不動産売却時の注意点は?買取・離婚や相続などのケースについて解説

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不動産売却時の注意点は?買取・離婚や相続などのケースについて解説

不動産の売却を検討されている方へ、

こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている不動産鑑定士補兼相続アドバイザーの相楽です。

作業中の相楽

不動産売却は、さまざまな事情によって進め方が左右され、注意点も異なってきます。

その注意点をあらかじめ知ったうえで売却を進めるか、そうでないかによって結果が左右されることになります。

そこで今回は、不動産売却時の注意点はどのようなものか、買取の契約、離婚や相続などのケース別に解説します。

1.不動産売却時における買取契約の注意事項は?

打ち合わせの様子

まず、売却の際に買取を進めた場合の注意事項について解説します。

1-1.不動産買取の契約とは?

買取とは、不動産会社が直接物件の買主となり、売主と売買契約を結ぶことを言います。

不動産取引のプロが、民法や宅地建物取引業法をはじめとする諸法令を遵守しながらサポートするため、仲介者の存在は不要となります。

また、このあと説明するように取引のプロセスがシンプルなので、迅速な売却を希望されている方に向いています。

1-2.通常の仲介の契約との違い

1-2-1.通常の仲介の場合

通常の仲介の契約は、不動産会社と媒介契約を結び、宣伝などの販売活動を行い、一般的な消費者の中から購入希望者を探します。

媒介が成立し、契約から引き渡しに至った場合、不動産会社は成功報酬として仲介手数料を戴けるようになっています。

仲介手数料は、不動産会社のすべての業務の報酬で、売却時の価格によって上限が決められています。

1-2-2.買取の場合

一方、買取の場合は、物件の売却額を不動産会社が支払い、物件の隠れた不具合のリスクなども引き受けながら、リフォームやリノベーションなどで付加価値を付けたうえで再度販売します。

仲介手数料はいただかない代わりに、再度販売した際の売却額から、買取価格と諸経費を差し引いたものが、不動産会社の収益となります。

1-3.買取契約の注意点

1-3-1.メリットとデメリット

買取契約は、早く売れて現金化できる、買主からクレームのリスクがない、売却が周囲に知られにくいなどのメリットがあります。

その一方で、市場価格の1割から3割程、価格が安くなってしまうというデメリットがあります。

仲介と買取の価格の差は、築年数や立地条件によって左右されるため、このあたりを不動産会社と相談しながら、よく検討することが大事です。

1-3-2.買取保証の検討

買取は、どうしてもお客様の手残りの金額が減るため、弊社ではあまりおすすめしておりません。

買取と仲介の折衷案として、買取保証という方法もあります。

一定期間仲介による販売活動を行い、成果が出なかった場合、買取を保証する約束をしておく方法です。

周囲に知られずに、なるべく高く迅速に売却する方法として、弊社では投資家ルートに打診し、広告などを使わずに買主を探すことも行っています。

2.離婚で不動産売却をする場合の注意事項とは?

悩む女性

続いて、離婚に伴う売却の場合には、どのような点に注意すれば良いのでしょうか?

2-1.離婚で不動産売却をする場合の正しい手順とは?

離婚に伴う不動産の売却で、まず最初にしなければならないことは以下の確認です。

  • 物件の所有者(共同名義など)
  • ローンの残債と名義人(連帯債務)
  • ローンの連帯保証人
  • 売却する物件は、財産分与の対象か?
  • 物件の査定価格

ここでのポイントはまず、査定価格からローンの残債を引いた額、つまり売却益で住宅ローンの残りを支払ってお金が残るか(アンダーローン)の確認です。

続いて、共同名義の場合の売却同意と、連帯債務、連帯保証の解消手段の模索です。

そして離婚前に売却を行い、離婚届を提出してから財産分与の手続きをするという手順になります。

2-2.離婚で不動産売却をする場合の注意事項

2-2-1.最も面倒となるケース

離婚の場合に最も面倒となるケースは、夫婦二人の名義で、双方が売却に合意することや、ペアローンや連帯保証の解消をはかることです。

夫婦関係を継続していて、ローンの返済を進めているうちは良いのですが、離婚後は一方の返済不能状態によって、もう片方が影響を受けてしまうこともあるためです。

2-2-2.話し合いの継続ができるか

また、もうひとつ注意すべき点は、売却の方針などについて、連絡を取ることが気の進まない配偶者との話し合いが継続できるかどうかです。

不動産会社が仕切って話し合いを進めるにも、ご本人同士で直接コミュニケーションをとる必要がある局面も出てきます。そのため、そこには何らかの工夫は必要になります。

2-3.離婚の財産分与の考え方

住んでいた家が夫婦共同で築いた財産でない場合、財産分野を行う義務はありません。

しかし、夫婦間のさまざまな事情や双方の経済状態などにより、それでも財産分与の対象としたり、元夫婦の一方と子どもが住み続けるなどの選択をするということもあります。

財産分与の考え方には以下の3種類があります。

  • 清算的財産分与:婚姻中に共同形成した共有財産の清算
  • 扶養的財産分与:離婚で生活の困窮が予想される配偶者へ行う
  • 慰謝料的財産分与:慰謝料の形で相手に請求する

上記に加えて注意が必要なのは、財産分与も過度になりすぎると、贈与とみなされる場合があることです。

3.相続物件を不動産売却する際の正しい手順と注意事項とは?

書類にサインをする親子

最後に、相続した物件の売却をする際の注意事項について解説します。

3-1.相続物件の不動産売却の正しい手順とは?

相続の場合は、すぐに売却する予定でも、一度相続の登記を済ませてから進めます。

そのため、事前に遺産分割で相続人の誰がどのような取り分とするかも決めます。

基本的な手順は以下のようになります。

①遺産分割協議
②相続登記(代表者登記)
③不動産の売却
④換価分割

相続人がひとり、あるいは遺産分割協議の結果、該当の不動産を相続人のうち誰かひとりが単独で相続すると決まった場合は、通常の相続登記を行い、売却します。

あとで、相続人の間で金銭で分ける換価分割をする場合は、相続人全員の名前で共有登記も可能です。しかし、手続きが複雑なので、便宜上代表者を決め、その名前で登記をします。

3-2.相続物件を不動産売却する際の注意事項

3-2-1.セオリーに沿った話し合いを

複数での相続の場合、まずひとりの相続人が独断で物事を進めることが、最もトラブルの原因になりやすいです。

相続は、遺言など被相続人の意向と、法定相続分、遺留分など基本的なセオリーがあるため、それらに沿いながら納得のいく話し合いをしていく必要があります。

相続人の間で話がまとまらず、こじれてしまった結果、最終的に競売にかけて安く手放さざるを得なくなった例もあります。

3-2-2.住宅ローンが残った不動産の相続の場合

住宅ローンが残った不動産の相続は、ローンも引き継ぐと考える前に、被相続人の方の団体信用生命保険の加入が確認できれば、保険金でローンは相殺されます。

また、相続人の同居、別居に関わらず、相続人の譲渡所得税や住民税は、売却益から最高3,000万円まで控除することができます。

この控除の特例は、現状では令和5年いっぱいまでとなっているため、以降の場合は継続しているかの確認が必要となります。

3-3.事前の情報共有と、しっかりした検討が結果を左右する

まずこれらのさまざまな事情が、売却の進め方や結果に大きな影響を及ぼす点をご理解いただいたら、不動産会社はその『よろず相談窓口』となる点も意識してください。

離婚や相続が関係しても、不動産売却に関して最初の窓口は弁護士さんや司法書士さんではなく、不動産会社をおすすめします。

その理由としてもっとも大きい要因は、経験している事例の数と、それにともなうノウハウです。

査定のタイミングで、細かい情報をいただいておけば、それだけ細やかな対応や対策が可能になってきます。

4.今回のまとめ

打ち合わせ中の大和田と相楽

今回は、不動産売却時の注意点はどのようなものか、買取の契約、離婚や相続などのケースについて解説しました。

4-1.まずは専門家に相談を!

売却も、ケースごとにさまざまな特徴があることに驚かれるかと思います。

スムーズで理想に近い形の売却のためには、専門知識に基づいた検討の上、さまざまな手段の中から方針を決めて進めるのが良いです。

4-2.離婚に伴うご自宅の売却で悩んでいる方へ

大和田連絡

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相続で引き継いだ再建築不可の実家、隣地を購入し、5,300万円で売却した事例

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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