平等な遺産分割とは? トラブルを防ぐためのポイントを解説

平等な遺産分割とは? 遺言書と使って、トラブルを防ぐためのポイントを解説

こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている不動産鑑定士補兼相続アドバイザーの相楽です。

作業中の相楽

もし、遺言書が無いまま大切な人が他界してしまった場合、残された遺族は各々話し合って分け合わなければならなくなります。

仲良く分け合えれば問題はないのですが、ここでトラブルが勃発する事もしばしば・・・。

遺産の分け方についてここでは失敗談も入れながらお話していきたいと思います。

遺言書が無い場合遺産は、一旦相続人全員の『共有財産』となります。

そこから話し合いを経て分け合う事となりますが、やってはならない分け合い方をチョットご紹介いたします。

1.【ケース1】 跡取りの息子の為にと思って・・・。

母

父親(夫)と母親(妻)で一軒家に暮らしていました。

父親(夫)と母親(妻)には子供が2人(長男・長女)おりますが、子供たちはそれぞれ家庭を築き両親と別に暮らしておりました。

ある日、父親(夫)が病気で急に他界してしまいました。

あまりにも急だったため、遺言書もなく、母親(妻)は跡取りである長男を優先して遺産分配を行おうと考え、そのようにしました。

その時、将来のことを考えて母親(妻)は遺産を放棄し、母親(妻)に行くはずだった遺産も含め、全て跡取りである長男に渡すことにしました。

母親(妻)が亡くなった場合の相続の手間を省くためです。

間もなくして、離れて暮らしていた長男夫婦と同居が始まりました。

ただ、嫁とは昔から折り合いが悪く、同居して更に悪くなっていく一方でした。

しかし、母親(妻)は跡取りの長男の為に・・・可愛い孫の為にと思い、母親(妻)は我慢をして同居生活を過ごしておりました。

ある日突然、長男から『母さん、嫁とうまくいかないから出てってくれ。』と長男から言い渡されてしまったのです。

ここに住む権利が有ると主張したものの、『ここの相続は全て俺の名義だ。だから、今すぐ出て行ってくれ。』と・・・。

そう、確かにその通りで、全ての名義は長男であり、そのように手続きしたのは母親(妻)でした。

仕方がなかったので、母親(妻)は長女に同居をお願いしたところ、遺産分割に不満があった長女は同居を断ってきました。

こうして妻は住む所を失ってしまいました。

と、何ともむごい話ですが、実際にあった事例です。

2.【解説1】 平等に分ければトラブルにならない

家族団欒

2ー1.相続放棄の落とし穴

ここでやってはいけなかったことの一つ目は、母親(妻)が自分の分も全て跡取りの長男に相続させてしまったことです。

長男に相続させてしまったことで、配偶者の特権である3000万の基礎控除額の放棄をした事。

600万円しか控除が無い子供に相続をさせると、子供が払う相続税も予定以上に重くのしかかる事となります。

2ー2.家族の絆を壊す遺産分割の不公平

そして二つ目は、跡取りだからと長男を優先して相続をさせたことです。

この場合、きちんと話し合いがなされてなかったのかもしれません。

長男を優先させた結果、長女が遺産分割の割合について不満を持つのも当り前です。

さらに、跡取りとされていた長男夫婦はあろうことか母親(妻)を追い出し、そのしわ寄せが長女に行きました。

長女にしてみれば、いい迷惑ですよね。

3.【ケース2】 将来の事を考えた上で遺産分割したのですが・・・。

叫ぶ男性

両親が亡くなり、遺産を兄弟で分けることになったので、長男が遺産分割を取り仕切る事となりました。

長男には妹が2人おり、しかも2人とも学生でした。

長男は将来の事を考え、今住んでいる土地にゆくゆくはマンションを建てて・・・。

そう思った長男はその意思を妹達に伝え、妹達もその話に納得しました。

遺産の分割方法は、土地が長男、建物が妹達と言う分配方法でした。

月日が流れ、長男は以前から考えていたマンション計画を実行しようと思い、そこに住んでいた妹たちに話をすることにしました。

しかし、了承していたはずの妹たちは、住む場所がなくなるという理由で反対の意向を示してきました。

妹達は結婚せず、独身でそこの家に住んでいたのです。

しかも、今後も結婚する意志はないし、ここに住み続けるとの事でした。

困った長男の方が私たち、専門家に相談して経緯を話してくれました。

ただ、結果的に私たちは兄弟間の仲をこれ以上悪くしないようにと考え、マンション計画を断念してもらう事にしました。

4.【解説2】土地と建物の分離が招くトラブル

マンション

長男は致命的な分け方をしてしまいました。

土地とその上に建ててある建物を分離して分けてしまったのです。

4ー1.土地と建物はセットで扱う

建物の権利は妹達に有ります。

だから、一般的にはそれを強制する権利は長男には無いのです。

今後、弁護士を立てて裁判で争う事となれば、兄弟間で修復できない状態になるのは目に見えてますよね。

そういったトラブルを未然に防ぐ為にも、土地と建物は分離せず、まとめて相続するのが一般的です。

念のため、遺産相続時の不動産の分け方4つはこちらで説明しています。

4ー2.人の思いを尊重する相続のあり方

将来の事を考えて・・・、それも大事な要因ですが、未来はどんな形になってるのか誰も確定できない事です。

妹達も住み慣れた家や両親の思い出が無くなるのは嫌と思ったのかもしれません。

それに、人の思いは強制できませんからね。

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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