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自宅の任意売却はダマされる!?失敗例とその注意点3選


こんにちは、不動産で明るい毎日を目指す六本木の不動産屋、(株)リビングインで住まいのトラブル相談・提案を担当している宅地建物取引士兼任意売却取扱主任者の相樂です。

私たち、アリネットでは2015年以降、住宅ローンの返済が辛くなった40代や50代の方を中心に、全国で80件近い債務整理やご自宅の任意売却を行ってきました。

その経験の中で、住宅ローンの滞納額や督促状を見て、どうしたら良いか、焦っている方は更なるトラブルや詐欺に遭う人が多いので気をつけてください。

住宅ローンの返済に困る方との面談

競売同様、ローン残を多く残すことで、被害を大きくして、生活をやり直すことも出来なくなってしまう方が多いのが現実です。

まさに、弱り目に祟り目、泣きっ面に蜂です。

そこで、2015年以降、実際に住宅ローン相談であった失敗事例と注意点をまとめました。

1.住宅ローンの返済が苦しく、自宅を売却している話が学校で噂になってしまい、売却を取りやめた話

任意売却の事が学校にバレる

住宅ローンの返済が苦しいこと、自宅を売却していることをウッカリ人に話してしまった・・・。

それが原因で、子供の学校で噂になっていたたまれなくなり、売却をとりやめたとご相談に来られました。

人にウッカリ話してしまうのは、当人が気をつけないといけないにしても、注意すべきは不動産会社です。

自宅を売却するには、不動産会社に相談することが必要ですが、近所の不動産会社に簡単に話すのは良くありません。

当然、不動産会社には守秘義務があります。

しかし、売却しようと売主の立場をあまり考えず、悲惨な情報を多方面に広げたりなど意識の低い不動産会社が残念ながらあります。

また、ご近所同士の馴れ合いで、情報を漏らすなどモラルの低い不動産会社も少なからずあります。

そのため、売却検討の際は口コミを調べたり、キチンと秘密を守ってくれる先や購入希望者の名簿を使い、買主を見つけてくれる不動産会社を選ぶのが知られず、売ることが出来、最も良いと思います。

今は、インターネットのポータルサイトやGoogleマップなどから口コミも調べられるので、気になるところは一度調べてみて欲しいとアドバイスしています。

念のため、6,700件の住まいに関する後悔のアンケ-トや400件を超えるトラブル相談を参考に、住宅ローンの返済トラブルに遭わないためのチェックリストを作成しました。

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2.どうして良いか分からず、放っておいたら、競売の入札日前2カ月を切り、金融機関が任意売却を認めてくれず、競売になり、家族で退去し、自己破産まですることになった話

ローン返済に向けた流れ

金融機関から督促状が届いたにもかかわらず、「どうしたらいいかわからない」とちょっとパニック気味で放置してしまったがために、取り返しのつかないことになるケースは少なくありません。

結論から言うと、金融機関からの連絡に対応せず、放っておいて、競売の入札日前2ヶ月を切った段階で競売を逃れることはほぼできません。

と言うのも、ご存じの通り、銀行とは非常に形式を重視し、融通が効かない所です。

そのため、銀行内で稟議が進んでしまっていると、それを覆し、任意売却を行うのは購入希望者が具体的にいたとしても難しいです。

もし、家族との生活を絶対に守りたいなら、競売の申し立てがあったら、すぐまたは、滞納が進んでしまう前に相談した方が良いと思います。

なぜなら、金利は日々増え、負担が増えるからです。金利だけでなく、金利14%の遅延損害金も日々増えていきます。

そして、競売までに時間があるのであれば、自宅を売るだけでなく、金融機関と返済条件の交渉なども対策として、ある事を覚えておいてください。

自宅を手放さずとも、対応できる可能性があります。

また、残念ですが、面談では地方都市や郊外に関しては、高齢化や人口減により、一部の地域を除いて、全般的に不動産の価格が今も下がっていることも伝えてください、とアドバイスすることが多いです。

そのため、もし、少しでも不安な方や収入の回復が見込めない人は早めにお近くの不動産会社を含め、相談に動いた方が良いと思います。

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3.CMをやっている大手不動産会社に相談するも、任意売却は一切やっていないと突っぱねられた話

大手不動産会社

任意売却をしたいと、テレビCMをやっているような大手不動産会社に相談しても、対応しているのは難しいと考えてください。

なぜなら、コンプライアンスや銀行とのしがらみやリレーションの関係で、大手不動産会社は所有者のために任意売却を行なわないからです。

特に、地方都市ではコミュニティが小さいため、少しでも銀行との関係が悪くなると、大手不動産でも仕事に影響が出るため、より対応してくれなくなります。

大手不動産会社は効率良く、売上をあげるため、1億円以上などの取引や相続対策など、お金持ちのお客様との大きな仕事を優先しがちです。

同様の理由で、銀行に対して強い条件交渉が出来ないため、所有者が依頼するよりも銀行からの依頼で任意売却を行っていることが多いです。

これらのことに関して更に、2016年から2020年までの5年間の大手不動産流通会社の手数料や取引金額を見てみると、以下のような傾向が見えます。

3-1.売買価格2,000万円以下は相手にしていません

仲介手数料率

*各社の公表資料を基に作成

大手不動産会社の平均売買価格は4,000~9,000万円台で、金額の低い2,000万円以下の不動産の売買は殆ど行っていない、またはあまり積極的ではないかもしれません。

こうしたデータからも、私たちのような一般住宅の任意売却には積極的でないことがわかります。ちなみに、私たちの過去10年間、150件以上の売買仲介の平均値は1,350万円で単純に比較すると大きな違いがあります。

3-2.平均仲介手数料率が5%程度と、買い主と売り主双方からもらっているケースが多い

平均売買価格

*各社の公表資料を基に作成

上図の通り、大手不動産流通会社の高い手数料は正規手数料と呼ばれる3%を超えており、売り手と買い手双方から手数料をもらっている事が多いようです。

なぜなら、売上を効率良く上げるため、買い手である不動産業者向けに売り手不利の売買価格引き下げによるものが多いため、あなたの自宅を高く売ることは出来ません。

結果的に、大手不動産を使うのは、お金持ちか自宅の購入を検討している時の方が良いと言えます。

3-3.両手仲介率60%以上と圧倒的に高い

両手仲介の割合

*各社の公表資料を基に作成

記述の通り、住友不動産販売の5件に3件、4件を筆頭に三井のリハウスで3件に2件、東急リバブルで2件に1件、私鉄系不動産会社も含め、大手不動産会社は両手仲介が圧倒的に多い事が分かります。

ちなみに、両手仲介とは、売り手と買い手双方から仲介手数料を得ることを言います。

特に、住友不動産販売や三井のリハウスは、3件に2件以上が両手仲介と異常だと思います。これを実現しているのは、潜在的な購入検討者の多さだけでなく、自宅の売却価格、査定価格、そして、大手による積極的な説得が原因だと思います。

具体的には、あなたの自宅の販売開始価格を低く抑え、リフォーム後の再販などを行う業者の買い取りをメインにしているからです。

つまり、売り主から見ると、仲介手数料分だけでなく、業者の利益相当分、売買価格が低くなっています。

3-4.両手仲介は違法なのか?

こんなに多くのコンプライアンスが厳しい大手不動産会社が行っている取引の為、もちろん、両手仲介自体が違法なものではありません。

キチンと状況や理由を把握したうえで、ご満足頂ける価格で売買出来ているなら良いと思います。

4.任意売却の詐欺話

任意売却にまつわる詐欺話をまとめました。

4-1.「申請費用」、「コンサルティング費用」等の名目で意味不明な手数料を取られた

任意売却は、不動産取引の一つです。一般的に、不動産取引での報酬は仲介手数料しか認められていません。それ以外の費用を請求するのは、宅地建物取引業法違反となります。

売却に関わる作業費用や広告費用等は、仲介手数料の範囲内で不動産会社の営業努力として行われるべきものと考えられているからです。

「任意売却は特殊な取引だから」などと言って、「申請費用」、「コンサルティング費用」、「事務手数料」等を請求されても応じないでください。

そのような不動産会社とは即刻取引をやめ、都道府県知事や国土交通大臣等、管轄の免許権者に通報した方が良いと思います。

4-1-1.意味不明な手数料を請求すると?

違反が認められると当該不動産会社は、免許取り消しや罰金など厳しい処分を受けることになります。

なお、任意売却の取引で法的に認められている仲介手数料の上限は、【売却価格×3%+6万円(消費税別)】です。

ただし、売主の希望や法的な対応により、土地の測量や整地を行なった場合は、この限りではありません。

さらに、任意売却では、債権者(金融機関)の資金回収のために行うものでもあるため、売却後の仲介手数料の支払いも債権者が行うことになります。

ですのでそもそも、任意売却で債務者(住宅ローン利用者)が仲介手数料などの手数料を支払うことがありません。

手数料の支払いを求められても安易に支払うことのないように、十分に気をつけて欲しいと思います。

4-1-2.アリネットのローン整理に伴う費用や手数料は?

私たちの場合、住宅ローントラブルによる、自宅の売却に関わる場合、税金や仲介手数料、登記費用などの本来ご負担いただく費用は、売買代金から控除されるため、一切掛かりません。場合によって、生活再建や引っ越し費用を仲介手数料からお渡ししています。

その他、アリネットでは生活を立て直す債務整理のコンセプトの下、他の不動産会社が面倒で行わない、引っ越しや生活保護などのアフターフォローを行っています。

この辺り、個別性が強いため、LINE相談で状況を教えてください。ご希望や相談内容を踏まえ、引っ越し費用だけでなく、どのように元の日常を取り戻すか、ご提案させて頂きます。

>>事例の詳細はこちらのページにまとめています。

なお、LINE公式からご連絡いただいた方には、無料で債務整理や任意売却に成功した15事例をまとめた冊子をプレゼントしています。

4-2.売却前に手数料を取られ、その後連絡が取れなくなった

まず、「4-1.「申請費用」「コンサルティング費用」等の名目で意味不明な手数料を取られた」で解説したように、売却前に手数料を取ること、特別なケースを除いて仲介手数料以外を取ること自体が宅地建物取引業法違反です。

その上、売却前に手数料を取って、その後連絡が取れなくなってしまうという詐欺に巻き込まれることがあります。

こうした詐欺に遭わないようにするためには、キチンと都道府県知事や国土交通大臣等から免許を受けた不動産会社かどうか調べることやその口コミを確認することです。

そして、売却前に手数料を要求された場合は、絶対に支払ったり、契約を結んだりしないようにしてください。

4-3.「引っ越し費用を保証する」と言っていたのに支払われない

任意売却を扱う不動産会社の中には「引っ越し費用を保証する」などと言って、契約を迫ることがあります。

確かに任意売却では、売却費用の中から引っ越し費用を捻出することは可能です。

しかし、それは債権者(金融機関)との交渉で決まるものであり、100%保証されるものではありません。

ですので、売却前に「引っ越し費用を保証」と言うのは絶対におかしいのです。

なお、引っ越し費用の上限は30万円なので、それ以上の金額を提示してくる場合も詐欺の可能性があります。

引っ越し費用が捻出されるかは、金融機関の考え方、自宅の売却額、そして任意売却を仲介する不動産会社担当者の交渉力によるので、その辺りも加味して不動産会社選びをして欲しいと思います。

4-4.「媒介契約しただけでお金をもらえる」と言って契約を迫られた

不動産会社の中には媒介契約(任意売却の仲介をする)を結びたいがために、「媒介契約しただけでお金がもらえますよ」などと言って契約を迫るケースがあります。

この時点で、かなり危ない匂いがします。まず、不動産売買では売買契約が成立するまで、双方にお金は発生しません。

つまり、債務者がお金を受け取れることもなければ、不動産売買にお金を支払う必要もないのです。

ですので、冒頭のような甘いセリフを言ってくる不動産会社には本当に注意してください。

焦っていたり、適当に対応すると、後々面倒なトラブルに巻き込まれる可能性が高まります。

4-5.仲介の不動産会社と買い手がグルだった

任意売却では周囲に知られたくないあまり、仲介の不動産会社と買い手がグルになり、市場価格よりも不当に安く売却されてしまうことがあります。

ただ、安く売却と言っても、どの程度安いのかといったことや詐欺を証明するのは非常に難しいのが実体です。

また、任意売却をする側は基本的に競売まで時間がなく焦っていることもあり、不動産会社の言いなりになってしまうことがあります。

この手の詐欺は見分けや防ぐのが難しいですが、個人的に、相談前にインターネットで口コミ等をよく確認するしかないと思います。

4-6.債権者へローン返済したと嘘をつかれた

売却後、債権者への返済を代わりに行ったと嘘をつかれ、結局は返済されていなかったというケースがあります。

これは家を失った上に、住宅ローンが返済されていないという非常に恐ろしい事態です。

一般的に、任意売却では、「売買契約」、「引き渡し」、「抵当権の抹消」の3つを同日に行う必要があります。

それぞれの関係者と司法書士立会いのもと行われるため、基本的に家を売却したのにローンが返済されていなかった(抵当権が抹消されていなかった)ということは起こりえません。

しかし、不動産会社が「代理で立ち会いますよ」などと言って嘘をついて権利証などを預かった場合は起こりえます。

任意売却における不動産会社はあくまで仲介であり、代理人ではありません。

代理で手続きするといった申し出があっても、絶対に乗らないようにしてください。

もし、代理で立ち会いをお願いする場合には委任状を準備してもらうなど、一般的な商取引と同じように進めると失敗が減ると思います。

4-7.法外な測量費や登記費用を請求された

任意売却では通常、売却後の仲介手数料以外は発生しないことを「4-1.「申請費用」「コンサルティング費用」等の名目で意味不明な手数料を取られた」で解説しました。

しかし、不動産売却のために測量や登記が必要なケースもあり、その場合は実費としての支払いが必要です。

しかし、土地家屋調査士とグルになって法外な測量費を請求したり、測量費や登記費用を支払った後にキチンと売却活動をせずに連絡が取れなくなるといったことがあります。

時間の迫った任意売却では普段以上につい焦ってしまいがちです。

しかし、本当に依頼しても良い先なのか、事前に口コミなどの情報は確認して欲しいと思います。

4-8.不動産登記を変更され、騙し取られてしまった

任意売却と言う、鉄火場の中で不動産登記を勝手に変更され、騙し取られてしまうという最悪なことが本当に起こっています。

これは不動産売買契約の成立、売却代金の入金を確認する前に、権利証等を渡してしまうことが主な原因です。

「代理でやっておく」などと言って、権利証を渡すように求められても渡さないようにしてください。

お金のやり取りは金融機関で担当者立会いのもと行う、入金を確認してから権利証等を渡す、などし、ブラックボックスになりやすい閉鎖的な場所で行わないようにすることが重要です。

この辺り、目的やスケジュールをキチンと把握してから、渡すようにするだけでもミスが簡単に防げます。

なお、わたしたち、アリネットのLINE公式からご連絡いただいた方には、無料で債務整理や任意売却に成功した15事例をまとめた冊子をプレゼントしています。

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5.失敗しがちな自宅の任意売却を住みながら成功させるためには?

周りにバレたくないと、秘密裏に行われることが多い任意売却は詐欺を含め、トラブルが本当に多いです。ただ、その対策はシンプルです。

不動産会社に問い合わせをする前に、以下の数字を確認してみて下さい。

5-1.相談する不動産会社の口コミをGoogleで調べる

地元限定でやっている不動産会社なのに、口コミが一桁や星の数が3などの会社は危険だと思います。

そもそも、任意売却の取引自体を全くやっていない可能性もあるので、そのような不動産会社には依頼しない方が安全だと思います。

例えば、相談時に「住宅ローンが残っていると売れない」と言われたら、任意売却に関する専門的な知識がないかもしれません。

5-2.​​担当者の専門性や実績をホームページで確認する

これまで任意売却を何件ぐらいやっている会社で、どのような経歴や実績のある担当者なのかを確認してください。

任意売却は一般的な不動産取引とは異なる手続き、交渉力などが必要です。

いくら不動産取引実績が多くても、任意売却は全くあてにならないという不動産会社も少なくありません。

相談前に、必ず、任意売却の実績を電話やメールで確認するようにしてください。

5-3.会社の業歴や免許を確認する

会社の業歴や免許を確認してください。

不動産会社であれば、少なくとも業歴が6年以上、免許番号が(2)以上の会社の方が安全だと思います。

と言うのも、免許番号が(1)の会社は業歴が短く(5年未満)、問題が起きたらいつでも閉業して、次の会社を作れるので、悪いこともやり易いため、あまり信用できないと思ってください。

もちろん、真面目にやっている先もあります。そのため、ポリシーやプライドを持って事業をしているのか、キチンと確認する必要があります。

これぐらいは、ご自宅からスマホでも出来るのでトラブルで損を大きくする前に確認した方が良いと思います。

免許番号は、以下の国土交通省の宅地建物取引業者の検索システムから確認することができます。

不動産会社名やエリア名などを入れてみて、キチンと名前があるか、免許番号が(2)以上になっているか確認してください。

6.任意売却についてよくある質問とその回答

ローンの返済で悩む男性

任意売却について、よくある質問とその回答をまとめました。

6-1.任意売却について一般社団法人に相談したら、普通の不動産会社の方が来ました。詐欺ですか?

結論から言うと、詐欺でない可能性が高いと思います。

ただし、本当にその不動産会社に任意売却を依頼して良いか、実績があるのかはよく検討する必要があります。

と言うのも、任意売却自体をやった事がないのに「一般社団法人」として、看板を掲げ、公的な機関と勘違いする人がいるため、それを狙って集客しようと考える事業者がいるからです。

一般社団法人に来た相談者について、実際の取引は関連の不動産会社が行うという仕組みになっています。

このような背景があるため、もちろん真面目に集客目的として一般社団法人を活用という不動産会社もありますが、詐欺や脱税などの温床になっていることも否定はできません。

そのため、例えば、一般社団法人のホームページに「契約は不動産会社が行う」といった旨の記載があるか、ある場合どのような条件でどんな不動産会社が行うのかなどを確認すると良いと思います。

そもそも、担当者に「これまでどのような任意売却があったのか?」、「どのように対応できたのか?」をよく聞いてみて下さい。これで、大体分かります。

6-2.任意売却はどのくらいの期間で成功しますか? 売却額はどのくらいになりますか?

任意売却は債権者(金融機関)の意向が強く反映され、関係者も多くなり、競売との関わりもあるため、一律の基準がありません。

ただし、任意売却に強い不動産会社であれば、以下のような目安を期待できます。

・任意売却までにかかる期間:6ヶ月程度以内

・任意売却額:市場流通価格の90%程度

競売は市場流通価格の70%程度になると言われていますが、殆ど、一般売却に近い、任意売却であれば、流通価格で売れる可能性が高いです。もちろん、条件次第では、必ずしも高く売れるとは限りません。

交渉力や営業力のある不動産会社でない場合、任意売却によりかえって安く売らざるを得なかったり、時間がなくなってしまうこともあるので、不動産会社選びはよく考えて欲しいと思います。

6-3.任意売却後キャッシュバックがあると言われました。怪しいですか?

任意売却後、債務者(住宅ローン利用者)が受け取れるお金は基本的にありません。

住宅ローンの返済が厳しいことに起因する任意売却は、債権者(金融機関)のために行われるからです。

ただし、交渉次第で引っ越し費用が最大30万円受け取れる可能性があります。

したがって、この質問のように仲介不動産会社から「キャッシュバックします」と言ってくるような場合、後々面倒なトラブルやリスクに遭う可能性を完全に否定できないと思います。

そのため、私たちは安易に乗らないようにアドバイスしています。

6-4.任意売却取扱主任者の資格を持っている担当者なら安心ですか?

「任意売却取扱主任者」はいわゆる民間資格です。

住宅ローン返済に困っている人や滞納のリスクがある方々の支援等を目的に設立された「一般社団法人 全国住宅ローン救済・任意売却支援協会(全任協・ぜんにんきょう)」が行なっています。

国家資格ではないので、法的な強制力や国の後ろ盾があるわけではありません。

ただ、任意売却については資格を持たない担当者よりは知識があると思って良いと思います。

一方で、任意売却は交渉力、実績がモノを言います。資格だけで判断せず、担当者の知識量や交渉力、人柄など総合的に見て判断することをお勧めしています。

7.任意売却のトラブル事例とその対策まとめ

ローンの返済が出来ず、うなだれる男性

最後にまとめとして、任意売却を依頼する場合にはまず「任意売却の専門家であること」、「任意売却の実績がキチンと書かれてあること」を確認してください。

さらに、インターネット検索を使うなどして、以下のその会社に口コミがあるか確認してください。

・自社で実務をキチンと行なっていて、任意売却の実績を掲載している。

・口が堅い、守秘義務契約を結んでくれる。

・近所にバレないように対応してくれる。

・住み続けたり、将来買い戻しを希望するなら、特に顧客リストがしっかりしている。

・電話やLINEなどを使い、密にコミュニケーションを取ってくれる。

加えて、任意売却を希望するなら滞納状況が悪化する前に相談することが重要です。

また、大手不動産会社はコンプライアンスを重視し、債務者・所有者・困っている人向けに任意売却を行っていません。こうした事実をしっかりと伝えてくれる、不動産会社、担当者を選んで欲しいと思います。

2015年以降、私たちは大分県や鹿児島県から北海道まで、80件近い債務整理や任意売却を行ってきました。一般的に、任意売却の問題点や改善方法は個別性が強いため、もし、可能でしたら、LINE公式より、無料の個別相談をお申し込みください。

問題や希望をふまえ、具体的な対策を中心にお伝えいたします。

>>事例の詳細はこちらのページにまとめています。

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8.住宅ローン問題の解消に向けたチェックリスト

住宅ローンの返済困難時のチェックリスト

念のため、あなたの状況や希望により、これからできる対策が異なります。個別相談の前に、今直ぐに確認出来るセルフチェックをやってみませんか?

2015年以降、実際にあった200件超の住宅ローンの相談を受け、チェックリストを作成しました。

  • 毎月の返済が少し厳しく、貯金がなかなか出来ない
  • 銀行・裁判所から手紙が届き、対策を考えている
  • ペアローンを含め、住宅ローンが総収入の8倍以上
  • 転職や病気で、収入が減って、返済に悩んでいる
  • 借り入れや返済など、毎月の収支管理が出来ない
  • 養育費や学費など生活費が増え、やや苦しい
  • ボーナス等一時金が減った又は無くなった
  • 離婚や出産で共働きが出来ず、返済が苦しい
  • 自宅の買い取りチラシがポストに頻繁に入っている
  • 年金だけでは、家賃や毎月の生活が厳しい

もし、2つ以上当てはまる場合、直ぐに専門家に相談するか、近くに相談できる先がない場合、LINE公式から住まいを守る無料の簡易診断も試して下さい。

ご存知の通り、滞納が続くと利子による負担が日々大きくなり、競売による追い出しなど、今の生活を失いかねません。

アリネットでは、2012年以降、70件以上の離婚や住宅ローン問題に伴う自宅の売却を対応してきました。

そのため、自宅に関するトラブルを解決してきた経験や専門的な知識があります。あなたの満足のいく解決に導くことが出来ると思います。

ぜひ、お気軽にご相談ください。

9.離婚時の自宅売却で手残りを最大化するには?

何でもかんでも一括査定が流行っていますが、対応する時間がある方や相場を知るには良いと思います。

ただ、売却後のトラブルを防ぐため、自宅に住みながら、自宅を高く売るには?仕組みが必要だと思います。

9-1.査定価格はそんなに大切なのか?

この写真の通り、有名な東急リバブルが出している資料でも、3カ月未満の売り急ぎは売却価格が低くなりがちです。

そのため、まず、査定価格を意識する方がいますが、車と異なり、個別性の強い不動産では大切なのは相場より、一人の購入者です。

マンションですら、方位や階数で価格が変わってきます。

査定価格は仕事を取るための引っ掛けに過ぎないので、あまり信じない方が良いと思います。

9-2.マンションより、戸建の場合、査定価格より、大切なのは売出価格

戸建の売出価格と成約価格の乖離

*首都圏不動産流通市場の動向(公益財団法人東日本不動産流通機構)参照

多くの人が、査定価格から売り始め、売れないから値段を下げていく事を普通に受け入れています。

大切なのは、査定価格より高い値段で売り出し、半年程度時間をかけ、丁寧に情報を開示することです。特に、マンションより、個別性の強い戸建の場合は顕著です。

こうすることで、売却後にトラブルに巻き込まれ、思わぬ損失を被ることが圧倒的に少なくなります。

例えば、離婚のため、急いで売りたいために一括査定で出された価格で売り出した事例があります。いきなり、電話が掛かってきて、物件をよく調査せず、机上査定の価格をそのままに売り出して、売れないからもっと価格を下げましょうと言われ、夫婦間でトラブルに巻き込まれた事例です。

9-3.なぜ、住宅診断士による調査が自宅の売却に有効なのか?

2018年より、中古住宅の売買において、住宅検査を紹介・あっせんできるか告知する事が義務化されています。

と言うのも、ホームインスペクションを行うことで、仲介業者が通常の注意を尽くせば、自宅の外観から認識することが出来る範囲での瑕疵の有無を調査することが出来、買主への情報提供もし易くなります。

実際に、裁判判例があり、東京地裁平成16年4月23日判決で「仲介業者には、通常の注意を尽くせば、物件の外観から認識することが出来る範囲での瑕疵の有無を調査し、その情報を買主に提供すべき契約上の義務がある」として、確認義務違反を認定した裁判例があります。

自宅の売却は一生に一度あるか無いかです。焦って、バタバタと進め、後悔しない様、慎重に進めて下さい。

頂いたご相談は社内で共有し、48時間以内に回答いたします。必要な場合には、弁護士や建築士などの専門家と相談し、連絡いたします。

なお、相談は無料です。費用が発生する場合には、事前に必ずご連絡いたします。

過去に頂いたトラブル相談や質問は参考の為、こちらのページにまとめています。

*お名前やメールアドレス等を公開することはありません。

*48時間以内に確認し、回答致します。

*頂いたコメントを参考に、今後の活動を改善していきます。

 

2013年から6年間、収益不動産の販売営業と管理を経験、自身も不動産へ投資・運用した経験(全て売却済み)があり、現在は行政書士事務所にて、不動産問題だけでなく、環境問題の法務を担当。趣味は2018年以降、相樂と共に始めた住まいの問題を法律的にどう解決するかと仕事終わりの食べ歩き。
保有資格:司法書士、行政書士

西門 えみ 
【執筆・監修】

相樂 喜一郎

株式会社リビングイン 代表取締役
国立大学卒業後、大手証券、総合不動産会社を経て、2012年に住まい問題の解決をテーマとした不動産会社、リビングインを創業。個人のお客様を中心に賃貸・売買仲介やその管理を行う。

特に、2015年以降全国から住宅ローン絡みのトラブルで200件以上の相談を受け、鹿児島から北海道まで70件以上の任意売却を行う。

1978年生まれ、趣味は読書と素潜り、フリーダイブ。

保有資格:不動産鑑定士補、宅地建物取引士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、ファイナンシャルプランナー2級、住宅ローンアドバイザー、防犯設備士、相続アドバイザー他

写真付きなので、スマホやPCでも、引っ越しの手順や注意点がすぐに分かります。

初めての一人暮らしを中心に、2,000件超の失敗を基に、引っ越しを賢く学びます。

最新の引っ越し事例とその考察。下見に行ったおすすめのマンションなども参考に。

 

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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