こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている不動産鑑定士補兼相続アドバイザーの相楽です。
遺産相続における公的な手続きは、本人が直接行えない場合、代理人を立てることで進めることが可能です。
その際、代理人が正当な権限を持っていることを証明するために、委任状を作成して渡すのが一般的です。
ただし、この委任状は法律上の権利に関わる重要な書類であるため、その書き方には注意が必要です。
そこで今回は、遺産相続手続きにおける委任状の作成方法と注意点について解説していきます。
1.遺産相続に必要な手続き
まずは、遺産相続に必要な手続きについて解説します。
1-1.財産の名義変更手続き
相続においては、亡くなった方の財産の名義変更など、多岐にわたる手続きが必要となります。
例えば、土地や自宅の建物は法務局で名義変更を行う必要があり、自動車については車検証の名義変更が必要です。
1-2.銀行預金の手続き
また、銀行の預金通帳も名義が故人のものであるため、相続手続きを行い、払い戻しを受けるための手続きが必要です。
1-3.迅速な手続きの重要性
これらの手続きは、今後のトラブルを防ぐためにも、迅速に行うことが求められます。
2.代理人を立てる際の委任状の作成
続いて、代理人を立てる際の委任状の作成について解説します。
2-1.委任状の必要性
これらの手続きは、相続人本人が直接法務局などに出向いて行うのが基本です。
しかし、忙しかったり遠方に住んでいる場合など、本人が直接手続きを行うことが難しい場合もあります。
そのような場合は、家族や親戚などが代理で手続きを行うことができます。
2-2.委任状の基本的な記載事項
代理人が手続きを行う際には、本人の意思を受けて正当な権利を行使していることを証明するために、『委任状』と呼ばれる書類を窓口に提出する必要があります。
委任状には以下の事項を記載し、実印を押印するのが一般的です。
- 委任者(本人)の住所氏名
- 代理人の住所氏名
- 委任する内容
- 委任日
2-3.委任状作成時の注意点
委任状を作成する際には、記載漏れや誤記がないように、慎重に内容を確認することが重要です。
3.白紙委任状に関する注意点
最後に、白紙委任状に関する注意点について解説します。
3-1.白紙委任状のリスク
委任状を持っている代理人は、本人に代わって法律上の行為を行うことになります。
そのため、委任された範囲外の行為をされると大きな問題が生じます。
3-2.白紙委任状が引き起こすトラブルの例
例えば、委任事項が書かれていない白紙の委任状を渡してしまい、代理人が後で勝手に書き加えて、無関係の借金の保証人にされてしまう可能性も考えられます。
3-3.白紙委任状を避けるための対策
このようなリスクを防ぐためには、以下の点に注意する必要があります。
- 委任事項を明確に記載する
- 氏名欄は本人自らが署名し、改ざんされないようにする
- 捨印をむやみに押さない
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