D.不動産用語

入居とは『お部屋に入ってそこに住む』こと

1.入居とは?

お部屋に入ってそこに住むことを指します、当たり前ですね。「アパート/マンションに入居する」など引っ越しをする際に使われることが多いです。

賃貸物件には「即入居可」「相談」「期日指定」「空き予定」などの表記がなされることが一般的です。そして、賃貸のお部屋に入居したい場合、「入居申し込み」→「審査」→「契約」という手順を踏みます。 審査の結果が出るまで2から3日、遅くて1週間以上かかります。審査を通過してはじめて正式な契約の手続きをし、無事入居できるという流れです。

2.反対に、退去とは?

今住んでいるお部屋から立ちのくという意味があり、賃貸契約解約日までに、お部屋を退去する必要があります。

また、不動産会社では、「入居=いつ頃から住めるのか」という意味で使用します。

たとえば、不動産会社の広告(マイソク)などの表示で、

・「10月上旬」は、「10月上旬に入居できる」
・「即入居」は、「すぐに入居できる」
・「相談」は、「貸主と借主が相談の上決定する」

という意味です。

お部屋の概要欄に入居時期が書いてありますので、住みたい時期に合うお部屋を探すとよいでしょう。 退去日と入居日の間が空いてしまうと、二重家賃を支払うことにもなりますので、お気をつけください。

3.「即入居っていうことは、明日からでも入居できるのか?」

よく、実務上で「即入居っていうことは、明日からでも入居できるのか?」とご質問いただくこともあります。こちらに関しては前述のように申し込み後の審査から契約までの日数を要するため。2週間以上先が望ましいと言えます。

この「即入居」の意味合いとしては、室内のクリーニングが済んでいて、”契約が終わればすぐにでも“となります。ですので、少し紛らわしい内容ですが、内見したその日に入居ができるということではありませんので注意が必要です。

4.即入居可能物件のメリットは?

・すぐに内覧ができる、

・入居までに時間がかからない、

・賃料交渉や初期費用の交渉に応じてくれやすい

といったことが挙げられます。室内クリーニングが終わっていますので、内見時に住み始めた時のイメージをすることがしやすいということもメリットです。

また、空き予定の物件と比較して交渉が通りやすいということもお伝えしましたが、これには家賃収入を得ているオーナーに取って「空室」が一番の痛手であるからで、特にシーズンから外れた閑散期と呼ばれる時期には値下げ交渉に応じてくれる可能性も高くなります。

5.即入居のデメリットとは?

ここまで即入居可能物件のメリットをお伝えしましたが、メリットがあるからにはデメリットが必ず存在します。本当に人気の物件というものは空き予定として情報が出ただけで、内見もなさらないまま申し込みが決まることもあります。もちろん時期的なものでタイミングが問題で入居が決まっていない可能性もありますが、長期間空いている可能性もあります。

ですので、内見時には日当たりがどうか、入居者に特異な人がいないか、壁の厚みに問題があって騒音トラブルにならないか、周辺環境は問題ないかの確認をしっかりと行うことが大切です。

もし転勤などの都合で入居を急いでいる場合には、不動産会社にしっかりとその旨を伝えておくことが重要になります。時期が先の入居者よりも優先して物件の提案をしてくれる可能性も高くなりますので、「いいのがあったらすぐにでも」ではなく、いつまでに引っ越しをする必要があるのかを明確に伝えるようにしてください。その他、契約の時に必要な書類もあらかじめ取得しておくと契約もスムーズに行うことができます。

一般的に、契約時に必要とされる書類で多いのが、住民票と車検証です。あとは申し込み時に運転免許証や健康保険証が必要になったり、新しく職場にお勤めになる場合には「採用証明書」などの提出が求められたりする場合があります。

これは物件を関している会社によって必要書類は変わってきますが、住民票は役所で取得する必要があるため、コンビニで発行できるマイナンバーを取得ができていない人は事前に準備することを強くオススメします。

今回は入居について、特に「即入居物件」について詳しくお話をしました。名前だけを見ると本当に紛らわしく勘違いしてしまうのもわかりますが、1〜2週間が日数を要してしまうということを把握しておいてください。もっと早く入居が可能な物件もある可能性もありますので、必要書類は初期費用をすぐに対応できるような事前準備も大切になります。

担当:相楽

▶︎関連用語:退去、二重家賃

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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