C.解決事例(お客様の声)

これまで実家で家事を全くやってこなかった学生の初一人暮らし

東京芸術大学を卒業し、東京大学大学院を卒業後、建築家として、自由に色々な作品を作ってきた宮脇檀さんが40年近く前に書いたエッセイ集、日曜日の住居学(住まいのことを考えてみよう)で今でも刺激を受けるところがあり、まとめました。

特に、コロナ禍の今だからこそ、もっと考えたい密集して都市に住むについても書かれていました。都市を選ぶことで集合住宅に住む結果、日当たりがどうしても悪くなる、部屋そのものも狭くなる。部屋が狭くなり、ほしい物も置けなくなる。

それでも、通勤を含め、都心へのアクセスは良好で、周りにはスーパーやコンビニ、そしておしゃれなレストランや病院、公園がある。ちょっとした息抜きにはちょうどいいものが全て揃ってる。イベントは毎日どこかしらで行われており、お店の出退店が日々行われ、人生の幅を広げてくれる。

インターネットがこれだけ普及し、自宅でも世界中、宇宙の今さえも除くことが出来る。でも、やっぱり、都市で味わう体験とはどこか違う。都市に来て、自分をさらに磨き、成長することを一度してみることがとても大切だと思います。

・・・前置きが今日も長くなってしまいました。すみません、引越しの失敗例スタートです。

第4227回目の今回は、理系大学に通っている20代の男子学生の方にお話を聞きました。2017年3月の入学・進学・在学中を機に、四国地方から九州地方(沖縄等含む)への1DKでの一人暮らしに向け、はじめての引っ越しを行った時のエピソードを詳しく教えてくれました。

引っ越し経験者から部屋探しの失敗やトラブル、良かった点を聞き、自分の今後に生かす。効率よく、満足度の高い部屋探しをして下さい。

【今回のポイント】

四国地方から九州地方(沖縄等含む)へ、大学への入学を理由に引っ越しされた方で家賃や費用等一人暮らしをやっていけるか、強い不安を感じていたようです。実際、どのような 部屋探しだったのでしょうか?事前のトラブル対策や事後対応は可能なんでしょうか?

1.引っ越しの理由と生活

1-1.引っ越しの理由を教えて下さい。

県外の大学に進学し、実家からはかなり遠方になるので引っ越しをしなければなりませんでした。また、大学の学生生協で物件を探すとどうしても大学に近すぎてしまい、近隣が大学生ばかりになって騒がしいと思ったので、あえて不動産屋に行って探しました。

1-2.引っ越し後はどんな生活をイメージしていましたか?

大学生としての生活が始まり、勉強やサークル活動等、新しい環境での生活にワクワクしていました。平日は講義に出て自宅で勉強をして、土日にはサークル活動や友人との交友を行いたいと思いました。

2.引っ越しまでの期間とその理由

一カ月半程度掛かりました。遠方の引っ越し先だったので不動産屋に行ける機会が少なく、その地域の土地勘が無かったので地図で調べ、慎重に検討したので時間も物件を実際に見に行く件数も限られてしまいました。

3.引っ越しの不安

3-1.どんな不安がありましたか?

一人暮らしを続けていけるかとても不安でした。また、近所づきあいやアパートでのマナー等知らない事もまだまだたくさんあると思ったので不安でした。

ちなみに、遠方引っ越しならではの不満としては、遠方に引っ越す際はなんと言っても土地勘が無い事による苦労が不満です。最近はグーグルマップのように実際にその場にいるような地図サービスもあって視覚的には結構分かりますが、地図だけでは情報量が少ないと感じます。

3-2.不安になった理由を教えて下さい。

大学に進学するまでは親元から離れた事もなく、家事炊事もあまり手伝った事がなかったので

4.部屋探しの失敗

4-1.失敗を教えて下さい。

大学の学生生協で物件を申し込むと、大学に近くて近所が大学生ばかりになってしまい、嫌だと思っていましたが、少し遠い場所にしてしまって、雨の時は特に不便だと感じました。

4-2.失敗の理由を教えて下さい。

私が通っている大学にはほとんど自転車での乗り入れ手段しかなく、車で移動するにしても大変でした。また、近所に大学への直通バスが無かったので雨の日でも仕方なく自転車で通学する事になってしまいました。

4-3.失敗再発への対応は?

大学の学生生協で物件を申し込まないにしても、バス停を調べたり、大学周りの物件を探したりすれば良かったと思います。

また、地域によっても毎年台風等の災害が多い場所なのか、調べる事も大切だと思いました。

4-4.その他何かあれば、教えて下さい。

特にありません。

5.引っ越し後のトラブル

入居時には居なかった虫が3年経って急に湧き出すようになりました。また、入居時にはすでに風呂場の扉の取っ手が壊れていました。さらに、原因不明ですが床に掃除をしても取れない黒いシミがでてきました。

6.引っ越しして、良かった事

6-1.部屋探しの良かった点

一人暮らしを始めた事で家事炊事の大変さを理解できたので、実家に帰省した時に手伝って信頼される事も多くなりました。また、恋人ができた時も料理等ができる姿に好印象を持たれました。

6-2.そう思った理由は?

これまで実家暮らしで何も一人ではできなかったため。

6-3.他に頭の片隅に入れておいた方がいい事はありますか?

実家に居る時から自分でも食事や洗濯ができるようになっているといいと思いました。

7.部屋探しのアドバイス

先ず、この部屋にした決め手は大学からある程度離れていますが、1DKなのに他の物件の1Kと同程度の値段だった上に敷金礼金無料キャンペーンで不動産屋の方に人気の物件だと言われたからです。また、1DKですがロフトも付いていたので物置としても利用できると思いました。

これから引っ越す人へのアドバイスとしては、お部屋選びに関しては特に地方によって浸水等の水害の影響が無いか、周りの建物が治安が良くなっているか等を注意した方が良いです。お引越しの際は最低限自分で家事炊事ができる環境にしておくべきだと思います。

>>九州エリアの方なので特にそう思われたのかもしれません。台風や大雨による浸水等水害は増えています。その為、2020年より、ハザードマップを賃貸借契約書内につけたり、その説明を行うことになっています。

8.仕事絡みの部屋探しの失敗

遠方に様々な理由でお引越しをされる際は、引っ越し先の地域に馴染みが無い事による土地勘の無さによる不安や、引っ越し先周辺の治安の良さ等の安心感が得られる情報が少ない事による不安もあると思います。

9.不動産会社の選び方

9-1.選んだ理由を可能であれば、教えて下さい。

地方にしかない不動産屋だったので信頼ができました。また、駅前にある不動産屋だったので遠方から電車で来た時でもすぐにアクセスできたので便利でした。なお、大学の学生生協の物件はかなり限られたので、そちらは選びませんでした。

9-2.不動産会社に期待する事は?

特に人気の物件等をピックアップして、その物件周辺の車載動画や駅までのアクセスの車載動画等、視覚的にスムーズかつたくさんの情報量が得られるサービスを行って欲しいと思いました。

10.部屋探しの失敗を聞いての考察について

実家からの独立ということで初めてのお引っ越しをされたとのことで不安も多かったかも思います。今回は、大学から敢えて遠い物件を選んだため、雨の日の通学が予想外に大変だったと後悔されていました。今後の為にポイントは二つあると思います。

10-1.罹災履歴がないかを必ず確認しよう

最近日本では集中豪雨や地震、台風などの自然災害に見舞われるケースは非常に多くなってきています。自分の希望している物件が水害に合った履歴はないか、台風で窓ガラスが割れたり地震の影響はないのかを確認するようにしましょう。営業担当から管理会社に連絡してもらえると履歴は調べることが可能です。

また、ハザードマップというものも区役所や市役所のホームぺージから取得も可能ですので、自分の住みたいエリアは大丈夫なのかを判断する材料にしましょう。

10-2.信頼できる営業マン探しから

どんなにCMで見る大手であっても態度が悪かったり、印象が悪いところと契約することはお勧めしません。お客様の事を大切に思って一生懸命に物件の提案をしてくれる営業マンに物件探しを任せましょう。

そうすることでお互いに信頼関係が生まれ、親密度が増すと自分も条件を言いやすくなりますし、気持ちよくお部屋探しが出来ます。「いい物件探しはいい営業マン探しから」です。

ただ、個人的にビッグデータやAIが進化しつつある中で、未然に失敗やトラブルを防げるお部屋の条件等を示せるように、その中から自身で、営業マンと共に選べる世界に慣れるよう、日々条件や事例の分析を続けています。今回の失敗を糧に、次回のお部屋探しでは成功して欲しいと思います。

沢山の部屋探しの失敗例を分析していく中でいつも思うのが、いつの時代も情報弱者は引っ越しだけでなく、仕事でも、私生活でも、損をする可能性が非常に高いと言うことです。その為、時間がない人は別ですが、せっかく何十万円もの大金をかけて、引っ越すなら、将来後悔しないために、正しい情報を身に付け、部屋探しをするようにして下さい。

私たちはこれまでの経験やセンスを先行させ、お客様の満足度を下げたり、上げたり、サービスの質をブラさないように、先ずは経験者のデータを使ってゴミや地雷部屋を除去する方が自分に合った部屋を探し、充実した毎日を過ごすというゴールに圧倒的に早く、近づく事が出来ると思っています。もう何も武器を持たず、竹やりやこん棒ぐらい??で圧倒的な物件数と戦う時代はもう終わったのでは?と個人的には思っています。

もし、それでもなんか、ダメな感じがする場合には、メール✉で連絡をもらえれば、何かアドバイスできると思います。特に、これまでの引っ越しの失敗インタビューを生かし、事件・事故に遭わない部屋探しの手順を基に回答や対応していきたいと思っています。最後に、他にも同じような部屋探しの失敗エピソードがあります。部屋探しで失敗して、損をする前に読んでみませんか?

念のため、これまでの相談事例を基に、遠方への引っ越しや部屋探しの経験が少ない方向けに、トラブルを未然に防ぐ三つの注意点をこちらにまとめておきました。

ーーー

あなたの大切な人生と平穏が守られますように、これからも私たちは引っ越しの失敗談をベースに、賃貸の専門家集団として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。

今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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