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仲介手数料とは、賃貸住宅の契約にあたり、貸主と借主の間に入って不動産会社が賃貸契約を行った際に、借主や貸主が不動産会社支払う手数料のことを言います。仲介する不動産会社が物件の調査やその紹介・説明、内見(下見)の立会い、契約書の作成などを行いますので、これらのサービスに対する費用と言えます。
今回は麻布十番と六本木、赤羽橋エリアを中心に賃貸マンションを紹介しているファイナンシャルプランナー兼防犯設備の馬場と一緒に、本件考えていきましょう。
1.大家さんや不動産会社の方針によって手数料が異なることも
実は、仲介手数料は必ずしも支払いが必要な費用ではないので、仲介手数料ゼロ(無料)、半月分、1ヶ月分など、大家さんや不動産会社の方針によって異なります。
たとえば、大家さんが早く空室を無くしたい場合は不動産会社に仲介手数料を無料にするようお願いすることもあります。その代わり、駅前にある不動産屋さんなどお客様をご案内する不動産会社さんにお金を追加で支払うことがあります。
ただ、仲介手数料は『家賃の半月分(貸主と借主が折半する場合)+消費税が原則』ですが、金額の最大値は法律によって家賃の1ヶ月分までと決まっています。
ただ、この辺りはグレーになっていて、最大手の一角である東急リバブルでもルールを破り、仲介手数料を全額返金した裁判事例があります・・・。
不動産業界の闇ですね。
2.家賃の上乗せなど、仲介手数料に代わる費用がかかる
検索や注目されやすくするために仲介手数料を無料にして、空室の募集をすることがあります。
ただ、家賃の上乗せなど仲介手数料に代わる費用がかかることがあるので注意が必要です。
この辺りは思うところがあるので、最後に一部追記しておきます。
3.数ヶ月分の家賃が無料になるシステム『フリーレント(FR)』
フリーレント(FR)という入居から数ヶ月分の家賃が無料になるシステムもあり、仲介手数料やその他の費用を払っても、トータルの費用が安くなるケースもあるので、調べてみると良いと思います。
実は、これも入居一時金を下げ、空室が決まりやすくなる施策なんですが・・・、敷金・礼金や家賃の増額によるリボ払いみたいに回されていて、結局は入居者さんが負担しているケースが往々にしてあります。
4.仲介手数料の具体的な計算方法は以下の通りです。
記述の通り、賃貸仲介手数料は法律により、『家賃1ヶ月分 × 消費税(10%)が上限』と決められています。
たとえば、1ヶ月の家賃が10万円の物件であれば、仲介業者(不動産会社)に支払う仲介手数料の上限は、
・10万円 × 消費税(10%) = 11万円です。
万が一、あなたがそれ以上の仲介手数料を要求されたら、仲介業者に指摘するか、都道府県庁の不動産会社管理部門、消費生活センターなどに相談しましょう。なお、賃貸仲介手数料は本来、必ずしも借主が全額支払うのではなく、貸主(大家さん)と借主が支払う手数料を併せた上限額です。
つまり、基本的には折半なので、借主が支払う賃貸仲介手数料 = 10万円 × 消費税(10%) / 2 = 5万5,000円でも良いのです。
しかし、これにはどちらか一方が全額負担することを承諾すれば、問題ないという例外があります。
実は多くの場合、賃貸契約時の『重要事項説明書』内に仲介手数料を借主が全額支払うことを承諾する旨が記載されているため、借主が100%支払うことがまかり通っているのです。
もちろん、『重要事項説明書』の内容に異議を唱えることは可能です。
しかし、その内容に承諾できない場合はお部屋を借りられなくなる可能性が高く、借主には不利な取り決めと言わざるを得ないのが実情です。
追記ーーー
最近、インターネット上だけでなく、駅前に店舗を構えている不動産屋さんが入居者さんからの仲介手数料完全無料をうたい、集客しているケースが散見されるようになってきました。これには以下の通りいくつかメリットとデメリットがあります。
1.建物の管理会社が客付け会社を通さず、直接賃貸仲介をを行うため、取引関係者が減った分、入居者さんが払う仲介手数料がゼロになるケース
2.そうでない場合は、オーナーが仲介手数料相当額(広告費・AD)を別途支払うお部屋に限定して紹介しています。
この場合、オーナーから見ると余計にコストが掛かっているため、本当に空室に困っているオーナー以外は、敷金や礼金又は家賃に追加の負担分を上乗せし、入居期間中にリボ払いとして、回収したいと思っています。
サブリースと言う契約方法を用い、マンスリーマンション風に一時金を大幅に減らし、家賃に上乗せしたビジネスモデルで旅するように暮らそうと新しいコンセプトを考えているOYO LIFEは一時金が減る分、毎月の賃料が圧倒的に高くなります。部屋によっては客付け業者に支払う報酬が家賃の3倍、4倍という事もありました。
その他、感覚的に2005年以降増えたファンドやリートが保有しているマンションに関しては保有期間が有限の為、家賃の高さを強く意識しています。なぜなら、家賃の減額は以下のルールで売却時の価格に強く影響してくるからです。その為、OYO LIFE同様に部屋によっては客付け業者に支払う報酬が家賃の3倍、4倍という事もあります。
東京中心にある家賃10万円の単身者向けに関して、家賃を減額し、9.5万円とした場合、売却価格を考えるとおおきくことなってきます。毎月5,000円ですが、年間で6万円。彼らの保有している物件は利回り5%ぐらいで取引されているため、売却価格に換算すると120万円ぐらいの影響力を持っていることになります。
それならば、家賃を下げるより、駅前等の客付け業者に広告費として、4ヶ月分の40万円を支払い、同じ家賃又はもっと高い家賃で入居してもらえば、120万円ー40万円=80万円の将来発生しうる損失を防いだことになります。
この辺りは複雑なので、どうしても慎重にお部屋を探したい方はもし分からなかったら、別途聞いてください。
担当:馬場
麻布十番で女性が一人暮らしを始める場合、初期費用はどれくらいかかるのか?(今年の3月に行った実際の案件をベースに馬場が解説しています。)
▶︎関連用語:仲介
今回もサクッと読み切れるように、私たちなりにポイントを整理して、結果と原因のみ、記載しました。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。
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※なお、これまで聞かれることが多かった質問に関して、サイト移動を機に、もっと参考になるよう一部内容を修正・追記し、投稿しています。