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離婚に伴う、自宅の売却で悩んでいる方へ、
こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている宅地建物取引士兼住宅ローンアドバイザーの相楽です。
2014年に相談のあった、群馬県伊勢崎市に戸建て住宅を購入されたTさん(相談当時50代)の事例をご紹介します。
Tさんは40代中頃だった2008年に住宅ローンを組みましたが、育児や家事について、奥様と価値観のズレから、次第に夫婦仲が険悪に。。。
時を同じくして、Tさんの運送業の仕事が無くなり、貯金を取り崩し、収入はもっぱら奥様のアルバイトに頼るようになっていました。
見かねた奥様がお子様と共に家を出ていき、別居状態に。すぐに住宅ローンの返済が難しくなり、追い詰められた状況になりました。
>>離婚や相続などで時間がない不動産売却で業者の買取を検討する場合の注意点をこちらのページにまとめておきました。
司法書士経由で私たちを紹介され、ご自宅の任意売却に成功し、毎月15.4万円にも上っていた返済を、毎月2万円まで一気に下げることができました。
実行から既に5年以上経ち、Tさんに許可を頂き、当時の状況や任意売却に至る流れ、解決法、どんな風に生活が変わったのかをまとめました。
1.原因:ローンが残った場合や離婚の協議書作成はどうしたらいいのか?
Tさんは2008年、群馬県伊勢崎市に3,900万円の住宅ローンを組み、頭金を500万円入れて戸建て住宅を購入。
金利は3.2%と当時としても低いとまでは言えないものの、運送業で働いており収入も安定していたので、購入を決めたそうです。
しかし、お金の問題の前にTさんと奥さんとの夫婦仲が険悪になっていきました。
特に、子供が生まれてから育児や家事についての価値観にズレが生じて、ケンカも増えていったと言います。
そうこうしている内に、Tさんの仕事が無くなり無収入に。収入はもっぱら奥様のパートに頼っている状態となりました。
Tさんが昼間から家にいる事も多くなり、ついに見かねた奥様が子供を連れて出て行かれたそうです。
貯金も少なく、毎月15.4万円にも上っていた返済はすぐに支払えなくなり、滞納することになりました。
自己破産した方がいいのかと悩んでいたところ、離婚の手続きの際、市役所から紹介され、知り合った司法書士に私たちを紹介されたそうです。
2.希望:嫁の実家近くの為、住みながら売却し、その後引っ越したい
まず、Tさんの状況を伺った上で売却後の生活など希望を聞きました。
家は奥様の実家近くにあるため、離婚したら、不要になるため、住みながら自宅を売却し、売却後にTさん自身も生活保護を受け、アパートに引っ越したいとのことでした。
何より月々の支払額が15.4万円と大きく、滞納しているうちに利息がどんどんと雪だるま式に増えていく状況に、かなり参っておられる様子でした。
「早く売りたい」、「本当に売れるのか?」、「もう破産した方がいいのか?」と何度もおっしゃっていたのが印象的でした。
>>離婚や相続などで時間がない不動産売却で業者の買取を検討する場合の注意点をこちらのページにまとめておきました。
3.不安や心配:自宅が売れるのか? その後の返済はどうなるのか? 自己破産した方がいいのか悩む
Tさんが相談に来られた時の不安や心配をまとめると以下のようなものでした。
- 自宅がいくらで売れるのか?
- 売れたとして、その後の返済はどうなるのか?
- もう自己破産してしまった方がいいのか?
Tさんは金銭面での悩みに加えて、仕事が無くなり無職であること、奥様が子供を連れて出て行かれたことなど精神的な負担も重なり、冷静さを失っているように見えました。
まずは、落ち着いてやるべきことを整理してあげること。
そして、一刻も早く解決に向けて具体的な行動手順を示してあげることが必要でした。
4.解決法:アリネットの投資家リストに紹介し、自宅を売却
結果的に、私たちは住宅購入に興味のある独自の投資家リストに対して販売活動を直接行い、無事自宅を売却、Tさんの悩みを解消することができました。
ここから、その背景と方法を詳しく解説します。
まず、家が奥様の実家近くにあるため、近所の目もあることから住みながら売却したいとのことでした。
そのため、自分たちが住むわけではない個人投資家と実際に住む前提で購入する個人の方への売却が良いと判断しました。
次に、固定資産税等含めると毎月の支払額が15.4万円と大きく、無職のTさんにとってはとても払える見込みのない金額でした。
元金が大きい分、利息がどんどん増えていくので少しでも早い売却が必要と考えました。
やはり、私たちが持つ購入検討者のリストに直接紹介し、働きかけていくのが最も効果的な販売方法だと思いました。
また、私たちが独自に持つリストのみへの情報公開であれば、近所を含めた余計な身バレのリスクは大きく減りますし、投資家と引き渡し時期の交渉もできると考えました。
このようにTさんの希望と課題を加味した上で、具体的な方法として提案すると、すぐにTさんは快諾してくれました。
もちろん、同時にSUUMOやホームズ、アットホーム、レインズ等のポータルサイトにも物件の特定ができない形で掲載していきました。
>>無事に売却は出来たものの、離婚協議や奥様の引っ越しが進まず、競売開始決定の通知まで届いてしまった事例
5.期間:4カ月かけ任意売却
ご自宅は築6年と比較的新しく、物件の状態も良かったため、アリネット独自の個人投資家6,000人のリストに情報を出すと、そのうち7名から内見希望がありました。
正直、食いつきは悪くは無かったです。
内見、そして売却後に引っ越したいというTさんの希望の交渉も踏まえ、Tさんが相談に来られてから約4ヵ月で任意売却をすることができました。
その間、債権者との交渉も進めました。
借入額が3,900万円かつ返済を始め、6年とあまり元金が減っていない状況だったので、新債権扱いのため、当初は交渉も難航しました。
しかし、周辺の売出事例を基に、債権者と密に連絡を取り、無事に任意売却を認めてもらいました。
最終的には、3,150万円でご自宅を売却することできました。
6.返済金額:毎月の返済が15.4万円から2万円に
ただ、残債が200万円残ってしまいました。
それでも、Tさんの年齢や生活状況を考慮し、毎月の住宅ローン返済額は15.4万円から2万円まで一気に減りました。
売却後、Tさんは職場近くのアパートを借り、仕事を見つけて少しずつ生活を建て直しながら、なんとか毎月2万円の返済を続けておられます。
7.任意売却後の生活:再就職し毎月2万円の返済を続けながら生活を立て直す途中
任意売却や引っ越しの手続きが一通り終わって、5年経ち、新しい仕事にも慣れてきたタイミングでTさんとお話しする機会がありました。
その時に、Tさんがおっしゃっていたのは下記のようなことでした。
- もっと若いときに家を買っておけば良かった。
- 収入があるうちにボーナスなどもキチンと返済に回していれば良かった。
- 無理して新築を購入せず、中古にしておけば良かった。
7-1.将来の経済的なリスクをどう減らすか?
Tさんは晩婚化の影響もあり、40代中頃で住宅を購入されましたが、やはり年齢を重ねるほど、金銭的なリスクも高まります。
金融期間などの債権者も、加齢による病気、定年退職による収入減少のリスクなどから、金利を高めに設定してきます。
また、住宅ローンを組む時に条件として求められる団体信用生命保険等の保険料もかさみがちです。
お子様が生まれたということで子育てや教育資金の事もあったかと思いますが、Tさんの状況を考えれば余裕のある内に、少しでもボーナス等で繰上げ返済をしておいた方が良かったかもしれません。
高齢になってからの自宅の購入の場合、なおさら、ライフプランやその際の収支を意識することが大切です。
もちろん、Tさんにとっては「たら・れば」の話ですが、これを読んでいるあなたにはぜひ教訓にしていただけたらと思います。
とはいえ、相談に来られた当初はかなりのパニック状態で、終始不安の表情を抱えていたTさんでした。
しかし、無事に任意売却を成功させ、返済額を大幅に少なくし、仕事を含め、新しい生活を歩み出された時には別人にように表情が明るくなっていました。
大きく生活を立て直すことが出来、本当に良かったと思いました。
7-2.離婚時の危険度、セルフチェック
個別相談の前に、今直ぐに確認が出来るセルフチェックをやってみませんか?
2012年以降、実際にあった150件近い離婚関連の相談を受け、チェックリストを作成しました。
- 夫婦の収入合算(連帯債務・連帯保証)やペアローンで自宅を購入した
- 頭金なしのフルローンやオーバーローンを組み、自宅を購入した
- ペアローンを含め、ローン総額が総収入の8倍以上
- 金利は変動や当初固定で、30年以上の長期で住宅ローンを組んだ
- ボーナス払い年2回を使い、月々の返済は賢く減らした
- 学費など毎月の生活費が高く、万が一に備え、貯金ができていない
- 借り入れ外に自宅の名義や権利を夫婦で共有にしている
- 最近、夫婦間のコミュニケーションが減り、子供と話す事が多い
2つ以上当てはまる場合、手続きや資産の整理がスムーズに行かない可能性が高いです。
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>>これまでうまく行った解決事例はこちらのページにまとめてあります。
また、私たち、アリネットのgoogleでの口コミはこちらのページにまとめてあります。
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