不動産の売却を検討されている方へ、
こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている不動産鑑定士補兼相続アドバイザーの相楽です。
不動産を売却する際に、住宅ローンを返し終わっていれば、特に問題なく進めることができます。
しかし、住宅ローンが残った状態の場合、そのままでは売却ができないため、いくつかの手続きを経ることが必要になります。
そこで今回は、不動産売却時の抵当権はどのように扱うのか、ローン残債があっても売却する方法や注意点を解説します。
1.不動産売却時のローン残債に関する抵当権とは?
抵当権が抹消できない物件は、売却することができません。
1-1.抵当権とは?
今回の場合の抵当権とは、金融機関によって住宅ローンの担保として設定された抵当権です。
この抵当権は、ローンの返済が滞った際などに、物件を差押えするためのものです。
そのため、ローンを完済するまで残り続けます。
ローン完済後も、住宅ローンの借主の費用負担と手続きによって抹消する必要があるため、ローン完済後も手続きしていなければ、抵当権は残ったままです。
住宅ローンが返し終わっていれば、金融機関から必要書類をもらいなおして抹消手続きをすればいいのですが、ローンの残債がある場合は、それを返さないと抹消できません。
1-2.抵当権抹消の方法
抵当権抹消の申請は、名義として金融機関と不動産の所有者の共同で行います。
1-2-1.申請にかかる費用
申請は不動産のある管轄の法務局に対して行い、不動産の数×1,000円の登録免許税と、司法書士に依頼した場合5,000円から1万円ほどの報酬が必要になります。
1-2-2.抵当権抹消の流れ
抵当権抹消は、以下のような流れになります。
①住宅ローンを完済すると金融機関より必要書類が届く
②不動産の登記情報や、現在の登記内容からの変更事項などの必要書類を集める
③書類を作成して、管轄法務局に申請する
④登録完了日以降に、新しい謄本を取りに行く
登記申請に不備がある場合は「補正」の連絡が法務局からあり、申請した印鑑を持って法務局に行く必要があります。
2.ローン残債がある状態で不動産売却を行う方法
ローン残債がある状態でも不動産売却を行うためには、どのようにしたら良いのでしょうか?
2-1.オーバーローンとアンダーローン
売却の際には、オーバーローンとアンダーローンという言葉が良く聞かれます。
- オーバーローン=住宅ローンの残債が、不動産の売却益を上回る状態
- アンダーローン=住宅ローンの残債が、不動産の売却益を下回る状態
住宅ローンがあっても、アンダーローンであれば支障なく売却ができることになります。
しかし、問題となるのは売却益でローンを返しきれない、オーバーローンの状態です。
オーバーローンの場合は、以下のような手段でローンを完済し、抵当権を抹消します。
2-2.預貯金で返済
いくら位オーバーローンとなるか概算が見えた時点で、預貯金が返済に充てられるという証跡の残高を示せば、金融機関の承認を得る可能性が出てきます。
この資金は預貯金以外に借入金などでも可能ですが、返済の負担も考えて、資金計画を練る必要があります。
2-3.住み替えローン
住み替えローンは、新居の住宅ローンにオーバーローン分を上乗せして借り入れを起こす方法です。
新居の融資も同じ金融機関が担当することで、承認を得られる確率は上がるでしょうが、それ以前に、負担なく返せるかが問題視されます。
オーバーローン分、金額の多い債務を無理なく分割返済可能か、年齢やローン期間、頭金などの兼ね合いが問われます。
2-4.任意売却
任意売却は、経済的に困難となった不動産所有者が、金融機関の許可を得て抵当権を抹消し、不動産を売却する方法です。
2-4-1.任意売却のメリット
任意売却が認められた場合、月々の返済額は住宅ローンに比べて負担の少ない金額に設定されます。
それにより、引っ越し代も捻出できるなどのメリットがあります。
2-4-2.競売から任売へ、債務者のゴールが変わりつつある
従来、債務者の経済的困難のゴールは競売でした。
ところが、競売では売却価格がかなり安いうえに、立退きまでのスケジュールやお金にも余裕がなく、不動産所有者、金融機関ともに、メリットが薄かったのです。
あくまで金融機関の承認が前提となりますが、不動産所有者と向き合って現実的な債務回収をはかる方法が、任意売却です。
2-5.リースバック
アンダーローンの状態でなければ使えませんが、最近利用が増えているのがリースバックです。
売却した家にそのまま住み続け、家を買い取った投資家に家賃を払っていく方法で、引っ越しする必要もありません。
売却で得たアンダーローン分のお金は、老後資金や孫のために使うなど、資金の使い道は自由です。
条件が合えば、後に家を買い戻すこともできるのですが、持ち主の意向次第なので、必ずというわけにはいきません。
3.不動産売却の際にローン残債があるときの注意点
ローン残債のある不動産売却には、まだいくつかの注意点があります。
3-1.自己資金で返済する場合
自己資金で返済する場合の注意点は、売却価格の上下幅です。
例えば売却期間中、建物に隠れた不具合が見つかるなど何らかの事情で、最初の査定価格よりも下回った売却額となった場合、自己資金に負担がかかってきます。
その点を考慮して、現実的な資金の準備をしておく必要があるのです。
3-2.住み替えローンの場合
住み替えローンの場合の注意点は、「本当に無理なく返していけるのか」という点に尽きます。
返済期間が決まっていれば、月々の返済額は多くならざるを得ず、家計の収支に無理があったり、収入が減った場合、返済不能になる確率はどうしても高くなります。
金利を含めた返済総額も膨らむこととなりますので、今後の金利上昇が予測される中、慎重な対応が必要です。
また、住み替えローンの利用条件は、過去に滞納履歴がないことと、住宅を新しく取得し、そこに住むことです。
さらに、住み替えローンは通常の住宅ローンよりも審査が厳しく、車など、過去の大きな借り入れと返済状況、クレジットカードの利用状況などの確認がされます。
通常の住宅ローンでも、クレジットカードのキャッシング枠や携帯電話代金の支払いなど、信用情報で照会しますが、大口借入についてさらに直接提出を求められるのです。
3-3.任意売却の場合
任意売却は、あくまで経済的困難になった方のための手段です。
任意売却を判断する前提として、3か月から6か月の住宅ローンの滞納が条件と言われています。
それだけの期間に渡って住宅ローンを滞納すれば、信用情報でいわゆるブラックリスト入りし、大きな買い物や借入について、制限を受ける期間が生じてしまいます。
金融機関は勤務先や給与、あるいは事業の状況などについても確認をしますし、まずは状況の取りまとめが必要です。
経済状況から任意売却を希望される場合は、専門知識も背景にした金融機関との話し合いが必要ですので、ぜひ弊社まで事前にご相談ください。
注意点としては、どの項目にも当てはまりますが、とにかく目の前の問題を解決して売却に進もうという姿勢が、あとになって無理を生まないよう、慎重な検討が必要ですね。
4.今回のまとめ
今回は、不動産売却時の抵当権はどのように扱うのか、ローン残債があっても売却する方法や注意点を解説しました。
4-1.まずは専門家に相談を!
不動産を売却するうえで、オーバーローンは複雑な要素であり、特に離婚などの理由で、比較的築年の新しい物件を売却する場合は、残債が多く大変だとされています。
スムーズで理想に近い形の売却のためには、専門知識に基づいた検討の上、さまざまな手段の中から方針を決めて進めるのが良いです。
4-2.離婚に伴うご自宅の売却で悩んでいる方へ
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