離婚で要らなくなった自宅を高く売りたい男性の方へ、
離婚だけでなく、家を高く売るため、空き家にして、売るのが一般的です。
ただ、空き家にすると居住用の財産とみなされない場合があるため、思わぬ損をしないため、注意が必要です。
こんにちは、住まいのお悩み無料相談、アリネットで住まいのお悩み相談を受けている住宅ローンアドバイザー兼宅地建物取引士の大和田です。
東京、都心部などすぐに売れる家であれば、問題ないと思います。
ただ、より高値を狙う場合、売れるまで時間が掛かります。
そこで今回は、離婚にともなう空き家売却の流れやメリット、空き家をそのまま残すデメリットについて解説します。
1.離婚による空き家の売却の流れは?
一般的な家の売却ははじめての方が多く、分からないことが多いと思います。
そこで、まず、離婚による空き家売却のケースの流れを整理していきます。
1-1.空き家の売却で確認すること
まず、離婚による売却は、2つのパターンが考えられます。
1-1-1.空き家になっていた自宅の売却
このケースは、すでに事実上の夫婦関係が解消しており、離婚を成立させる際に、空き家だったかつての自宅を売却する場合です。
家のローンの残っていない場合、家の売却額=売却益を財産として、分与します。
ただ、ひとつ確認すべき点があります。
それは、『ご自宅が空き家となってから、3年後の12月31日を経過していた場合、居住用財産として扱われなくなる』ことです。
そのため、税金の各種特例が使えない可能性があるので、注意が必要になります。
1-1-2.相続した空き家を財産分与する
もうひとつのケースは、一方が相続した空き家を、離婚時の財産分与の対象としたい場合です。
本来、相続した財産は固有財産といい、財産分与の対象外となります。
とはいえ、過去の相談では、『扶養目的や慰謝料目的の財産分与を行う必要から、固有財産も分けたい』という場合がありました。
固有財産を不動産のまま分与すると、税務署に対して手続きや説明が必要になります。
この場合、相続で引き継いだ不動産は売却して金銭で分与するのが圧倒的に良いです。
しかし、言うまでもなく他に相続人がいる場合は、そちらの財産分割協議を先に行う必要があります。
もちろん、相続した物件を売却するのに先立って、名義変更も必要になります。
1-1-3.家の売却に際して確認する点
このほかに、後悔しないため、家を売却する前に確認する点は以下のとおりです。
- 家のローンの残債
- 不動産の名義や連帯保証人の名義
- 使用しなくなってからの経過年数
- 家がいくらで売れるかの査定価格
売却の際に住宅ローンの残債がある場合は、一括返済の必要があります。
売却後、分割での返済は一般的には出来ません。
それらも踏まえたうえで、売却して幾ら手元に残るのかの試算を行うことになります。
1-2.物件価格の査定
物件価格の査定には、机上査定と訪問査定があります。
インターネットの一括査定は大抵、机上査定になります。
机上査定とは、『ご自宅のデータをもとに、過去の周辺物件の相場や積算価格(再調達価格)などから算出する方法』です。
1-2-1.机上査定のチェックポイント
机上査定のチェックポイントは以下のとおりです。
- 同エリア内で似た条件(面積、築年数、間取など)の物件が過去にいくらで売れたか
- 同エリア内で似た条件の物件が現在いくらで売り出されているか
- 路線価や固定資産税評価額などの公的な価格
- そのときの景気動向など
1-2-2.訪問査定とは?
ご想像の通り、『実際の物件にお伺いして、近隣を含めた状況調査をおこなって査定するもの』です。
一般的な流れとしては、まず、『机上査定で諸要素の検討材料となる価格を算出してみること』をおすすめします。
1-3.家の売却活動
通常、物件情報をSUUMOやホームズなどのインターネットなどで市場に公開し、購入希望者を募集します。
周囲に知られずに、短期間で売却活動を進めたいという場合、弊社は業者の競争入札や購入希望者リストへの直接紹介を行っています。
- 現金での支払いがあり、急いでいる
- ご近所には売れるまで知られたくない
- 学校に知られたくない
- 売却後は責任を取りたくない
インターネットに情報公開しない売却方法や買取の窓口としてもご相談をお受けしています。
なお、業者による買取は売却益が安くなる傾向があります。
それでも、現金化を急ぎ、短期間での売却や築20年を超える建物など、その瑕疵を負担したくない場合には有効な手段です。
2.離婚時に空き家で売却するメリット
過去の事例を参考に、離婚を機に、空き家を売却することのメリットについてです。
2-1.早く売却するほど、高く売りやすい
全国で都心などの一部の地域を除き、マンションや戸建ての下落は今も続いています。
そのため、空き家にして、今後、利用予定のない物件をお持ちの場合は早めの売却をおすすめします。
なお、空き家の場合、誰も住まなくなると、庭の植栽だけでなく、室内の老朽化にともない、価格も急激に低下していきます。
2-2.維持費や税金が不要になる
大分県、日田市で行ったご自宅の売却相談で郊外にある空き家の維持費は、植栽だけでなく、室内の換気を含め、年間30万円以上もかかっているケースがありました。
固定資産税などの納税も含めたコスト以外に、この事例のように建物管理のために生じる労力や時間も負担になってきます。
しかし、売却によってこれらはなくなります。
2-3.空き家特例の利用
ここからは、一旦、相続財産の売却に限った件となります。
一人暮らしの被相続人が亡くなったことによる空き家の継承には、空き家特例という税法上の特例があります。
この特例を利用することで節税とすることが出来ます。
しかし、後述する期限があるため、早めの売却が必要です。
2-3-1.空き家特例の条件
空き家特例は、そのほかに認められるための条件として以下のような項目があります。
無駄に税金を払わない様、注意が必要です。
- 昭和56年5月31日以前に建築した建物であること
- 売却代金が1億円以下
- 亡くなった被相続人が一人で住んでいた(施設入居は可)
- 耐震リフォームまたは取り壊しをして売却すること
この特例は、『旧耐震基準の建物を空き家として放置せずに有効に流通させるか、取り壊しを促進するためのものです』ので、このような条件となっています。
2-3-2.耐震対応の費用はどれくらいかかるか?
築40年以上の木造住宅の場合、耐震診断が必要になるケースがあります。
その費用目安は、10~40万円くらいで、調査工事が必要な場合は別途費用が掛かってきます。
さらに、耐震改修を行う場合は改修工事の費用も必要です。
耐震対応の費用に関しては、国や自治体が補助を行っています。
築20年を超える木造住宅が空き家特例を受けるメリットに対しての試算が絶対に必要になります。
この辺りはお近くの専門家に話を聞くのが良いと思います。
もし、そのような専門家がいない場合、私たち、アリネットにご連絡ください。
道路付けや敷地の形状を踏まえ、適切な対応をご提案いたします。
3.離婚の際に空き家で売却をしないデメリットとは?
続いて、空き家を売らなかった場合や売るのが遅れた場合について、注意すべきデメリットを確認します。
3-1.建物の老朽化
続いて、空き家を放置するとどうなるかを解説していきます。
3-1-1.家は放置されるとどうなるか?
人が住まないまま年月の経った家は、空気の入れ替えがないため、カビや傷みが進行します。
特に、木造の一戸建ては予想外に傷みの進行が早く、物件によってはカビ臭がすぐに出てきます。
時期によりますが、夏場の場合、庭や植栽は2か月足らずのうちに雑草が生え、木の剪定も1年放置すると20万、30万円の大規模な作業になります。
家を持ち続けた場合、それなりに管理が必要になります。
それが難しい場合は、対処方法をお近くの専門家に早めに相談し、今後のことを決めたほうが良いと思います。
3-1-2.自治体から特定空家の指定を受け、固定資産税があがる場合も
また、空き家を管理せずそのままにして荒廃が進むと、自治体から特定空家の指定を受ける場合があります。
この指定を受けると、固定資産税の課税額が6倍にもなるほか、持ち主の費用で強制執行の取り壊しが行われる可能性もあります。
そのため、離婚に限らず、相続で引き継いだ実家が空き家になってしまった場合、今後どのような対処をしていくか、一度ご家族で話し合うのが大切だと思います。
その上で、お近くの専門家に話を聞いてみるのが時間やコスト的に良いと思います。
3-2.税制上のタイムリミット
前述のように、『かつての夫婦の家が居住用財産として認められる期限は、住まなくなってから3年目の年末まで』です。
また、相続にかかる空き家特例のリミットも相続から3年目の年末までです。
なお、特例そのものの期限が2023年の年末までとなっています。
その他、離婚に伴う財産分与が法的に認められる期限も離婚の成立から2年以内です。
もし、空き家をそのまま所有し、放置し続けると、これらのタイムリミットを過ぎてしまう可能性があります。
3-3.空き家の解体をめぐる問題
建物の老朽化が進むと、取り壊し、更地として、売り出したほうが高く売却できる場合もあります。
また、空き家特例で、取り壊しが条件となるケースもあります。
もちろん、家が古くなった場合、取り壊すことのデメリットもあります。
そのため、まず、取り壊し自体に数百万円単位の費用を要します。
次に、再建築不可の土地や、市街化調整区域の一部では、取り壊すことによって新たに建物が建築できなくなり、土地の価値が下がってしまうことがあります。
このような事態を防ぐためにも、空き家は老朽化が進む前の、早い段階での売却が望ましいです。
>>2016年に港区白金で行った引き継いだ実家が接道要件を満たしておらず、再建築不可だったため、隣人と交渉し、一部購入し、再建築可能にして、高値で売却した事例はこちらです。
4.離婚で空き家になった自宅の売却、その流れや事例を基にした注意点は?
今回は、過去に遭った事例で相談された離婚時の空き家の売却の流れ、その注意点について解説しました。
正直、空き家にすると面倒で、手間が掛かってきます。
が、その分、高く売れる可能性が高まります。
4-1.自宅が唯一の財産で売却が初めての場合
離婚にともなう売却は繊細な問題なうえ、専門的な知識を必要とするため、離婚問題に強い不動産会社を選ぶとスムーズに進めることができます。
また、不動産の売却は大きな金額の割に、信用できる先を見つけるのが本当に大変だと思います。
そのため、先ずはグーグルなどで、離婚、自宅、売却、〇〇等で検索し、どのような専門家がいるのか、調べてみて下さい。
*〇〇には県や市、区など地域名を入れてみて下さい。
4-2.離婚に伴うご自宅の売却で悩んでいる方へ
2012年以降、離婚に伴う100件近い相談を基に、離婚でローン破産しないためのチェックポイントをまとめました。
特に、離婚問題で不動産の売却や買取りを検討している男性は、まずは簡単無料査定をお試しください。
- 夫婦の収入合算(連帯債務・連帯保証)等で自宅を購入
- ペアローンを含め、ローン総額が総収入の8倍以上
- 頭金なしのフルローンやオーバーローンで自宅を購入
- ローン金利は変動や当初固定で30年以上の長期で契約
- ボーナス払い年2回を使い、月々の返済を減らした
- 学費など毎月の生活費が高く、貯金が出来ない
- 借り入れの他、自宅の権利も夫婦で共有
- 夫婦間の会話が減り、子供と話す事が増えた
もし、2つ以上当てはまる場合には、専門家や私たちのLINE公式から離婚時の失敗診断をやってみて下さい。
どのような対策が取れるのか、その場でわかります。
特に、お仕事などで忙しい男性は元妻の言われるがままの方が多いです。
離婚問題で元妻との条件の書式化やご自宅の売却や買取りで悩んでいる方、簡単無料の『LINE公式の無料相談』や『電話相談』からお気軽にお問い合わせ下さい。
*私たちはたらい回しなく、実務担当が直接対応いたします。
私たちは2012年以降、200件近い、不動産取引を担当し、どのような不動産を購入・売却すべきか、理解しつつあります。
地方だけでなく、東京においても高齢化による住み替え相談が増えており、今後も私たちの強みを生かせる案件を丁寧に見つけ、紹介していきたいと思います。
>>これまでうまく行った解決事例はこちらのページにまとめてあります。
また、私たち、アリネットのgoogleでの口コミはこちらのページにまとめてあります。
この記事へのコメントはありません。