目次
1.質問:敷金・礼金ゼロゼロ物件が気になっています。
今度引越す予定で、できるだけ初期費用を抑えたいと思っています。何か問題があるんでしょうか?ちなみに、最近増えている2年経たず、短期で退去した場合のクリーニング代や改修費のトラブルとその対策はこちらにまとめておきました。
スーモを使った賢い検索方法について、実際の検索数を基にその手順をこちらのページにまとめました。敷金、礼金、手数料が安い部屋を優先するより、2階以上、風呂トイレ別などの条件を優先して、検索した方が変な部屋を選ぶことはなくなります。
2.回答:敷金・礼金0円物件は広告色が強いです。
仲介手数料無料と同じく、敷金・礼金が無料で募集している部屋は広告である可能性が高いと思います。もちろん、普通に借りることが出来ると思いますが、家賃相場やお部屋の設備や立地などを慎重に吟味した方がいいと思います。
と言うのも相場から著しく乖離している場合、条件を安くしてでも入居者を探したい物件であることが多く、長期間空室になっている部屋かもしれません。
下の写真は、SUUMOで募集中のある物件の物です。青いマーカー部分を見て分かりますが、更新は常に最新で作られています。その為、一般の方からこの部屋がいつから募集しているのかを知ることは難しいです。
しかし、レインズやアットホームと言う不動産業者専門のホームページを見れる担当者はこの部屋が長期間募集していて、どうしても入居者を入れたいから色々な条件を出していることが分かります。
その為、もしこの部屋を内見し、入居を決めた場合には家賃や初期費用に関して、交渉してみるのも一考です。長期で埋まっていない、条件が安い部屋は何か欠けている可能性が高いですが、その分、条件交渉が出来る可能性が高いと思います。
以前、スーモで手数料や敷金、礼金ゼロを条件に検索したら、どれぐらい、検索数が減ってしまうのか?こちらのページで実験しました。
2-1.更なる条件交渉のチャンスかも?
オーナーが入居者を早く見つけたいということは?もちろん、物件や住環境に問題がないけれど、空室期間が長期化するのを大家さんが嫌って、敷金・礼金0円で募集していることもあるので、そういった物件は問題ないと思います。
2-2.なかなか借り手がつかない、訳アリパターンは要注意
まず、不動産屋さんにいつ頃から空室か聞いてみてください。リフォームが遅れた等、合理的な理由がないのに、東京で3ヶ月以上空いてる部屋の場合は何かあるかもしれません。次に、どうして、敷金・礼金がゼロ円なのかも確認してみて下さい。
2-3.礼金は大家さんの報酬なので・・・
もちろん、大家さんが要らないと言えばそれで済みます。
一方、敷金は家賃の滞納や退去時の原状回復費を補填する意味合いもあるため、敷金なしで契約したら、家賃保証会社が必須になっていて、かつ、退去時の高額な原状回復費用(ハウスクリーニング代)を契約時に請求される可能性もあることにも気をつけてください。
結局、敷金と言う名目が退去時のクリーニング費用に変わっているだけの場合がありますので・・・。どうしても初期費用を抑えたい、敷金礼金ゼロじゃないと引っ越せない方はコチラのページを見てみて下さい。
スーモでお部屋を検索時に初期費用を抑えることでどれほど選択肢だ減っているのか、わかると思います。
3.管理料や諸費用などと言って、余計な出費になることも
もう一点、敷金・礼金0円の場合、その分、家賃に上乗せされていたり、管理料や諸費用などと言って結局余計な出費になることもあります。敷金・礼金0円物件を借りる場合は、以上のようなリスクがあるのを理解した上で契約して下さい。
なお、大家さんが2006(平成18)年度以前に、住宅金融支援機構(旧公庫)から融資を受けて賃貸物件を建てている場合、その返済期間中は敷金以外の更新料や礼金などを入居者様から徴収することは禁止されています。
もしかしたら、その融資を受けた物件のため、礼金が設定されていないパターンもあります。
家賃は、毎月その月分又は翌月分の支払いとしてください。また、賃料の3か月分を超えない額の敷金を受領することを除くほか、賃借人から権利金、謝金、礼金、更新料(更新事務手数料は除く)等の金品を受領し、その他賃借人の不当な負担となることを、賃貸の条件とすることはできません。
4.仲介手数料無料のマンションに引っ越す際の注意点
不動産会社は特殊な事情が無い限り、お金を支払ってくれる人よりの仕事をします。その為、手数料無料のお部屋の場合、お部屋を紹介してくれる会社やその担当者はあなたのためではなく、オーナーのために動き、書類を作り、契約します。
それでも、トラブルや後悔しないために、自身で契約書や条件の事前確認をキチンし、確認漏れが無いか、確認後に契約、支払いしてください。また、確認したことや条件は契約書又は重要事項説明書に残すことも本当に大切です。
設備の確認覚書の作成代行などもあり、実際と書類、募集資料とずれていることもあります。後で、トラブルにならない様、キチンと書類に落ちているか、確認してください。特に、部屋探しの経験が2回以下の方は、後悔する可能性が高いので、こちらのページも参考にしてください。
>>敷金を正当な額返してもらうには、どうしたら良いでしょうか?
>>賃貸マンション退去時のクリーニング代を高額請求されました!
あなたの大切な人生と平穏が守られますように、これからも私たちは引っ越しの失敗談をベースに、賃貸の専門家集団として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。
ーーー
今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して、結果と原因のみ、記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。