東京で初めての一人暮らし、慣れていない土地での生活は不安でした。

部屋探しや選び方で悩んでいる方へ、『失敗にハズレなし』の信念で、正しいお部屋の選び方を学んでみませんか?ところで、畑村洋太郎先生を知っていますか?東大の名誉教授だったり、失敗学のすすめ他色々な書籍を書いていて、日本の失敗研究の大家と言っても過言ではない方です。

今回は、そんな畑村さんが以前書かれた失敗を生かす仕事術と失敗からの復活、回復力からこれからお部屋を探すあなたの為になると思ったことをまとめます。

まず、『失敗はどんなに注意しても必ず起きます。特に、新しいことをやろうとするとまず確実に失敗します』

ただ、失敗のほとんどはきちんと扱っていれば、事前に防げたものばかりで、失敗が起こったとしても・・・

多くの人が好んで使ってきた『成功例に学ぶ』方法は、右肩上がりの時代だからこそ通用した方法で、10年おきに不景気が来る激動の時代には非常に難しいと思っています。現に、ポータルサイトによくある住みたい街ランキングなどを参考に部屋探しをしてても、当社の部屋探しに関するアンケートで70%近い人が部屋探しや引っ越しで後悔・失敗していました。

この事から部屋探しも他人の失敗から学び、クリティカルな失敗やよく起こるトラブルを事前に知り、対策を練った部屋探しを行うことが一番効率的で満足度が高くなりそうだと思ってます。その為、今後も失敗で地雷部屋の除去、頑張ります。前置きが長くなって、すみません。失敗例スタートです。日々の失敗分析にとてもやる気が出る一冊でした。

第4094回目の今回は、大学生をしている10代の女子学生の方にお話を聞きました。2009年4月に進学を機に、中部地方から関東地方への1Rでの一人暮らしに向け、はじめての引っ越しを行った時のエピソードを詳しく教えてくれました。

引っ越し経験者から部屋探しの失敗やトラブル、良かった点を聞き、自分の今後に生かす。効率よく、満足度の高い部屋探しをして下さい。

【今回のポイント】

中部地方から関東地方へ、進学を理由に引っ越しされた方で、いきなりの東京での生活や治安に強い不安を感じていたようです。

実際、どのような 部屋探しだったのでしょうか?事前のトラブル対策や事後対応は可能なんでしょうか?

1.引っ越しの理由と生活

1-1.引っ越しの理由を教えて下さい。

私が引越しを行ったのは、北海道から埼玉に単身赴任していた父と同居して東京の大学に進学する予定だったのが、3月に父親の北海道への異動辞令が出たため、急遽予定にない一人暮らしをすることになったからです。

1-2.引っ越し後はどんな生活をイメージしていましたか?

とにかく生活がはやく落ち着いて勉強できる環境を整えたかったです。平日はきちんと大学へ行って勉強をして、週末は隣駅の店やカフェをゆっくり散策出来たらいいなと思っていた。

2.引っ越しまでの期間とその理由

一ヶ月程度掛かりました。同居するはずだった父親の転勤辞令が正式に出るまで待たなければならなかったし、突然のことで父の使っていた家電を引き継ぐために父の引越し日を待たねばならなかったから。

3.引っ越しの不安

3-1.どんな不安がありましたか?

転勤族なので引越し自体には不安はありませんでしたが、父と少しずつ大学生活に慣れていくつもりが、突然東京での一人暮らしを余儀なくされたので、とにかく都会に慣れること、そしてなにより田舎しか知らなかったので治安への不安が大きかったです。

ちなみに、遠方引っ越しならではの不満としては、土地のことを全く知らないので、まずその土地の交通の利便性を調べたほうがいいです。

その次は駅ごとの特色。駅によっては上品な町だが物価が高い、ヤクザの組があるため治安に不安がある駅、ベッドタウンなのに駅前のスーパーが三越しかない駅、など不思議な土地も多いので。

3-2.不安になった理由を教えて下さい。

急に色々と変わったので不安が大きかったです。

4.部屋探しの失敗

4-1.失敗を教えて下さい。

オートロックで女子限定のマンションを優先的に探したため(これに関しては優先してよかったですが)、半分地下に埋まった窓は木の柵で覆われた日の入らないので、朝から電気をつける部屋しか空いてなかったのが今思い出してもつらいです。

>>半地下の部屋は風通しや日当たりが悪い可能性が高く、湿気問題やダンゴ虫等も集まりやすいです・・・。その結果、窓を閉め切り、常にエアコンを着け、室内干しの暮らしになりがちです。

日が入らない部屋は気分も滅入るし、エアコンだけでなく、朝から照明を付けた電気代も掛かるので、家賃がどんなに安くても長く住める環境ではないので、引っ越しまでの間隔が短く、損をする可能性が高く、個人的にはお客様にはおすすめしていません。例えば、デザイナーズ物件であっても・・・。

4-2.失敗の理由を教えて下さい。

父の転勤辞令のアクシデントで部屋探しのタイミングが大幅に遅くなったため、近所の女子大生がほとんど入居しているセキュリティーのいい部屋がほとんど空いていなかった。

4-3.失敗再発への対応は?

共用部分の汚れは見過ごさないようにしてください。物件を見て回り、候補から外した物件は常に郵便受け付近やエントランス付近が自然によってではなく、人為的に汚れています。部屋自体も吟味が必要ではありますが、入居者に問題がある場合の方がかなり状況は悪いです。

4-4.その他何かあれば、教えて下さい。

建物の共用部分だけでなく、隣の部屋もキチンと確認した方が良いと思います。

5.引っ越し後のトラブル

隣室の住人が女子限定にかかわらず、男性を連れ込んで深夜大騒ぎする。押し入れやクローゼットなど奥まった場所ではなく、普通の壁がじっとりと濡れ、カビてきて天井が結露する。

6.引っ越しして、良かった事

6-1.部屋探しの良かった点

卒業後は仕事場に近い(近いとは言ってもあまりに近いとストレスがたまるので)30分圏内で徒歩含め着ける場所に住んだほうが精神衛生上絶対にいいです。出社帰宅に時間がかかるだけで社会人はストレスになります。

6-2.そう思った理由は?

現在は学校を卒業し、引っ越しましたが、その時に通勤時間の大切さを身に染みて思ったので。

6-3.他に頭の片隅に入れておいた方がいい事はありますか?

特にありません。

7.部屋探しのアドバイス

先ず、この部屋にした決め手は、マンション自体が女子限定入居物件でオートロック式のドアだった。そして、大学からは自転車で通える距離の場所にマンションがあったことと、近所にスーパーがあったこと。隣駅が有名なオシャレな土地だったことがよかったです。

これから引っ越す人へのアドバイスとしては、諦めずに探してください。今までの人生で何度も部屋を探して引越ししてきましたが、最初で諦めて中途半端なところで妥協するとあとでずっと後悔が尾をひきます。まず妥協できる点とできない点をしっかり書き出して譲れない場所がダメな場合は絶対に次の部屋を探したほうがいいです。

8.仕事絡みの部屋探しの失敗

家庭環境が引越し当初と変わることがあるので、引越し先をきめて住み始めた後で、ライフワーク的に土地がふさわしいかどうか不安になってくることがあります。例えば、夫婦ふたりで引越しした後で子供ができたがこのあたりの教育環境はどうなのか、などです。

9.不動産会社の選び方

9-1.選んだ理由を可能であれば、教えて下さい。

説明がしっかりしていた。こちらの治安へのニーズを考え、紹介した不動産や本人が見た目から治安に不安要素がある物件(エントランスの状況等)に当たった場合は、案内をしたうえでこちらの不満に寄り添い理解を示してくれた。東京暮らしのアドバイスを親身になってくれたこと。

9-2.不動産会社に期待する事は?

持ってる物件をすべて正直に出してほしい。一度、不動産屋が物件をもっているが、そのマンションの管理会社とのやり取りは極力なくしたいという消極的な理由で、こちらの希望にぴったり合った物件を隠されたことがあったため。

10.部屋探しの失敗を聞いての考察について

実家からの独立ということで初めてのお引っ越し、不安も多かったかも思います。今回は、物件探しをを途中で諦めてしまったことをずっと後悔されているようですね。今後のため、ポイントは二つあると思います。

10-1.諦めはNG、妥協はOK

引っ越しというイベントは本当に心身ともに疲れてしまいます。ここで「もういいや」という諦めモードに入りやすいのですが、諦めてしまうと失敗してしまった時にまた同じ過ちを繰り返す可能性が高い為、お勧めしません。

『妥協は色々検討した結果、自分の希望する物件はないから、今回はここにする。』というような形で、案外入居後は後悔することがありません。

失敗はきっちりと失敗して、次回に繋げることが大切になります。

10-2.業者間の関係の善し悪しで変わる

物件の紹介に関して、物件を管理する管理会社と物件を紹介する仲介業者が存在しています。ここの関係が良好でない場合、仲介業者はその特定の管理会社の物件を紹介しないという事例もあります。

これは大手だから業者間の関係がいいとも一概に言えない為、複数の業者を回って気になる物件を探すということを視野に入れるといいかもしれません。以上の点を踏まえて、次回のお部屋探しでは良い物件に巡り合われることを願っています。

ここまで読んで頂き、ありがとうございます。あなたの部屋探しに今回の失敗を参考にしてもらえると嬉しいです。ただ、自分で色々と確認するのが面倒な場合には、その担当者に色々な確認をお願いする方が効率的だと思います。

もし、それでもなんか、ダメな感じがする場合には、メール✉で連絡をもらえれば、何かアドバイスできると思います。特に、これまでの引っ越しの失敗インタビューを生かし、事件・事故に遭わない部屋探しの手順を基に回答や対応していきたいと思っています。最後に、他にも同じような部屋探しの失敗エピソードがあるんですが、失敗する前に読んでみませんか?

ーーー

あなたの大切な人生と平穏が守られますように、これからも私たちは引っ越しの失敗談をベースに、賃貸の専門家集団として、地域や建物の情報を中心に提供、検証していきます。

今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。

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大和田 豊

この記事を書いた人

大和田 豊

事例を参考に失敗の少ない不動産取引を目指し、2012年以降90件以上の不動産取引を経験。現在はコロナウイルスの影響を受け、ローン返済に悩んでいる方向けに、生活の早期の改善に向け、債務整理に注力。宅地建物取引士、任意売却取扱主任者、住宅ローンアドバイザー。>>その他詳しい実績はこちら

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