1.アルコープ(アールコープ、アルコーブ)とは
「マンションにおいて、共用廊下から各住戸の玄関前部分までの空間のこと」を指します。最近、分譲マンションを中心にこのスタイルが良く用いられるようになってきました。
間取り図をご覧になったことがある方は、この「アルコープ(アルコーブとも言います)」や「サービスバルコニー」という表記をご覧になった方もいらっしゃるでしょう。今回は若干の意味合いの違いも説明したいと思います。
2.アルコープのメリット
アルコープの空間の広さは、マンションにより異なりますが、玄関ポーチとも呼ばれ、1畳ほどであることが多いです。アルコープには、玄関ドアを開け閉めする際に、
・部屋の中が丸見えにならないので、プライバシーが守られる(具体例・写真を追加しました)
・玄関ドアが共用廊下部分にはみ出さないので事故や通行人の邪魔になりにくい
といったメリットがあります。
3.アルコープは専有部分か?
昔は、マンションにアルコープがないのが当たり前でした。しかし、近年では多くの方がプライバシーを重んじるようになってきたため、設置するマンションが増えてきています。ただ、アルコープは厳密には各住戸の専有部分ではありません。
そのため、アルコープ内に私有物を置いてよいかどうかはマンションにより異なります。私有物を置くことができるマンションであれば、通勤用の自転車を置く、ガーデニングを楽しむ、ベビーカーを置くといった使い方ができます。
最後に、最近見つけた凄く豪華なアルコープです。これだけ長いアルコープだと、帰宅時ちょっとリッチな気分に・・・これだけリッチな雰囲気だと仕事から帰宅するのも楽しくなりますね。
4.アルコープで気を付けてほしい事
アルコーブの清掃に関しては共用部と定められているマンションが多いため、基本的には管理人さんや業者にしてもらうようになります。ですので、玄関をオシャレに飾って個性を出すことはいいですが、管理規約に触れないようにすることが大切です。また、清掃の際にも邪魔だと判断されると、一切物を置けなくなるという措置を取ったマンションも実際にありますので、あくまでも“みんなが使う場所”という意識を持って利用しましょう。
ワンポイントアドバイスですが、アルコーブ内にどうしても気になる汚れがあって磨きたいと思った場合でも、管理人さんや業者に任せることをお勧めします。というのも、自ら良かれと思ってブラシで床を擦ったことにより、自分や他の住戸の玄関ドアに水や洗剤が付いて錆が発生して思わぬトラブルに発展する場合もあります。
5.アルコープとサービスバルコニーの違いは?
最後に、「サービスバルコニー」と混合しやすい方も多いので、触れておきます。
これはなんだと思いますか?
小さめのバルコニーのことです。よく取り入れられているのが、キッチン横に小さめのサービスバルコニーが設置されていると、臭いのある生ごみやペットボトル、缶、瓶などを仕分けして、収集日まで保管できるというメリットがあります。新築マンションを購入する際、モデルルームを見る以外は間取り図から生活をイメージする必要があり、資源物の置き場所まで考えていなかったという方も少なくありません。
可燃ごみの置き場所はどうするのか、資源物の置き場所はどうするのかということを考えることが失敗しない物件選びにも繋がります。
あなたの大切な人生と平穏が守られますように、これからも私たちは引っ越しの失敗談をベースに、賃貸の専門家集団として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。
今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して、結果と原因のみ、記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。
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