、残債額が多い場合は大変だと思います。現実的ではありません。
また、登記されている持分も、一方の単独名義に書き換える必要があります。
一方が住宅ローンを引き継ぎつつ贈与を受ける、負担付贈与や離婚協議書に明記して権利も債務も受け継ぐ、債務引受という方法もあります。
もちろん、この場合も金融機関の承認が必要で1人での返済資力が問われます。
妻がローンを受け継ぐ場合、養育費や慰謝料が充実しているかなども確認の対象となります。
この負担付贈与は、返済上のリスクが上がるということで、なかなか認めていない金融機関も多くあります。
その場合、過去にあったケースでは、両親や親族の信用力を使い、ローンの肩代わりをしてもらう事になります。返済条件等きちんと説明し、承諾を貰う必要があります。
1-3.売却をおこなう場合
一方で、売却する場合には、夫婦共有名義のまま進めていくことができます。
東京の都心以外、殆どの都市で経年と共に不動産の価値は下がっているので、特別な事情が無ければ、売却をする方が賢い選択だと思います。
広さや地域、そして、人生の再出発時にもパートナーからこのようないわくつきの家には住みたくないと言われるケースが多いようです。
その場合、アンダーローンで利益が出れば、持分の比率に関係なく2分の1づつ分けて、財産分与とします。
オーバーローンとなった場合は債務も分割するのが原則です。ただ、前述のように財産分与の対象としなくとも大丈夫です。
その場合でも、売却価格から諸経費を引いたものが充当できるので、残債は大幅に減らすことができます。
残債について完済や借り替えのめどがあれば、もっともシンプルな解決法として、売却をおすすめします。
弊社では、物件の売出情報を公開せず、10,000人近い、独自の投資家リストで買主の探索もおこなえます。その為、なるべく周囲に知られない形での売却をお望みの場合も、ご相談ください。
2.離婚時の不動産売却で連帯保証人がいる場合の注意点
続いてご夫婦の一方が支払い名義人、もう一方が連帯保証人のケースについて解説します。
2-1.配偶者が連帯保証人の場合の問題点
連帯保証人にとっての最大の問題は、債務について継続して責任を負い続けることです。
一方が住み続け、ローンも支払っている場合やその返済が遅れた場合、連帯保証人に対して、残債の一括返済を求められます。
ある日突然別れた相手の、自分とは無関係と思っていた家のローン支払いを要求されます。
この事態を避けるためには、連帯保証人を外れる必要があるのですが、これがまた非常に困難なのです。
2-1-1.保証人の差し替えをする
まず最初の手段としては、現在の連帯保証人より資力のある、別の連帯保証人に立ってもらい、差し替え=交代をするという方法です。
物件を持ち続ける側の方で、そのような方が見つかれば良いのです。
よくあるのは、ご両親やご兄弟などの親族の方に連帯保証人になってもらう事があります。
しかし、数千万円の残債がある場合、完済まで後ろ盾になってくれる、親族や大手企業、公務員勤務で安定した収入のある方を探すのは本当に難しいです。
2-1-2.住宅ローンの借り換えをする
その他の手段は、現在のローンを完済したうえで、持ち続ける方が単独でローンを借り換えることです。
夫婦二人の収入を前提に組まれたローンを借り換えるには、残債がそれなりに減っていることや、ローンを組んだ当初に比べて支払い能力が上がっていることが前提です。
そうでない場合は、返済のリスクが上がるとみなされて、借り換えの提案は金融機関の承認を得られません。
つまり、連帯保証人のケースでもやはり、売却がもっともシンプルでおすすめの方法となるのです。
ちなみに、借り換えを行う銀行はこれまでローンを組んでいた銀行とは異なる銀行にお願いする事になります。フラット35を使っている場合でも同じです。
>>毎月の返済が厳しい時、先ずは銀行に借り換え等を相談します。その正しい手順をこちらにまとめておきました。
3.離婚時のペアローン物件の売却方法
最後に、家の支払いに夫婦2人ともが別々にローンを組んでいるペアローンのケースをご説明します。
3-1.住宅ローンの一本化は可能か?
ペアローンは、双方が住宅ローン控除を受けられるなどのメリットがあるのですが、ひとたび離婚となった場合は、共有名義と連帯保証を合わせた複雑さに直面します。
ペアローンの場合、名義が共有のうえ、双方が相手の連帯保証を担っているため、どちらかのために物件を残す場合、もっとも大変です。
つまり、そのままでは合意なしに何もできないうえ、一方のローンが支払いが不能になった時には双方に一括返済の請求がされます。
そして、現在のローンを一度完済する形をとるのは、他のケースと同じです。
3-2.自宅を売却する方法
不動産会社を通じて金融機関に相談をし、ベストの方法を模索するのが一番の対処方法です。
その前提として、売却の際の方針について、早い段階から元配偶者と冷静に話し合うことが大事です。
以前、話し合うためのひな型や覚書を私たちが作り、相談者様にそれを使って、奥様に話、自宅の売却を進めたことがあります。
もし、一切話し合いをできないで時間だけが経過した場合、支払いが間に合わなくなると最後は物件が競売にかかり、持ち主の意思とは無関係に安く売られてしまいます。
その場合、元ご夫婦2人に対する金融ネットワークの信用情報は非常に低い評価(いわゆる、ブラックリスト)となり、双方が新居のための借り入れも起こせなくなってしまいます。
購入して間もない時期の離婚でローン残債が多く、収入もあまり変わらない場合は交渉が必要です。しかし、反面物件の価値はあまり下がっていないので、まずは一度ご相談ください。
3-3.買取りを依頼する
金融機関や不動産会社と合意が可能なら、買取を依頼するのが非常にシンプルな解決手段となります。
売却活動で買主を探すことや、残置物の撤去、契約不適合責任、仲介手数料などすべて不要になります。
周囲に知られずに販売しやすく、売却に至るまでの期間も、最短で済ますことができます。
私たち、アリネットは売主様のために動くことが多いため、現在、手残りが減る買取は行っていません。
ただ、中にはバレたくない、早く売り、現金を手に入れたい方もいる為、買取業者を競わせるという意味で、3~5社に内見してもらい、買取希望価格を出してもらい、最も良い条件の先に売却する事はやっています。
実際、茨城県日立市や群馬県前橋市、埼玉県和光市でこのやり方でご自宅の売却を行っています。
買取を使った、早く高くを目指した売却に関して、ご興味のある方はLINE公式やメールでご連絡下さい。
状況を踏まえ、具体的なスケジュールや費用をご説明いたします。
4.離婚時に共有名義の自宅の売却をどうするかまとめ
今回は、実際に相談があった、離婚時の共有名義物件の売却の方法のほか、連帯保証やペアローンについて解説しました。
離婚時の不動産売却は、専門的なサポートのもとで下す状況判断の有無で、所要時間や金額などの結果が大きく変わってきます。
私たち、アリネットでは離婚を切り出された男性の為、いかに手残りを増やすかに着目し、40社以上にヒアリングを行うご自宅の無料査定を行っています。
これにより、ご自宅の査定結果と住宅ローンを比較し、どのように動くべきか判断することが出来ます。
もちろん、これまでの経験や相談を踏まえ、覚書や対策を提案する事も出来ます。
離婚のせいでご自宅の売却をご検討中の方、人生の再出発を効率よく行う為、お気軽にご連絡下さい。
念のため、私たちの口コミはこちらのページにまとめています。ご確認下さい。
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