D.不動産用語

住宅金融支援機構は『資金面の支援を行う独立行政法人機関』のこと

1.住宅金融支援機構についての基礎知識

馬場さん

ここでは、多くの方がお世話になっている住宅金融支援機構の基礎知識について解説します。

1-1.住宅金融支援機構(じゅうたくきんゆうしえんきこう)とは?

住宅金融支援機構とは、住宅や住まい環境の向上を目指し、主に資金面の支援を行なっている独立行政法人機関です。

国土交通省住宅局及び財務省大臣官房政策金融課の管轄で、平成17年に設定された「法律第八十二号 独立行政法人住宅金融支援機構法」に則って業務が行われています。

なお、2007年4月に旧住宅金融公庫の業務を引き継いでいます。もっとも有名な業務が、全期間固定金利の住宅ローン「フラット35」の提供です。

以前の旧住宅金融公庫では、住宅ローンを直接融資していました。住宅金融支援機構になってからは、民間金融機関と提携し、住宅資金を提供しています。

なお、現在でも民間金融機関での融資が難しい分野では、直接融資を行うことがあります。

また、省エネ住宅など質の高い住宅の普及にも寄与する役割も担っています。

1-2.住宅金融支援機構の主な3つの業務

住宅金融支援機構の主な3つの業務について解説します。

なお、住宅金融支援機構は一定の基準に則った金融機関、債権回収会社、地方公共団体等に、一部業務を委託できることが定められています。

1-2-1.証券化支援業務(フラット35の提供)

住宅金融支援機構のメイン業務とも言えるのが「証券化支援業務」、いわゆる「フラット35」の提供です。

住宅の購入、建設、増改築に対し、全期間固定金利の住宅ローンを提供、支援しています。

一つは、「買取型」と言って、民間金融機関が提供する全期間固定金利の住宅ローンを買受けることです。

もう一つは、「保証型」と言って、住宅金融支援機構が保険をつけた全期間固定金利の住宅ローンを、民間金融機関が証券化するものです。

いずれにしても、民間金融機関の住宅ローン貸し倒れのリスクを軽減することで、私たちが住宅ローンを借りやすくするようにしています。

その他の付随業務として、「住宅融資保険業務」、「団体生命保険等業務」などがあります。

1-2-2.直接融資業務

直接融資業務では、政策上重要なものの、経営面から民間金融機関では対応が難しい住環境に関する資金面の融資を行います。

代表事例を下記に記します。

・耐震改修工事費用、災害予防代替建築物の建設、購入費用
・災害予防のための移転、関連工事費用
・災害復興建築物の建設、購入費用
・被災建築物の補修費用
・合理的土地利用建築物の建設、購入費用(市街地再開発事業など)
・老朽マンションの建て替え費用
・マンション共用部分の大規模修繕費用
・子育て世帯向け賃貸住宅を建設、改修費用
・高齢者世帯向け(サービス付き高齢者向け賃貸住宅など)の建設、購入費用
・バリアフリー工事等のリフォーム費用

この他、特に災害時など緊急を要するときは、大臣の要求によって住宅に関する必要な対応を行うことが求められます。

1-2-3.住宅の建設に関する情報提供

住宅金融支援機構では、住宅の建設に関する情報提供や調査業務を行なっています。

なお、情報提供や相談業務については、他の機関、団体に委託できないことになっているので、安心です。

また、住宅金融支援機構は機構の業務に関連する「債権管理業務」、「債権回収業務」も行なっています。

1-3.住宅金融支援機構の支店

住宅金融支援機構は各都道府県にあり、下記に支店が設置されています。

・北海道札幌市:北海道支店
・宮城県仙台市:東北支店
・愛知県名古屋市:東海支店
・石川県金沢市:北陸支店
・大阪府大阪市:近畿支店
・広島県広島市:中国支店
・香川県高松市:四国支店
・福岡県福岡市:九州支店

担当 馬場

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私たち、アリネットは住まいのトラブルを減らすため、2000年以降、引っ越しを経験された方、累計6,700人超の方にアンケートを行い、様々な部屋探しの体験談や失敗談を集計し、分析してきました。

同様に、住まいのトラブルに関する最新の裁判判例を弁護士や司法書士と共に理解し、データ化しています。今後もこのようなデータを生かし、トラブルを予防し、より失敗や損失の少ない部屋探しを私たちは提供していきます。

有名私立大学卒業後、部品商社を経て、2011年より西東京、立川や吉祥寺エリアを中心に建物の工事・改修を行う。2013年より、同代表の相樂と共に不動産の売買、管理・賃貸仲介を始め、現在に至る。

2019年は茨城県の戸建てや板橋区の共同住宅などを仲介。同時に、東京渋谷区の民泊や麻布十番のシェアオフィス向けリノベーションやコンバージョン工事を行う。最近は、台風15号や19号に伴う火災保険の申請サポートやその後の改修工事を積極的に行う。

保有資格:宅地建物取引士、FP二級、防犯設備士、住宅ローンアドバイザー

馬場 紘司
株式会社リビングイン 共同代表

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相樂 喜一郎

この記事を書いた人

相樂 喜一郎

事例を基にトラブルの少ない取引を目指し、2011年以降130件以上の不動産取引を経験。現在はこれまでの経験を活かし、地域の金融機関と一緒に相続に伴う実家の再生や売却、住み替えに注力。不動産鑑定士補、宅地建物取引士、相続アドバイザー、住宅診断士。 >>その他詳しい実績はこちら

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